一昨日と昨日、漏水の実態について、素人なりに分析してみました。
そして、漏水の原因は水道施設の老朽化であると指摘しました。
では、その老朽化がいったいどの程度のものであるのか、
それを今日は考えてみたいと思います。
以下の資料は、昨年2015年1月29日、厚生労働省健康局水道課 水道計画指導室長 高澤哲也さんの講演資料のコピーです。出典は水道統計と書かれていました。
このグラフで一目瞭然、全国的に老朽化が進行しています。
その具体的な指標は、管路経年化率です。
管路経年化とは、水道管の耐用年数(40年)を過ぎたことを意味します。
全水道管の中で、耐用年数を超えた水道管がどのくらいの割合で存在するのか、
それが管路経年化率です。
経年化率は年々上昇し、平成25年度の全国平均は、10.5%でした。
では、この年度、佐世保市の経年化率はいくらだったでしょう?
答は、19.2%です。
全国平均の約2倍も老朽化しています。
他市の状況がどうなのか、その資料は得られていないのでわかりませんが、
都道府県別の資料によると、
ワースト1位は大阪府の25.0%で、2位は奈良県の16.7%でした。
やはり佐世保市の19.2%という値はかなり激しい老朽化を意味しているようです。
そう言えば、昨年佐世保市では、老朽化による水道管破裂事故が、大きなものだけでも3件ありました。
2015年1月=潮見町にて。160世帯が断水。
4月8日=天神町にて。2500世帯が断水。
12月17日=藤原町にて。500世帯が断水。
ひとたび事故が起こると、断水騒ぎとなり、市民生活に大きな影響を及ぼします。
水道局の皆さんも、いつ破裂するかわからない水道管をたくさん抱えていては、
時限爆弾をあちこちに埋め込んでいるようで、心穏やかではないでしょう。
市民のためにも、水道局職員自身のためにも、
まずは、老朽化対策を急いで頂きたいものです。