石木ダム問題の今

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反対地権者と支援者の団結の勝利

昨夜のNBCニュースです。

ご覧になった方も多いでしょうか?

9月30日未明、というか真夜中の午前2時、県は付替え道路工事のための重機をこっそり搬入。

帰ろうとしたところを地権者と、一報を聞いて駆け付けた支援者に寄って阻止されました。

 

詳細は今朝の長崎新聞に掲載されています。

一つ訂正するなら、「騒音に気づいた反対地権者ら」というところ。

気づいたのは地権者ではありません。

地権者の皆さんの家は、工事現場入口より少し上流の離れたところにありますので気づきようがありません。

気づいたのは、現場より下流にお住いの石木ダム反対支援者の方。

夜中にトイレに起きた際、妙な地響きを感じ外を見ると、大型トレーラーが上流に向かっている。

もしやと思い、後を追いかけ、搬入の現場を目撃、即、地権者のIさん宅に通報されたというわけです。

Iさんはすぐに現場に駆け付け県に抗議、その間、奥さんが地権者や支援者の家に電話連絡。

あっという間に40人もの仲間が駆けつけたというのですから、すごいですね。

 

石木ダム建設の古川所長も、まさかこんな時間帯にバレるとは思わなかったことでしょう。

皆の気迫に圧倒されたのか、一旦降ろした機材の全てを再び車両5台に積み込んで帰ったそうです。

地権者と支援者の団結力の勝利でした。

と同時に、積み込むことを指示した所長の判断にも拍手を送りたい。

ここで強行突破したら、どのような事態になっていたか。

不意打ちをかけられると誰もが冷静ではいられなくなります。

真夜中の大乱闘に発展したかも・・・

 

地権者の皆さんにとっては、自分たちの財産が奪われようとしているのです。

すでに一部の農地が奪われました。

そして、まもなく、一部の家屋も奪うための手続きが始まります。

家屋が収用されるということは、住む家を失うということです。

生活が破壊されるということです。

どうして冷静でいられるでしょう。。

 

現地では今日も抗議行動が続いています。

佐世保市民の皆さん、この現実を直視しましょう。

長崎県民の皆さん、この事実に関心を持ってください。

県の圧政を止められるのは私たちの民意しかありません。

 

付替え道路工事の中止と署名受け取りを求めて・・・

今日26日、5団体による申し入れを県庁で行いました。

といっても、地権者や支援者の多くは現地での抗議行動で忙しく、長崎市の市民団体である「石木川の清流とホタルを守る市民の会」の皆さんが中心で、川棚町や佐世保市の仲間の分まで頑張ってくださいました。
 
私たちが求めたのは、
 
①石木ダム建設に繋がる付け替え道路工事や強制収用につながる手続きを中止すること。
 
②工事を中止して、まずは地権者との話し合いのテーブルに着くこと。
 
③強制収用に反対する署名を知事本人が直接受け取ること。
 
以上3つのことでしたが、いずれも実質拒否。
 
 
 
①については、
県が買収済みの土地なのに、そこに入ることを妨害するのは違法行為だと裁判所の判断がでている。
工事は進める。
 
②については、
これまでの話し合いは地権者とというよりも弁護団との話し合いという形だった。
我々は直接地権者と話したい。こちらからも話し合いのお願いはしてきたが断られてきた。
 
③については、
その内容は裁決申請の撤回だったと思うが、既に裁決が出された。それでも出すのか?
知事が直接受け取るとそれについての判断を求められるので、河川課で受け取って知事に渡す。
 
と答弁。
①②については、これまでの主張を繰り返していただけで、こちらも、 
・その工事がダム建設に繋がる以上、ダムの必要性をまず議論して合意を得るのが先で、
 その話し合いをせずに、工事を先行させるのはおかしい。
・弁護団は地権者の疑問や意見を前もって聞いて、それをまとめて代弁しているのだから問題はない。
・県が求める話し合いは補償額や生活再建の話で、地権者が聞きたいのはダムの必要性。まずそれをすべき。
と反論しましたが、
 
極めつけの迷答は③についてでした!
なぜ署名を知事が受け取れないのか?それは…
 
 あの署名の内容は、収用裁決申請の撤回を求めるものだった。22日にもう裁決は出された。
 それでも署名を提出するんですか?
 
と、まるで署名を提出するのがおかしいと言わんばかりの発言に、みんな口々に反論しました。
 
 裁決された後でもいいじゃないか!それを撤回すればいいのだから 
 強制収用を止めてほしい、そのための裁決申請撤回なんだから、今からでも検討できるはず
 
 受け取らないとは言っていない。我々が受け取って知事に渡すと言っている。
 
 なぜ知事が直接ではダメなのか?
 
 知事が受け取ると、その署名の内容に対してそこで何らかの判断を示さなければならない。
 それはできない。
 
 私たちは判断など求めていない。ただ県民の声を受け止めてほしいと言っているだけ。
 地権者を支持する声を地権者が直接手渡したいと言っているだけ。
 どうしてそれができないのか?
 
 
河川課長は結局「そのようなお話があったことは知事に伝えます」と応えて逃げました。
 
いつもそう。答弁に窮すると「伝えます」「お話があったことは伝えます」
 
企画監だったころと全く変わらない官僚答弁です。
 
そのような方と話しても意味がない・・・
 
だからみんな、直接知事に訴えたい、話したいと思うのです。
 
 
 
私たちは7日以内の回答を求めました。
 
それでも知事が逃げるなら、中村法道という方は、
 
自分の考えとは違う県民の意見には耳を傾けない知事だということになるのではないでしょうか?
 
                                      
 
 

今日の新聞報道

今日の新聞記事を貼付します。

長崎新聞1面。

この写真の状況わかりますか?

ゲート前で進入を阻止するものではないのです。

作業が終わって帰ろうとする職員の前でスクラムを組んでいるのです。

もう始まってしまった工事に気落ちしながらも、あくまでも抗議する。この工事はおかしいと抗議を続ける。

そのための意思表示です。

 

23面にも記事が。

県は「安全面を考えて」5時という早朝に機材や車両を入れたと言うけれど、

地権者にとっては「また不意打ち」としか受け取れません。

一旦工事再開を中断して、地権者ととことん膝を交えて話し合うことが、まず大切だったのに・・・

 

 

こちらは朝日新聞の記事です。

古川所長は「工事再開については皆さんにも説明した。抜き打ちではない」と言っています。

確かに5月19日以降何度もゲート前で説明されました。県の主張を。

そして「意見があるならこちらを向いて話してください」と懇願されました。

しかし皆無言を貫きました。現場では今もそうです。

誰もが言いたいことは山ほどあります。

しかし、それを言いだせば声から人物を特定され、また仮処分申し立てとなるのは目に見えています。

地権者や支援者に反論できない状況を作って、その中で自分たちの主張とお願いを繰り返し、

叶わなかったから工事を再開したというのは、やはり一方的です。

 

どうして着工する前に、住民との対話をやろうとしなかったのでしょう。

 それをやればダムの必要性に言及されるに違いない。

 そこを突かれれば説明しきる自信が無い、だから、そのような話し合いの場には絶対応じない。

それがこの11ヶ月間の県のやり方でした。

真正面からぶつかって、本音で語り合っていれば、もっと早くより良い道が開けたはずなのに・・

残念でなりません。

 

 その思いを西日本新聞が伝えています。

西日本新聞のみが「阻止行動」ではなく「抗議行動」と表現し、地権者の思いを伝えています。

 

毎日新聞の記事も必見です。

なぜ地権者らがこの工事に反対しているのか、

石木ダム事業をめぐる40年の「深い溝」の背景を、コンパクトにまとめ、

さらに他の未着工のダム事業も紹介し、日本の公共事業の本質的な問題を指摘しています。

 

読売新聞も大きく取り上げていました。

 

これらの記事を少しでも多くの県民が目を通し、関心を持ってくれることを期待しています。

 

 

 

付替え道路工事再開!

今日夕方のNHKニュースです。

石木ダム付替道路工事に着手

県と佐世保市が川棚町に計画している石木ダム建設に関連した道路の付け替え工事について、県は、一部の地権者などによる反対運動でこれまで着工できませんでしたが、12日朝、反対派がいないうちに現場に入り木の伐採などの工事に着手したことを明らかにしました。
難航する石木ダムの建設を巡っては、ことし3月、長崎地方裁判所佐世保支部が反対派の地権者など16人について妨害活動を禁じる決定を出したことから、県は、5月から、ダム建設で水没する県道に代わる、新しい道路の付け替え工事に着工しようとました。
しかし、計画に反対する一部の地権者などが工事現場の入り口に立ちふさがり、無言で抗議するなどして抵抗したため、工事に入れずにいました。
県によりますと、12日午前5時ごろ、県の担当者と工事を請け負う業者あわせて15人が現場を訪れ、反対派がいないうちに必要な機材などをダンプカーで運び込んだということです。
現在は木の伐採を行ったり、土地の測量などをしているということです。
この日に着手した付け替え道路、620メートルの工事は、完成までおよそ9か月かかりますが、県によりますと、現在組んでいる予算の来年度以降の持ち越しができないため、県は、今年度中の完成を目指すとしています。
ダム建設に反対する地権者の1人の川原義人さん(74)は、「工事の時間は朝8時から夕方5時までと決まっているはずなのに、やり方が汚い。断固闘うしかない」と話していました。
 
 
ついに来ましたね。
いつかは来るだろうと思っていました。
残念です。
 
県は思考停止した人形のようです。
過去の政策に引きずられ、自ら考えようとせず、ただ引き継ぎ、次の担当者に引き渡すだけ。
そもそもそれが必要なのか、なぜ必要なのか考えようともしない。
手続さえ瑕疵が無ければそれでいい、何でもできると思っているのでしょうか。
 
そして、とにかく期限内に工事を終わらせること、期限内に予算を消化すること、それだけを考えているようです。
それはどう考えてもやはりおかしいと思う。
 
大事なのは土台です。
基礎がいい加減では、その上にいくらりっぱな家を建てても、やがて壊れてしまいます。
必要性を十分議論し吟味することなく形だけの検証で済ませて、あとは粛々と手続きを進める…
そんなやり方では、必ず将来に禍根を残す、ツケを回すことになる、
だから、今は工事ではなく話し合いをしましょうと訴えてきたのですが。
 
沖縄にこれ以上基地を造るのはおかしい、止めてくれと県民の総意を示しても、
体を張って抗議行動を続けても、日米で決まったことだからと強行する現政権と似ている・・・
 
原発の危険性はイヤと言うほど身に沁みてわかったのに、
そして原発が無くても暮らしていけることを確認できたのに、
それでもまだ「安全審査をクリアしたから」「原発が無くては経済が持たない」と言って、
再稼働へ向かう現政権と似ている・・・
 
おかしいことはおかしいと、ダメなものはダメと、やっぱり言い続けなければ・・・
 
 
 

無言の抵抗4日目

 

    あなたがほっとする そんな処でありたい

 

なんて素敵なメッセージでしょう!

いま、石木ダム建設のための付替え道路工事現場では、

このお揃いの法被を着た集団が工事現場入口に立って、無言の抗議を続けています。

この写真は、この現場で毎日地権者と共に行動している「石木川まもり隊」隊員Y子さんが撮った写真です。

現場の行動の様子はY子さんのブログで毎日報告されています。http://blog.goo.ne.jp/bhdsy27

 

県の職員は毎日ここへ来て

道をあけてください。通してください。ここは県有地です。

あなた方の行為は妨害行為です。

司法の判断が示され既に16人が仮処分を受けました。

と言い続けています。

しかし、それは妨害ではなく、あくまでも

  工事の前に話し合いをしましょう。話し合いに応じて下さい!

という要請であり、その要請に応じず一方的に工事を強行しようとする県への抗議の意思表示なのです。

ここはみんなのふる里

自然豊かなこの地を守り、今もこれからも訪れた人がほっとする場所であり続けたい。

ダムはその場所を水の底に沈めてしまう、付替え道路はそのための工事、

だから始める前にしっかり話し合いましょう

と、背中で語っています。

それはきっと県職員にも伝わっているはずです。

 

その様子を撮影した動画で見ると、職員の方々にも同情したくなります。

何か言ってくださいよ。

顔を見せてくれんですか。

一言でも二言でもいいから、今のお気持ちを聞かせてください

と毎日同じ呼びかけを繰り返し、何も返ってこない。辛いでしょうね。でも・・・

おっとどっこい、その手には乗りません。

その手に乗って顔を出し、口を聞けば、人物を特定して、また裁判所に申し立てをするでしょう。

そうやって、行動する者を一人減らし二人減らしごぼう抜きしていくつもりなのでしょう。

残っている地権者も支援者も、皆さん昨年の経験でちゃんと学習できていますから。

皆さんの気持ちや言いたいことは、そのためにきちんとプラカードに書いて示しているのですから。

 
 
裁判所の判断、第三者の判断がでている。 
ルールには従わねばなりませんよね。 
こういったやりかたでは何も進歩がありません。

ともおっしゃっていましたが、長崎県はルールに従ってきましたか?司法の判断に従いましたか?

諫早湾を開門せよという福岡高裁の確定判決と、それを認めた当時の菅政権の判断にも従わず、

県知事は開門に反対し抗議を繰り返してきたではありませんか。

新たな訴訟を起こして戦っている営農者らを支援し、

彼らが国による開門調査のための工事を阻止するのを応援したではありませんか。

それはあなた方(河川課職員)の意思とは違うかもしれないし、あなた方の責任ではありませんが、

そのような矛盾する組織の指示で動くあなた方の言葉に説得力がないのは当然だと思います。

 

今のままでは何も前に進まない

背中を向けないで、顔を見せて話し合いましょう

その言葉は知事に伝えて下さい。

地権者に背中を向けているのは知事です。

  まず地権者と顔を合わせて、署名を受け取って下さい!

と知事にお伝えください。

 

 

 

 

 

無言の抵抗2日目

今朝の長崎新聞。昨日の「阻止」行動2日目の様子が書かれています。

現場に行けない私には有難い記事です。

この日は県側は4回やって来たようです。

 

ダム事務所長は、「生活再建など対応できるものは対応したいので、道を空けてほしい」と言ったそうですが、

それで説得してるおつもりなのでしょうか?

地権者は生活再建の話など誰も望んではいない、ダムの必要性の話をしたいと思っている。

それは百もご承知のはずなのに・・何故そんな無意味な言葉をかけるのでしょう?

それでは説得にも交渉にもなりません。

道を空けてほしいとお願いするなら、相手のお願いもきくべきでしょう?

話し合いがしたいというただそれだけのお願いをどうしてきけないのでしょう?

 

新聞には出ていませんが、ある記者さんと企画監とのやり取りについて、仲間が教えてくれました。

こんな感じの会話だったそうです。

記者:この状況を打開するための一つとして知事が署名を受け取るなどの譲歩はできないんですか?

企画監:できなません。署名とこれは別でしょ。署名は土木部が受け取ります。

記者:別だけど、それじゃあ何も進まないのでは?

企画監:粘り強く説得します。

 

その説得が生活再建の話ですか?

言葉は丁寧でも思考は上から目線、自分たちの理屈や論理で推し進め、決して妥協しない…

決めるのは役人で、民はそれに従うしかないのだ、とでも思っているのでしょうか?

 

でも、納得できません。

知事宛の署名を、なぜ知事ではなく土木部に手渡さねばならないのか?

時間は取らせないと言ってるのに、なぜ知事は受け取ってくれないのか?

ダムに関する署名だから、ダムの管轄は土木部だからですか?

しかし、推進派の団体が陳情等に訪れると、必ず応接室で知事が直接会って文書を受け取ります。

例えば石木ダム建設促進川棚町民の会は、2012年10月5日と2014年8月12日、長崎県庁を訪れ、

石木ダム建設事業の早期着工・早期完成を求める要望書を中村知事に提出しています。

なぜですか?

なぜこの時は土木部ではないのですか?

同じダム問題で、同じ知事宛の文書なのに、なぜ反対派の場合は知事に会えないのですか?

マスコミの皆さんは不思議に思わないのでしょうか? 

 

石木ダム「阻止」行動初日 マスコミはどう伝えたか

昨日、工事再開とあって新聞TV各社一斉に報じました。

地元紙長崎新聞はさすがに詳しくて、1面トップに大きく、

そして、23面にも補足記事を、こちらも大きな扱いです。

こちらは朝日新聞長崎版デジタル版。

石木ダム関連工事、また着工できず 地権者ら抗議

 県は19日、石木ダム(川棚町)の建設に伴う付け替え道路の工事を約10カ月ぶりに着工しようと試みたが、ダムに反対する建設予定地の地権者らの抗議を受け、作業に取りかかることができなかった。県は20日も着工を試みるが、地権者らも抗議を続ける構えだ。

 この道路は、水没予定地から移設された墓地に続く約620メートルの区間に造られる予定で、用地はすでに県が買収。県は昨年7月にも工事に取りかかろうとしたが、地権者らの抗議にあい、見送っていた。

 工事を巡っては、県の申し立てを受けた長崎地裁佐世保支部が3月、地権者ら16人に対して工事の妨害を禁止する仮処分を決定。この日は決定後初めて、着工を試みた。

 午前9時半ごろ、現場に続くゲートに県石木ダム建設事務所の古川章所長らが現れると、地権者や支援者約40人が道をふさいだ。古川所長は「妨害行為が違法だという裁判所の判断が出ている」と説明して退去を求めたが、地権者らは「工事強行より 話し合い!」などと書かれたプラカードを掲げ、無言で立ちはだかった。

 県側はこの後も断続的にゲート内に立ち入ろうとしたが、入れなかった。古川所長は取材に、「状況を確認して、入れるようであればいつでも入る」と話した。追加の仮処分申請については「(現時点では)全く白紙」とした。

 家族が仮処分決定を受けたという地権者の女性は「私たちはただ、ここに住みたいと思う、それだけなんです。この道路工事を許してしまえば、ダム本体の工事まで止まらなくなってしまう」と話した。

 道路の工期は8カ月程度とみられる。関連予算の執行期限は今年度までで、県は着工を急いでいる。

 ダム建設の予定地には、移転を拒む13世帯が暮らす。住民らは「県・佐世保市の水需要予測は過大」などとしてダムは不要だと主張。県や佐世保市側は「安定的な水の供給にはダムが必要」と反論し、用地の強制収用を可能にする手続きを進めている。

 民主党政権下でのダム事業の見直しで、国は12年、「地元の理解を得る努力」を求めたうえで事業継続を認めた。中村法道知事が昨年、説明に赴くなどしたが、地権者らの理解を得られなかった。

県は未買収の土地の一部について、明け渡し期限などの裁決を県収用委員会に申請し、収用委が検討している。(小野太郎)

 

 

石木ダム道路工事再開できず 反対派が阻止行動

(読売新聞長崎版 2015年05月20日)http://www.yomiuri.co.jp/local/kagoshima/news/20150519-OYTNT50226.html

 県と佐世保市が川棚町に進めている石木ダム建設事業で、県は19日、2010年に中断した付け替え道路工事の再開を試みた。しかし、反対派の阻止行動を受け、この日の着手を断念。県は20日以降も試みる方針。

 午前9時半頃、県職員や業者の関係者ら約10人が工事現場に到着。現場入りしようとしたが、人物が特定されないよう顔を隠した反対派約40人が行く手を遮った。

県石木ダム建設事務所の古川章所長が「ここは県が管理する土地です。道を空けてください。(妨害禁止の)仮処分決定が出ている」と呼びかけたが、反対派は無言で「工事強行より話し合い!」「地元の理解は得ましたか?」などと書いたプラカードを掲げ続けた。

 現場入り出来なかった県側はいったん引き返し、その後、2回にわたって再開を試みたが、いずれも阻止された。

 古川所長は報道陣の取材に対し「ダムの必要性についてはすでに結論が出ており、これ以上の話し合いは平行線。何とか理解をお願いしたい」とした。一方、反対派の地権者は「長期戦は覚悟の上だ。ダムは必要なく、工事の強行は絶対に阻止する」と語った。

 
 
 
石木ダム 道路工事再開できず
 
 
 
川棚町に計画されている石木ダムの建設をめぐり、県は、19日、地権者の反対運動によって延期されていた道路工事に取りかかろうと試みましたが、再び地権者らの抵抗にあい着工できない状態が続いています。
 
長崎県は石木ダムの建設によって水没する県道の代わりに新たな道路建設する計画ですが、地権者などの反対運動によって着工が延期されました。
 
ことし3月には、長崎地方裁判所佐世保支部が地権者など16人について妨害活動を禁じる決定を出したことから、県は再び着工を試みることになり、19日は午前9時半すぎに担当者20人が現場を訪れ、抗議のために集まった地権者などおよそ40人と向き合いました。
 
県側が、「工事を再開しますので道を開けてください」などと協力を求めたのに対し、地権者側は「工事強行より話し合い」や「地元の理解は得ましたか」と書かれたプラカードを掲げ、無言で抵抗し、10分あまりにらみあったあと、県側が工事を断念して出直すことになりました。
 
建設に反対する地権者の1人は、「話し合いができていないのに強行する工事ではない。この土地を残したいのでいつまでも抗議する覚悟を決めている」と話していました。
 
長崎県の石木ダム建設事務所の古川章所長は、「裁判所から工事を妨害してはいけないという決定があったので今回はスムーズに工事できると考えていた。今後も現場の状況を見ながら説得を進めて着工できるようしていきたい」と話しています。
 
 
 
石木ダム工事再開着手も…無言の阻止行動(長崎県)
 
[長崎国際テレビ 5/19 17:32 ]http://news24.jp/nnn/news8744284.html
 
 
川棚町の石木ダムの建設事業で、県は工事を再開しようと試みたが着手できなかった。
 
午前9時半。石木ダムの建設予定地を訪れたのは県の職員約10人が向かった先には石木ダムの建設に反対する地権者ら40人余り。プラカードを持ち、無言で工事再開を阻止した。
 
県が工事を再開しようとしているのはダムの完成に伴い水没する県道に代えて建設する付け替え道路。県は5年前、工事に着手したが反対地権者との面談を経て、中村知事が中断を決定。
 
国がダムの事業認定を行った後の去年7月、再開を試みたが反対地権者らが道をふさぐなどしたため、再び、中断した。
 
裁判所が今年3月、顔を確認できた反対地権者ら16人に妨害行為を禁止するよう命じる仮処分を決定したことを受け、県が踏み切った工事再開。反対地権者らは仮処分そのものへの抗議も含め顔をかくし、声をあげず「無言」で抗議した。
 
「裁判所の判断に従うよう」呼びかけた県。いったん、現場を離れ、約2時間後、再び訪れたが着手できず。結局、工事再開を断念した。県は20日も現地を訪れる予定だが、地権者側は阻止する意向を示していて、両者の対立は続きそうだ。
 
 

県、付替え道路工事再開できず!

今日、5月19日、予告通り、県は付替え道路工事を再開しようとやってきました。

職員9名、業者11名、ガードマン3名、総勢23名でやってきたそうです。

そうですと言うのは、私はその場にいませんでしたから。

私たち仮処分を受けた16名は、現場に近づくこともできませんが、

第2陣の皆さんが頑張っていたと、昼休みに教えてくださる方がありました。

 

その方も現場の様子が気になって、遠くから眺めていたそうです。

人影があまりにも小さくて、何が何やらさっぱり・・・

で、ズームインしても、これが精いっぱいだったとか。

よほど遠くから見てらしたんですね。

 

でも、見えるでしょ?

青い法被の後ろ姿。

ほたる祭りのはっぴです。

下はモンペで、帽子の下に手ぬぐいを被り、帽子には黒いネット、そしてマスク。

これでは誰が誰だかわかりません。

しかも皆さん無言の抗議。声も発しないので、ますます不明。

そのかわり、手にはこんなプラカードを持って意思表示。

素晴らしいですね!

ガンジースタイル。非暴力の抗議です。

いえ、抗議ではなく、話し合いを求めているだけ。

 

知事はなぜ話し合いに応じないのでしょう?

答えは一つ。

話し合えば負けるから。

ダムの必要性の根拠がきちんと示せないから。

そうとしか考えられません。

なぜなら、諫早湾開門訴訟では、開門の判決が出たにも拘わらず、それを認めず、従わず、

何度も国に話し合いを求め、白紙撤回を求めてきましたよね〜

なのに、石木ダムのことになると、国が判断したことだからもう話し合う必要はないという。

矛盾を通り越して、自分勝手!

負ける相撲はとらない、土俵には乗らない、そんな感じ。

 

それだけではありません。

話し合いどころか、知事は地権者の顔も見たくないと思っているのでしょうか?

地権者が署名を手渡したいと今年に入ってずっと願い続けていることを未だに叶えてくれません。

拒否し続けています。

先週も、見かねた某県議が知事に直接交渉してくれたのですが、

秘書課を通じて届いたお返事は、「検討の結果、知事が直接受け取ることはできない」でした。

 

以前は会わないと突っぱねてた安倍総理も菅官房長官も、先月ようやく翁長知事に会ったのに、

(翁長氏が知事就任後、4ヶ月後のことでした)

中村知事は昨年7月以来逃げ続けています。

 

自分は逃げて、工事だけは強行しようとするなら、あまりにも悲しいです。。

 

付替え道路工事 19日着工か

今日の定例記者会見で中村知事は中断している「付け替え道路」の工事を、早ければ来週にも再開する考えを明らかにしました。

 

着工に向けた調整が進んだ?

どんな調整が進んだというのでしょう?

住民の理解は未だに得られていないのに…

地権者の再三にわたる話し合い要求は蹴り続け、

地権者や私たち支援者が集めた署名、皆さんの思いが詰まった署名の受け取りさえ応じていないのに…!

 

今朝の長崎新聞は一面でこのことを報じ、「19日にも工事再開」と明記していました。

地権者ら反対派の対応が焦点となるなどと書かれています。

しかし、反対派が看過するわけはありません。

「必要性のない事業を推し進めようとする県に対する抗議行動はおこなう」と以前から宣言しています。

つまり、この道路工事の道路とは、ダムで水没する県道に代わる付替え道路であり、

ダム建設がなければ造る必要のない道路なのです。

 

だから、ダム建設の必要性についてまず徹底的に議論して、

その上で建設すべしとなって初めて工事にかかるべきですが、

そこのところを県は避けて通り、工事だけは熱心に実行しようとするのです。

だから抗議してるのに、知事は、

「妨害行為が違法であるという司法判断が示された。妨害行為がないことを願っている」と主張。

誰も好きで妨害行為なんてやりませんよ。

そんな暇人、こうばるにはいません。支援者も同じです。

でも、時には体を張って止めなければならないこともあります。

沖縄の闘いがそれです。

いま全力で止めないと、未来が危うい。

沖縄県民の人権が危うい、日本の平和主義が危うい、沖縄の海の環境が危うい…

だから何としても止めたいとの思いで全国から抗議行動に人々が集まっています。

 

石木ダムの場合も同じです。

川原住民の人権が危うい、石木川の環境、ひいては川棚川流域の環境、そして大村湾の環境が危うい、

だから地権者だけでなく体を張って止めようとする人々が現れるのです。

仮処分を受けた16人は抗議できなくても、別の人々が抗議行動を起こすでしょう。

 

川棚町の皆さん、県民の皆さん、

川原住民や支援者が、なぜこの道路工事に反対するのか、ご理解ください。

そして、ほんとうに石木ダムが必要か、みんなで考えてみましょう〜

 

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