「清流に殉じた漁協組合長」出版記念イベントご報告

みなさん、こんにちは。

石木ダム水没予定地住民のいしまるほずみです。

わたくし、先日3/18(日)に東京で開かれた「清流に殉じた漁協組合長」出版記念イベントに長崎県石木ダム問題の当事者代表として登壇してまいりました。



今回はそのイベントについての報告をさせていただきます。

まず、このイベントについては先に山形県の最上小国川(もがみおぐにがわ)ダムで起きた事件について触れておかねばなりません。

山形県の最上小国川ダムは治水専用の穴あきダムとして現在も建設が進められています。

長崎県の石木ダムと同様に何十年も前から存在する無駄な公共事業です。

最上小国川ダムの場合は、地元の小国川漁協組合長の沼澤勝善組合長を中心にダムに反対する運動を頑張っておられました。

最上小国川ダムの反対運動はジャーナリストの相川俊英さん曰く「孤軍奮闘型」で、ダム反対派への圧力というのを漁協組合長の沼澤さんがモロにかぶるカタチで繰り広げられていたようなのです。

そんな沼澤組合長が、2014年2月10日の未明に突然、自ら命を絶ちました。

いったい、なぜ!?

この本は、最上小国川ダム事件をめぐる腐った非民主主義について徹底取材がなされており、しかも4年というの歳月をかけて世に送り出された本です。



「清流に殉じた漁協組合長」の著者でジャーナリストの相川俊英さんは、この最上小国川ダム問題で起こった事件をめぐり、ここには「草の根非民主主義」の一番悪しき公共事業があり、この場所には公共事業の進め方に住民主導型が全くない、欠落していると話しておられます。

この本、読むのもしんどい…書く方はもっとしんどい…!出版社はもっとしんどい!!のでございます。。

でもね、

この事件をなかったことのようにして私たちは生きていってはいけない!と思います。

このような、自殺者を出すようなダムが本当に必要な公共事業でしょうか?

最上小国川ダムの悲劇を繰り返してはならない、これが相川さんからのメッセージのうちの一つと思います。



ところで、

それぞれ三人のゲストの発表の後には、「清流に殉じた漁協組合長」を出版した出版社「コモンズ」の編集長大江さんの司会進行でゲスト三人と40分ほどディスカッションを行いました。



このイベントの一番の聞きどころはこのディスカッションではなかったでしょうか?

大江さんの司会進行が素晴らしかったです。

それにしても、後でユーチューブにアップされたイベントの動画を確認していると、私は一つ、相川さんの質問にうまく答えていない箇所がありましたので、そこだけ補足させてください!

その質問とは、「今までいろんな住民運動を見てきたが、石木ダムの反対運動は若い人が多く活動に関わっている、このご時世にいったいなぜ!?驚異!!びっくり仰天!!!なぜなのか取材者として一番聞きたい」というようなものでした。

う〜ん…

実は、私もはっきりと答えを持っているわけではないんですよ。。

だから、うまく答えられてないんじゃないかな?と。

私なりに思いつくことを箇条書きで挙げてみると、

・石木川まもり隊の隊長さんが老若男女問わず受け止められる人柄の持ち主
→若い人のフォローができる熟年の大人がいる

・私自身もまだ若い(取り組み始めの年齢は28歳でスタート)
→その周りに若い人が集まりやすい傾向がある

・私自身「活動家」ではなく「地元のイラストレーター」(堅苦しさがない)
→イラスト発信は従来のダム反対運動では補えていなかった情報発信を可能にしている

・ネット発信ができている(ウェブサイトもあるしSNSも有効に使っている)
→ネット環境、特にSNSを使う世代に情報が提供されている

・パタゴニアの全面支援でさらにポップなイメージになった
→アウトドアをする人たち、どちらかというと若い世代に影響力がある

・石木ダムの水没予定地の住民にも若い人、子どももちゃんといる
→映画「ほたるの川のまもりびと」をご覧になればご理解いただけると思います



このイベントには、相川さんと私の間にもう一人、登壇者がおりました。

水源連(水源開発問題全国連絡会)の遠藤さんです。



石木ダム問題でも大変お世話になっております。

遠藤さんからは、全国のダム問題の状況と、石木ダム問題についてお話いただいてたんです。

日本は、今でもダムを造り続けています。

石木ダム以外にも、まだまだまだまだ……まだ、今でも全国各地で作ろう作ろうと国は動いているんですよ。

そんな全国で建設が進められているダムに触れ、ダムの良い点(ほとんどないけどさ)というか、悪い点がいっぱいあるんで(良いところなんて実際のところほとんどないんですよね…)、そこのところを説明したり、

一方で、中止になったダムについても触れたり、ダムが撤去された例もあるので…全国で唯一荒瀬ダムの件ですね、そこにも触れられました。

あと、ダム事業の見直しの歴史についても触れられました。

1997年から、年表で見てみるとあらあら…結構頑張って中止してるのかな?と感じる部分もあります。

だけど、肝心の石木ダムはなぜか中止にならないんだな〜…

そうそう、それに、ダムを作るための法的措置はいっぱいあるんだけど、ダムを止める法律は何もないのも問題なんですよね。

「土地収用法」もそうだし、裁判中でも工事が止まらない!「執行不停止の原則」も大問題です。

それでも、「ダムを止めるにはどうしたらいいのか?」ということなんですが、この部分については相川さんも遠藤さんもほとんど同じようなことをおっしゃっています。

遠藤さんは、無駄な公共事業、無駄なダムを止めるには、公共事業に負けない「体力」が必要!とおっしゃっています。

ここでいう「体力」とは、「地域への愛着」とか、「公共事業に頼らなくても地域住民たちで町を活性化させることができる、地域の営みを維持できる」ことかと思います。

そして、こういった「体力」がない地域が、今後、無駄な公共事業のターゲットになりうる…とも。

また、相川さんは、「地元を良くするためには、自分たちで話し合って考え、地域を活性化させる」こと、そのために、「普段よく話をする隣にいる人にまず話しかけて、問題を共有することから始めて、多くの人が関心を持つようになって欲しい」と訴えました。

最後に私からも一言、



石木ダムの場合は、若い人も多く活動に参加してくれていて、あまり政治的な匂いのするアピールは避けたいところ。

なので、「#いしきをかえよう」というキャンペーンが行われていたり、私自身もできるだけ楽しく活動できるよう頑張っていて、今まさに、石木の場合は、「イメージチェンジを実行中」かなと思っています。



なお、このイベントの模様は、ユーチューブの方でもご覧いただけます。



会場にお越しいただいたお客様には、持ち込んだ石木グッズも買っていただきました。

コモンズさんには、謝礼までもいただいております。

これらのお金は、これから新しく作る石木グッズの製作資金に充てさせていただきます、本当にありがとうございました!

最後に、今月3月いっぱいで石木ダムの署名「説明不足のまま進む、税金538億円を費やす石木ダム建設。長崎県は一度立ち止まり、公開討論会を開いてください。」が終了いたします。

ぜひ、みなさんの参加をよろしくお願いします。

《電子署名はこちらから》
goo.gl/kM65dB

続・「清流に殉じた漁協組合長」出版記念イベント

みなさん、こんばんは。

石木ダム水没予定地住民のいしまるほずみです。

ここのところ、なんだかすごく忙しくて大変です。。

でも、頑張っていますよ〜




今週は天気が良い日に我が家の田んぼの春田おこしをしました。

今年から、私も耕運機に乗る練習を始めました!

精神科の薬が随分と減ったことで、頭がぼーっとしなくなったし、ストレスでお腹を壊したりすることが少なくなりました。

以前より活動時間が長くなったので、体力も徐々についてきて耕運機に乗れるまでに回復しました。



さて、忙しいけど、大事なイベントが迫ってきました!

ジャーナリストの相川俊英さんが新しく出版された「清流に殉じた漁協組合長」の出版記念イベントに私も登壇します。

イベントに参加するには予約が必要とのことですが、多分、当日ふら〜っと訪ねてきても大丈夫、入れると思います!

ぜひ、ご参加よろしくお願いします。



相川さんが、イベントについての意気込み??を綴って下さっていますので、以下、添付します。



明るく楽しいとはとても言えない新作「清流に殉じた漁協組合長」の出版を記念するイベントが今度の日曜日、午後二時から都内の麻布台で開かれます。

詳細は下記をクリックしてください。

http://www.commonsonline.co.jp/event/event2018/20180318seiryu.html

著者の当方も会場ですこーしお話をさせていただきます。

拙著は、忖度追従沈黙に覆われた日本の草の根の社会で生じた事案を客観的に綴ったもので、どなたにとっても読むのがしんどい内容となってございます。

なにしろ書かれている内容が、心地よく心に響く主義主張ではなく、できれば直視したくない不都合な事実の集積であるからです。

著者の当方、臨床政治学の本だと思っております。

臨終政治学ではないですよ。

どなたかがよくおっしゃっていた「美しい国、日本」の森友のごみのような実態は、実は、こういう無数のくさったような草の根の社会によって形成されておると存じます。

事前申し込みなどはそうお気になさらずに、ふらーとお立ち寄りいただけたらと思います。

日本はたいへん広うございます。

くさったような草の根の地域だけでなく、光り輝くような草の根の地域も数は少ないですが、たしかにございます。

当日、そうした地域の方が遠方からわざわざ都内にいらしてお話をしてくれます。

会場で直接、お話をうかがったら、必ずや「この社会もまだ捨てたものではないな!」と、思われるでしょう。

当方が現地をお邪魔してお話をうかがって感じたように・・。

そうそう、こんな機会はめったにないかと存じますよ。

気が滅入るようなお話はいつでもどこでも簡単にうかがえます。

なにしろ目の前にゴロゴロころがってございますからね。

ひょっとしてそうしたところにお住まいかもですね。

しかしながら、そうではない地域のお話をうかがうことはとっても大変なんです。

それからもうひとつ。

拙著を熟読していただいてからこの地域のお話をうかがうと、その価値がより鮮明にお分かりになるかと存じます。

そして、わたしたちにできることは何なのかについてもです。


ジャーナリスト・相川俊英





相川さんがおっしゃっている「光り輝くような草の根の地域」!

そう、それはもちろん、長崎県東彼杵郡川棚町の「こうばる地区」のことでございます!

会場で直接、お話しするのは、そう!「ほーちゃん」でございます!!

私のお話を聞いた皆さんが、きっと「この社会もまだ捨てたものではないな!」と思えるよう…しっかりと地元のことをお話ししたいと思います。

そういえば、プロデューサーの小林武史さんも佐世保でのイベント「ほたるとマルシェ」で相川さんと同じようなことをおっしゃっていた気がします。

「この石木ダムがもし止められたら、まだまだこの世の中も捨てたものじゃないと思える…」

そんな感じのことです。

最上小国川ダムの現場で行われている「非・草の根民主主義」(イジメ)っていうのは、ここ石木ダムの現場でも起こっていることです。

そのありとあらゆるイジメにどうやって地元が立ち向かっていってるのか、そこまで30分程度の持ち時間で上手く話せるかどうか自信ないですが、最後にみんなでディスカッションの時間もあるので、そこでうまいことみなさんに引き出していただければなぁ〜と思います!

みなさんのお越しをお待ちしております!



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3月18日(日)
“ダム問題は終わっていない”
―『清流に殉じた漁協組合長』出版記念イベント

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■日時:2018年3月18日(日)14:00~16:30(開場13:30)

■登壇者:
相川俊英(『清流に殉じた漁協組合長』著者/地方自治ジャーナリスト)
遠藤保男(水源開発問題全国連絡会共同代表)
こうばるほずみ(石木ダム建設に反対する地元地権者)

■参加費:1000円
(クラウドファンディングで5000円以上
ご支援いただいた方は無料で参加することができます
チケットをご持参ください。)

■会場:東京麻布台セミナーハウス・大研修室

〒106-0041 東京都港区麻布台1-11-5

地下鉄日比谷線 神谷町下車(E1出口)徒歩3分
都営三田線 御成門駅下車 徒歩10分
都営大江戸線 赤羽橋駅下車 徒歩8分
都営浅草線・大江戸線 大門駅下車 徒歩8分
JR 浜松町駅下車 徒歩20分

http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html

■お申し込み
https://ssl.form-mailer.jp/fms/ec53eb6b554112

『清流に殉じた漁協組合長』出版記念イベント

みなさん、こんにちは。

石木ダム水没予定地住民のいしまるほずみです。

先週は風邪をひいてダウンし、意外にも久しぶりにゆっくり休むことができました!

モチベーションが上がって最近は、真面目にイラスト制作をしています。

本日は、東京で企画されているイベントのお知らせです。

3/18(日)に久々、東京にほーちゃんが上陸します!

そのイベントとは…

ジャーナリストの相川俊英さんがこのほど出版された新刊、『清流に殉じた漁協組合長』の出版記念イベントです!



この本は、2014年に山形県の最上小国ダム問題で自ら命を絶った漁協組合長がなぜ自殺に追い込まれたのか、その闇に葬られた事件の真相に迫る本です。

この本は、クラウドファンディングで資金を集めて出版にこぎつけました。

ダム建設によって起きた悲劇をあなたに知ってほしい
『清流に殉じた漁協組合長』出版プロジェクト
https://motion-gallery.net/projects/oguni-dam

達成率は当初予定金額の221%、クラウドファンディング参加者数111名、集まった金額は664,000円!

よく頑張った!

実は、私もこのクラウドファンディングに参加しました。

今、手元にできたてほやほやの本があります!

がしかし、内容はやはり辛く厳しい…

山形県最上小国川ダムの現地で起こっていることは、ここ長崎県石木ダムの現地で起きていることと差して変わらないかなと思います。

要するに、めちゃくちゃいじめられている!

かわいそうすぎる!

ひどすぎる!!

気の毒でならなさすぎる!!!


石木ダムの場合は、幸か不幸か?そのいじめを主に水没予定地内で暮らし続ける13世帯54人で受け止めていますが、最上小国川ダムの場合はこのいじめを漁協組合長を筆頭に、限られた支援者でしのいでいたものと思われます。

う〜ん、そういう状況はかなり厳しい………

悲しい事件ですが、これをなかったことのように闇に葬り去られるのはおかしいと思います。

そして、私たちはこの事件を教訓に最上小国川ダムの二の舞にならないようさらなる強力な戦略のもと闘わないといけないでしょう。

私としては、長崎県石木ダム問題の水没予定地住民を代表してこのイベントに登壇し、できるだけ多くの方に石木ダム問題の危機的な状況をお伝えしたいと思います。

ただ、地元住民は前向きに元気に暮らしていますので、明るい未来のために応援よろしくお願いします!



以下、イベントの詳細です。

イベント参加ご希望の方は、『清流に殉じた漁協組合長』出版プロジェクト事務局へのお申し込みをよろしくお願いします



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3月18日(日)
“ダム問題は終わっていない”
―『清流に殉じた漁協組合長』出版記念イベント

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★“ダム問題は終わっていない”

地方で起きている深刻な開発問題は、
なかなか知られる機会がありません。

山形県東北部で進行中のダム建設事業も同様です。

アユ釣りのメッカとして名高い最上小国川に、
現在、山形県が最上小国川ダムを建設中です。

当初、清流への悪影響も懸念し、計画に反対していた
漁業協同組合も最終的にはダムを容認することになりました。

様々な揺さぶり・圧力・懐柔工作が行なわれた末に、
反対運動の先頭に立っていた漁協の組合長が
自ら命を絶ってしまったためです。

『清流に殉じた漁協組合長』はこの地域で
一体何が起きていたのかを
徹底取材、闇に葬られた事件に迫った一冊です。

***

『清流に殉じた漁協組合長』で取り上げた
山形の最上小国川ダム事業は、
地域の課題解決に役立たず、
地域の価値を損ねる悪しき公共事業の典型です。

ダム建設問題はこれまでも、
住民の立退きや治水効果、清流への影響などをめぐり、
大きな論争になってきました。

なぜ、こうした公共事業が一向になくならないのでしょうか。
このイベントではその根本原因に迫ります。

そして、今もなお全国で進行中の
理不尽不合理なダム事業について
ゲストスピーカーの方々に
地域で今、何が起きているのか語っていただきます。

ダム問題は大手メディアで報道されなくなっただけで、
今もなお日本中で地域を分断し、毀損し続けています。

中でも長崎県が建設を強行している石木ダムは見過ごせません。
反対地権者の土地を力づくで奪う土地収用の経緯と現状について
ダム建設に異を唱え続ける当事者に語っていただきます。

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■参加費:1000円
(クラウドファンディングで5000円以上
ご支援いただいた方は無料で参加することができます
チケットをご持参ください。)

■日時:2018年3月18日(日)14:00~16:30(開場13:30)
■登壇者:
相川俊英(『清流に殉じた漁協組合長』著者/地方自治ジャーナリスト)
遠藤保男(水源開発問題全国連絡会共同代表)
こうばるほずみ(石木ダム建設に反対する地元地権者)

■会場:東京麻布台セミナーハウス・大研修室

〒106-0041 東京都港区麻布台1-11-5

地下鉄日比谷線 神谷町下車(E1出口)徒歩3分
都営三田線 御成門駅下車 徒歩10分
都営大江戸線 赤羽橋駅下車 徒歩8分
都営浅草線・大江戸線 大門駅下車 徒歩8分
JR 浜松町駅下車 徒歩20分

http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html

■お申し込み
https://ssl.form-mailer.jp/fms/ec53eb6b554112

上記のリンクからお申込みいただくか事務局までメール・電話などでお申込みください。

<お申し込み・お問い合わせ>
『清流に殉じた漁協組合長』出版プロジェクト事務局
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-16-15 レックス西早稲田503
TEL:03-6265-9617 FAX:03-6265-9618
info@commonsonline.co.jp

八ツ場ダム事業費720億円増額

今月12日、国土交通省関東地方整備局は、

「八ツ場ダムの建設に関する基本計画」の変更について

記者発表しました。

何が変更になったかというと、事業費です。

これまでの約4,600億円が、約5,320億円に見直されました。

つまり、720億円の増額です。

八ツ場ダムの場合、事業費の増額は3回目のようです。

1986年の基本計画策定時には、事業費は約 2,110 億円でしたが、

2004年に約 4,600 億円に倍増され、

今回の変更約5,320億円で、当初の約2.5倍の金額になりました。 

8月12日付の日経新聞には「計画のずさんさが改めて浮き彫りになった」と書かれています

 

それにしても、720億円!

石木ダムが2つ半も造れる金額です。

なんでそんなに増額するの?と思いきや、

「変更に至った理由」として、このように書かれていました。

事業が終盤を迎え、基礎掘削が概ね完了したことにより、事業の詳細な内容が概ね確 定したことから、コストの精査を行いました。 コスト縮減の工夫をしてもなお、前回計画変更以降の状況変化により、基本計画に定 める「建設に要する費用の概算額」(事業費)を変更する必要が生じたため、今般、基 本計画の変更を行うものです。

要するに、これまで示していたのは概算額であり、

コストを精査してみたら、誤算でしたーってこと。

で、その主な要因は、

地滑りなど安全対策(141億円)

地質条件の明確化等による変更(202億円)

公共工事単価の変化(233億円)

と書かれていますが、

②については、要は、地質を見誤っていたということでしょう。

そして、①も②も、地元をよく知る市民から強い懸念が示され、ここはダムの適地ではないと指摘されていたにも拘わらず国は工事を強行し、その結果、対策費が加算されていったのでしょう。

国交省は自分たちの認識不足、見込み違いによる誤算のツケを平気で国民に押し付けるんですね〜

これからもっと増えるかもしれません。

③の工事単価の変化というのは、

建設資材や人件費の高騰、そして消費税の増税などのことで、

これは八ッ場ダムに限ったことではなく、当然石木ダムにもあてはまること

 

なのに、長崎県は全く工事費の変更については口にしません。

なぜ?

長崎県だけは資材が安く購入できる?人件費も以前のままで大丈夫?

そんなわけはありませんよね。

今はただ口にしないだけ。

公表の時期を選んでいるのでしょう。

おそらく、工事がある程度進んでからおもむろに…

ここまでやったらもう後戻りはできないな〜

と県民が感じてくれる時期を測って発表するのでしょう。

 

今回の八ッ場ダムのケースを、少しでも多くの長崎県民に伝えたいですね。

 

茶色のダム湖〜二風谷ダム

この写真を見て、一瞬、大雨による被害?と思ってしまいました。

どこかの堤防が決壊して、田畑が冠水してしまったのか、

あるいは、その畑の水が泥水となって川に戻ってきたところなのか…とか。

 

でも、違いました。

これはダムです。

洪水時でもなんでもない通常のダムです。

青色でも緑色でもない茶色のダム湖。

北海道にある二風谷ダムといいます。

アイヌの人々の暮らしと文化を犠牲にして造られたダムです。

 

そして、このダムは、完成後たった5年で堆砂容量を超える土砂でいっぱいになったそうです。

これ以上、土砂を溜め込まないよう、その上流に新たに平取ダムの建設を進めています。

そのダムができても、やがてそのダムも土砂でいっぱいになるでしょう。

大地も水も封じ込めようとする人間の傲慢さ。

 

今や清流「沙流川」は、泥の川となってしまいました。

もちろん魚業への被害も甚大です。

詳細はこちらをごらんください。

http://protectingecology.org/report/6462

 

二風谷ダムが完成したのは1997年。

10年後の2007年には1268万?の土砂が堆積してしまったそうです。

それは国交省の試算では230年で堆積するといわれていた量です。

 

国の予測や判断なんて、そんなものかもしれません。

石木ダムの治水効果や利水の必要性だって、全くいい加減なものなのに、

国交省は2013年、事業認定というお墨付きを与えてしまいました。

それを錦の御旗として、見直しもせず、ダム建設を強行しようとしている長崎県と佐世保市。

そして、住民の家も田んぼも生活も文化も、みんな水の底に沈めてしまおうとしています。

 

石木ダムの事業認定は取り消されるべきです。

国は恥を知るべきです。

自分たちの判断が間違っていないと言うのなら、

あんなに無惨な姿になってしまった沙流川を、まず清流に戻してください!

 

 

欠陥ダムの代表格?底抜けの大蘇ダム

熊本県産山村にあるヒゴタイ公園でヒゴタイを堪能した帰り、

友人の案内で寄り道したヒゴタイ大橋。

ん?川の色が草と同じ緑色!

もしや、川ではなくダム湖?

橋を中ほどまで進んで下を見ると・・・

 

やっぱり、遠くにそれらしきものが・・

ダムでした。

地図を見て確認。

これがあの悪名高き大蘇ダム!

当初事業費は130億円の見込みだったのに、595億円に大幅増加!

2005年3月に堤体が完成して試験湛水を行なったところ、貯水池の土壌に浸水が確認され計画延期。

2009年度からは、一部で農業用水の利用が開始されているが、計画の半分程度。

農林水産省は、2010年度から漏水対策を行っており、その事業費約8億4千万円は全額国費。

2013年度からの総事業費126億円は、国が7割を負担し、

残る3割を大分県、熊本県、竹田市、阿蘇市が受益面積に応じて負担することとされているらしい。

 

「ダイヤモンド オンライン」に詳しい解説記事が出ていました。

たいへん参考になる記事です。抜粋して転載させていただきます。

 

誰も責任をとらず、湯水のように注がれる修復費用
“底抜け”大蘇ダムに振り回される住民たちの失意

http://diamond.jp/articles/-/21290

 日本は世界に冠たるダム大国で、建設の実績と技術力の高さで他国を圧倒している。しかし、その一方でとんでもない欠陥ダムを生み出していた。代表事例が、水の貯まらない底抜けダムだ。ダム湖の底やのり面から水が漏れ出し、計画通りに貯水できないという欠陥品である。

  熊本県の大蘇ダムと北海道の東郷ダムが、その「底抜けダム」である。いずれも農水省が農業用ダムとして建設したもので、完成後に水漏れが発覚し、水利用ができずにいる。

 九州農政局は当初、水を待ち望む受益農家らに対し、この重大事実を明らかにしなかった。黙ったまま伏せていたのである。しかし、土地改良区の関係者が試験湛水のデータなどが示されないことなどに不審を抱き、水漏れの事実を突き止めた。こうして水漏れダムの存在が初めて、表面化した。

 大蘇ダムは阿蘇カルデラの北東斜面に造られた。周辺一帯はいわゆる火山灰地である。地盤が悪く、地元の人たちは当初から「水を貯めるのは難しいのではないか」と、語り合っていた。そもそもダムを造るような場所ではないと心配していたのである。

 大蘇ダムの事業着手は1979年で、当初の計画では事業費は約130億円と見積もられていた。それが約700億円にまで膨れ上がり、その上、実際に水を利用できるまで40年以上も待たされることになる。民間企業でこんな仕事をしていたら、間違いなく懲戒解雇ものだ。というより、会社そのものが存続し得ないはずだ。しかし、日本の役所の世界は極めて異質なところである。「水漏れ欠陥ダム」を造った責任を農水省の誰かがとったという話は、聞こえてこない。

 欠陥ダムの建設に関わったお役人が誰1人、責任を取らぬまま、血税が投じられるのはどう考えてもおかしい。納税者として到底、納得できない話である。

 

 

阿南市の洪水被害と長安口ダム

昨夜の報道ステーションで、徳島県阿南市の洪水被害とダムの関係について語られていました。

 

避難場所に指定されていた加茂谷中学校の2階まで浸水し、道路はまるで海のよう。

http://blog.goo.ne.jp/kamoda2jhs

住民は3階へ避難し無事でしたが、なぜここまで那賀川はあふれてしまったのでしょう?

住民の方は長安口ダムの放流の影響を口にしていました。

今回ダムの貯水率が90%になった時点で、毎秒5411トンの水が放流されたそうです。

以前も同様の放流をおこなったときに洪水になったとか・・

 

Wikipediaによると、

那賀川流域は剣山山系を流域に持つが、この山系は土砂が崩落しやすい地域であった。さらに産業構造の変化や海外からの安価な輸入木材が国内に流通するに伴い林業が衰退、植林されたスギ林はメンテナンスされず放置されていった。森林は適度に間伐されることで適度な保水力を有し土砂災害や土砂流出を抑制するが、このような複合的な要因で那賀川上流部では土砂の崩落が続出した。現在でも当該地域は国土交通省砂防部が指定する全国14の重荒廃地域の一つに指定されている。こうした土砂は長安口・小見野々・追立の各ダムに流入し、深刻な堆砂問題をひき起こした。特に追立ダムの場合、坂州木頭川が運搬する土砂が膨大であり貯水池は堆砂で完全に埋没。高さ15メートル以上あるにも拘らず現在ではダムとして認められていない。また小見野々ダムでは上流の歩危峡が堆砂で埋没、河床上昇による水害の被害を木頭村が訴えるようになった。そして長安口ダムでも堆砂が徐々に進行していった。

とのことです。

これでは、ダムは治水対策になるどころか被害を大きくしているように思えます。

過去(1971年)にも同様の被害があり、当時は毎秒5500トンの放流で、鷲敷町が浸水。

ダム操作の過失が水害を増幅したとして徳島地方裁判所に提訴。長安口ダム放流被害訴訟です。

地裁は過失を認め、国と県に損害賠償を命じましたが、国と県は高松高裁に控訴、

その後最高裁まで進み、住民の敗訴が確定しました。

 

ここにも書かれているように、

国策による林業の衰退、森林の荒廃が保水力を弱め、水害の要因を作っているのに、

国や県というところは、どうしても自分たちの過ちを認めようとはしません。

 

私たちの身近ではイサカン然り、石木ダム然り、

途中で間違いだと気づいても、あらゆる言い訳を並べて押し通す。

無駄な公共事業を進め続ける。

その結果、自然破壊を促進し、その影響は洪水となって、渇水となって私たちに降りかかる。

事前にそれをくい止めようとすると、公共工事を妨害する不届き者として訴えられる。

それがこの国の今の現実。

 

でも、諦めず、ダメなものはダメと抗い続けたいと思います。

あとで後悔したくないから。  

いずこも同じ 架空予測 〜 当別ダムの場合

ダムを造るために過大な水需要予測をでっちあげるのは、石木ダムに限らず、どこでもやられていることのようです。

特に北海道の当別ダムでは、以前それがかなり大きな問題になったこともありましたが、

形式的な再検証をして問題無しとして事業は進み、

2012年10月に完成し、2013年4月供用開始されました。

そして、それから約1年後の今年3月、札幌市水道局は新たな水需要予測を公表しましたが、

それは、これまでの予測を大幅に下方修正したものとなっていました。


札幌市水道局による次期中期計画の
http://www.city.sapporo.jp/suido/c03/c03third/documents/h25-2mizu-3.pdf
最終ページのファイル59「日最大給水量」のグラフを見ると、

将来(2035年度)の予測値は、一日61.8万㎥となっていて、

直近(2012年度)の実績値よりやや微増といった程度で、妥当な予測だと思われます。

ところが、これは前回(2007年度)の予測よりも25万㎥も下方修正したもので、

前回の予測がいかに過大で、でたらめなものであったかということを示しています。

 

当時は、一日最大給水量が67万㎥ほどだったのに、2035年度には87万㎥にまで増大する、

しかし保有水源は83万㎥しかないので、4万㎥足りない、

よって当別ダムが必要だと主張していたのです。

 

人口は減少しているのに、今後20万㎥も増えるはずがないと市民団体は抗議しましたが、

聴く耳を持たず、ダム事業は進められ、一昨年秋に完成、昨年4月から運用が開始されました。

ここまでくれば安心。

もう嘘の需要予測は不要ということなのでしょう。

今年の新予測では、2035年度の一日最大給水量は61.8万㎥というまともな数字が提示されています。

なんとまあ、ゲンキンな!というか正直というか・・・

 

前回と今回の予測をわかりやすく示したグラフがあります。

水源連の嶋津暉之氏によるものです。

 

 


「ダムができれば、架空予測は用無しということです。

 このように、ダム参加の口実をつくるための架空予測が罷り通ってきているのです。」

(嶋津氏コメント)

 

 

小国川漁協、最上小国川ダムを容認

6月8日、山形県の小国川漁協は総代会を開き、最上小国川ダムについて話し合いました。

 

アユ釣りのメッカ?最上小国川に治水目的の穴開きダムの建設が決まったのは2006年。

しかし漁協はダムができれば清流が失われアユの生育に打撃を与えるとして、反対してきました。

その先頭に立っていた組合長の沼沢氏が、心労のため命を絶ったのは4ヶ月前のことです。

新しい組合長高橋光明氏は、あらためて組合員の意思を確かめることにしました。

 

約3時間半にわたる議論の末、ダム建設を容認するかどうかの無記名投票を実施。

結果は、賛成57票、反対46票で、賛成票が過半数を占めました。

 

高橋組合長は10日県庁で吉村知事と会談し、ダム建設を容認すること、

しかし、漁業権の補償については同意を得ていない、まだ時間がかかることを伝え、

知事も「それまでは本体工事は進められない」との認識を示したそうです。

 

執行部は、なぜ総代会の受け入れ決議に漁業権の変更について触れなかったのか?

それは、漁業権に触れていた場合、特別決議になり、3分の2以上の賛成が必要になるから。

漁協の定款は「漁業権またはこれに関する物件の設定、得喪または変更」について、

総代会の3分の2以上の賛成を求める「特別決議」が必要だと規定しています。

今回賛成派が上回っていたとはいえ、3分の2にはほど遠い差だったので、

漁業権に触れれば、ダム建設そのものも認められないことになるとわかっていたからでしょうか?

 

でも、ダム建設を認めることは漁業権とも繋がっているので、別問題ではないと思うのですが。

今後、県が詳しい補償案を漁協に示した後、漁協は再び総代会か組合員総会を開き決議するらしい。

稚アユ中間育成施設の老朽化や井戸水の枯渇の問題に直面している漁協は、

それらの対策を早急にやってほしいと訴えているようです。

 

結局は県と漁協の利害の一致をはかるのでしょうか。

目先の利害の。。。


漁師や、趣味の釣り人など、漁協組合員にとって本当の利益とは、いったい何?

最上小国川が清流であり続け、アユがたくさん元気に棲み続けることではないでしょうか。

 

八ッ場ダムで失われる吾妻峡

八ッ場ダムに反対しつつも、実は現場に行ったことはない。

写真で見る吾妻渓谷の美しさと、

それを破壊する根拠を持たないダム計画の無謀さを知ると、賛同できるわけがない。

(石木ダムやその他のダムと全く同じ)

 

本当は、もちろん、その場に行って、自分の目で見て感じることが大事。

でも、距離的、物理的、時間的に無理な人は多い。私も同じ。

 

で、つい最近目にした、あるカヤッカーによるブログ記事を紹介します。

http://nomadohouse.blogspot.jp/p/blog-page_9040.html?spref=tw

をよく知る人だからこその、迫力ある言葉に圧倒されました。

 

人を寄せ付けない「吾妻渓谷」。

断崖絶壁が渓谷出口まで続くため、途中で エスケープ出来るルートはないらしい。

岩肌から重々しく伝わる威圧感を撥ね退けながら慎重に進み、下りきった彼が思ったことは…

 

自然が豊かといわれる群馬県だが、ほとんどの川はダムで分断されている。

ダムが出来るとダム直下は苔が生え、岩は汚泥でヌルヌルになり、水は淀んだ状態だ。

 

もうダムによる政策は止め、後世に日本の素晴らしい川を残したいと、

自然の恩恵を受けている私たちは切実に思う。

 

今までダム問題に翻弄された地元の方々の苦悩は大変な思いで、

ここまで来たらもう建設すべきだという意見もある。

 

だが実際この渓谷を目の当たりにした時、中途半端な気持ちから一気に確信へと変わった。

「やっぱりこの渓谷は絶対に壊してはいけない」と。