今日の長崎新聞に石木ダム工事の現状が掲載されています。
付替え道路工事再開から1週間経った今の現地の様子がよくわかります。
「反対派は阻止行動強化」とありますが、何故そうなったのでしょう。
日曜日の早朝に作業車両や資材を搬入したり、「反対派のいない時間と場所を狙って」現場に入ったり、不意打ちや隙をつく県のやり方に対応するためです。
機動隊を導入したり、ブルドーザーで蹴散らしたり、そんな手荒な真似はしなくても、住民を苦しめギブアップさせる方法を県は選んだのです。
いつやってくるかわからない敵に備えるためには、少ない人数で手分けして交代で対応しなければなりません。目を凝らし耳を澄ませ、常に気を張っていなければなりません。心身共に疲れ果てるのを県は高みの見物で待っているのでしょう。「夜も安心して眠れない」と地権者は語っています。
あまりにも卑怯なやりかたです。住民イジメです。なぜ、ここまで県は強行するの?
それは「17年度内にダム本体工事への着手」を予定しているからで、そのためにはそれまでに「付替え道路をある程度使える状態にする必要がある」から。
なぜ17年度内にダム本体工事に着手しなければならないの?
それは18年2月の知事選を見据えてのこと。「中村法道知事は3期目を目指すだろう」それまでに石木ダム建設への「道筋をつけたいのではないか」ということらしい。
それが当たっているなら、冗談じゃない!と言いたいです。
選挙のために公共事業をやるの?
任期中にこれだけのことをやりましたという業績作りのために、住民を苦しめていいの?
そのために県民の税金を浪費していいの?
いいはずがない。
県営の公共事業はあくまでも県民のためにやるもの。
来年の知事選に出るのなら、その選挙で県民に訴えればいい。
石木ダムはカクカクシカジカで必要だと。
過去の選挙では、ほとんど石木ダムについて語ってこなかったし、最初の選挙では「強制収用はしない」とアンケートに答えておきながら、既に一部の土地は強制収用してしまった…
この記事の上部に掲載されている写真をもう一度見てほしい。
座り込みをしている人々の後ろに貼られている横断幕。
「今こそ考えよう石木ダムと強制収用〜未来を決めるのは私たち」
これは2年前、アルカス佐世保で開催した集会のタイトルです。
この思いは今も同じです。
この2年間、県や佐世保市は私たちとの対話を拒み続けてきましたが、本当に必要なダムなら、対話すべきです。説明すべきです。
一度立ち止まり、県民の声に耳を傾け、県民と共にしっかり考えるべきです。
少なくとも、住民を苦しめ疲労困憊させるやり方は、直ちに止めて下さい!