東京新聞が再び石木ダムに注目

熊本地震から1年を経た今も、約48,000もの人々が未だに避難生活を強いられています。
避難者の方々が一日も早く住み慣れた我が家で、あるいは新しい家で落ち着いた生活を再開されることを祈ります。
と共に、こうばるの方々が、自然災害ではなく無駄な公共事業の犠牲になってふる里を追われることの無いよう、あらためてこの裁判に勝利したいとの思いを強くしました。

二度目の震度7を記録した4月16日からちょうど1年のこの日、東京新聞「こちら特報部」では石木ダム問題を大きく報じました。



 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017041602000145.html

【特報】長崎・石木ダム 広がる反対の輪 著名人ら賛同 計画から半世紀「必要か」

記者は、約半世紀にわたって「石木ダム」建設計画に反対し続けている長崎県川棚町の水没予定地に暮らす13世帯約60人の住民らを支援するアーティストや、環境問題に取り組むアウトドア用品メーカーの「パタゴニア」などの活動を紹介するとともに、住民の率直な想いも伝えています。

「佐世保という都会の水のために田舎は立ち退きなさい、犠牲になりなさいというのは、東京の電力のために犠牲になった福島と構図は同じ。自分たちの闘いを通じ、地方を犠牲にすることについて都会の人たちが少しでも考えるきっかけになればいい」

Sさんのコメントが、佐世保市民の私にはとても堪えますが、だからこそ、私も頑張らねばという気持ちになるのです。

 

石木ダムと憲法13条

今日は、3月12日。

こうばるでは、一年に一度の大切な「団結大会」の当日です。

その日の朝、長崎新聞を開くと、こーんなビッグな記事が・・・

あまりにも大きくて・・このままでは字が小さくて読めません。

分割して、見てみましょう。

まず、右上の部分。

こうばるには古里を大切に思う人たちが暮らしている。

その一人、炭谷猛さん(3人の孫と息子夫婦と妻と暮らしている)は言う。

ここから見えるもの全てが俺の古里。

なぜ、この地を奪われなければならないのか。

生まれ育った地で幸せに暮らすことは、憲法でも保障されているはず。

 

炭谷さんにとっての幸せな暮らしとは?

ダムのない暮らし。普通の暮らし。

石木ダムのおかげで、仲間を失った、地域は分断された。

それでも工事差し止めの仮処分は却下された。

本当に「権利侵害はない」のか?

「平穏に生きる権利」を求めて、炭谷さんたちは本訴訟で訴え続ける。

 

古里に住み続けたいという個人の権利は、どこまで尊重されるべきか。

大阪市立大学大学院教授の除本理史教授は言う。

建設予定地の住民が古里に住み続けることは、直接的に誰の人権も侵害しない。

県が主張する公益(利水、治水面でダムが必要)のため、住民に特別の犠牲を強いることが妥当なのか。

自然豊かな場所で生きるという非貨幣的な価値が見直されてきている中、司法はどうかじを切るのか、試金石の一つになるだろう。

とのことで、司法の判断も分かれるところなのでしょうか。

 

それにしても、13条の条文が自民党改憲草案のように変われば、

「公共の福祉」は「公益及び公の秩序」となり、

それに反しないかどうかは権力者が判断するのですから、

住民の権利など「公益に反する」の一言でバッサリ切られてしまう・・? 

 

 

24時間不安な県民がいる

3日前の長崎新聞『記者の目』をぜひ読んで頂きたい。

それは、東彼支局に勤務する記者にしか書けないコラムでした。

東彼支局は川棚町にあります。石木ダム建設予定地のある町です。

そこに常駐する記者は、石木ダムに関する全てを見つめています。

県の動き、住民の動き。

推進派も反対派も。

現場での抗議活動も、集会も、祭も、裁判も全て。

その記者の目に映ったのは、「ただ、普通の暮らしがしたい」という願いとは逆行して、「24時間、警戒心から逃れられず、不安な日々を送る県民がいる」という現実。

「そのことをあらためて伝えておきたい」と言う。

そう。私も、あらためて伝えたいと思い、ここに貼付させてもらいます。


私たち県民、特に川棚町民と佐世保市民は、この事実を知らなければならない。

そして、考えてほしい。

住民の穏やかな生活を奪って、心身をこれほど痛めつけるような事業が、果たして公共事業と言えるのでしょうか?

 

9日にはこのような県の強権的な事業推進に待ったをかける申し入れが2団体によっておこなわれました。


 

その申入書はこちらです。

 

 

                                                          2017年2月9日

                                     石木ダム建設事業に関する申し入れ

 

 長崎県知事 中村法道 様

 

                社会民主党長崎県連合

                代 表 吉村 庄二    

                長崎県地方自治研究センター

                理事長 舟越 耿一

 

貴職は1月29日未明、石木ダム建設に伴う付替え道路建設工事現場に重機類を搬入し、再び工事に着手しました。公務は休みとなる日曜日だったこと、空も明けやらぬ未明だったこと、地元住民への事前連絡もなかったことなど、異例ずくめの再着工です。

貴職はこの間、土地収用法の規定による土地・家屋の収用手続きを進め、すでに所有者の意思に反して一部の土地の所有権を取り上げ、更に、生活の拠点である家屋をも取り上げようとしています。また、工事現場入口における反対地権者等の抗議活動に対してはスラップ訴訟ともいうべき付替え道路工事妨害禁止仮処分申請を行い、これを排除しようとしています。加えて今回の工事再開強行です。

 こうした強権的な事業推進は反対地権者の一層の反発を招くばかりでなく、多くの県民の長崎県行政に対する信頼をも損なうものです。

 反対地権者の「故郷で平穏にくらしたい」という主張は憲法13条で保障された幸福追求の権利、人格権に基づいたものであり、行政運営においても最大限尊重されなければならないはずです。2012年6月に国土交通省のダム事業見直し検討委員会で石木ダム事業継続が認められた際には「地域の方々の理解が得られるよう努力すること」が、2015年8月に長崎県公共事業再評価委員会で事業継続が認められた際にも「地元地権者との話し合い」が貴職に求められました。そこに示されているのは反対地権者の人格権への配慮ではないでしょうか。

公共事業を進めるにあたって、人権侵害があってはなりません。貴職に求められていることは強権的な手法による石木ダムの建設ではなく、反対地権者の理解と納得を得る努力だと考えます。

よって、下記事項を要請します。

 

                             記

 

1.付替え道路建設工事を直ちに中止すること。

2.土地収用法に基づく強制収用の手続きを直ちに停止すること。

3.付替え道路工事妨害禁止仮処分申請を直ちに撤回すること。

4.反対地権者と話し合うこと。

以上

素晴らしい!

上記4項目は、私たちが何度も議会に請願してきたことです。

しかし、議会では、強制収用には反対の社民党も「付替え道路工事の中止」とまでは明言して頂けませんでした。

石木ダム建設のためには付替え道路工事は必須なので、それを否定することは石木ダムそのものを否定することになり、組合(市職や県職の労組など?)関係でいろいろ難しい問題が出てくるからでしょうか?

でも、今回、「付替え道路建設工事を直ちに中止すること」ときっぱり書かれています。

きっと党内で熱い議論が闘わされて、新たな一致点が見いだされたのでしょう。

石木ダムの是非を決めるには「反対地権者と話し合うこと」が必須であり、

反対地権者と話し合うには、今やっている工事を止めることが必須だという共通認識が得られたのかもしれませんね。

(勝手な想像ですが)

いずれにしても、今のような県民の人権を無視し力尽くで推し進めるやり方では、必ず壁にぶち当たるでしょう。

県民の良識と民主主義の壁に。 

無駄のない暮らしこそ正しい選択

明日は通行妨害禁止仮処分の審尋の日。

私たちの仲間が19人訴えられている裁判です。

石木ダム計画にはおかしなところがたくさんある。

ちょっと立ち止まって見直しましょう。

そのためには、工事を中断して議論しましょう。

そう主張しているだけなのに、その声には耳を塞ぎ、

県は県民を司法の場に訴えたのです・・・。

 

私たちの主張はそんなに無視すべきものでしょうか?

私たちと同じようなことを語っている著名人がいます。

二週間ほど前の東京新聞ですが、少し大きくして、内容を読んでみましょう。

 

いとうせいこうさんは、こうおっしゃっています。

 

今ある資源を有効に使おう。

無駄のない暮らしこそ正しい選択である。

この問題を知らずにいたことに罪悪感を覚えた。

今からやれることをやりたい。

意見がどうであれ、考えてもらうことが大事。

豊かな自然は失ったら取り戻せない。

不条理を前にして、知らないふりをする方がよっぽど名誉が落ちる。

石木ダムには日本各地が抱える課題が象徴的に含まれている。

ダムに多額の税金をかけるのは非合理。

辻井隆行さん「オープンな場でもっと議論すべきだ」

いとうせいこうさん「賛否にかかわらず、まずは問題に目を向け、一緒に考えよう」

 

彼らの発言の一つ一つが私たちにはとても納得できる。

うん、うん、と首を縦に振りたくなる。

でも、行政の皆さんはそうではない。

議会もそうではない。

 

では、長崎地裁佐世保支部の裁判官の皆さんはどうなんだろう?

 

 

長崎新聞がまとめた石木ダム利水問題

今日の長崎新聞はほぼ1ページを使って、石木ダムの利水問題を取り上げていました。

 

まず右側の記事は水需要予測について。実績と予測の乖離をどう見るか?

市と反対派の間にある深い溝とは・・・。

近年はずっと1日最大給水量も1日平均給水量も右肩下がりなのに、予測は右肩上がりという事実。

これをどう見るか?

あなたはどう見ますか?

どう見ても予測が過大で、実績を無視している。

しかもダム完成予定年度に合わせるように急増している。

石木ダムの必要性を示すための数字合わせであり、つじつま合わせ…と私たちには見えます。

しかし、市の主張はこうです。

安定供給を第一に考えれば、予測と実績は離れて当然。

へー!ずいぶん居直っていますねー。

実績と離れていいのであれば、それは予測値とは言わないでしょう?

計画値とか希望値とか名称を改めた方がいいのでは?

 

生活用水も、同じ。実績は減っているのに、予測は増えるって?

ダムを造って水の供給が増えれば、使用量も増えるはずという考え方。

なぜ今のままじゃいけないのでしょう?

消費は美徳?

足るを知る生活がこれからは求められるのに…

なんだか逆行しています。

 

左側には水源についての意見がまとめられていました。

 

この中で、利水計画について市はこのように述べています。

現在安定水源は7万7千㌧あるけれど、あと4万トンを石木ダムで補うと。

でも、先ほどのグラフで見たように、近年の使用量は平均で7万トン前後。

安定水源でおつりがきます。

1日最大使用量でも7万7千㌧くらい。

それなのになぜ、4万トンも新たな水源が必要なのか?

 

厚生労働省の厚生科学審議会 (水道事業の維持・向上に関する専門委員会)は、「給水需要に見合った施設規模への見直し」を提言しています。

人口減少と共に給水需要が減っているのに、施設を大きくするのはおかしいと。

このような提言にきちんと耳を傾けるべきです。

 

まさにその通り。

今年1月の大寒波による水道管凍結破裂による漏水の被害は記憶に新しいところ。

菅が漏れていては、水源の水が家庭まで届かないことを私たちは実感しました。

新たな水源よりも漏水対策。

新たな施設を増やすよりも、今有る施設のメンテナンスをしっかりして有効活用する。

 

それこそが、今求められている持続可能な社会への道だと思います。

 

 

 

新聞が伝えた 石木ダム工事差止め却下

工事差止却下の決定について、翌日の新聞には全紙に掲載されました。

中でも、長崎新聞は、1面トップ。

まず、決定内容の要点を紹介。

*「工事続行を禁じる緊急の必要性がない」として却下した。

*「平穏に生きる権利などが侵害される」という反対派の主張は退けられた。

*生命・身体の安全、人格権などの被保全権利については、存在するかどうかの判断を回避した。

*税金が有効、適切に利用される権利については、認めなかった。

*工事の必要性についての言及もなかった。

これを受けて、両者のコメントを紹介。

*中村法道知事「県の立場が認められたものと考えている。スムーズに推進できるよう引き続き努力をしていく」

*石木ダム対策弁護団「決定の内容を精査して、今後の対応を検討する」(福岡高裁への抗告を検討)

 

その上で、この決定に対する「解説」を掲載。

とてもわかりやすい!

特に「この決定は工事が止まっている「今」だけを切り取ったもの」

「将来、住民の暮らしや自然がが奪われる本質には目を向けていない」

「住み慣れた地で生きる権利は、被保全権利に当たらないのか?」など。

 

社会面にもトップで大きく掲載。

反対派の思いは…

*なぜ分かってくれないのか!

*期待はしてなかった

*ダムのことを考えないでいい暮らしがしたい

*納得できない!高裁で改めて無駄な事業であることを訴えていく

 

一方、推進派は…

 

「工事を続行して良いとの判断が明確に示された」?

 確かに。

工事差止を却下したということは、工事を続けて良いということ。

 

でも、実際問題として、明日から工事は進むでしょうか?

たぶん、現地の状況は、おそらく何も変わらないでしょう。

昨日と同じ光景が明日も明後日も続くことでしょう。

 

この決定が問題解決に繋がるものではないことは明らかです。

 

 

毎日新聞

 

朝日新聞

読売新聞

 

西日本新聞

記者の目に映ったWTK

こうばるにとって歴史に残るイベントとなった「WTK」。

当日の会場には多くのマスコミ関係者も来ていました。

彼らの眼には、このイベントがどのように映ったのでしょう?

また、どのように報道されたのでしょう?

 

NBC長崎放送とKTNテレビ長崎は特集を組みました。

NBCのタイトルは「失われるかもしれない…ダム水没予定地でコンサート」

KTNのタイトルは「ダム建設で失うものは 石木の自然や生活 音楽や映画で発信」

その2つの特集からいくつかの画面を拾ってみましょう。

 

 

会場の全景

 

演奏シーン

 

このライブコンサートがおこなわれた場所がどういうところなのか。

ダム計画と強制収用が進んでいる現状の解説。

このまま進むと、ここは水の底に沈んでしまう。

この景色は失われてしまう。

稲刈り途中の先月の風景。

 

主催者の1人、小林武史さんにインタビュー。

 

山田英治監督にもインタビュー。

 

来場者にもインタビュー。

 

会場に設置されたメッセージボード。

WTKに込められた思いそのものの絵です!

どなたが描かれたんだろう?

 

どちらの特集も、このイベントの趣旨を、まっすぐ届けてくださっていると感じました。

私も初めて出会った方々から、

「いいとこですね〜」「また来たいです」「残してほしいですよねー」

そんな声をたくさん聞きました。

 

新聞も大きく報じていました。

いずれも、主催者の趣旨に賛同する来場者が多い中にも、

佐世保市や波佐見町など地元に近い人の、単純にダム止めてと言えない思いも取り上げていました。

ありのままに…それがとても良かった!

このイベントが石木ダム反対派のイベントではないという証。

ただここで素敵な時間を過ごしてほしかった、

そして、ここに在る大きな問題を知ってほしかった、

まずは知って、それから考えてほしい。

より良い未来のために、一緒に前へ進みましょう〜

それが、主催者・出演アーティスト・こうばるの皆さん・ボランティア、

みんなの願いでしたから。

 

集会を伝える新聞記事

集会翌日、11日の長崎新聞。

「ダム完成後は流域住民が永遠に苦しむ」という言葉が、記者さんも印象的だったのかな?

きっと参加者の多くも、同じだったかも‥・

 

 

こちらは3日後、13日の毎日新聞。

12日の宣言文提出と合わせて報じています。

ダムは地権者だけの問題じゃなかった。

多額の税金が投入されていて、自分たちにも関わりがある問題だと初めて感じた。

という参加者がいたという。 

 

それこそ聞きたかった言葉!

これからでも遅くない。

一人ひとりが、しっかり考え、語り合い、自分たちで決めていきたいですね。

 

山本太郎議員視察の記事

今日の長崎新聞です。

昨日8月9日は長崎県内のメディアにとっては特別な日。

新聞記者の皆さんは原爆関連の取材で大忙し。

こうばるにやってくる余裕はありませんでした。

唯一、長崎新聞の記者さんだけが、太郎さんの言動をしっかり見つめていました。

さすが地元紙!

おかげでスクラップ帳に残すことができました。