この写真を見て、一瞬、大雨による被害?と思ってしまいました。
どこかの堤防が決壊して、田畑が冠水してしまったのか、
あるいは、その畑の水が泥水となって川に戻ってきたところなのか…とか。
でも、違いました。
これはダムです。
洪水時でもなんでもない通常のダムです。
青色でも緑色でもない茶色のダム湖。
北海道にある二風谷ダムといいます。
アイヌの人々の暮らしと文化を犠牲にして造られたダムです。
そして、このダムは、完成後たった5年で堆砂容量を超える土砂でいっぱいになったそうです。
これ以上、土砂を溜め込まないよう、その上流に新たに平取ダムの建設を進めています。
そのダムができても、やがてそのダムも土砂でいっぱいになるでしょう。
大地も水も封じ込めようとする人間の傲慢さ。
今や清流「沙流川」は、泥の川となってしまいました。
もちろん魚業への被害も甚大です。
詳細はこちらをごらんください。
http://protectingecology.org/report/6462
二風谷ダムが完成したのは1997年。
10年後の2007年には1268万?の土砂が堆積してしまったそうです。
それは国交省の試算では230年で堆積するといわれていた量です。
国の予測や判断なんて、そんなものかもしれません。
石木ダムの治水効果や利水の必要性だって、全くいい加減なものなのに、
国交省は2013年、事業認定というお墨付きを与えてしまいました。
それを錦の御旗として、見直しもせず、ダム建設を強行しようとしている長崎県と佐世保市。
そして、住民の家も田んぼも生活も文化も、みんな水の底に沈めてしまおうとしています。
石木ダムの事業認定は取り消されるべきです。
国は恥を知るべきです。
自分たちの判断が間違っていないと言うのなら、
あんなに無惨な姿になってしまった沙流川を、まず清流に戻してください!