石木ダム問題の今

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再評価する方向で始動!

今日の長崎新聞です。



ようやく昨日、県から佐世保市へ、工期の3年延長を正式決定したとの連絡が入ったそうです。

それを受け佐世保市水道局は、局内で調整に入ったとのことで、

具体的には、

本年度内に再評価を始める(とみられる)

●水需要予測のほか、代替案や費用対効果などをあらためて分析する。

だそうです。

12日に私たちが提出した「再評価についての要望書」に対する回答は、期限とした26日を過ぎても届きませんでした。理由は「県からの報告がないので」とのことでしたが、ようやく届いたので、近々お答えを頂けることでしょう。

新聞記事で知る限りでは、私たちの要望のうちの半分は叶えて頂けそうで、期待をしています。

再評価の実施と再評価委員会の設置です。

「本年度内に再評価を始める」ということは、来年3月31日までに始めるということですから、付け焼刃的ではなくじっくりと準備するということであり、再評価のための委員会を設置して頂けるに違いないと期待しています。

どのような委員会に諮問するか、そのメンバー、構成が大事です。

前回のようなデタラメな水需要予測(たった2年間で工場用水が2.8倍になるとか、人口減少は止まらないのに全体の給水量は急増するとか)を認めるような委員会では、諮問しない方がマシです。

今日は、こんな記事もありました。



明日の控訴審でどのような判決が出るか…と。

一審でも二審でも私たち原告側は、ダムの必要性を問い続けてきました。それに対して国側は真っ向勝負することなく、証人を拒否したり、意見書を認めなかったり、どう見ても逃げているとしか思えないような負け戦を演じていたのに、一審判決では私たちの負け。

長崎地裁は県の計画は「合理性を欠くとは言えない」とし、「事業認定した国の判断は適法」と認めたのです。司法の場では裁判官の資質で結果は左右されますが、同様に行政が委ねる第三者委員会も、委員の資質次第で、行政に忖度した、お墨付き委員会になってしまうのです。

佐世保市水道局が、水道事業者としての誇りを持って仕事をするなら、本当に再評価の役に立つ人材を集め、佐世保市民にとって納得のいく再評価をやっていただくよう願いますし、そのような回答が届くことを首を長くして待っています。

 

県、石木ダム完成3年延期、決定



石木ダム完成 県が3年延期決定




川棚町に建設が進められている石木ダムについて、長崎県は県から諮問を受けた「県公共事業評価監視委員会」の意見書を踏まえ、ダムの完成時期を3年延期し、令和7年度に見直す方針を正式に決定しました。

長崎県と佐世保市が川棚町で建設を進めている石木ダムをめぐっては、建設に反対する住民らによる座り込みの影響などで、ダムに水没する県道の付け替え工事に遅れが出ています。

このため、県はダムの完成時期を3年延期し、令和7年度に見直す方針を有識者らによる「県公共事業評価監視委員会」で説明し、治水の面から事業の再評価を行った結果、「継続すべき」とした対応方針案を示しました。

これに対し、委員会は今月13日、この方針案を認める意見書を中村知事に手渡しています。

そして、県は27日、この意見書の内容を踏まえてダムの完成時期を3年延期し、令和7年度に見直す方針を正式に決定しました。

これについて、県河川課は「近年、災害が甚大化している。事業推進を目指すためにも、地元住民の理解を得る努力を続けたい」と話しています。

石木ダムをめぐっては、県の収用委員会がダム建設に必要なすべての用地を強制的に収用できるようにする裁決を下し、すでに明け渡し期限を過ぎていて、県は、強制的な家屋の撤去などを伴う行政代執行の手続きに入れるようになっています。

公平公正な再評価委員会を!



昨日、佐世保市民6人で、水道局へ要望書を提出してきました。提出したのは、「石木川まもり隊」と「佐世保の水と石木ダムを考える市民の会」の2団体です。



長崎新聞は写真入りで大きく伝えていました。

読売新聞や西日本新聞も記事を掲載していましたが、両新聞の見出しを見て、びっくり!





早期の再評価要望」「再評価早期に」と書かれていますが、これは誤解です!

要望書をごらんください。2019.11.12 石木ダム事業再評価についての要望書

最後に4つの要望事項を掲げています。その1と2を確認してください。

1.長崎県から工期を3年延長するという正式な報告が届いたら、佐世保市は利水面での再評価を行うという決定を速やかにおこなうこと

2.再評価のための委員会は新たに設置し、人選に際しては、石木ダム推進派の意見も反対派の意見も聞けるよう、偏りのない構成を目指すこと。例えば、水問題に詳しい識者を選ぶ場合は、石木ダム賛成反対双方の立場の人を選ぶこと。

(提出した要望書は全て黒字。説明をわかりやすくするため、ここでは赤字で表示)

私たちが求めているのは「再評価をするという決断は早くしてほしい」が、「再評価の準備は時間をかけてじっくりおこなってほしい」ということです。

新たな委員会を設置するには時間がかかるのですが、何故それを望むのか説明します。

佐世保市は過去何回も石木ダム事業の再評価をおこなっていますが、私が知っているものだけでも4回あります。1999年度、2004年度、2007年度、2012年度の4回です。

1999、2004、2007年度の3回は、全て再評価のための第三者委員会を設置してそこで議論されましたので、結果は「事業継続」となっても、議論の過程では様々な疑問や異論も出てきました。

2007年度の意見書には「…場合によっては、(ダム以外の)別の道を探る必要があるとの意見も一部委員にあるので、重要な意見として特に付記する」と書かれていました。

2004年度の議事録には、提示される資料について、「資料自体は事業者側からすべて出て、それで判断しろということになっている。異論を唱えようとすれば、出された資料を否定するような資料を自分で作らなければならない。だから、(事務局の原案に沿った)結論にしかならない。このような再評価委員会のあり方というのはどうなのか。いろいろなデータは公開し伝えてほしい」との委員長の発言が記録されていました。

これらは重要な意見であり指摘です。このような委員の方々の意見を取り入れて、より充実した再評価を目指すべきだと思うのですが…

直近、つまり前回、2012年度の再評価は、再評価のための委員会は設置せず、常設の『佐世保市上下水道事業経営検討委員会』に諮問したので、答申書の中身は、いつも水道局長が議会で述べていることとほとんど同じ内容でした。

考えてみれば、それは当然の結果です。『佐世保市上下水道事業経営検討委員会』というのは、水道局の経営のあり方について検討したり、上下水道ビジョンの策定に関わったりするのが任務なので、予算時、決算時、その他において度々当局と意見を交わし佐世保市水道事業に関わっているのですから、身内とまではいかなくても、かなり近い関係にあります。

しかし、この再評価を義務付けている厚生労働省の実施要領によると、評価にあたっては、「学識経験者等の第三者から意見を聴取する」とあります。また、その学識経験者とは、「評価対象事業の特性や社会経済等について高い見識や実践的知識等を有する」識者ということです。

『佐世保市上下水道事業経営検討委員会』には、社会経済についての高い見識をお持ちの方はおられるかもしれませんが、ダム事業についての見識や実践的知識をお持ちの方は名簿からはお見受けできません。

そういう観点からも、石木ダム事業についてしっかりとした見識を持っている専門家に加わって頂きたいし、また、その専門家が賛成反対のどちらかの方だけでなく、両方の参加が必要です。

ということになれば、再評価委員会の委員探しも簡単ではないでしょう。多くの時間を要するかもしれませんが、それはやむを得ないことです。

公平公正な再評価委員会設置のためには、委員の選定や資料作成には十分な時間をかけて準備していただきたい。それが私たちの要望です。

そして、その準備に時間がかかることがわかっているからこそ、再評価をするという決断は、なるべく早く示してほしいということが言いたかったのです。要望書が分かりにくかったのか、記者会見での私たちの説明が下手だったのかもしれませんが、この誤解は解いておきたくて、ここに記しました。

なぜ、この誤解に拘るのかというと、水道局がこの報道のように「市民は早期の再評価を望んでいる」と受け止め、「早くするには常設の委員会に諮問するしかない」と結論付けられては困るからです。

ご理解頂けたでしょうか・・・(+_+)

「追い風」発言は、議論や理解が深まるという趣旨?

県内の6団体による抗議を受け、11月5日、浦瀬俊郎県河川課長は、追い風発言を撤回しました。



20191105浦瀬発言抗議文

浦瀬課長は、午後の記者会見で、「県内外で災害が発生し、防災や治水に関心が寄せられていることから、より議論が深まって必要性も理解されるのではないかという趣旨だった」と釈明し、「災害が発生してよかったとは思っていない」と述べたそうです。

当たり前です。誰も「災害が発生してよかった」なんて思うわけがありません。

しかし、「追い風」という言葉には、自分たちにとって有利だというニュアンスがあります。選挙報道などでよく耳にする「逆風」「追い風」は、まさに「不利」「有利」の意味で使われています。

浦瀬課長が本当に、「防災や治水について議論や理解が深まるのでは」という趣旨で発言されたのであれば、ぜひそうしてください。

私たちは2年以上前から公開討論会を求めています。治水についての関心が高まっている今、石木ダムの必要性の是非を議論しましょう。大歓迎です。

昨年の西日本豪雨の時は、愛媛の肱川流域では、野村ダムの放流で5人が亡くなり、鹿野川ダムの放流で4人が亡くなり、「治水とダム」に対する関心は今年以上に高まっていたと思いますが、その時にも「追い風」と思っておられたのでしょうか?であれば、なぜ公開討論会に応じて頂けなかったのでしょうか?

また、一昨年の8月には、石木ダム事業に反対する若者グループ「エヌダブ」が、ダム建設の撤回を求める署名2,548筆を知事宛てに提出した際、対応した吉田慎一土木部次長は「先日も九州北部豪雨が起こり被害が出たが、ああいう災害にダムは有効。行政には住民の命を守る責務がある」と述べました。https://mainichi.jp/articles/20170817/ddl/k42/040/267000c

つまり、この時も、議論するのではなく、ただ最近の災害事例をあげて、「ああいう被害を回避するために石木ダムが必要なのだ」という主張をなさっただけです。治水対策=ダムというご自分たちの結論を押し付けてきただけです。

この時の被害は河川氾濫よりも土砂災害によるものがはるかに甚大でした。石木ダムがあったら土砂災害が防げるのか?大いに疑問だと多くの県民が思っていましたが、それを議論する場もありませんでした。

他所で起こった不幸な災害を他人事とせず、自分たちの身にもいつ降りかかってくるかわからないこととして「議論を深めよう」と、どうぞ、本気で思ってください。

各事例をしっかり分析、検証し、それらを教訓として、川棚川の治水にどう生かすか、石木ダムは果たしてそれらのケースで役に立つのか?愛媛の事例のように、かえって被害を甚大にするのではないか?など、議論しましょう。

止まらない温暖化で、これまでとは全く違ったスケールの集中豪雨や台風が頻発している中、県民の命を守る対策を、根本から見直すべきではないでしょうか?

私たちは、そういう意味で、河川課の皆さんと真剣に議論し、協力し合っていきたいと願っています。

二度も命を取られるわけには

「2度も命を取られるわけには」 緊迫のダム水没予定地

原口晋也 

https://digital.asahi.com/articles/ASMB06JPXMB0TOLB011.html

 

写真・図版水没予定地になっている田で稲刈りする炭谷猛さん。ダム反対の決意を示す壁は、魚雷工場の遺構だ=2019年10月8日、長崎県川棚町、吉本美奈子撮影

 長崎県と佐世保市が、同県川棚町で建設を進める石木ダム。事業着手から44年、水没予定地の川原(こうばる)集落の土地明け渡し期限が18日に迫る。県が家屋などを強制収用する「行政代執行」に踏み切れば、国内のダム事業では初めて。緊迫する現場を歩いた。


災害は追い風!?

「災害は我々にとって追い風である」というとんでもない発言をしたのは、長崎県土木部河川課の浦瀬課長。

洪水対策に心血を注ぐべき立場の方が、豪雨災害で家族や家を失い、未だに失意のどん底にいる被災者のことなど頭の片隅にもない……石木ダムさえできればそれでいい、という本音が透けて見えました。

「災害は我々に追い風」 石木ダム意見交換会で県課長 /長崎

https://mainichi.jp/articles/20191102/ddl/k42/010/274000c  毎日新聞 2019.11.2

県と佐世保市が川棚町に建設を進める石木ダム事業をめぐり、先月30日にダム建設推進派の県議らが開催した意見交換会で、県河川課の浦瀬俊郎課長が「災害は我々にとって追い風」と発言していたことが出席者への取材で分かった。

浦瀬氏は、毎日新聞の取材に発言を認め、「自然災害が多発する中、一日も早く石木ダムを含め整備を進めていく必要があるという趣旨だった」と説明した。

石木ダムを巡っては、水没予定地内で暮らす13世帯約50人の家屋などの明け渡し期限が18日に迫る。中村法道知事は話し合いを通じて事業に理解を求める考えを示している。

 県議、佐世保市議、川棚町議計33人の意見交換会は冒頭を除き非公開。複数の出席者によると、浦瀬氏の発言は議員らとのやりとりの中であり、その場でもたしなめる声が出たという。

 出席したある議員は「ダムは必要だが、台風19号などで多くの死者が出て、避難生活を強いられている人たちがいる中では軽率だ」と指摘した。

 浦瀬氏は「長崎大水害後にも理解をいただいて、かなりの方に(河川整備のための)移転をしてもらっている。そうした観点から発言した」としている。【浅野翔太郎】

推進派議員ら意見交換

推進派県議でつくる「石木ダム建設推進議員協議会」が10月30日、推進派佐世保市議や推進派川棚町議らと初の意見交換会を開いたそうな。



たぶん、1週間前の強制収用を許さない議員連盟の申し入れに慌てて、県側から、反対派議員の動きばかりが目立っている、賛成派議員もアピールしてもらわねば困る!などというお達しが来たのではないかな?(勝手な想像ですが)

田中会長の「県市町議会で連携し、知事に対して責任を持って推進を訴えていく」という言葉が、そんなことを思わせます。

そして、行政代執行について「(判断を)先延ばしにはできない」との考えを示したそうですが、判断をするのは知事ですよね?ということは、知事へ、早く決断してくださいと言いたいのかな?

何のために?

佐世保市議会の長野議員は、「企業誘致には水源確保が不可欠で、県北地域の浮揚のためにも是非お願いしたい」と語ったそうです。

佐世保市への企業誘致のために川棚町民を行政代執行で追い出す、というなんてこと、佐世保市民は望んでいませんよ!勝手にお願いしないでください。

川棚町議会の田口議員は、「川棚町民の安全のために必要なダムと認識してほしい」とおっしゃったそうですが、その必要性の根拠について、ご本人は認識されているのでしょうか?

以前、川棚での石木ダム学習会で数回お目にかかったことがありますが、参加者から「石木ダムは本当に川棚川の治水にとって必要なのか?具体的に説明してほしい」と問われたら、「県の河川課が必要だと言っているから必要なんだ。川棚川のことを一番知っているのは県の河川課だ。河川課に任せておけばいい」という趣旨の発言をなさっていました。

こういう方々が集まって、「機運醸成」を計り、行政代執行?なんてされては、たまったものじゃありません。長崎県政にとって取り返しのつかない傷と汚点を残します。

そんなことを県民が許すはずはありません!

県保険医協会が声明

小さな記事ですが、大きな意味のある記事です。



長崎県保険医協会とは…県内の医師と歯科医師1930人で構成されている団体だそうです。

お医者さんと石木ダムが、どこでどう繋がっているのかな?と思う方も多いでしょうが、半世紀に亘る行政からの圧力、既に土地の所有権は奪われ、いつかは行政代執行という強権を振るわれるかもしれないという精神的なストレス、そして、目の前で工事が強行され、工事の音も聞こえてくる、そんな日々が続いているのですから、そのような現実が健康を損ねる可能性は十分考えられ、(睡眠障害や体調不良を訴える声もあがっています)、医療のプロとして警告を発してくださったのでしょう。

声明:長崎県は石木ダム建設予定地の行政代執行を急がず、住民との対話を行うべきである



素晴らしいドクターの皆様に、心から敬意を表します。

石木ダム建設促進佐世保市民の会の構成団体の1つである、佐世保市医師会や佐世保市歯科医師会の皆さんは、この声明をみて、どのように感じられたでしょうか?

お尋ねしたいものです。

反対派議連が県に申し入れ

9月14日に結成された「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」が、ついに動き始めました。



申し入れ書はこちらです。

20191024議員連盟申し入れ書

行政代執行は、まさに、「民主主義の根幹を揺るがす愚行」であり、「基本的人権を踏みにじる暴挙」です。特に、この石木ダムに関しては!

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