「ダムのツボ出版記念展」開催

昨年11月、『ダムのツボ』を出版しました。

 

 

発行は「石木川まもり隊」、

著者は「こうばるほずみ」(ほーちゃん)、石木ダム建設予定地で暮らしている住民です。

「やめさせよう石木ダム建設!全国集会」の参加者には無料で配布しましたが、

たいへん好評でした。

 

それで、もっと多くの方々に見て頂くために、「ダムのツボ出版記念展」を開催!

詳細は以下の通り。

この案内はほーちゃんのブログからの転載です。

http://hozumix.blog32.fc2.com/blog-entry-265.html

よかったら皆さんも転載、拡散してください。

よろしくお願いします。

 

場所:アルカス佐世保交流スクエア(一階通路)
   住所 〒8570863 長崎県佐世保市三浦2-3

問い合わせ:(0956)83-3372 石丸
      090-6171-5810 松本

日時:2014年2月3日(月)4日(火)5日(水)

時間:2月3日(月)13:00〜19:00
   2月4日(火)9:00〜19:00
   2月5日(水)9:00〜17:00


※入場無料


石木ダムの問題をとってもわかりやすく解説した、マンガ風コラム「ダムのツボ」が

無事に出版されたことを記念して、石木ダム関連の展示をします。

内容は…

•石木ダムのコラム「ダムのツボ」の原画展示(「ダムのツボ」冊子がもらえます!)

•「こうばる通信」お持ち帰りコーナー(バックナンバー揃ってます!持ち帰り自由。)

•石木川まもり隊のコーナー(石木川まもり隊関連の展示。)

•紙芝居とコラムのDVDを上演します!(ずっと垂れ流しにしておく予定です。)

•石木ダム関連の資料コーナー(各団体などから集めた資料を自由に持ち帰れます。)

•地元の人の声が聞けます!誰かしら一人は会場に地元の人がいるようにします。

•全国各地から石木ダムに反対する人たちに贈られたフラッグを展示します。

•石木ダム水没予定地区、こうばる地区や、その周辺の写真を展示。


…などなど、頑張ってにぎやかにやりたいです。
まだまだ、これから展示の準備に入るので、どうなるのかわかりません。
先日、こうばるに遊びにきてくださったみなさんにも、ぜひ写真提供などのご協力をお願いしたいです。

拡散希望!

お手伝い、大歓迎!

当日は、みんな遊びにきてください!

よろしくお願いします。

 

 

今年こそ・・・

新年明けまして三日目ですが おめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。

 

昨年は私たちにとって良くも悪くも重大な年でした。

 

★悪かったこと

・6月、石木ダム検証の結果、国は事業の継続を認める

・9月、国は石木ダムの事業認定を告示

新政権になって、再び公共事業に火が付いた政府は、

無駄なダム事業もイケイケドンドン…その結果、石木ダムにもお墨付きが与えられ、

県は強制収用も視野に入れて動き出しました。

 

☆良かったこと

・3月と8月、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」が意見書を提出

・8月、石木ダムの中止を求め、強制収用に反対する署名活動が始まる

・10月、事業認定を不服とする審査請求が全国から殺到

・12月、石木ダム対策弁護団結成

・12月、日弁連は「石木ダム事業の中止を求める意見書」を提出

国や県の道理を無視した動きに、市民だけでなく、

ダム問題を注視する科学者や法の専門家たちの心にも火が付きました。

 

今年はこの火がさらに大きく燃え広がり、

県や佐世保市を包囲し、

石木ダムを断念させることができますように…

皆さんと共に頑張っていきます!     

 

 

公開質問状提出に関する報道

知事への公開質問状提出に関する報道について新聞記事など貼付します。

 

★NHK

http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5034068191.html (動画あり)

石木ダムで反対派が公開質問書

長崎県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムをめぐって、建設に反対する地権者や弁護団などが27日県庁を訪れ、建設の前提となる水の需要予測は非科学的だとして予測の根拠などをただす、公開質問状を提出しました。    
長崎県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムをめぐって、国はことし9月、土地収用法に基づいて、地権者からの土地の強制収用も可能となる「事業認定」を行いました。

これに対し、石木ダムの建設に反対する建設予定地の地権者や弁護団などが27日県庁を訪れ、ダムの必要性の根拠をただす中村知事あての公開質問状を担当者に手渡しました。
この中では、水道水の確保などをダム建設の理由とする県に対し、佐世保市が11年後の工業用水の需要を現状のおよそ4点7倍に急増させているなど、需要予測は非科学的だとして、根拠を示すよう求めています。
また、人口が多い周辺の流域より、ダム建設が関係する人口の少ない流域の治水対策を優先させていると指摘して、理由を示すよう尋ねていて、来月6日までに回答するとともに知事の説明を求めています。

石木ダム対策弁護団の馬奈木昭雄弁護団長は、「地権者が十分納得できるよう県は正しい根拠を示すべきで、本当にダムが必要と考えるなら質問状に答えるべきだ」と話しています。

 

★長崎新聞

 

★朝日新聞、西日本新聞、読売新聞、毎日新聞

 

 

日弁連も意見書提出〜石木ダムは中止すべき

昨日、公開質問状を提出して帰宅し、パソコンを開いたら、

日弁連による「石木ダム事業の中止を求める意見書」公開のお知らせメールが届いていました

 

もう本当にびっくりしました。

日本弁護士連合会のHPにしっかり掲載されています。

http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2013/131219_4.html

 

意見書によると、

石木ダム事業は、検証の結果「継続」と認められたが、異例の要望(地域の方々の理解
が得られるよう努力することを希望する)が付されたので、

その実情を把握すべく、長崎県弁護士会と合同で、2013年2月と7月の二度にわたり
現地視察と地元住民、長崎県及び佐世保市水道局へのヒアリングを実施した。

その結果、①必要性が乏しいこと、②現在に至るもダム予定地の住民が強固な建設反対の
態度を示していること、③長崎県は1972年7月29日に地元住民代表との間で「石木川の
河川開発調査に関する覚書」を交わしていること

などが判明し、その結果、

必要性が乏しいダム事業について、県が自らの約束を一方的に反故にし、

有識者会議の要望に反するような態度を取ることは看過されてはならないことである。

当連合会は、県営、国営を問わずいかなるダム事業であっても、今後、石木ダムと同様の

ことの事態が起きてはならないとの考えから、本意見書の作成に至った次第である。

と、石木ダム事業の中止を明確に求めています

 

この意見書は、すでに長崎県と佐世保市に提出されているそうです。

私たち市民県民にとっては、本当に嬉しいニュースでした。

少し遅いクリスマスプレゼント?少し早いお年玉?をもらったような気分。

しかし、県市にとっては、日弁連と石木ダム対策弁護団、2つの強力な法のプロからのダブルパンチ。

相当なダメージを受けたことでしょう。

 

来年こそは、無意味な闘いに幕を閉じ、石木ダムからの勇気ある撤退を決断されるよう、

知事の英断を心から願うばかりです。 

 

県へ公開質問状提出

今日12月27日、6団体そろって公開質問状を提出するために県庁を訪れました。

案内されたのは、いつものオンボロの狭い部屋。

地権者の岩下さんを中心に、両横には馬奈木弁護団長と板井副団長が並び、

他にも大勢の弁護士さん、地権者の皆さん、石木ダム反対の市民等々でいっぱい!

身動きも取れず、立ったまま待たされました。 

 

弁護士の先生方も、初めて参加した市民の方も唖然…

私たちにとってはいつものことで慣れっこですが、

これが「話し合いに応じて頂けるよう誠心誠意努力します」と繰り返す県の実態です。

誠意のかけらがどこにある?

誠意と言う言葉の意味を知らないのでは?

 

約束の時間ギリギリにやってきた河川課川内企画監は公開質問書を受け取り、

「知事に渡します」「知事に伝えます」という官僚答弁を繰り返すばかり。

唯一、1月6日までの回答は難しいと言ったとき、弁護団長はすかさず、

「あなた方が利水や治水について説明している内容についての質問です。

すぐに答えられるはずです。答えられなければ、あなた方の説明には根拠がないという

ことだと私たちは考えます」とにっこり。

言い訳上手の企画監も納得させられてしまいました。

さすが弁護士さん!

そして、単に文書での回答を求めるだけでなく、

来年1月9日に知事が川原公民館に来て、直接説明するように!

おいでにならなければ、こちらからここへ参ります。

ときっぱり。

一部始終はこちらで見れますよ〜

http://www.youtube.com/watch?v=qihsEL0Yy1Q&feature=youtu.be

 

公開質問状を手渡す儀式の後は、報告集会。

公開質問状の中身についての説明と、先ほど河川課の職員に伝えていたことの補足説明など。

 

イサカンの場合、知事は、開門したら農業に被害が起きるという住民の不安に答えていない、

だから体を張って抵抗していいんだという姿勢でやってきた。

しかし、県と国のやりとりは5回もあった。

県が質問し、国が答え、その回答では納得がいかないとまた県が質問し、再び国が回答し…

そんな知事が、石木ダムの場合は住民の疑問に答えないというのはおかしいでしょ?

答えるべきですね。

 

な〜るほど。ほんとにわかりやすい説明でした! 

詳細はこちら。

http://www.youtube.com/watch?v=VMd93al1o8Q&feature=youtu.be

 

その後、県庁の記者室で、記者会見。

いつもと違って、記者さんからの質問も出るわ出るわ…。

明日の新聞が楽しみです〜 

 

そうそう、肝心の公開質問書はこちらです。

弁護団長いわく、

私たちが短期間で一から勉強して、若手弁護士がわかりやすくまとめました。

自画自賛できる内容になっています、と。

ほーんと、そうなんですよ。 

ぜひ目を通してみてくださいね〜

 

事業認定告示と地権者の決意

長崎新聞「2013県内回顧」に掲載された石木ダム問題の記事を貼り付けます。

長崎県が国に事業認定を申請してからほぼ4年後の今年9月、

県にとっては待ちに待った事業認定が告示されたこと、

それによって土地の強制収用の可能性が出てきたこと、

しかし、地権者の思いは変わらず、反対の決意を新たにしていることなどが記されています。

 

諫早湾開門不履行 抗議集会

昨日、12月21日、私たち石木ダムに反対する市民も、この集会に参加しました。

 

公共事業というのは公共の利益を生むはずのものなのに、

それどころか、海の生態系を破壊し、大きな漁業被害を与え続け、漁民を苦しめ続けている

公共に大きな害をもたらした諫早湾干拓事業。

有明海の再生には、開門しかない。

ということで、3年前の福岡高裁判決が確定し、国は2013年12月20日までに開門するよう

命じられたのに、その約束を破ってしまった。

謝罪もしない。

いついつまでに開門するとも言わない。

前代未聞の事態に、弁護団や漁民だけでなく、多くの市民が抗議の声をあげました。

詳細はこちらをご覧ください。

 

石木ダム建設絶対反対同盟の岩下さんも連帯のスピーチをされました。

中村知事は、私たちが話し合いに応じないから事業認定の手続きをしたと言いながら、

自分は諫早湾開門が前提の話し合いに応じて来なかった。

矛盾した知事の対応は許せない。

諫早湾開門の皆さんと共に、知事と闘っていきたい。

 

海の恵みを知る人たちと、川の恵みを知る人たちが手を繋げば、

きっと大きな力になるでしょう。

 

そして、私たち市民県民も当事者だってことを忘れないようにしなくっちゃ…ね。

イサカンと石木ダムに費やされる莫大な費用は、

国の補助金にしろ県の予算にしろ、私たちの税金ですから。

 

今現在の国の借金(日本政府の抱える国および地方の債務残高)は、

総額1267兆にまで膨らみ、一人当たり993万円という信じられない赤字財政の中で、

これ以上無駄な借金背負いたくないし、

もっと必要なこと(医療や教育や福祉)のために使ってほしいですよね〜

 

水道局長退任あいさつ

18日本会議最終日、私たちが提出した請願について採決がおこなわれました。

17日の石特委員会で全員の反対で不採択になっていますから、

結果はわかっていましたが、やはり確認に行きました。

 

請願に賛成したのは、社民党3名+共産党1名=4名のみ。

あとは全員反対で、結果、不採択。

 

その後も、私は傍聴席に残っていました。

最後まで居るつもりでした。

それは、水道局長の退任挨拶を聴くためでした。

 

川久保水道局長が今月いっぱいで辞めるらしい!との情報を得たのは5日ほど前のこと。

なぜ?普通は3月末なのに…

体調の問題?それとも…

 

市議さんたちの間では、「あんたがあんまり苛めたからだよ」と、

石木ダム問題で水道局長を追及し続けてきたY市議が容疑者扱いされたり、

当のY市議は、「いやいや、彼は案外僕と同じ思いかもしれん」と想像したり、

それを聞いた市民は、また全然違う見方をしたり…

 

そんなこんなで大きな関心を持って拝聴しました。

要点をまとめると、

 

★ 4年前水道局長になった時、私は4つの水を課題とした。

  「原水の確保」「漏水の防止」「簡水の統合」「下水の普及促進」の4つで、

  この4年間で、ほぼ目標を達成したり道筋を付けたりできた。

  (具体的な数字を入れながら説明)

 

★ 中でも、原水の確保、つまり石木ダムはたいへんだった。

  着任した時すでに事業認定の申請が出されていて、その後、ダム検証や再評価など

  高いハードルがあったが、それを乗り越え、9月6日、やっと事業認定の告示がなされた。

 

★ 水道局長に着任した最初の議会は22年6月議会だったが、その時以来15回連続で

  石木ダムについての質問があった。一人の議員が一つのテーマで15回も続けるというのは

  ギネスものではないか?(議場、爆笑) 

  しかし、そのような追及があったので、ダム検証など乗り越えられた。大変感謝している。

 

★ 何とか役目を果たした今、3月ではなく今の時点で次の管理者に引き継ぎたいと思う。

  というのは、自分が水道局長になった時、予算も人事もすでに出来上がっていて、

  自分の手では何もやれなかった。次の管理者にはそんな思いをさせたくない。

  それが理由だ。重病説が飛び交っているようだがそうではない(議場、大爆笑)

 

★ 佐世保には未来がある。工業団地にはこれから工場が入ってくるだろう、港が整備され、

  中国や韓国との交流が増えるだろう、ハウステンボスも元気だ、前畑弾薬庫跡地の開発、

  等々、佐世保の発展の可能性は高い。

  それを実現するのは議会と行政の連携、そして水が必要である

 

結びに「川久保は最後まで水、水、水…と言っていたと語り草になるかもしれませんが」といい、

「新しい水道局長にも叱咤激励を。叱咤、叱咤、叱咤ではなく、叱咤、激励、激励くらいで…」

など、ユーモアたっぷりに、最後まで完璧なご挨拶でした。

 

さすが川久保局長、スマートな弁だったな〜と思いました。

しかし、残念です。

もしかしたら…との思いはみごとに裏切られました。

私のかってな誤解でした。

 

「強制収用も選択肢として有り得る」と言った県知事や、

それを支持しようとする市長の意思を確認し、

自分はその一員ではいたくない、地権者に鉈をふるう当事者にはなりたくない、

との思いで、職を辞していかれるのかも…

水道局長として、佐世保の水事情を知り尽くした結果、

流血の事態を招いてまで力尽くでダムを造る必要はないとの思いもあって…

などと、美しい誤解をしていました。。

 

実際はその反対で、

最後まで、水、水、水が必要(=ダムが必要)というお気持ちだったのですね〜

 

残念です。  

 

強制収用反対請願不採択に関する報道

17日の委員会に関する記事をまとめました。

 

1.長崎新聞

 

2.西日本新聞

 

3.朝日新聞

 

4.読売新聞

 

5.NBC長崎放送  12月18日

  石木ダム 請願不採択
 
東彼・川棚町に計画されている石木ダムについて、建設予定地での強制収用をしないことを
 
求める意見書の請願が佐世保市議会に提出され17日、特別委員会で審議された結果、
 
不採択となりました。石木ダム建設予定地の強制収用はしないことを求める意見書の請願は、
 
建設に反対する市民団体が佐世保市議会に提出したもので、特別委員会に付託されました。
 
石木ダムをめぐっては今年9月、土地収用法に基づく事業として認定されたことから、県が
 
反対地権者の土地を強制収用することも可能な状態となっています。
 
市民団体は佐世保市議会に対し、強制収用をしないよう県知事に求める意見書を提出する
 
よう請願しました。
 
委員会では「地権者との話し合いを続けるとの方針が県から出されている」などの意見があり、
 
委員会で採決された結果、賛成者がなく請願は不採択となりました。
 
 
6.NIB 長崎国際放送
 
 土地の強制収容 反対請願を不採択

 

石木ダムの建設事業で佐世保市議会は市民団体が提出した土地の強制収用に反対する請願を

 

 

 

不採択としました。強制収用という「仮定の話での意見書は不適当」としています。

石木ダム建設を巡っては今年9月、国が事業認定を行って県による土地の強制収用が可能とな

 

 

 

っています。

 

 

 

市民団体は「地権者の生存権を侵害する行為」だとして市議会への請願で強制収用に反対する

 

 

 

意見書を県に提出するよう求めていました。

 

 

 

18日の本会議ではこの請願について審議し賛成、反対の立場から議員が意見を述べました。

 

 

 

請願は採決の結果、共産と社民をのぞく反対多数で不採択となりました。

 

 

 

17日の特別委員会では傍聴に詰めかけた地権者が声を荒げる場面もありましたが本会議には

 

 

 

姿を見せませんでした。
 

またしても不採択「石木ダム建設予定地の強制収用はしないで…」

12月17日午後3時、石木ダム建設促進特別委員会が始まりました。

請願第46号 「石木ダム建設予定地の強制収用はしないことを求める意見書についての請願」

を是非採択してほしいと、30人を超える傍聴人が集まりました。

 

はじめに、12月2日に佐世保市内の2団体が提出した請願文書をS・Mさんが読み上げ、

続いてM・Yさんが趣旨説明をおこないました。

 

その後、私も補足説明をさせていただきました。 

まず、4年前に採択された「石木ダム建設促進に関する意見書」には、

昭和57年の強制測量により、住民の方々に深い心の傷を負わせたことを真摯に反省し」

という文言がありますが、

昭和57年、1982年、県が地権者にどのようなことをやったのか、

思い出してもらうために写真を数枚用意しました。

 

機動隊がやってきました。

静かな里山に大勢の人々。

黒づくめの機動隊に守られて、白いヘルメットの測量隊が入ってきます。

それを阻止しようと住民が人間バリケードを築いています。

男性も女性もお年寄りも子どもたちもみんな一緒です。

女性は皆、手に数珠を握りしめ、般若心経を唱えています。

こんな小さな子どもたちも腕を組んで必死に抵抗しています。

この子どもたちが、今は親となって、我が子にふる里を残すために闘っています。

 

でも、どんなに祈っても抵抗しても権力者には勝てません。

住民のバリケードは突破され、測量が強行されてしまいました。

 

ただ当時は、測量が終われば職員も機動隊も引き上げて行き、

一見穏やかな日常が戻ってきたことでしょう。

 

しかし、これから直面するのは土地の強制収用。

これが裁決され、それによって行政代執行がなされたら、もう日常生活は「決して」もどってこない…

川原に住んでいる約60人の方々の家も田畑も水の底に沈められ、暮らしは破壊されてしまう。

そんな蛮行が、かつてこの日本で行われたことがあったでしょうか?

 

県河川課の企画監は新聞のインタビューに答えて、

「強制収用も選択肢の一つとは言ったが、すぐにとは考えていない。

これまで以上に誠心誠意お願いしていく。

他のダムでは事業認定後に任意の解決が得られているので、

石木ダムもそうなることを望んでいる」

という趣旨の発言をしましたが、

地権者の方々の思いは今も全く変わりません。微動だにしません。

ふる里を守りぬくという意思はますます強く固くなっています。

 

県が強権発動すれば、強制測量のときとは比較にならない深刻な闘いが繰り広げられるでしょう。

川原の地権者にとっては、まさに後の無い、命がけの闘いです。

流血の事態になってから後悔しても遅いのです。

82年当時よりもはるかに深い傷を地権者にも、また佐世保市民にも残します。

それを止められるのは、議会であり、ここにおいでの委員の皆様です。

委員であると同時に、皆さまは私たち市民の代表であり、市民のお一人です。

賢明なるご判断を切にお願いします。

 

などと、ありったけの思いを込めて、市議さんたちの良心に訴えたのですが…

残念ながら、今回も不採択。

その理由は…

① 現在、県は話し合いで解決を図ろうと努力しているところであり、

  「任意での解決ができない場合に」という仮定のことを採択はできない。

② 事業認定は土地収用法に則ってなされたが、土地収用法には収用権が認められている。

  収用権をはじめから外すということは、法そのものを否定することになる。

  整合性の問題からも認められない。

ということだそうです。

 

またもや仮定の話は門前払いですか?

今現在水は十分足りているのに、「また平成6年の時のような大渇水がおきたら…」という

仮定の話でさんざん市民を脅して、不安にさせて、ダムを造ろうとしてきたのは、

どこのどなたでしたっけ?

 

仮定とおっしゃいますが、知事自身が選択肢の一つと言ったんですよ。

つまり、強制収用するかもしれないし、しないかもしれない。

「強制収用しない」というのも仮定の一つじゃないですか。

 

そして②の理由をおっしゃったのが、公明党さんとは驚きです。

強きを挫き、弱きを助けるのがモットーのようなことを普段おっしゃっているわりには

すごく残酷な発言ですね〜

法律で認められているから収用権を否定すべきではないって?

それを、なぜ最初からおっしゃらなかったのでしょうか?

「事業認定は話し合いの場を得るためにおこなうのであって、

強制収用は考えていない」と、

知事も市長も議会も、さんざん言ってきました。

その時なぜ、「それは土地収用法を否定することになる」と

発言されなかったのでしょう?

今になっておっしゃるのはフェアでないと思うのは私だけでしょうか?

 

いずれにしても、佐世保市議の皆さんにはがっかりです。

行政をチェックしようという気はサラサラないらしい。

県や市のやることをただ見守るだけ。

 

思い出してほしい。

平成6年の大渇水の時、市民の苦労を目の当たりにして、皆さんは反省したはず。

県の言いなりになって石木ダムに依存するあまり、独自の水源対策を取ってこなかった。

そのことを市民に批判され、皆さんは市長を責めたてたじゃないですか。

議会がもっと早く、代替案を考えろ、対策を立てろと市に物申していたら、

そして、それを市水道局が実行していたら、

あれほどの苦労はしなくて済んだはず。

 

考えてほしい。

県の言いなり、市長の言いなりになって石木ダムを造ったら、

市の財政負担がどれほど増えるか。

年月が経つほどに人口は減り、水需要は減り、

1世帯あたりの負担は増え続けるはず。

 

その責任を取る覚悟がお有りですか?