きょうの出来事 2010年

10月13日(水)

石木ダム建設 山田前農相は反対・中村知事は推進

石木ダム建設について、山田正彦前農相が反対を表明したことを受け、中村法道知事は13日の記者会見で「あらためて地元の実情を説明し、ご理解いただけるよう努力しなければならない」と述べた。
山田正彦氏は、10日の民主党県連代表の就任会見で、個人的見解と断った上で「石木ダムの必要性はない。佐世保市の人口が減っており、漏水対策をきっちりやれば、十分対応できる」との見解を示していた。
これに対し中村知事は、「私が知事に就任してからは、山田氏と石木ダムについて突っ込んだ話をする機会がなかった」として、早々に面会を申し入れる考えを示した。

9月12日(日)

川棚町長に山口文夫氏

任期満了に伴う川棚町長選は12日、投開票が行われ、新人で元町職員の山口文夫氏(63)=無所属が3期を目指した現職の竹村一義氏(63)=無所属にわずか57票差で勝ち、初当選を果たした。
山口文夫(63)無所属新 3,282 当選
竹村一義(63)無所属現 3,225
田口一信(61)無所属新 1,673
投票率は69.15%(川棚町選管調べ)
川棚町長選で初当選した山口文夫氏は、長崎新聞の取材の中で、「石木ダム問題では建設推進派の『石木ダム建設促進川棚町民の会』の代表を務めている。これまで以上に地権者の反発が強まることも予想されるが」の質問に対して、「反対地権者は古里を捨ててまで造る必要があるかどうかの『公益性』を疑問視している。現在進行中の事業認定手続で公益性が認められれれば、理解は得られるだろう。一方、公益性なしと判断されれば町として事業を推進するわけにはいかない。その判断が下されるまでは地権者との面会を控えるなど様子をみたい」と答えた。

川棚町長選に立候補した3氏とも石木ダム建設促進の立場をとり、町長選では「石木ダム問題」は争点にならなかった。
そうした状況から石木ダム建設に反対する住民の多くは、投票しなかったかもしくは白紙投票であったと思われる。
どのような投票率であったとしても町長は必ず選出される。
彼らが消去法で投票したならば、もしかしたら異なった結果になっていたかも知れない。

9月5日(日)

”川原(こうばる)のうた” 『日本のうたごえ祭典in長崎』へ

長崎県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム事業の反対地権者を中心とする歌声メンバー27人が5日、西彼長与町の町民文化ホールで開かれた「2010長崎うたごえ演奏交流会」に出演し、ダム反対の強い意思と自然豊かなふるさとへの思いを歌で訴えました。
演奏交流会は長崎うたごえ協議会が毎年開催。今回は10月15日から17日に長崎県で初めて開かれる全国大会「日本のうたごえ祭典in長崎」の予選を兼ねており、地権者は「ダム反対の思いを広く訴えたい」と参加を決意。6月から練習を重ねてきた。
歌ったのは、水没予定地とされている川原(こうばる)地区の自然の豊かさや美しさを歌詞にちりばめたcosmosさん作詞、大西進さん作曲の「川原のうた」。そろいのTシャツでステージに立った27人は緊張した表情ながら息を合わせて熱唱。
歌の合間には地権者の松本好央さんが「生まれ育った土地に住み続けたいだけ。自然を子どもたちに残したいだけ」と約300人の聴衆に語りかけました。
審査の結果、「日本のうたごえ祭典in長崎」のオリジナルコンサートの部門に出演が決定。歌声メンバー代表の岩下すみ子さんは「人前で歌うことに慣れていない人ばかりだったが、川原のことを知ってほしい一心で出演しました。会場から『頑張れ』という声援も受け、涙が出そうになるくらいうれしかった」と話した。

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7月26日(月)

中村知事、反対地権者と面会

中村知事が26日に「石木ダム建設絶対反対同盟」の岩下和雄さんと初めて面会した。
付け替え道路工事をめぐり、反対地権者らが座り込むなど阻止行動を続け、ここ2カ月間は工事がほとんど進んでいない。県は事態打開と合わせ、炎天下で座り込みを続ける地権者の健康に配慮するよう川棚町から要望を受けたとして今月中旬、岩下さんに工事を一時中断する代わりに知事との面会に応じるよう提案。岩下さんが受け入れたため、23日から工事をやめている。
岩下さんによると、4カ月間にわたる阻止行動の経過や地権者の強い反対意志を伝えたという。
知事は、取材に対し「長年にわたって心配をかけたことに対しておわびを申し上げた。まずは地権者の思いを聞き、引き続き話し合いをしていきたい」と述べた。

7月13日(火)

国交省、ダム検証の判断基準をまとめる

国土交通省の有識者会議は13日、八ツ場ダム(群馬県)や長崎県の本明川ダム、石木ダムなど全国84ダム事業を検証する考え方を示す判断基準をまとめた。
ダム以外の治水対策として堤防のかさ上げや遊水地、放水路、雨水貯留施設など25の手法から選び、それを組み合わせて代替案を複数つくり、厳しい財政事情からコストを最も重視して治水対策を決めるとした。
これを受け前原誠司国交相が今秋にも、直轄31事業は事業主体の国に、補助53事業は30道府県に検証を求める。国交相は各主体からの報告を基に事業の是非を判断するが、多くは来年夏の概算要求時期となりそうだ。
検証では、各事業主体が対象ダムの総事業費や工期など基礎データを点検。次にダム建設を前提とする河川整備計画と同等の安全度を備えた代替案を2~5案作成し、「コスト」「安全度」「実現性」「環境への影響」など8項目で評価。ダム計画とも比較した上で、コストを最重視して対応方針を決定し、国交相に報告する。国交相は有識者会議の意見を聞き、最終判断するとした。
最重視するコストには、完成までに必要な費用だけではなく、完成後の維持管理費も含める。代替案にはダム中止に伴い発生する経費も盛り込む。
検証の際には、関係自治体で構成する「検証の場」を設置し、学識経験者や住民らの意見を聞きながら公開で審議することも求めている。

補助ダムについては事業主体の長崎県が検証することになりましたが、「石木ダムありき」で
国土交通省河川局河川計画課
今後の治水対策のあり方に関する有識者会議事務局宛

  1. 郵送の場合:〒100-8918 東京都千代田区霞が関2-1-3
  2. FAXの場合:03-5253-1602
  3. 電子メールの場合:

この取りまとめには全く納得できません。それは、検証の主体者が、補助ダムの場合で言えば道府県が実施するというもので、事業者がその事業内容にマイナス点をつけることはほとんど期待できないないでしょう。学識経験者や住民の意見を聞くといっても、それは形だけのもの。いわゆるお上が「聞き置く」といった性質のものになるでしょう。これまでの事業認定手続きの中で行われてきた公聴会のようなものか?そこでは、住民の反対意見も十分に聞くので公平公正だと言われながら、結果はいつも事業が認定され、反対意見が重視されたことは全くといってなかったのです。
検証するのはあくまでも事業者ではない正当な第三者機関に委ねるべきです。専門家を中心に、事業者や住民は対等な立場で意見を闘わせ、専門家の判断材料にしてもらう。それでこそ、現政権が打ち出した「ダムに頼らない治水対策」「コンクリートから人へ」「政治主導の政策」が生まれるのです。
新聞によると、国交省はこの有識者会議の案を検討し、最終判断するそうです。その前に私たちも出来る限り、私たちの考えを国交省に伝えましょう。前原大臣にメールや手紙で本当に大事なことは何か、いま一度思い出してもらえるよう、わたしたちそれぞれができることを実行したいと思います。

  • 前原誠司大臣への送付先
    〒100-8919 東京都千代田区霞ヶ関2-1-3 国土交通省
    国土交通大臣 前原誠司
  • 国土交通省へのメールはコチラ
4月27日(火)

中村知事、抗議行動視察を示唆

中村法道知事は27日の記者会見で、「反対地権者の付け替え道路工事現場前での抗議行動を見た上で、しかるべき場所に移って相談するなら対応する」と述べた。

4月25日(日)

中村知事、地権者との面会は空振り

中村法道知事や朝長則男佐世保市長らが25日、反対地権者との直接対話を求めて予定地を訪問。県施設「石木ダム生活相談所」で午後4時から1時間待機したが、地権者は姿を見せず、面会は実現しなかった。
知事と地権者は擦れ違いが続いている。地権者らが20日、付け替え道路工事の中止を申し入れようと県庁を訪れたが、知事は「突発的な公務」を理由に面会せず。22日は知事が川棚町入りしたものの、地権者が求める道路工事現場前には訪れず、対話の場はつくれなかった。

4月22日(木)

中村知事、反対派対面できず

中村法道知事は22日、反対地権者との面会を求めて川棚町の県石木ダム建設事務所を訪れた。地権者や支援者ら約40人は付け替え道路の工事現場前に集まり、「抗議行動を見て、地権者の声を聞いてほしい」と要望したが、中村知事は応じず、両者が対面することはなかった。

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4月20日(火)

社民党佐世保支部「石木ダム建設に反対」

社民党佐世保支部(早稲田矩子代表)は20日に開いた定期大会で、石木ダム建設に反対する方針を決めた。これまで土地の強制収用をしないことなどを条件に建設に賛成してきたが、県と佐世保市が昨秋、強制収用を可能とする土地収用法に基づく事業認定を申請し「前提が崩れた」として方針転換した。
一方、社民党県連は3月の定期大会で、建設に「条件付き賛成」としてきた従来の方針について「見直しを含めて検討する」としている。

4月20日(火)

石木ダム付け替え道路建設中止を求め県庁で座り込み

3月31日(水)

2020年度の石木ダム付け替え道路建設事業費は3億円

石木ダム事業で、2010年度の付け替え道路工事や調査設計に充てる「ダム建設事業費」が3億円になる見込みとなった。
長崎県河川課によると、付け替え道路工事費は1億円で、残りの2億円を調査設計費などに充てる。
事業費の負担割合は、県約9750万円、佐世保市約7000万円、国土交通省約9750万円、厚生労働省約3500万円。
県は新年度一般会計予算案に建設事業費として「最大執行可能額」の8億3000万円(国庫補助含む)を計上し、国交省補助は約2億7000万円を見込んでいた。国交省の補助額約9750万円は想定を下回った。
2009年度の建設事業費(国庫補助含む)3億8000万円で、付け替え道路費は2億円だった。年度内に完了しなかった工事の予算は2010年度に繰り越す。

3月31日(水)

石木ダム付け替え道路工事 女性陣抗議行動

石木ダム建設絶対反対同盟の女性メンバーら12人が31日、付け替え道路の工事現場入り口で抗議行動を行った。
女性メンバーは、仕事で阻止行動ができない男性陣に代わり「少人数でも反対の意志を示そう」と午前7時半ごろ現場入り口に集合した。車で出入りする施行業者に工事中止をアピール。抗議行動は午前9時ごろ混乱なく終わった。

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3月31日(水)

荒瀬ダム発電停止

熊本県は31日、撤去問題で揺れた荒瀬ダム(八代市)の水利権が今年度で失効することを受け、同ダムの発電を停止した。県は2年間の準備期間の後、撤去に着手する方針で、実現すれば既存のダムとしては全国初となるが、費用確保の見通しは立っていない。

3月30日(火)

中村知事「スムーズな付け替え道路工事に努力」

中村法道知事は30日の定例会見で「石木ダム付け替え道路建設は現地の住民の理解をいただきながら、できる限りスムーズに工事を進めるよう努力する必要がある。だが工事を止めないと話し合いができないわけではない」と延べ、対話の必要性を認めつつ予定通り工事を進める方針を示した。

3月29日(月)

石木ダム付け替え道路工事 県担当者に猛抗議

石木ダム建設同盟は29日、県が24日に着手した付け替え道路工事を阻止しようと現場前で2回目の抗議を行った。
反対地権者ら約50人が午前7時ころから現場前に集まり、出入りを封鎖。
午前9時頃、松尾弥太郎県石木ダム建設事務所長ら担当者4人が現場に出向いた。
地権者らは「抜き打ち工事は許さない」などと抗議。引き返そうとする松尾所長を引き留め、「工事を中止せよ」「着工前に連絡がなかった。説明せよ」と激しく詰め寄った。これに対し、松尾所長は「中止はしない」「3月から工事を始めることは伝えてきた」と繰り返した。
約1時間にわたるもみあいの末、松尾所長が「今日の工事はしない」と表明したが、30日以降については「実施日や地権者への事前連絡も含め、関係者と協議して決める」と述べた。さらに「トラブル防止を図りながら工事は進める」として、反対地権者らが求めた事前連絡をせずに工事を行う意向を示した。

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3月28日(日)

石木ダム付け替え道路工事 反対派が抗議看板

石木ダム建設絶対反対同盟は28日、県が24日に始めた付け替え道路工事に抗議する看板を、工事現場入口前に設置した。
28日は朝からメンバー約20人が看板製作を開始。縦90センチ、横180センチのベニヤ板5枚に「付け替え道路の建設は許さない」「税金の無駄使いはやめろ」などとペンキで書いた。中村法道知事のスローガン「こぎ出せ!長崎」を皮肉って「こぎ出せ!脱ダム」も記入した。

3月27日(土)

石木ダム付け替え道路工事 反対派が阻止行動

石木ダム建設絶対反対同盟は27日、県が24日に着手した付け替え道路工事の現場前で阻止行動を起こした。工事車両は現れず、大きな混乱はなかった。阻止行動には川棚町と佐世保市の反対団体から計約50人が参加。
工事開始時刻とされる午前8時近くになり、発注者の県石木ダム建設事務所の職員3人が車で現場近くに接近。職員に気付いた地権者らが「説明しろ」「降りてこい」と車を囲んで下車するよう求めたが、職員は制止を振り切って車で退散した。その後、県担当者や業者は姿を見せず、参加者は午前10時に解散した。

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3月26日(金)

補助ダム本体着工5件を除外

前原誠司国土交通相は26日、事業主体の県が国交相の見直し要請を受け入れず、2009年度中にダム本体契約を済ませるなどした浅川ダム(長野県)、与布土生活貯水池(兵庫県)、野間川生活貯水池(広島県)、内海ダム(香川県)、路木ダム(熊本県)の5ダム事業について「継続是非の検証を要請する対象から除外する」と述べた。検証対象とする補助ダム事業は全国で53になる。

3月24日(水)

抜き打ちで石木ダム付け替え道路着工

反対地権者へ事前説明をせず、県が川棚町で石木ダムの付け替え道路建設に着手した。県の担当者が高台に立ち、警戒する中で工事案内板や緑色の防護柵などが取り付けられた。
石木ダム建設絶対反対同盟は「県が機動隊を導入して強制測量に踏み切ったあの時(1982年)と同じ。『誠意を持って話し合いを』と言いながら結局抜き打ちだ。県は着工前に地権者に説明するのではなかったのか。ひきょうだ」と憤る。

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3月23日(火)

石木ダム付け替え道路建設工事開始日公表せず

長崎県が付け替え道路建設を着工した場合に反対地権者が実力阻止の構えを見せていることに絡み、県石木ダム建設事務所(川棚町)の松尾弥太郎署長は23日、「安全確保を図るのが発注者の役目。トラブルを避けるためにも工事開始日は公表できない」と話した。
件は1月、「道路建設の詳細につきましては、着工前に再度お知らせします」などとする文書を川原地区など】関係地区の住民に配布。松尾所長は「機会あるごとに年度内着工の意志は伝えてきた」として、地権者らへの説明責任は果たしたとの認識を示した。

3月18日(木)

八ツ場ダム湖面橋の建設継続

前原誠司国交相は18日、八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設に伴う生活再建事業のひとつで、凍結を検討していた「湖面1号橋」については「工事を継続すると判断した」と述べた。一方で、ダム本体建設の中止方針は維持するとした。

3月16日(火)

衆院国交委で参考人から意見聴取 -八ツ場ダム問題-

衆院国土交通委員会は16日、八ツ場ダム(群馬県)の建設中止問題で参考人から意見を聴いた。
地元の川原湯温泉旅館組合の豊田明美組合長は「地元住民は中止の理由や生活再建策を聞く機会もなく、一方的に中止の方向が示された」と国の対応に不満を表した。
水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之共同代表は、八ツばダムの治水効果は限定的とした上で、利根川水系の治水対策について「八ツ場ダム建設を優先した結果、本来必要な堤防の整備などがなおざりになっている」と批判した。
虫明功臣東京大名誉教授は、首都圏を水害から守り水を供給するという建設目的から「やめる理由は見当たらない」と主張。
松浦茂樹東洋大教授は、治水効果は疑問があるとして利水専用にするよう提案した。

3月14日(日)

石木ダム建設反対同盟 第31回 3.14団結大会開催

石木ダム建設絶対反対同盟は14日、川棚町の川原公民館で「3.14団結大会」を開き、ダム計画の白紙撤回を決議した。
石木ダム建設絶対反対同盟は1980年3月14日に結成。団結大会は毎年開催され、31回目の今年は地権者や町内外の支援者ら約80人が集まった。
団結大会では、この1年間の経過報告などのほかに国や長崎県選出国会議員に建設中止の働き掛けを強めることを確認した。最後に「政権交代でダム建設の風向きが変わった。住民無視の計画にしぶとく抵抗しよう」との決議文を採択。事業認定申請の取り下げとダム計画の白紙撤回に向け「団結ガンバロー」と士気を高めた。

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3月10日(水)

中村新知事 石木ダム反対地権者宅急きょ訪問

中村法道知事が10日、就任後初めて反対地権者宅13戸を戸別訪問した。
中村知事は午後8時ごろ、松尾弥太郎県石木ダム建設事務所長とともに各世帯を回ったが、地権者の大半は面会に応じなかった。
石木ダム建設絶対反対同盟の岩下和雄さんは「強制収用を目的とする事業認定申請を取り下げなければ、何ひとつ話し合うことはできない」と話した。

3月5日(金)

「不安定水源」に誤り

吉村敬一佐世保市水道局長は5日の定例市議会で、山下千秋議員(共産)の代表質問に対し、2年に1度作成している上下水道事業統計年報で、「不安定水源」について誤った記載があったことを明らかにした。
市水道局によると、取水可能な水源(水利権)のうち、不安定水源は1日2万8500トン。ところが1999~2008年度に4回作成された上下水道事業統計年報で、実際は水利権がない「下の原取水場」に1万5000トンの不安定水源があると記載。これを基にすると不安定水源が4万3500トンある計算になる。
山下議員は「水道局が示したデータの信憑性そのものが問われる」と述べた。

3月5日(金)

石木ダムに14億4600万円 2010年度当初予算案

長崎県は5日発表した2010年度一般会計当初予算案などで、石木ダム建設について、事業は凍結せず、新年度もダム建設にかかる付け替え道路などダム建設事業費として8億3000万円、用地特別会計から地権者の用地先行取得費として6億1600万円合わせて14億4600万円を計上した。
建設事業費では付け替え道路に4億5000万円、調査設計費や補償費、事務費などに3億8000万円を充てた。
県はダム建設事業費のうち、国からの補助金として約2億7000万円を見込んだが、国が補助金をどれだけ付けるかが今後の焦点となる。新年度の補助額は昨年末の政府予算案には示されず、3月末までに決まる見通し。

3月4日(木)

八ツ場ダム上流から高濃度ヒ素

八ツ場ダム建設予定地(群馬県)の上流にある品木ダム(群馬県六合村)で、湖底の堆積物から昨年3月、農地土壌の環境基準の約350倍に相当する1㌔当たり最大5300mgのヒ素を検出していたことが4日、国土交通省の資料で明らかになった。同省は検出を公表していなかった。

3月2日(火)

中村新知事 石木ダム事業認定申請は取り下げない

中村法道新知事が2日、県庁に初登庁した。初の記者会見では石木ダム建設問題で反対地権者と「機会があればつくれるよう努力したい」と対話姿勢を強調したが、「石木ダムは佐世保市の水事情を考えると必要だ」として事業認定申請の取り下げは「考えていない」とした。
佐世保市の水事情を果たしてどのくらい理解されておられるのか、中村新知事にぜひお聞きしたい。

2月27日(土)

再生水を高度処理化 -佐世保市水道局-

佐世保市水道局は新年度、水源対策の一環として市内の一部で供給している再生水の高度処理化を検討することを、2月27日開かれた市議会水資源確保対策特別委員会で、吉村敬一水道局長が明らかにした。
市水道局によると、再生水は下水に一定の浄化処理を施し再利用。中部下水処理場が1日500トンの製造能力を備えているが、供給先はJR佐世保駅周辺の公的施設を中心に16施設、供給量は1日67.4トン(2008年度)。

2月27日(土)

石木ダム付け替え道路関連工事 9月中旬ごろ完了

佐世保市水道局は27日の市議会水資源確保対策特別委員会で、県が本年度内に着工予定の石木ダム付け替え道路建設の関連4工事について「順調に進めば今年9月中旬ごろに完了する」との見通しを明らかにした。

2月26日(金)

朝長佐世保市長 「石木ダム事業認定は新年度中に国が結論」

3月定例佐世保市議会は26日開会。朝長則男佐世保市長は施政方針で、石木ダム事業の事業認定手続について、新年度中に国から何らかの結論が出されるとの見通しを示した。

2月24日(水)

熊本県 荒瀬ダム水利権延長を国交省に申請

熊本県は24日、撤去の方針を決めた発電専用の県営荒瀬ダム(八代市)について、3月末で許可が切れる水利権を2012年3月31日まで延長するよう国土交通省八代河川国道事務所(八代市)に申請した。県は水利権延長で、4月以降も発電を続けたい考えだが、漁協などの合意を得ないままの申請に地元関係者は強く反発した。
国交省によると、地元漁協などの同意なく水利権取得を申請した例は過去にない。今後は国が漁協の意見を聴くなど調整に入るが、手続は長期化が予想され、現行水利権が失効する4月以降、ダムの発電は中断する可能性が高い。

2月22日(月)

長崎県新知事に中村法道氏

任期満了に伴う第17回知事選は21日投票が行われ、即日開票の結果、自民、公明両党が支援した前副知事の中村法道氏が初当選した。投票率は60.08%で、前回の52.27%を7.81%上回った。

中村 法道 316,603
橋本 剛 222.565
大仁田 厚 98,200
押渕 礼子 30,902
深町 孝郎 21,291
山田 正彦 6,634
松下 満幸 2,889

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2月21日(日)

石木ダム建設絶対反対同盟 シンボルのやぐらを補修

「石木ダム建設絶対反対同盟」のメンバー20人が21日、30年ほど前に建設予定地に建てた高さ約10㍍のやぐらを約5時間かけて補修した。
シンボルのやぐらは絶対反対同盟が意思を示すため1978年に建設。再三にわたる県や佐世保市の働きかけを拒否するという「見ざる 言わざる 聞かざる」の姿勢を表す3匹のサルの絵の看板などを取り付けている。

やぐら「見ざる」 やぐら「言わざる」 やぐら「聞かざる」

反対同盟の人たちはこれまで絶対反対の意思を貫いてきた。知事が誰になろうとこれからもきっと変わらないだろう。

2月19日(金)

路木など5ダム 本体工事継続へ予算

前原誠司国土交通相が建設の是非を検証するよう知事に要請した路木ダム(熊本県)、浅川ダム(長野県)、布土生活貯水池(兵庫県)、野間川生活貯水池(広島県)、内海ダム(香川県)の事業主体の5県は、事業を凍結せず3月末までに始めることを前提に、2010年度も本体工事を継続する予算を計上した。
「ダムに頼らない治水」を掲げ、中止も含めた見直しを求めた前原氏の意向とは対立することに。今後は5事業に対し国交省が補助金をどれだけ付けるかが焦点となる。

2月18日(木)

送水管敷設工事を休止 -本明川ダム-

長崎県南部広域水道企業団(企業長・宮元明雄諫早市長)は18日、議会定例会で水道用水供給事業の水源となる本明川ダム(諫早市)が国土交通省の事業継続の検証対象に選ばれたことを受け「国の動きを見守る必要がある」と送水管の敷設工事の一時休止を決めた。
同企業団は長崎市、諫早市、長与町、時津町でつくる一部事務組合。2015年度を目標に総事業費約390億円をかけ2市2町を約58kmの送水管で結ぶ敷設工事を進めていた。

2月17日(水)

知事選候補者に石木ダム建設問題を問う

2月17日付け長崎新聞(地域総合)に、石木ダム建設問題について知事選候補者の主張が掲載された。
【橋本剛】反対派住民と対話ができていないことが問題。対話する前に造るとも造らないとも言えない。強制収用はしない。
【深町孝郎】佐世保市の水需要予測は過大。日量1万トンの漏水を防げばダムは不要。洪水対策もダムに頼らず可能。
【中村法道】佐世保市の水不足を考えるとき必要と考える。反対地権者の理解を得られるようさらなる努力をしたい。
【押渕礼子】必要ない。事業認定を早く取り下げる。
【大仁田厚】賛成でも反対でもない。反対派もいれば水に困っている人もいる。それを答えることはしない。

2月14日(日)

2009年度もヒ素検出 -八ツ場ダム上流-

八ツ場ダム(群馬県)建設予定地から約10km上流の吾妻川支流「貝瀬」地点では常に基準値(1994年度から1㍑当たり0.01mg)を超え、昨年12月には環境基準の5倍を超える0.051mgのヒ素を検出していたことが14日、水質調査を請け負った業者が国交省に提出した資料で分かった。国交省はデータを公表していない。
2008年度までの水質調査で環境基準を上回るヒ素を検出していながら公表しなかったことが、政権交代後の2009年11月に発覚。前原誠司国土交通相は直後の衆院国土交通委員会で「できる限り情報を開示したい」と答弁していた。
2009年度の資料を公表しない理由について国交省は「環境基準は年平均で見るため年度末に資料が出そろってから公表するつもりだった」と説明している。

2月4日(木)

長崎県知事選スタート

任期満了に伴う第17回知事選は4日告示され、知事選としては過去最多となる無所属新人の7人が立候補を届け出た。
選挙戦では、人口減少や雇用環境の低迷など閉塞感が広がる長崎県の活性化策や、金子原二郎知事が3期12年間進めてきた県政の評価、大型公共事業の賛否などを争点に論戦が展開される。
立候補者7人は届け出順に、
橋本剛(40)前農水省改革推進室長=民主・社民・国民新推薦
深町孝郎(67)前共産党県委員会委員長=共産推薦
中村法道(59)前長崎県副知事=自民支援
押渕礼子(71)前長崎県議
大仁田厚(52)元参院議員
松下満幸(62)元会社社員
山田正彦(44)会社役員

石木ダムについて立候補者5人に聞きました。

2月3日(水)

荒瀬ダム撤去へ再転換

蒲島郁夫熊本県知事は3日、発電専用の兼営荒瀬ダム(八代市)について「2012年3月まで水利権を延長した後、撤去工事に着手する」と延べ、存続の方針を撤回して再び撤去する意向を表明した。
荒瀬ダムは既存のダムでは全国初の撤去例として注目されながら、2008年に蒲島知事が撤去費用の捻出が困難との理由で撤去を覆し、存続を表明していた。しかし地元漁協などは存続に反発し、前原誠司国土交通相も3月末で国の許可が切れる水利権について、地元同意がないままでの延長は難しく「4月以降は失効する」としたため、ダム存続が困難な状況だった。
蒲島知事は水利権について、撤去費用の一部を確保するために発電事業の継続が必要として延長に理解を求めたが、地元の球磨川漁協は「撤去は歓迎だが、発電継続は受け入れられない」としており、調整が難航する可能性がある。

2月1日(月)

石木ダム付け替え道路着工中止を申し入れる

石木ダム建設反対同盟、石木川の清流を守り 川棚川の治水を考える町民の会、石木川まもり隊の石木ダム建設を反対する3団体は2月1日、川棚町の長崎県石木ダム建設事務所を訪れ、県が今年度内の着工を予定している付け替え道路の建設中止を申し入れた。 【詳細はこちら

2月1日(月)

藤井健長崎県副知事 「石木ダムは必要」

国土河川の治水、利水問題を抱える長崎県など10県でつくる「命と生活を守る新国土づくり研究会」(会長=上田清司埼玉県知事)の会合が2月1日、東京都千代田区のホテルで行われた。
藤井長崎県知事は、事業継続の検証対象になった石木ダムの必要性を訴えた。

1月27日(水)

長崎県と落札業者が契約締結 -石木ダム-

長崎県は27日、石木ダム建設事業の付け替え道路の関連4工事で落札した佐世保市、川棚町、波佐見町の計4社の業者と契約を結んだ。長崎県石木ダム建設事務所は「本年度内に着工する」としている。

1月24日(日)

前原国交相 地元住民と意見交換 -八ツ場ダム-

八ツ場ダム(群馬県)の建設中止を表明した前原誠司国交相と、地元住民との初の意見交換会が24日、群馬県長野原町で開かれた。
前原国交相は中止について「皆さんに瑕疵(かし)はない。将来に不安を抱かせてしまったことはすべて政治の責任。心からお詫びします」と陳謝。さらに住民の生活再建のため「ダムを造らないならどうするか、何度でも足を運んで話し合いたい」と述べた。
これに対し住民側は「建設中止を受け入れたわけではない。中止になった場合の生活再建の議論はしない」などと計画通りの建設を強く求め、議論は平行線のまま終わった。
前原国交相は会合後、記者団に「ダムの検証は予断なく再検証するが、中止の方向性は変わっていない」と述べた。

1月24日(日)

「水シンポジウム」開催される

石木ダム建設で、推進派の市議会水資源確保対策特別委員会委員長の市岡博道議員(自民市民会議)と、反対派の同特別委員会委員の山下千秋議員(共産)を招き、「水シンポジウム」(佐世保の未来を考える市民の会)が24日、させぼ市民活動交流プラザで開かれた。
将来の水需要について、市岡議員は「人口減少はあるものの、核家族化などで世帯数は増える」として石木ダムの必要性を示した。これに対し、山下議員は「人口減少や経済状況から、水の需要は減っていると見るのが妥当だ」と指摘。
市議会が水道料金を平成22年度から19.68%の値上げを決議したことについては、市岡議員は「2年後には市水道局が再建団体に陥り、利水を含めた新規事業ができなくなる恐れがあった」と議決した背景を説明。山下議員は「再建団体になる恐れがあるならば、石木ダムのような大型事業をするべきではない」と批判した。

1月21日(木)

石木ダム付け替え道路 年内着工

長崎県は21日、佐世保市とともに計画する石木ダム建設事業で「本年度中に着工する」としていた付け替え道路建設工事の入札を実施した。
入札は川棚町の石木ダム建設事務所であり、付け替え道路の関連4工事について指名競争入札で実施。延べ55社の県内企業が参加した。県は近く落札した業者と契約を結ぶ。
国交省の有識者会議はダム事業検証の新基準を今夏をめどに提示するが、ダム建設に反対する住民団体はこれまでに、提示前の着工に「駆け込み的なやめてほしい」と反発している。

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1月21日(木)

学習会「佐世保市の水事情を検証する」が開かれる

社民党佐世保支部は21日、水源連共同代表遠藤保男氏を講師に招き、学習会「佐世保市の水事情を検証する」を労働福祉センターで開いた。
遠藤保男氏は、全国的にかなり低い佐世保の水道評価を大規模事業体(給水人口10万人以上の事業体)の平均値に引き上げることで、「厳しい水事情」を克服することができると講演。
さらに、仮にダムができるとしても佐世保市水道局は、1日約1万トンの漏水を改善することが最重要課題であると話した。

1月19日(火)

八ツ場ダム 住民敗訴

八ツ場ダム(群馬県長野原町)は不要で公金支出は違法として、千葉県の住民が県知事らに支出差し止めなどを求めた住民訴訟の判決で、千葉地裁は19日「支出は違法ではない」として訴えを退けた。
判決理由で堀内明裁判長は「県の水需要予測が不合理とは認められない。治水効果がないともいえない」と指摘。県などの判断は「裁量の範囲を逸脱して違法であるとまでいえない」とした。
住民側は「首都圏の水需要は減少傾向にあり、さらに水源を確保する必要性はない。治水上の利益もまったくない」などと主張。県は「利根川の洪水被害を軽減し、水道水や工業用水確保のため不可欠」と反論した。住民側は控訴する方針。

1月15日(金)

ダムに頼らない治水対策を検討する第2回有識者会議が開かれる

国土交通省は15日、ダムに頼らない治水対策を検討する第2回有識者会議を開き、ダム以外の治水対策や事業評価のあり方について、一般から意見を募ることを決めた。委員以外からも広く論点を集め、審議の参考とする。堤防の強化や遊水地の整備などのダムの代替案や、環境への影響を踏まえた河川整備の基準つくりなど具体的な提案を求めていくという。
会合ではダム事業の見直しを求める水源連共同代表の嶋津暉之氏を招き、ダムによる治水対策で問題となっている点などを聞いた。

1月14日(木)

老朽化ダム撤去費負担の対応方針策定へ

前原誠司国土交通相は14日、蒲島郁夫熊本県知事と会談し、老朽化したダムや堰(せき)などを地方自治体が解体、撤去する際の費用負担のあり方について、今夏までに対応方針をまとめる考えを示した。
既存ダムの撤去費用は、財政事情の厳しい自治体や電力会社だけで賄うことは難しく、撤去方法の選定や環境保全などの面でも課題が多い。このため対応方針には費用負担だけでなく、技術的な支援も盛り込む考えだ。

1月1日(金)

朝長則男佐世保市長、石木ダム反対地権者の戸別訪問を取りやめる

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