昨日の続きです。
平成27年度水道事業決算で注目した、もう一つは、こちらの表です。
業務量の中の有効率をごらんください。
有効率とは、水道局の解説によると、総配水量のうちの有効水量(漏水等を除いて有効に利用された水量)の割合です。
つまり、有効率が88.3%ということは、無効率が11.7%ということです。
無効率とは、無効水量(漏水量等、有効に使われなかった水量)の割合ですから、全てが漏水というわけではありません。
事故による逸失,赤水などによる供用不適水等が含まれますが、それらはごくわずかなので、
無効率=漏水率とも見る場合も多いようです。
実際の漏水はどのくらいあるのか?
そしてその量は、全国的に見て多いのか少ないのか?
調べてみました。
これは昨年、(公財)水道技術研究センターがまとめた資料で、平成25年度の実績値です。
無収水率だけでなく、年間漏水量や漏水率のデータも見られます。
そしてこれは、同じ人口規模の自治体や水道企業団、つまり、
給水人口20万人以上の上水道事業体、98を対象にしたものです。
これによりますと、
佐世保市の漏水率は、10.44%で、全国98事業体のうち第8位でした。
おお!ベストテン入り!と関心してる場合ではありませんぞ。
それほど漏水が多いという不名誉なことで、ワースト8位ということ。
その量はというと、年間、約294万㌧なので、一日平均約8000㌧です。
8,000㌧ってピンときませんよね。
10tトラックで800台と考えればわかり易いかも。
4t車だと2000台です。
えー!!!
でしょ?
お金と手間をかけてきれいに浄水した水が、毎日、それほどたくさん漏れてしまっているということ。
もったいないですよねー
なんとかならないのですか?と水道局に言ったことがあります。
水道局曰く、
「佐世保市は急斜面地が多く、水圧の関係で水道管が傷みやすいんですよ」
でも、同じ坂の町、長崎市の漏水率は、4.82%でした。
また曰く、
「佐世保市は旧海軍の水道施設を引き継いだので、古いものが多くて…」
でも、同じ軍港都市だった広島県呉市の漏水率は、2.81%です。
さらに、平成6年の大渇水で、同じように苦しんだ愛媛県松山市の漏水率は、1.88%!
この違いは何なのでしょう?
結局やる気の問題だと思います。
漏水対策をしっかりやる!何よりも優先する!と決めれば、
お金も人もより多く投入し、必ず効果は上がるはず。
これまで石木ダムに投入してきた120億円もの大金を漏水対策に回していたら、
かなりの漏水が解消できていたはず。
これほど水を無駄にしている佐世保市が、
水が足りないからと、
川棚町の自然と暮らしを破壊するダム建設に理解を求めても、
説得力のかけらもありません。
漏水対策いつやるの? 今でしょ!
続きはこちら→ 佐世保の漏水、減るどころか増加!?
Unknown
年間、約294万トンの水が漏れているということは、一日の配水量が佐世保市全体で約8万トン弱ですから、年間、約37日分の水が漏れているということにもなりますね。一般家庭だったら大変なことです。
法定耐用年数を超えた老朽水道管も他の自治体より多いのですから漏水対策は緊急課題です。不要なダムにかまっている場合ではありません。
Unknown
フッチーさん、そうですよね!
1ヶ月分以上の水が漏れているということ!
さらに言えば、それは佐世保市内の4つのダムの貯水量を上回る量なんです。
山の田ダム55万㌧+転石ダム23万㌧+菰田ダム146万㌧+相当ダム40万㌧=264万㌧ですから。
恐ろしや〜〜〜