3月6日提訴へ

空は晴れていますが、長崎地裁佐世保支部の門前にはとても冷たい風が吹いていました。

今日は県から訴えられた通行妨害仮処分の2回目の審尋がおこなわれました。

 

弁護団からの報告によると、今日やりとりされたのは、提出書面の確認と、今後の予定の確認だけだったようです。

①1月20日に当方弁護団より4つの書面が提出された。

②2月28日までに当方は残り全ての書面を提出する。

③それを見て、県は2週間以内に反論や新たな証拠を提出する。

④次回の審尋は、3月6日15:30。

 

報告集会にはマスコミも数社来ていましたが、夕方のニュースで報道されたのは審尋についてではなく、これから起こそうとしている差止訴訟についてでした。

こちらは、夕方のNHKニュースです。

 

川棚町に建設が計画されている石木ダムについて、反対する地権者らは、県と佐世保市を相手にダムを建設しないよう求める裁判をことし3月にも起こす方針を決めました。
長崎県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムをめぐっては、一部の地権者や支援者が計画に強く反対し、建設が進んでいません。
建設に反対する地権者らは去年2月、県と佐世保市に対して工事をしないよう求める仮処分の申し立てを長崎地方裁判所佐世保支部に行っていましたが、裁判所は12月、「緊急性がない」などとして却下しました。
これに対して地権者側は、不服として福岡高等裁判所に抗告しましたが、さらに県と佐世保市を相手に石木ダムの建設工事とダム建設に伴う道路工事をしないよう求める裁判をことし3月6日に長崎地方裁判所佐世保支部に起こす方針を24日開いた集会で決めました。
提訴について弁護団は、「緊急性に関わらず、ダムの必要性などについて争うことができる」としていて、広く原告を集めたいとしています。
石木ダムをめぐっては現在、地権者側が国を相手にダムの事業認定の取り消しを求める裁判を起こしているほか、県が地権者などを相手にダム建設に伴う道路工事を妨害しないよう求める仮処分を申し立てています。

 

ここに書かれているように、「石木ダムの建設工事とダム建設に伴う道路工事をしないよう求める裁判をことし3月6日に長崎地方裁判所佐世保支部に起こす方針」を決めたのです。

仮処分ではなく本訴にするのは、「緊急性に関わらず、ダムの必要性などについて争うことができる」からです。

もしそれが無駄なダムなら?

莫大な財政負担を背負わされる佐世保市民は被害者です。

でも、仮処分だと緊急性が無いとして佐世保市民の権利など考えてもくれません。

全国の支援者の権利など論外って感じ。

やはりここは、腰を落ち着けて、石木ダムの必要性の有無が問える工事差止の裁判で闘いたいですね〜

 

皆さんもよかったら、仲間に入りませんか?

ご希望の方はこちらへ → ishiki-hotaru@buz.bbiq.jp お問い合わせください。

資料をお送りいたします。

 

工事差止、仮処分ではなく本訴へ

昨日は石木ダム事業認定取消訴訟の第4回口頭弁論の日。

門前集会に集まった地権者の皆さんは、これまでよりも少な目…。

なぜなら、昨年末に石木ダム工事差止仮処分が却下されたばかり。

県側としては、「ほーらね。石木ダムの工事はやっていいよって司法の場でも認められたんだよ。抵抗しても無駄なんだよ」と思っているでしょうし、勢いに乗って工事を強行するかもしれません。

ということで、地元には肝っ玉の据わったお母さんたちがしっかりお留守番。

そんなわけで、少し寂しい門前集会でした。

でも、集まった人たちは、寒い北風なんのその。

さあ、今日は被告の国側の番だぞ。

どんな反論をするのか、じっくり聞いてやろうではないか!

と期待?に胸躍らせて、401号法廷に入っていったのですが…。

 

なんと、弁論は無し!

こちら側が前回弁論をおこなった、利水と治水に関して新たなダムの必要性は無いという具体的な主張に対し、国側の具体的な反論が聞けるものと思っていたのですが、それらについては「準備書面2通(利水面、治水面)」と「利水に関する証拠」が提出されただけでした。

そして、それに対する原告側の反論は2月末までに、また書面で提出するという約束が交わされただけ。

ほんの2〜3分で終了です。

あー、裁判ってわかりませんねー。何をやってるのか、素人にはさっぱり…。

だから報告集会をやるのですが…

でも、今日の裁判(事業認定取消訴訟)よりも、1ヶ月ほど前に却下となった裁判(工事差止仮処分)に関する重要な提案が弁護団からなされ、頭の中はそちらでいっぱいになってしまいました。

石木ダム工事差止に関しては仮処分という形で争ってきましたが、それを止めて、本訴、すなわち本訴訟、一般的な裁判の形で、じっくり争いましょうということ。

争い方の方法転換が提案されたのです。

何故そのような転換を図るのか、その理由を、高橋弁護士はこのように解説されました。

*仮処分で問われるのは緊急性。この工事を早く止めなければ大変な被害が生じるという場合にのみ、仮処分命令が出される。しかし、その緊急性を高裁でも認識できなければ、今回のように却下されるかもしれない。

*緊急性を問題視するあまり、根本的な問題、石木ダムの必要性があるのかないのかということや、被保全権利の侵害があるのかないのかなどの重要な部分をスル—しがちで、問題の核心部分が無視あるいは先送りされがちである。

そういう観点から、住民の権利やダムの必要性の根拠についてじっくり議論できる本訴訟を提訴したい、そして結論が出るまでは一定の時間がかかるだろうが、もしもその間に本体工事が強行されるような緊急事態が発生すれば、その時こそ新たな仮処分を申し立てよう、というものでした。

2〜3の質問は出ましたが、皆さん納得された様子でした。
私たち原告団事務局もその方向で、来週から、新たな委任状を集めなければ・・・。

 

このブログをご覧の工事差止仮処分原告の皆様、来週あたり、新たな委任状提出のお願い文書が届くと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。お金はかかりません。委任状だけです。

また、これまでは裁判に関わっていなかったけど、自分も原告として参加したいと思われる方は是非メールでご連絡ください。ishiki-hotaru@buz.bbiq.jp← こちらまでよろしくお願いいたします。(コピーしてメールの宛先欄に貼り付けてください)

 

昨日の発表について、長崎新聞は今日の1面で取り上げていました。大変わかり易いので、こちらの記事をご確認ください。

ただし、ミスプリントが1ヶ所あります。

最後の1文です。

「次回の口頭弁論は3月3日」と書かれていますが、3日ではなく6日です。

3月6日(月)午前11:00です。

よろしくお願いします。(._.)

 

 

第2次通行妨害仮処分 第1回審尋

年の瀬も押し詰まった28日、長崎地裁佐世保支部で、仮処分の審尋がおこなわれました。

今回の仮処分は、県が10月28日に申し立てた通行妨害禁止の仮処分です。

石木ダム事業に関連する道路工事の現場への通行を阻止行動によって妨害されたとして訴えられた、いわゆるスラップ訴訟で、2014年に次いで2回目となります。

前回は23名が訴えられて16名が仮処分を受けました。

今回は19名が訴えられています。

その19名を応援するために今回も多くの市民が門前に集まりました。

 

審尋終了後、場所を中部地区公民館に移して報告集会がおこなわれました。

弁護団の平山弁護士から次のような報告がなされました。

 

今日の審尋について、

・県からの申立てに対しては却下を求めた。

・来年1月20日までに保全の必要性緊急性に関する書面を提出し、また、出来る限りの認否(誰がいつどこでこういうことをしたか)をしたいが、人数が多いのでその日までに全員の認否は難しいと伝えている。

・また認否するだけでなく、それが妨害にあたるのかどうか、憲法上の問題、工事の必要性についても主張する予定で、それらの主張は2月末までに提出する。

・次回の審尋は1月24日午前10時、3回目の審尋は3月6日の午後3時半の予定。

こちら側が申し立てた工事差し止めの仮処分について

・12月20日に却下の決定が出された。

・この件についての争点は、次の3つだった。
①被保全権利の必要性(工事によって侵害される権利があるのかないのか)
②保全の必要性の緊急性
③行政訴訟法第44条違反(この工事は公権力の行使だから仮処分の申し立てはできない)にあたるのか

・佐世保支部の判断は、保全の必要性の緊急性がないというその1点だった。今やっている工事は全体の一部に過ぎないし、本体工事もまだ着工されていない、土地の収容もされていない部分があるということで、権利の侵害が差し迫ったものでは無い、今その工事を止めなければという緊急の必要性は認められないということ。

・この決定をどう評価するか?
我々の申し立てが認められなかったのは残念だが、44条でバッサリ切っていないところは評価できる。裁判所は違反するともしないとも明確な判断はしていない。保全の必要性が認められれば差し止めの可能性もあるという余地を残した判断だと言える。

・いずれにしても負けたので、今日不服申し立てをしてきた。抗告者は137名。

・抗告審は福岡高裁でおこなわれ、裁判官がこちらの申し立てを認めれば差し戻しとなり、抗告理由がないと判断すれば審尋を開くことなく抗告を認めないということになる。こちらとしては審尋を開いて工事の必要性について審議を尽くすべきだと主張していく。

このあと参加者から質問や意見がいろいろ出されましたが、その詳細は今後の裁判の行方に関することで詳細はさし控えます。

 

また、緒方弁護士から、
・皆さんが感じておられる差し迫った危険、緊急性の問題について、頑張って主張していきたい。

田篭弁護士から、
・今回は皆さんがマスクや帽子をつけて行動したので、県は人物特定に時間がかかり、仮処分申立をおこすのに時間がかかった。この状況をつくりだしたのは皆さんの頑張りによるものだと思う。

などの感想も述べられました。

最後に岩下さんから、参加者へのお礼の言葉と今後への決意が示され、大きな拍手が送られました。

 

債務者となった19名も、支援者も、悲壮感は全くなく、笑顔で「来年もがんばろうね〜」の挨拶が交わされていました。

ちょうど昨日できあがったばかりの『滴』にも注目が集まり、あらたな購読申し込みが何人も!この表紙が皆さんの思いと重なっていたからでしょうか。

 

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「差し迫った状況にない」?

今日の長崎新聞「論説」を読んで、思わず大きく頷きました。

小出久論説委員は、
県は「工事再開に司法のお墨付きを得た」ことになるが、「決して強引にことを進めてはならない」「今ここで立ち止まり、事業の進め方を再検討すべきだ」
と釘をさしています。

裁判所に対しては、
仮処分という措置には、「著しい損害」や「緊急の必要性」が求められるが、地権者等の暮らしが「平穏」といえる状況か?決してそうではない、むしろ「長期間にわたって平穏な生活を奪われている」
と指摘しています。

全くその通りです。

毎日毎日、家事や農作業もそっちのけで阻止行動に出ていかなければならない。
真夏の炎天下でも、マスクやサングラスで顔を隠して立たねばならない。
雨の日も雪の日も休むわけにはいかない。
土日には、全国各地から励ましに来てくれる支援者を手料理で饗さねばならない。
地域には、しょっちゅうマスコミがやってきて、カメラがまわっている。
物理的にも精神的にも休む暇のない、「平穏」にはほど遠い状況、
それがここ数年の川原の日常です。
そういうことを地裁佐世保支部は、あまりにも知ら無さ過ぎる!
知ろうとしなかった…。

 

「差し迫った状況にない」という判断が、これまで様々な不幸を招いてきました。

ストーカー被害者の訴えを、「差し迫った状況にない」と判断して保護しなかったために殺された女性たちが何人もいます。

いじめの状況を「差し迫った状況にない」と感じて教師が真剣に対応しなかった結果、いじめがエスカレートし、自殺に追い込まれた子どもたちがたくさんいます。

超長時間労働による肉体的・精神的疲労が「差し迫った状況」だと誰かが気づいて、むりやり会社を休ませていたら、過労死せずに済んだケースは沢山あると思います。

当事者にとって本当に差し迫った状況かどうかを他人が理解するには、書類だけじゃダメなんです。

地裁の裁判官のように、現地に来て、自分の目で見て、耳で聴くのが一番です。

それができなければ、せめて地権者本人の訴えを聞いてほしかった。

たぶん仮処分という裁判の仕組みの中では、そんなことはできないのでしょうが。

裁判制度を何も知らない者の戯言かもしれません。

でも、「差し迫った状況にはない」との言葉に唖然として、黙って通り過ぎることはできませんでした。

 

地権者の内の4世帯の農地は既に強制収用されてしまったのです。

明け渡しを命じられているのです。

そこで米を作り野菜を作るのが、心身ともに生きる糧となっている人々の土地が書類上は既に奪われたのです。

次は住んでいる家を奪われようとしているのです。

それを知っていて「差し迫った状況にない」と判断されたのかと、叫びたくなりました。

 

でも、長崎新聞の論説を読んで、少しだけクールダウンできました。 

 

裁判官 雨の中 現地視察

雨の中、透明傘をさし、黒っぽいスーツ姿の男性ばかり15,6人がぞろぞろと歩いていく光景はちょっと異様な感じでした。

このうち裁判官は3人だけ。他は書記官や、地権者、双方の代理人弁護士など。

こうばる広場やこうばる公民館、江川橋(平成2年洪水の真相を知るポイント地点)などでは10分以上の説明時間が取られましたが、地権者の各家々での説明時間はわずか2分と制限されたものでした。

地権者の皆さんは、家に上がって頂く時間も惜しいので、雨のかからない駐車場や作業場などで対面し、家族の紹介、現在の生活状況、そしてここに住み続けたい思いを短く訴えるだけでした。

それでも、わかってほしいことは事前に文書でしっかり伝えてあったので、ただここで顔を合わせて直接訴えることができた、それだけでも大きな意味があったと、皆さん笑顔でした。

この視察は非公開の進行協議ですから、マスコミも同行はできません。

私はたまたま、1軒のお宅でのやり取りを目撃していたのですが、

「この家は126年前の建物です。私の家族の歴史が詰まった家です」

「ここの米は、なしてか美味しかとです。私も…に2回出しましたが、2回とも1番になりました」

最後尾で聞いていたので、何に出品?されたのか、町内で1位なのか、県内で1位なのかわかりませんでしたが、この方が言おうとしていたことは十分伝わってきました。

どうして美味しいのか、言わなくても、皆わかったはずです。

そして、彼の奥さんは「ずっとここで暮らしたいです。ただそれだけが私のねがいです」と言葉少なに言って、深々と頭を下げました。

鼻の奥がツーンとしました。

裁判官の方々もきっとそうだったでしょう。

そうであってほしい

 

工事差止仮処分申し立て、却下!

ついに長崎地裁佐世保支部の判断が示されました。

石木ダム工事差止仮処分申し立ては却下されました。

私たちの敗訴です。

なぜ、どういう理由で、そのような判断に至ったのか、私たちはまだ何も知りません。

仮処分の裁判は一般の裁判の判決と違って法廷の場で明らかにされるわけではありません。

その決定書は弁護団に渡されます。

今頃は弁護団で精査、分析、今後の対応について検討がなされていることでしょう。

私たちはその報告を待つしかありません。

 

今はとりあえず、マスコミ報道に注目してみましょう。

まず、NHK長崎のTVニュースによると…

石木ダム自体が不要なので、それに伴う工事は全て不要であり,
その不要な工事によって,地権者の権利が侵害されようとしている,
として,私たちは工事の差し止めを求めたのですが…

長崎地裁佐世保支部の渡邊英夫裁判長は、「権利侵害の緊急性もない」として、申し立てを却下したようですが…全く現状誤認です。

工事は道路工事だけではありません。

ダム本体工事も含みます。

ダム工事をするということは、地権者の土地を奪うことであり、財産権や生活権、居住権など様々な権利が奪われることです。権利の侵害そのものです。

工事を認めるということは、ダム建設を認める事であり、現在進行形の強制収用の手続きを進めることであり、緊急性は大いにあります。

4世帯の家屋については、審理は既に終わっており、いつ収用裁決が出てもおかしくない時期に来ています。

今日の決定で、司法のお墨付きを得たとして採決が出されたら、それでも「権利侵害の緊急性もない」と言うのでしょうか?

 

中村知事のコメント:
県の主張が認められたものと思っている石木ダムは必要不可欠だという考えは変わらず、事業がスムーズに進むよう、地権者の方々などに理解していただきたい。

佐世保市長のコメント:
この判断が、今後事業の着実な進展に繋がっていくものと期待しております。

 

この裁判は、石木ダム事業そのものについて必要性の議論はしないままでした。

当方は要求したのですが、県側は避けて通りました。

なのに、知事も市長も石木ダムにお墨付きが与えられたかのような錯覚に陥っている?

それとも敢えてすり替えているのでしょうか?

 

ダムの必要性についてはまだまだこれからです。

事業認定取消訴訟。

私たちは、こちらでしっかり闘います。

県の皆さん、逃げないでくださいね。

 

付替え道路工事再開81日目

ダム事務所が休みの時以外、ゲート前に座り込むようになって今日で81日目となった。

ダム事務所からはだいたい月曜日にやってくることが多いのだけど、昨日はやって来なかったので「きっと今日やって来るよ。」と話していたら、ダム事務所前の支援者から「ヘルメットを被って出かける準備をしている。」と連絡がきた。やっぱり来るんだ。

さあ、こちらも準備をしよう。

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テントから急いで横断幕やネットを持ってきて、ゲート前に並んだ。

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今日も地権者、支援者、20人を超す人たちがゲート前に並んでくれている。

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午前9時30分、ダム事務所の公用車3台に分乗して、ダム事務所の職員と業者、合わせて11人がやって来た。

11月29日ゲート前

このあと、9時45分までの15分間、ゲート前を行ったり来たりして、所長はお馴染みのセリフ「今日はこれで帰ります。また来ます。」を言って帰って行った。

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いったいいつまでこんな不毛なことを地権者にさせ続けるのだろう。

私たちが県を訴えた「工事差し止め」の仮処分の結論が12月中に出ることになっている。

県が私たち地権者・支援者19人を訴えた「通行妨害」仮処分の裁判も始まる。

一日も早く「工事差し止め」の裁判で勝利し工事が中断されることを願っているが、予断は許されない。

仮に「工事差し止め」の裁判がうまくいかなかったとしても、「付替え道路工事」の工期は、一社は今年12月15日までだし、あと二社は来年1月31日までなのだ。

どちらにしても来年1月いっぱいで、一旦、工事は中断することになる。

さあ、それまで頑張って闘っていくぞ!!

事業認定取消訴訟 第3回口頭弁論

昨日は石木ダム事業認定取消訴訟の第3回口頭弁論。

いつものように大勢の傍聴人が整理券を求めて列をなしました。

私の後ろには、佐世保市水道局の職員が並んでいましたし、関係者や県民だけでなく、福岡在住のフリーライターや広島在住のTV編集者なども並んでいて、石木ダム問題への関心の高さが窺えました。

門前集会にも大勢の人が集まり、馬奈木弁護士や地権者代表岩下さんの挨拶に耳を傾けました。

 

裁判は午後2時少し過ぎに始まりました。

今回は、こちら側が提出した第4準備書面と第5準備書面の骨子が読み上げられ、

第4準備書面の骨子
http://web2.nazca.co.jp/michi30/%C2%E84%BD%E0%C8%F7%BD%F1%CC%CC%A4%CE%B9%FC%BB%D2.pdf

第5準備書面の骨子
http://web2.nazca.co.jp/michi30/%C2%E85%BD%E0%C8%F7%BD%F1%CC%CC%A4%CE%B9%FC%BB%D2.pdf

その後は、今後の方針や予定について、裁判長と原告側・被告側双方の弁護団とのやり取りが交わされ、正味15分ほどで終了。

 

その後、長崎市立図書館メモリアルホールで報告集会。

まず初めに、平山弁護士から、第2回期日以降のこれまでの流れと今日の内容、そして今後の予定が説明されました。

<第2回以降の流れ>

第2回口頭弁論で当方は、石木ダムの不要性を利水と治水に分けて具体的に主張した準備書面2つを提出し、その骨子を弁護士が読み上げた。

その後、それに対する反論が被告(国)側弁護団から2つ提出された。
第1準備書面は利水に関するもので、佐世保の水需要予測は佐世保市が有する裁量の範囲内でおこなったものであると主張し、
第2準備書面は治水に関するもので、基本高水や計画規模は正しく、こちらも県の裁量権の範囲であると主張。

<第3回(今日)の内容>

被告側の反論(第1と第2の書面)に対する反論として第4準備書面と第5準備書面を提出し、その骨子を読み上げた。

<今後の流れ>

・当方の準備書面4と5に対する反論が被告側より来年1月6日までに提出される予定

・12月22日13時〜16時:裁判官による現地視察(代替墓地〜13軒〜江川橋〜代替宅地等)

・2017年1月16日14時〜:第4回口頭弁論(被告側反論)

・3月6日11時〜:第5回口頭弁論

 

続いて、今日読み上げた第4準備書面骨子に関する補足説明がありました。

八木弁護士:
我々はこれまで佐世保市が出してきた水需要予測がいかにデタラメなものであるか、訴状や第1準備書面であきらかにしてきた。それに対して国は、水道設計指針に基づいて予測すれば、何を盛り込んでも何を考慮しても良い、つまり裁量権の範囲内だという。
そこで今回我々は、予測に使った数値や手法を変更するのが裁量の範囲内だとしても、なぜ変更したのかの合理的説明ができなければ、それは裁量でも何でもない、自分勝手な判断に過ぎないと指摘した。
これに対して国がどんな反論をしてくるのか注目したい。1つ1つ具体的な反論をせず、相変わらず「国には大きな裁量権がある」ということだけで押し通そうとするなら、国は反論しないのではなく、できないということである。

高橋弁護士:
もう1つ注目したいこととして保有水源の問題がある。
7月の弁論で慣行水源について取り上げた。それを不安定水源と位置づけるのは勝手だが、保有水源から外すのはおかしい、ゴマカシであると指摘したが今日現在まで何の反論もない。出来ないのだ。次回もおそらく反論しないだろう。国の自由、佐世保市の自由、俺の勝手だもんね・・・ということだろう。

 

次に、第5準備書面についての補足説明がありました。

緒方弁護士:
治水面で我々が主張しているのは基本的には3つ(計画規模が過大、基本高水の設定流量も過大、河道整備のみで設定流量は流下できる)で、こちらについても国は、県=河川管理者の広範な裁量権を認め県の判断で良いとしている。が、我々は県の数値は恣意的・作為的で、裁量権の逸脱・乱用に当たると反論。
具体的に言えば、1つは計画規模を策定する時に、当時の河道整備状況に即して氾濫面積を算出しなければならないのに、あえて古いデータ(昭和50年当時のもの)に基づき算定している。それは策定当時のものだと既に河道整備が進み、氾濫面積が少なくなるから。
もう1つは基本高水流量が1400?/秒となる確率は、500年から1000年に一度発生する確率であり、しかもその流量が流れて来ても、河道整備をすれば、その水を流すことはできる。

田篭弁護士:
県はなぜ100年に一度の計画規模にしたのか?県自らが設定した5項目の基準に当てはめて決めている。他県や全国的な設定基準に当てはめてみると、30年に1回か50年に1回の計画規模で十分である。
県は100分の1にするために基準を緩めたがそれでも50分の1にしかならなかった。それで100分の1にするために、平成17年ではなく昭和50年まで遡って、ようやく100分の1の計画規模とすることができた。
県内唯一の一級河川本明川も100年に1回の計画規模だが、ここにダムを造っても水は溢れる。が、被害が少なくなるのでそれでいいと国は言っている。一方川棚川は一滴も溢れさせないために、どうしても石木ダムが必要と言っている。このような矛盾やゴマカシがダム計画にはたくさんある。

平山弁護士:
河道整備後に堤防から溢れる箇所は計算上どこにもない。という我々の主張に対し、国は認否しない。溢れるとも溢れないとも言わず、安全に流すには石木ダムが必要と繰り返すばかり。その認否をきちんとするよう、今回も促している。

 

まとめとして、馬奈木弁護士からは、こんなお話がありました。

ここまで話を聞くと、もう裁判は勝ったも同然と思うかもしれないが、そうはいかない。
国は自分たちが負けるわけはないと思っている。
「広範な裁量権」があるから。これを裁判所も認めるはずだと思っている。
現に今まではそれで住民側が負けてきている。
しかし石木ダムの場合は違う。
失われるもの、奪われるものがあまりにも大きい。
それを直視せよ。目を逸らすな、と裁判所には言いたい。

もう一つは費用対効果。
より安全安心のためにという口実で、県民の大事な税金を無駄にするな。
県民にとってもっと役に立つ効果的な金の使い方をしろ。
と、県民が声をあげることが大事。

 

最後に地権者の岩下さんから、

つい先日、19人に対して妨害禁止の仮処分申し立てがあった。
結論が出るのは5カ月先か半年先かわからないが、
仮に仮処分が出ても、私たちの考えは変わらない。
阻止行動は続けていく。

という決意表明とともに、支援者へ協力を依頼。会場は大きな拍手に包まれました。

 

こちらは今日の長崎新聞です。

工事差止か否か、結論は年末?

 

厳しい残暑の昼下がり。
第3回石木ダム工事差止仮処分の審尋に参加しようと、
多くの原告(申立人)が長崎地裁佐世保支部の門前に集まりました。

今日は馬奈木弁護団長がお休みで、
平山弁護士からの説明に聴き入る原告団と報道人。
審尋は非公開なので、報道人は法廷に入れません。

今回も満席となった401号法廷では、入廷者の本人確認に長々と時間を要し…
やっと審尋が始まったと思ったら、わずか5分足らずで、

「審尋は本日で終わり、裁判所の判断は年内を目途に出したいと思っています」
と裁判長。

えーっ!!!
どーゆーこと?

というわけで、3時からの報告集会にも沢山の人が集まりました。

まず初めにこれまでの経緯や、今日で審尋が終了した意味など、
平山弁護士から丁寧な説明がありました。

これまでに双方の主張は出し尽くされたとして、今日で審尋は終わりました。
裁判所の判断は、年内、つまり12月末頃に出されるようです。
どういう判断が出るかは、全くわかりません。
 
ただ、行政訴訟法第44条については我々の主張が認められたのだと思います。
(行政訴訟法第44条=公権力の行使に当たる行為については仮処分をすることができない)
 
県は、今回の我々の申し立てが「44条に抵触する」と主張していました。
それを裁判所が認めるなら、1週間もあれば結論は出るはずです。
それが年末までかかるということは、我々の主張「44条に抵触しない」が認められた、つまり、門前払いにはしないということだと思います。
 
その上で、それぞれの工事について、
それぞれの債権者にどのような人権侵害があるのかないのか、
それを精査するのに時間を要するのだと思われます。
 
その結果、石木ダム工事中止という結論になるのかどうかは、わかりません。
判断が出た時点で、今後の対応については、また皆さんと意見交換をしながら進めていきたいと思います。
 
 
今日は会場からも活発に手が上がり、様々な質疑や意見が交わされました。
 
Aさん:私たちが勝った場合工事は止まるのですか?
   その場合、県が上告して、今度は私たちが債務者になるのですか?
 
弁護団:勝ったら工事は止まります。
   その後、県がどう対応するか私たちが考える必要はありません。
   考えなければならないのは負けた場合です。
   いろいろな選択肢がありますが、それは裁判所の判断を見極めた上で、
   また皆さんと相談しながら決めていきます。
 
Bさん:佐世保市民は石木ダム問題に無頓着。
   建設工事費が必ず水道料金に跳ね返ってくる。
   県や市の借金がどれくらいあるのか、
   こういうことも含めて、市民に知らしめてほしい。
 
Cさん:そのようなことは弁護団にお願いするのではなく、
   私たち自身が取り組むべきことではないでしょうか。
   10日には、「石木ダム問題を考える緊急集会」も予定されています。
 
Dさん:私は市民は無関心ではないと思います。
   先日も玉屋の前で「石木ダムって要らんよね」という会話を耳にしました。
   そういう声を私たちが拾い集めていないだけだと思います。
   私は島瀬公園あたりでチラシ配りをやりたいと思っています。
 
Eさん:いま議会では平成27年度の決算審議が行われています。
   石木ダム事業に対して、これまでにいくら投入したのか確認したら、
   120億円ということでした。これから先もこのまま進めていったら、
   維持管理費も含め、1173億円が必要になると言われています。
   必要のない事業にこれだけのお金が投入される。
   私はこの不合理さを市民に伝えていきたい。
 
 
そして、毎回遠方から駆けつけて下さる弁護団の皆さんからも力強いメッセージを頂きました。
 
 
高橋弁護士:
どんな結論が出るのかわかりませんが、
仮に、我々が負けたとしても、がっかりする事はありません。
裁判に勝利することが目的ではなく、石木ダム工事を止めることが目的です。
そのためにどんなことができるのか、それが大事です。
事業認定取消訴訟の方はまだまだ続きます。
共に頑張っていきましょう!
 

田篭弁護士:
利水でも治水でも必要のない、こんな無駄な事業が、しかも50年前からあった計画が、なぜ未だに必要だと言われているのか、本当に疑問だと思っています。
今回の仮処分で、私は44条の部分について担当させていただいたので、そこで斬られてしまったらと責任を感じていたのですが、判断が12月になるということで、そこは何とかクリアできたんではないかとホッとしています。
これからも微力ながら力を注いでいきたいと思いますので、よろしくお願いします

緒方弁護士:
無駄な事業という事は、もうはっきりしています。
長崎県民や佐世保市民の皆さんが負担するお金ってものすごい額ですよね。
必要性のないものに、どうしてそんな大きなお金を投じるのか本当に疑問です。
そういうことを一般市民の皆さんに広めていく活動が必要だと思っています。
先程のチラシ配りと言うのも1つの方法でしょうし、ブログであるとか、TwitterやFacebookであるとか、既に皆さんもやられているようですが、これをより多くの方々に見てもらうような働きかけも必要です。
我々弁護団もFacebookのページを作っているので、ぜひ見ていただければありがたいです。
いろんな人に広めていきましょう。
 

魚住弁護士:
ビラ配りをやりましょう。特に佐世保市で。
ぜひ頑張ってください。
 

板井弁護士:
長崎県と佐世保市がなぜ工事を強行しないのか?
裁判所を排除するには工事を強行したほうが有利なのに、なぜそうしないのか?
それは力関係。
石木ダム反対の世論がそれだけの力を持っているということ。
この世論をどうやって広げるか。
佐世保の世論を広げることも大事だが、それだけじゃあダメ。
川棚の世論を作っていくことも大事。
利水の問題だけやっていてもダムは止められない。
治水だけでもダムはできるんです。
これから川棚の人たちが治水の問題を真剣に考えて議論していく。
周りの市民県民がそれを後押ししていく。
そして、県と佐世保市に事業計画を諦めさせる。それが大事。
 
なるほど〜。
さすが川辺川ダムを止めた板井弁護士の言葉には説得力があります。
 
最後に地権者の岩下さんからご挨拶。

岩下さん:
今日は暑い中、大勢の方に駆けつけていただき感謝しています。
私たち地権者はみんなここにきて話を聞きたかったんです。
しかし県が、いつどんなことをやるか分からないので、
今日は、前の仮処分の時に立入禁止の処分を受けた者だけが来ています。
それ以外は現地に残って、県が来ないか見張っております。
今後もこんな状態が続くと思います。
長崎地裁の取消訴訟でも今日と同じような状態で、
地権者がみんな出てくることはできないでしょう
今後ともご協力をよろしくお願いします!
 
大きな温かい拍手と共に、今日の集会を終えました。
 
工事差止の仮処分が出されるのか否か、年末までのお預けです。
どちらになるのか、皆目わかりません。
わかったのは、やはり世論の力。
反対世論が弱ければ、行政は工事を強行できるし、裁判の結果にも影響する。
反対世論が強ければ強行できないという、ごく当たり前のことです。
 
この当たり前のことをあらためて認識したことが今日の集会の収穫でした。
この場に居合わせた人たちと、今後どう行動をおこしていけるか…
新たな課題であり、目標です。

 

現地視察!意外な展開の取消訴訟

今日は2つの裁判がおこなわれました。
まず午前、長崎地裁佐世保支部で工事差止仮処分申立の第2回審尋。
前回の県側の主張(今回の工事は公権力の行使だからそもそも仮処分という手続きで止める事はできない、不適当な申し立てである。また、現在工事は行われていないのだから工事を止める必要がない)に対して、今月9日当方弁護団は反論書を提出しました。
第1準備書面で反論した要点は、
過去の裁判例に基づいて、今回の工事というのは公権力の行使ではなく工事という事実行為。ダム工事は行政でなくても民間企業でもやっているし、公権力の行使には当たらない。よって不適当な申し立てではないということ。
第2準備書面で反論した要点は、
現時点で工事が行われていなくても、いつ再開されてもおかしくない状況にある。よって工事を止める必要があるということ。
その他にも3つの書面を提出しました。
第3は、石木ダム建設事業の利水目的は存在しないということ。
第4は、同しく治水目的は存在しないということ。
第5は、裁判所からの質問への回答(物件を地図上に落とした図面)
それらに対して、起業者(県と佐世保市)側代理人が述べたことは、
なんと、「次回期日で結審してほしい」というものでした。
まだ中身については何も議論していないのに!
裁判官はそれに対しては何の判断も示さず、
次回の審尋期日=9月8日(木)14時〜=を告げたのみでした。
ところで、今日も法廷でのやりとりはほとんど聞き取れずに進行していました。
裁判官も双方の代理人弁護士も、声が小さかったり、早口だったり。。。
特に傍聴席から見て左右の原告席と被告席にいる代理人たちは、
正面の裁判官に向かって話すので、よけいに声がこちらには届きにくいのです。
その時、傍聴席の後方から「すみません。マイクを使ってください」という声が聞こえました。現地こうばるに住んでいる若い女性(今日の参加者の中では最年少?)のHさんです。
裁判長が「これは録音用のマイクです。声を大きくすることはできません。なるべく大きな声で話すようにします」と率直に答えると、傍聴席に笑顔が広がりました。
私たちも皆それが録音用のマイクとは知らず、なぜマイクを使って話してくれないのかなー、聞こえないなーと少しイラついていたのです。
なーんだ、そうだったのかと納得した途端、和かな空気に変わりました。
そして、裁判長も私たちの不満に気づくと、大きな声でこれまでの話の経過をわかり易く説明してくれました。
Hさんに感謝すると同時に、言うべきことをきちんと発言できるHさんがとても眩しく見えました。
一方、佐世保市の代理人弁護士はよけいカリカリしたような雰囲気で、こちらの弁護士の「…は、いつ出されますか?」と言い終わらないうちに「今日中に出します!」とバシッと返事。(おお、怖っ!)
さて、佐世保の裁判が終わると同時に長崎地裁に向かって出発。
福岡から傍聴に来たAさんの車に乗せて頂いたので途中で昼食を取る時間がありましたが、バスや電車で向かっていたらお昼も食べ損ねるほどの慌ただしさでした。
長崎地裁での裁判(事業認定取消訴訟)も、佐世保と同様にたくさんの傍聴者が訪れ、抽選の結果入れない人が続出。
こちらも、第一回期日に国側から出されていた答弁書に対する反論書を弁護団が事前に提出していましたが、その反論の骨子が、利水・治水それぞれについて読み上げられました。
それについての質問などはなく、直後に裁判官が口にしたのは「現地を見てみたい」ということでした。
これには私たちも本当にビックリ!しました。
報告集会で馬奈木弁護団長さえも驚いた!と正直に語っていました。
今日の裁判は午前も午後もびっくりでしたね。
佐世保の裁判では、県と佐世保市は9月8日に結審を求めてくるし・・
長崎の裁判官は現地を見たいと言うし!
もし形式的に処理したいと思えば、現地を見たいなどと思うわけがない。
現地を見ると足かせになるから。
現地を見て、現地の人の声を聞いてしまったら、
形式論でバッサリ切る事はなかなかできません。
つまり現地を見に行くという事は、中身の審理に踏み込むということ。
そうなると、当事者である県や佐世保市が、
中身に踏み込まないでくださいと逃げ回って済むわけがない。
今後の予定としては、国側からの反論が出されるのは2ヶ月後で、その後現地視察があり、次回の裁判期日は10月31日(月)の午後2時からと決まりました。
また、報告集会では利水と治水の反論書をまとめた高橋弁護士と緒方弁護士から、解説と感想などが語られました。
高橋弁護士:
私たち弁護団は佐世保市は石木ダム有りきの数字合わせをしてるに違いないと思い、かつての水需要予測(昭和50年以降6回分)の資料を入手し調べてみると、思った以上にひどいものだった。
例えば、水の必要量を増やすために負荷率というのをどんどん変えていった。
負荷率は率が小さくなればなるほど一日最大給水量が大きくなる。
平成16年までは過去10年間の平均値を使っていたが、平成19年度の時はそれでは必要な数量に達しないので過去10年間の最小値を持ってきた。
そして平成24年になると、過去20年間の最小値を持ってきた。
こうして必要な数値を生み出すために佐世保市はいろいろ操作している。
おかしいことは他にもいっぱいあるが、特にSSKの予測はでたらめで、無茶苦茶だった。
私は準備書面の骨子を読み上げる時、かなり危うい表現をしてしまったんだけれども、裁判官は真面目な表情で聞いていた。
その危うい部分とはたぶんここでしょう。
こういう行為は…一般には『ねつ造』と呼びますSSKの水需要が4.88倍になるなど、『明日地球が滅亡する』という予言並みのたわごとである」など。
裁判官は真面目な表情の下で笑いをこらえていたのかも・・・?

 

緒方弁護士:
治水の面でもやはり結論ありき、事実をゆがめて事業認定してしまっていた。
3つのポイント(計画規模、基本高水流量、ダムの効果)について指摘した。
①計画規模〜全国的な評価基準で言えば川棚川の場合10年に1回か50年に1回の規模の大雨で計画するのが普通であるが、なんと100年に1回の規模で計画。それは石木ダムの必要性を作りだすため。
②基本高水流量の1,400m3/秒というのは実績から大きくかけ離れた数字であり、それについての十分な説明は今まで1回もなされていない。
③過去の洪水について県はその原因をきちんと検証していない。原因の分析がなされていなければダムによって洪水が解決できるなどとは言えない。
緒方弁護士の表現は真面目で控えめですが、それでも最後にビシッと書かれていました。
長崎県は石木ダムありきの方針に基づいて客観的事実を歪めており、且つ、そうすることでしか石木ダムの形式的必要性を取り繕うことができなかったのです。
次回の裁判は、工事差止仮処分も事業認定取消訴訟も要注目!です。