石木ダム問題の今

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昨日の評価監視委の現地調査を伝える新聞各紙

今日の新聞各紙の記事を貼付or転載します。

 

まず、地元紙の長崎新聞。

 

続いて毎日新聞です。

 

次は朝日新聞です。

 

こちらはインターネット上の記事です。

石木ダム評価監視委が現地調査 反対派からも意見聞く
 
( 西日本新聞朝刊 2015年08月11日) http://www.nishinippon.co.jp/nnp/nagasaki/article/187895
 
 
(写真)石木ダムの現地調査で、建設反対メンバーから話を聞く中村聖三委員長(右から2人目)ら県公共事業評価監視委員会の委員たち
 
石木ダムの現地調査で、建設反対メンバーから話を聞く中村聖三委員長(右から2人目)ら県公共事業評価監視委員会の委員たち
 
 
県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム事業の再評価を行う県公共事業評価監視委員会(委員長・中村聖三長崎大大学院工学研究科教授)の委員5人が10日、ダム建設に伴い水没する地域などに入り、県やダム建設に反対する地権者らから事情を聴いた。
 
公共事業の再評価は通常、前回から5年をめどに実施している。委員会は、県がダムの完成予定時期を2016年度から22年度に遅らせたため、1年前倒しで再評価を始めた。
 
11年度の前回の再評価では事業継続を認めたが、今回は「事業ありきではない」(中村委員長)としており、現地調査し、反対派からも意見を聞くことにした。
 
この日、委員は水没予定地で県の説明を受けた後、建設反対を訴える地権者らと面会。
 
反対派のメンバーは「洪水対策は堤防の改修などでよく、県が土地を強制収用してまでダムを作る必要はない」「(水供給を受ける)佐世保市民の中にも、人口減を考慮すればダムは不要との意見がある」と治水と利水の両面から反対を訴えた。
 
委員はその後、洪水被害があったダム下流の川棚川も調査した。
 
調査終了後、中村委員長は「再評価は、県の事業である治水の妥当性を問うもので、佐世保市が進める利水の是非は論じない」と委員会の立場を説明し「ただ、反対派の声もあるだけに今後も詳細な検討は必要」と述べた。再評価の結果を出す時期は未定とした。
 
 

長崎)地権者らの意見聞く 石木ダム、評価監視委が視察

(朝日新聞長崎版2015年8月11日)http://digital.asahi.com/articles/ASH8B5331H8BTOLB00L.html

 県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダムについて、外部有識者らによる県公共事業評価監視委員会は10日、建設予定地などを見て回り、移転を拒んでいる地権者の要望に応じて現地で意見を聞いた。

 現地調査は、委員会の3日の会合で、石木ダムの完成時期を従来の2016年度から22年度に変更する方針を県が示したことから、委員側から「現地調査が必要」との意見が出て実施が決まった。

 この日は7人の委員のうち5人が参加した。反対地権者の岩下和雄さんや、支援している石木川まもり隊の松本美智恵さんらは、利水や治水の観点から「ダムは不要」と説明。「住民を追い出して強制収用するような人権侵害をしないよう知事に報告してほしい」と訴えた。

 委員長の中村聖三・長崎大大学院教授は「来て話をうかがえたのは意味があった。これを踏まえて詳細審議したい」と話した。(具志堅直)

 

 

今日の新聞

今日の新聞各紙は、地域版(佐世保版や長崎版)に、昨日の署名活動に関する記事を掲載。

写真入りでかなり詳しく報じてくれました。

朝日にはダムに賛成反対両者の意見が紹介されていました。

「水不足のイメージは工業振興や観光にマイナス」だからダムが必要・・・。

男性に多い発想ですね。

経済振興、経済的発展が何よりも大事という発想・・。

私も昨日同じような印象を受けました。

 

チラシを渡そうとしたら「ごめんなさい。僕は賛成派だから」と断られました。

受け取りを態度で拒否する人は多いけど「ごめんなさい」なんて言葉は滅多に聞きません。

つい「どうして賛成なんですか?」と聞いてしまいました。

「え?ダムを造るとなると仕事が入るでしょ?」

と、何で当たり前のことを聞くの?みたいな顔をされてしまいました。

「でも、それは一時的なことですよね」

「現場はたいてい一時的です。一時的な仕事をいかにたくさん取って来るかにかかっているんですよ」

と言われ、一瞬言葉に詰まった隙にその男性は「失礼!」と立ち去ってしまいました。

 

経済よりも、お金よりも大事なもの、豊かなものがあることを伝えたい。

川原に来ればそれがわかるのに…

県は強硬姿勢をやめるべき

今日の長崎新聞論説。

中村知事、朝長市長、県河川課職員、佐世保市水道局員、そして全ての県民に読んでほしいと思いました。

長崎新聞がここまで明確に意思表示したことに、敬意を表します。

地方紙として、地方自治と一番深く結びついているはずの新聞社が、県政に異議を唱えることは決して容易なことではないと推察します。

県民にこれほど理解されない不幸な県事業をほかに知らない。

県は強硬手段をとる構えをやめるべきだ。

きっぱりと本質を突きつけています。

ペンの力に感動!

でも、なかなか論説を読む人は少ないんですよね〜、残念なことに。

かく言う私も、いつも読んでるわけではなく・・・

 

「収用裁決申請」の文字があふれた今日の紙面

今日の新聞は、石木ダム収用裁決関連の記事がいっぱいです。

7月8日に4世帯の家屋を含む約3万㎡の土地が収用裁決申請されたこと、

残り9世帯の家屋を含む約9万㎡の土地も裁決申請へ向け手続きを開始すること、

今後の手続き日程、場所を示す地図、地権者の思い等々を伝えています。

 

長崎新聞は、一面、社会面に2つ、計3つの記事が掲載されていました。

西日本新聞も、社会面と佐世保版に。

 

朝日新聞も社会面と佐世保版です。

 

読売新聞も社会面と地域版。

そして、毎日新聞も県内版にしっかりまとめて書かれていました。

これだけ新聞が報じてくれたので、県民の多くが、強制収用に向けた県の動きを知ることになったでしょう。

この事実を知って、県の動きを知って、そこまでやっていいんかい?

と思った県民は決して少なくないはず!

そう信じたい。 

 

 

強制収用中止を求める請願不採択についての新聞報道

昨日の請願不採択について、新聞全紙が今日の紙面で報じています。

地域面ではなく社会面で報じている新聞もありました。

佐世保支局の記者の皆さんの関心の高さに感謝します。

 

毎日新聞

 

西日本新聞

 

長崎新聞

 

読売新聞


朝日新聞
      

 

 

今日の新聞から

今日の長崎新聞「記者の目」。

そうなんです。

川原の人々は決して怖い人たちではありません!

家族と隣人と自然を愛し、大好きなふる里で穏やかに楽しく暮らしていければそれでいい、それだけでいい、

と平凡な暮らしを願う人々です。

 

そのように願う人々は多いと思うので、そういう意味では「普通」かもしれませんが、

願うだけでなく、その願いを実現させるために行動する、行動し続ける、という人々はなかなかいないでしょう。

そういう意味では「普通ではない」かもしれません。

 

その願いを一顧だにせず、工事を進めている県に対し、地元では今日も抗議行動が続けられています。

土曜日の明日も続けます。

明日はほんとうなら佐世保に来て下さるはずでした。

この集会に参加するために。

(今日の西日本新聞佐世保版)

 

でも、現地の皆さんは抗議行動を続けるために、来ることができません。 

だから、私たちは地権者の皆さんの分まで頑張って、明日の集会を成功させたいと思っています。

 

少しでも多くの県民の皆さんに集まって頂いて、

抗議行動の様子や目的を伝えたい、皆さんの理解を得るためにも・・・

そしてもちろん、その前提として石木ダム問題の真実を知っていただく、そのことが何より大切です。

 

この新聞記事にもあるように、板井弁護士とパタゴニア日本支社長辻井氏の、2つの講演は必聴です!

ご都合のつく方は、ぜひアルカスへ!

お待ちしています。

 

海外メディア、石木ダムを取材!

昨日の長崎新聞にはこんな記事もありました。

海外記者が石木ダムを取材?Why?

と思った方も多いでしょうが、ここに書かれているように、

きっかけは4月6日、パタゴニアが外国特派員協会でダム問題についての記者会見をおこなったこと。

石木ダム建設予定地の住民お2人が出席して、ふる里が水の底に沈められようとしていると訴え、

そこにいたスイスの特派員記者パトリックさんの心を動かしたようです。

そして、通訳を兼ねて日本語が堪能なドイツ人フリージャーナリストのソニアさんと共に、

20日から現地入りなさっていたのです。

(余談ですがスイス語ってないそうです。スイスドイツ語、スイスフランス語、スイスイタリア語が公用語だそうで、お二人の会話はすべてドイツ語。な〜んにもわかりませんでした(*_*;)

 

20日は日曜日。

この日は、川原公民館で2人の若いお父さんにインタビュー。

 

 

その後、もう1人の男性には自宅でインタビュー。

室内でのインタビューが終わって、外でも続きを・・

田植えを終えたばかりの美しい水田の前で、ふる里への思いを熱く語って・・・

これは70年ほど前、この地域が海軍によって接収された時のもの。

ここはもう海軍のものですよと示すために、コンクリートのような棒に掘られた文字。

川原の皆さんにとっては、強制収用は経験済みのこと。

かつては国策により、今は県の都合で、二度も強制収用されるなんて…、

受け入れられるはずがありません。

 

22日。月曜日。

小雨降る中、いつものスタイルで並んでいる地権者や支援者。

そこに県の職員や業者がやってきて・・・

近づいて写真を撮るソニアさんやパトリックさん。

 

進入を諦めて帰って行く県の職員に、二人は突撃インタビュー。

二人の質問に答える石木ダム建設事務所長など。

どんなやりとりだったのか知りたいですよね〜

どうぞご覧ください。

 

いかがですか?

佐世保市の水需要がなぜ急激に伸びると予測するのか?

一生懸命説明する古川所長ですが・・・

これで二人は納得できたでしょうか?

 

県が帰った後は、S子さんのご自宅にお邪魔して、インタビュー。

強制測量の時の写真をたくさん見せてもらい、二人の記者は、

こんなに小さかった子どもたちが、いま親になって、

ここに住み、ここで働き、ここで子どもを育て、ダム反対運動を続けているなんて・・・

と、ただただ驚いていました。

 

お二人に同行した二日間の中で、印象的だったのは、ある質問に対する皆さんの答。

性別年代の違う4人の方に取材協力して頂きましたが、必ずどなたにも向けられた質問がありました。

どんなに反対しても、もしもダムが来たら、それから先あなたはどうしますか?

それに対する答は、皆さん、見事に一緒でした。

そんなことは考えたこともない。絶対にダムは造らせない。できないと思っている。」

その日までただ反対を続けていくだけ」 

それぞれの言葉は違います。

即答した人もいるし、言葉を選ぶように考え考え話した人もいるし。

でも、出てきた答えの中身はみな同じでした。

 

川原がダムの底に沈むなんて、13世帯の皆さんは誰一人想像もしていない!

それが心から実感できた2日間でした。

 

ラッピングバスが新聞に紹介されました!

やっとマスコミがラッピングバスのこと、取り上げてくれました〜

話は聞いてるけど、なかなか出会わなくてねー

ほんとにそんなバスが走ってるのー?

なんて声もよく聞きます。

早くどこかのメディアが紹介してくれないかな〜と思ってたので、嬉しい!

 

ここに書かれているように、私たちが伝えたかったのは、

「いのち育む清流を未来へ」

「ダムはほんとうに必要か皆で考えましょう」

ということで、決して反対を押し付けているわけではありません。

一番問題なのは無関心。

石木ダムは私たちの暮らしに関わりのあることだから、皆で考えましょうよと言いたかったのです。

 

バスを見た川棚町民の方の賛否両論が紹介されていますが、

佐世保市内にも同様の意見や、もっと多種多様な考えもあるはず。

そして、

「さっき、こんなバスを見たよ!石木ダムのことだと思うんだけどさ、あれってどうなの?」

などと、家庭や職場や学校で話題になればいいな〜

市民が無関心から脱するきっかけになればと願っています。

 

そして、この記事にも書かれているように、ダム推進派のバスは20年以上前から走っています。

市バスと西肥バスの計2台も。

その費用は100%市民の税金から出ています。 

この理不尽さに抗いたかったのも、ラッピングバス実現を願った理由の一つです。

                 

 

地元紙も紹介 米衣料「パタゴニア」 石木ダム反対派を支援

今日の長崎新聞に、昨日パタゴニアが公表した内容についての記事が掲載されました。

河川課の浦瀬企画監は相変わらず「治水、利水の両面で必要な事業だ」と仰ったとか…

いつもその言葉を繰り返すばかりで、根拠は何故か示してはいただけない。

すでに示した、すでに説明したと繰り返すけれど、その説明が不十分なので私たちは何度も聞かざるを得ない。

 

パタゴニアさんがおっしゃっているように、

「冷静な議論の下で」計画の必要性について、もう一度考えてみるべきです。

3月31日付の県からの回答も、文書だけで説明は拒否されました。

これほど拒否が続くと、「説明した」からというよりも「説明できない」ので逃げているのかも・・

と思われてしまいますよ〜

 

川は生命の生活の場

毎日新聞秋田版に素晴らしい記事が出ていましたので、ご紹介します。

3月2日「人」の欄に紹介された成瀬ダム訴訟原告団の高橋佳紀さん。

高橋さんの思いがじんわり、ずんずん伝わってきます。

 

◇川は生命の生活の場

 皆瀬川と成瀬川の合流点近くの熊渕集落に生まれ育った。2本の清流。水辺のある暮らし。幼い頃から小魚を取ったりして遊んだ。自然とは何か−−。川はそれを、教えてくれたのだと思う。

 皆瀬ダムが完成したのは1963(昭和38)年。その後もずっと漁を続けているが、ダムが完成する前と後では取れる魚の種類が変わったと感じる。以前はあまり見かけなかった魚や下流域に生息する魚が目に付くようになった。河川水をいったんダムでせき止め放流するため、水温が上がり河川環境が変わってしまったのではないかと危惧する。

 皆瀬川は、雨が降ると1週間ほど濁るようになった。それに対して、ダムがない成瀬川は濁らない。川の“清濁”は皆瀬川と成瀬川で明らかに違う。皆瀬川のアユは泥臭い味になり、アユ漁はやめた。アユ漁はもっぱら成瀬川でしている。

 農業用水と洪水調節、水道用水、発電などを目的にする多目的ダム・成瀬ダムは、なぜ必要なのだろう。雄物川水系の大規模治水事業として国が巨大ダム群の計画を打ち上げたのは74年のことだ。

 あれから40年。高度経済成長はとうに終えんした。有識者らでつくる日本創成会議は、県内各自治体の若年女性の人口減少率は2040年に、大潟村以外は50%以上となり「消滅可能性都市」になると推計した。稲作農家の多くは高齢化し、さらに廃農も増えると予測される中で、成瀬ダムの“恩恵”を受けるとされる下流域の自治体全てが「消滅」する−−。

 「時代は変わったのに、巨大公共事業は走り出したら止まらない」。事業中止を求める訴訟の原告団に加わった。提訴から6年近く。さまざまな用途を掲げてダム建設の正当性を強調する事業者側の主張を幾度も聞いてきたが、いまだに理解できない。秋田地裁の判決言い渡しは27日だ。

 雄大な自然に包まれ悠久の時を刻む清流・成瀬川。自然とは、山とは、川とは、いったい誰のものなのだろう。

 答えは分かっている。「あらゆる生命(いのち)の生活の場であり、共有の財産。人間が“私(わたくし)”(私有)できるものではなく、“私”は、人間の傲慢である」と。【佐藤伸】

 

子どもの頃から2つの清流を見てきた高橋さん。川で遊び、川で育ち、川で学んできた。

ダムができた川は濁り、ダムのない川はきれいなまま。

濁った川ではアユ漁はできなくなった。

巨大ダム計画ができて40年。

時代は変わったのに走り出した公共事業は止まらない。

川は誰のもの?

みんなのもの。あらゆる生命の生活の場。

人間が私有できるものではない。

 

全く同感です。

その思いを共有し、広げていきたいですね〜

 

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