12月6日夕方、久々に川原公民館にマスコミのカメラが集結。
地権者の皆さんが揃って見つめ、訴えている相手は・・・
そう、自由党共同代表の小沢一郎さんです。
長崎空港から講演会場の佐世保に向かう途中、こうばるに足を運び、住民の声に耳を傾けたのです。
今回も末次元県議が、この貴重な機会を作ってくれました。
(末次さん、ありがとう!)
小沢さんが一段高いところから皆さんを見下ろしているような構図になってますが、決してそうではありません。
最近ぎっくり腰をやっちゃったそうで、「椅子を…」と言われ、急いで用意。
座卓に椅子という奇妙な組み合わせになってしまいました。
でも、それがラッキーだったかも?
一行が到着する少し前、急きょ思いついて、強制測量時の写真をひな壇の前に並べておいたのですが、それがうまく目に入る結果となり、「これは何時のことですか?」との質問を受け、
地権者の皆さんはそれに答えるとともに、この強制測量という権力者の蛮行を含む半世紀にわたる闘いについて伝えることができました。
その話を真剣な眼差しで聴く小沢一郎さん。
かつて政権の中枢にいた小沢さんも多くの公共事業に関わっていたことでしょう…。
確か胆沢ダムの関連工事をめぐり秘書とゼネコンとの関係が話題になった時期もありました。
ことの真相は私には何もわかりませんが、大事なのは今。
小泉元首相もかつては原発推進派だったけれど、今は脱原発派。
真実を知ったら、環境も未来も破壊する原発は止めなくては…に変わった!
小沢さんも、公共事業の闇を知っているからこそ、
犠牲を強いられている川原地区住民の怒りと悲しみが理解できるのかもしれない。
私の地元にもダムはできました。
でも、地域の人が納得して、そこに造ることになった。
公共事業は理解されることが必要。
こんなに長い間、地元の人が反対しているダムは聞いたことがない。
県は皆さんに丁寧に説明しなければならない。
予算を出している国交省にも、必要性を質したいと思う。
その結果は、ここにいる末次君を通して皆さんにお伝えします。
と明言。
それまで硬かった地権者の皆さんの表情がパッと明るくなりました。
ただ聞いて終わりではない。
ほんの短い時間でも会えて良かった、話して良かった。
そんな思いが伝わってきました。
帰りかけた小沢さんに、S子さんが声をかけました。
私たちは、ずーっとここで暮らしたいんです!
助けてください!
一瞬驚き、そして優しい表情で、小沢さんは答えました。
お気持ちはわかりました。
必ず、国交省と話してみます。
山田君の話も聞いてみます。
(元農水相の山田正彦さんは、民主党県連代表のころから、県連の方針に反して石木ダム不要を明言していた方で、そういえば、初当選は小沢さん率いる新生党からでしたっけ)
S子さんは小沢さんの印象を、後日こう語っていました。
ニュースで見る小沢さんは怖そうな感じだったけど、全然違ってた。
ニュースに出るのはいつも何かもめ事がある時ばかりだから。
私たちと同じだと思った。私たちもニュースに出るのは怒ってる顔ばかり。
本当の小沢さんは優しくて大きな人だと思った。
そして、聴く耳を持っている人。
政治家として一番大事なことだねと言うと、
そう。でも、聴く耳持ってる議員はほとんどおらんもんねー
とバッサリ。
この日、アルカスSASEBOでの小沢さんの講演の中で、私の中に残った言葉は
「真の自由」。
自由は大事だが、放任すれば、権力も富も一部の者に集中し、
一般国民の自由は失われていく。
真に自由な社会を維持するためには、公平公正な仕組みが必要であり、
オープンな社会、情報をみんなが共有できる社会でなければならない。
この言葉を石木ダム問題に当てはめれば、
権力は県に集中し、
川原住民の生活の自由が奪われようとしている。
情報は共有されず、公平公正な議論もできない。
個人の自由を守ろうとするとスラップ訴訟をおこされる。
ますます閉ざされた社会に向かっている。
それが今の長崎県です。
そして、それを、嘆いても愚痴っても何も解決しない。
そういう政治家を選んだのは私たちだから。
不満があるなら、
選挙で変えるしかない。
選挙で変えることができる。