盛り上がる署名活動

長崎市の繁華街で、今年2度目の署名活動がおこなわれました。

実施したのは、「石木川の清流とホタルを守る市民の会」の皆さんです。

 

 

 女性も

 

 男性も、どんどん署名してくれました。

 

通行人に、メガホンを通して訴えたり、

チラシを手渡し、丁寧な説明をしたり、

 

Kさんもハチマキ締めて頑張りました。

 

12名で1時間20分やって、238筆集まったそうです!

すごい!

 

長崎の皆さん、お疲れ様でした〜  

 

河川ムラってこんなところ〜知る権利を奪った「有識者会議」

昨夜、「八ツ場あしたの会」のKさんから久しぶりのメール。

なんと、昨年の、あの有識者会議のドキュメント映像がやっと完成したとのお知らせ!

 

2月22日と4月26日、2回にわたって、国交省で繰り広げられた実録。

国民の知る権利を踏みにじり、

国民の訴えに耳を貸そうともせず、

国民をシャットアウトして、陰でこそこそと御用学者が話し合う・・

それが「有識者会議」ってヤツか・・というのがよくわかる録画です。

 

その河川ムラの住人による人間バリケードに向かって訴える川原の人たちの言葉が

心に沁みます。

時には怒りをぶつけ、時には語りかけるように・・・

どうか、最後まで、しっかりとご覧になってください。

 

 

水源連の皆様、八ツ場ダム関係の皆様、ありがとうございました

 

すり替えられた意見

今日は、雨の中、石特(石木ダム建設促進特別委員会)の傍聴に行きました。

2月21日におこなわれた再評価について水道局からの報告説明がおこなわれるとのことで、

副委員長の最後の提案を水道局はどう伝えるのか?

石特委員の皆さんは、それにどう反応されるのか?

それを確認するために。

 

水道局は意見の本質をすり替えて伝えました。

副委員長は、

「石木ダムについて、これ以上、市としてどうするかということについては、この委員会を超える」

「観光や都市計画、環境、基地などの各部署を横断する、それこそ第三者委員会のようなところに、

この結果を投げかけて、そこで決めていただきたい」

と提案したのに、水道局のまとめたものは、

「水源確保は水道局だけでなく観光や都市計画、環境、基地など市の各部署に広く関わる問題である。

当委員会は水道局に付属する第三者機関として再評価の検討を行ったが、

市の各部署で横断的に議論し、共通の概念として認識できるような体制を作っていってほしい」

と変化していました。

 

つまり、副委員長の発言の趣旨、

    石木ダムについて市としてどうするかという判断は当委員会の役目ではない、

    別の第三者委員会でやってほしい

を正確に伝えていません。

水特委員の議員さんたちも、数人は傍聴してたはずなのに、

それについて、誰も口にしませんでした。

 

みんな、なかったことにしたいのでしょう。

でも、私たちは聞きました。

何人もの耳で聞きました。

いずれ議事録も出されるでしょう。

この問題、水道局はどう対処するのでしょう。

 

ダムを造ることが目的化してしまった人たちには、

再評価も、手続きでしかない。

実施要領に則って、形を整えるだけ。。。

 

あなたがたが選んだ委員でしょう?

その委員の意見を無視するのですか? 

 

市民報告集会〜再評価の実態と問題点〜

今回は、集会の告知記事がどこにも掲載されなくて、

人が集まってくれるかな〜とやや心配でしたが、

開会予定時刻になる頃にはほぼ満席となり、Y子さんの司会で始まりました。

 

まずはじめに、山下市議から、

今おこなわれている再評価の概要と、石木ダムの進捗状況、石木ダム反対の意義などについて

パワーポイントを使って、わかりやすく解説していただきました。

 

その後バトンタッチして、私からは、

佐世保市が今おこなっている再評価のどこがどう問題なのかについて、

具体的な話をさせていただきました。

 

主なポイントとしては、

1.過去3回の再評価においては、再評価のための第三者委員会を設置して審議してきたのに、

  今回は再評価委員会を設置せず、常設の「佐世保市上下水道事業経営検討委員会」

  に諮問した。  安直な間に合わせの委員会である)


2.しかも、同委員会の委員8人中4人は明らかな石木ダム推進派で、第三者委員会とは言えない

  3人は「石木ダム建設促進佐世保市民の会」構成団体の役員で、

  1人は「石木ダム建設促進川棚町民の会」で、町の活性化には石木ダムが必要と講演した人

3.平成16年度の委員会においては、再評価のやり方に対する大きな問題意識が示された。

  「説明を受ける資料はすべて事業者側が出して、それで判断するとなっており、

   委員が反対や中止などの意見を言うためには、

   事業者の出した資料を否定する資料を自分で作らないといけないから、

   (それは現実的には無理で)事業者が出した資料に沿った結論にしかならない。

   こういう再評価委員会のあり方は、考えてもらわないといけない。

   いろいろなデータ(事業者側とは別のデータも含め)は公開して、ちゃんと伝えて欲しい」

   貴重なご意見と受け止め、「市民の手による石木ダム検証」の資料を提出したが、

   今回の委員の方々は一顧だにしなかった(完全無視!)

4.前回(19年度)の再評価においては、実現の可能性について疑問が投げかけられた。

  「当該事業に着手以来すでに30年が経過し、今後、進捗のないまま年を重ねるにも限度がある、

   どこかの時点で実現の可能性を判断し、場合によっては、別の道を探る必要があるとの意見も

   一部委員にあるので、重要な意見として特に付記する」

   この意見を無視したまま5年間が過ぎ去ったので、

   今こそ実現性をしっかり判断しなければならなかったのに、今回もその検証はされなかった。

 
5.第1回委員会(1月22日)の問題点

  ・非現実的な水需要予測(26〜27年度に2万トン近く急増している)

   信ぴょう性のある根拠は何もなく、ただ4万トン不足するというための数合わせにすぎない

 

    

   
   

 この点をよくわかっていただくために次の3つのグラフを掲げました。
 

    

このグラフでわかるように、佐世保地区の給水人口はどんどん減っていきます。

人口が減るってことは、水の使用量も減るはずなのに・・

    

あれれ?生活用水は今より少し増えて、以後は横ばいです。

業務・営業用水は平成30年度まではぐんぐん増えて、以後は横ばいですね。

どうしてでしょう?

平成29年度が石木ダム完成予定年度だからかな〜

それまでに、水需要を増やさなければならないからかな〜

そして、問題はこれ!
 

    

この異常な急増。

工場用水が1年間で3倍も!?

これについての詳しい話は、時間の関係で省略し、

6.第2回委員会(2月21日)の問題点

  ・14の代替案を抽出したが、うち13はことごとく可能性を否定

  ・海水淡水化だけを代替案として検討したが、漁業への影響やコストの問題等で、

   石木ダム案よりも劣ると結論づけた

  ・ため池の活用や水利権の転用など可能性はいろいろあるのに、すべて無視

  ・費用対効果も渇水になった場合の被害額を大きく見積もることにより、利益を過大に算出

   既存水源能力を77,000トンに設定したことが原因で、今有る水源の切り捨ては大問題

  ・だから石木ダムしかないという再評価案を今回もあっさり承認

 

などをかいつまんで話して、私からの話を終了しました。

 

その後、質疑と意見交換の場では、これまでになく活発な質問や意見が出され、

司会のY子さんは、交通整理がたいへんでした。

 

一番関心が高かったのは、やはり工場用水についてで、

「今回の工場用水の急増の原因はSSKにあると聞いたのだが・・」との質問があり、

こちらのグラフを提示しました。

    

 

SSKの経営方針転換により、修繕船の売上を2倍に伸ばす予定だということ、

修繕船は船体の洗浄に水をたくさん必要とするそうで、

でもなぜか給水量は2倍ではなく5倍近く膨らんでますね〜と言うと、

「そんなことは有り得ない。今、修繕船の受注も大変で2倍などとんでもない」

「2倍どころか、株価も低迷、潰れるんじゃないかとの噂も・・・」

「水は節水に心がけているし、そんなに何倍もの水道代は払えないはず」

等々、SSKのOBさんたちが口々に証言してくださいました。

 

そこで、私は、その日入手したばかりの、三菱重工長崎造船所の水事情について紹介。

同造船所では、水道用水の使用は飲料用のみ。

あとはすべて工業用水と再生水でまかなっている。

井戸水を、工業用水、風呂、トイレなどに使用し、

使用した水を回収し、3次分解して再生水として使っている。

 

みんなたいへん感心して聞いていましたが、

「船の洗浄は再生水ではできない、塩分を嫌うので、真水でないと・・」

と、またもやSSKの方。

 

しかし、今日、電話で聞いた三菱関係者の情報では、

「船を洗浄した汚水が港の水質を悪化させるというので、

最近では沖合に停泊させ、海水で洗うようにしてるそうですよ」とのことでした。

 

う〜ん、素人にはなかなか判断が難しいですね〜

同じ造船所なのに、どうしてこうも違うんだろう?

SSKは米軍や自衛隊艦船の修繕をするので、うるさいのだろうか?

あくまでもかってな推測ですが・・・

 

その他の意見としては、

・こんないい加減な再評価をされて、市民としては、訴えるべきではないか。

・石木ダムができたら、水道料金はどれだけ値上げされるのか。

・もっと多くの市民にこのような情報を伝えなければ…。討論会など企画して欲しい。

・石木ダムについて何もわかってない議員が多い。議員との意見交換会などもやるべき。

等々、背中を押されるような助言もたくさんいただきました。

 

たいへん有意義な集会となりました。

ご参加の皆さん、本当にありがとうございました。 

 

市民報告集会のお知らせ

今日、「建設通信新聞」に、こんな見出しの記事が出ていました。

佐世保市上下水道検討委/事業継続で3月答申/石木ダム早期着工へ交渉推進

http://www.kensetsunews.com/?p=8033

 

そうなんです。

佐世保市は来月中にも再評価を終えて、

石木ダム事業を継続しますよ〜、だから補助金お願いね〜、と国に報告し、

早く工事を始めようとしています。

 

え?いつ、どこで、そんな話になってるの?

再評価って何?誰がどうやって評価してるの?等々疑問に思われる方も多いことでしょう。

そこで、明日、この件についての市民報告集会を開催します。

 

 

どうなってるの?石木ダム

〜再評価の実態と問題点〜

日時:2月27日(水)18:30〜20:00

場所:させぼ市民活動交流プラザ会議室A

               (戸尾町:旧戸尾小学校)

 

 

時間のある方は、是非聴きにいらっしゃいませんか?

質問やご意見、大歓迎です。

みんなで語り合い、考えていきましょう〜

 

第2回再評価

2月21日、佐世保市上下水道事業経営検討委員会による、

2回目の石木ダム事業の再評価がおこなわれました。

 

 

開始直前、水道局職員が配置につきました。

傍聴席に向かって「お静かに願います」という無言のメッセージを発信しながら。

持たされている方も恥ずかしそうでした。

今日は静かでしたよ。

傍聴者も、もうヤジを飛ばす意味さえ感じなくなったからでしょう。

 

今回、中身に対してきちんと質問や意見を述べていたのは主に3人だけ。

一言も発言されなかった方もいて…。

 

質問なさった方々も、どれだけ事前に資料を読み込んでおられたか…

疑問です。

 

例えば、水道局は自ら用意した14の代替案をことごとく「適さない」として却下。

唯一石木ダムと比較検討できるのは海水淡水化施設だけだと断じました。

それに対して、「佐世保はため池が多いと聞きますが、活用できないのですか

と質した委員がいました。

しかし、水道局が、「集水面積が小さい」とか「貯水量も少ない」ので可能性がないと答えると、

それで了解してしまいました。

しかし、資料の<ため池の一覧>を見てください。

郷美谷池の有効貯水量は、420,000㎥と書かれています。

これで少ないですか?転石ダムの倍近い量ですよ。相当ダムよりも多いです。

そこをどなたも突っ込まないのは、きっとご存知ないからでしょう。

 

また、佐々川の利水の転用についての質問もありました。

うわさの範囲ですが、相浦発電所は水利権を持っているがあまり使ってないと聞きます。

ほんとのところはどうなんでしょうか?」と。

それに対し水道局が、

「相浦発電所に確認したところ、一日最大取水量は4,800トンで、

東日本大震災以降、エネルギー転換の影響で使用水量が2倍ほどに増えているとのことであります」

と答えると、委員は納得し、次の質問に移りました。

 

4,800トンというのは、水利権として持っている一日最大の取水量で、

実際の取水量ではないのです。

実際にどれだけ取っているかを聞くべきで、

そこに大きな余裕があれば転用の余地が生まれるわけですが、

そこの確認が全くなされませんでした。

私たちが以前入手した資料では、ほとんど使われていませんでした。

 

また、費用対効果の分析においては、

なぜこんなに便益額が大きくなるのかという質問さえありませんでした。

既存水源能力を77,000㎥に設定しているからで、

なぜここを現状の105,500㎥にしないのか?

つまり不安定水源もカウントすれば便益額はどうなるのか?

そうしたら費用便益比はどうなるのか?

追求すべきでしたが、何もなされませんでした。

 

不安定水源の慣行水利権を石木ダムと引き換えに返上するなら、

それこそ佐世保市民にとって大きな損失です。

ダムは年数が経てば、土砂が堆積して、老朽化して、いつかは使えなくなりますが、

川の水は半永久的に流れ続けます。

せっかく持っている水利権を自ら手放すのは、大きな大きな過ちです。

 

今回の資料を見て、それに気づく委員が一人もいなかったのは、残念でしかたありません。

それとも、気づいていても黙っていたのでしょうか?

なぜ?

 

しかし、今回は最後に、評価すべきことがありました。

まず、副委員長の発言です。

「私たち経営検討委員会がみてきたのは、

水道局の事業に関して出されている数字が正しいかどうかということであり、

その数字を承認したとしても、

石木ダムを市としてどうするかというのは、この委員会を超える問題だと思う。

経営検討委員会は水を提供する水道局の側の視点であり、

水を使う側の部署、都市計画とか、観光とか、環境、米軍と自衛隊など、

それらを横断する第三者委員会を設け、そこで審議すべきだと思う」

というような意味の発言をされ、

委員長もこれは重要な意見だとして賛同されました。

 

また委員長は、ご自身が持参された水資源の海上備蓄」案を是非検討して欲しい、

漏水の減少にも是非努めてほしいなどとの注文もつけていました。

 

これらの意見をきっちり意見書としてまとめてくださることを心から願い、

期待しています。 

 

 

 

 

 

 

 

消化不良の水需要論議

今日の長崎新聞「記者の目」のタイトルです。

いつも思うんですが・・・

記者さんたちはタイトルを付けるのが、ホントにお上手! 

 

そうなんです。消化不良! 

前回の、石木ダム再評価のための第三者(?)委員会の傍聴者、みんなが感じていたこと。

理解不足! 分析不足! 突っ込み不足! 粘り不足! 

そして、あっという間に 承認! 

そんな水需要論議でした。

論議も消化不良だし、傍聴していた私たちの心の中も、モヤモヤグチャグチャの消化不良状態。

そんな私たちの消化不良の原因を山口記者はズバリ診断。

 

2007年の再評価の時に出された予測値は、その後の実績値を大きく上回った。

なぜ予測と現実が大きく乖離したのか、その原因究明と、今回どう改善したのか、

それを精査する作業が最も重要だったのに、この点について突っ込んだ議論はなかった。

もしまた数年後、今回の需要予測が現実と大きくかけ離れたら、

どう弁明するのだろう。

 

というような内容でした。

よ!名医!

と言いたいのですが、

その処方箋は・・・

 

今後も審議は続く。

少なくとも「論議は尽くした」という言葉が、説得力を持つような結論を望みたい。

 

でした。

うーん、この薬じゃあ、私たちの消化不良は治りそうにありません。 

だって、これからの論議は、前回の水需要予測を承認した上に展開されるわけですから、

砂の上に家を建てるようなもの。

すぐに流される砂はやめて、しっかりしたコンクリートの土台に造り直して、

その上に家を立てていくべきだと思うのです。

 

たしかに初めから再評価をやり直すなんて、一般常識では考えられないでしょうが、

今やり直さないと、

後で、もっとやり直しのきかない事態を招くことになるでしょう。 

 

消化不良の時は、食べたものを体外に出すのが一番!ですよね。 

 

石木ダム再評価 第2回第三者(?)委員会

一昨日15日(金)夕方、水道局のHPに、

「石木ダム建設事業の再評価における学識経験者等からの意見聴取について」がアップされ、

「この度、2回目の審議を下記のとおり行うこととなりましたので、お知らせします」とありますが、

なんと、その「下記」は存在せず、日時も場所もわかりませんでした・・

水道局の皆さん、よっぽどお疲れなのですね〜

お察しいたします。

 

でも、翌16日の新聞で確認できたからOKですよ。

場所は、JAながさき西海させぼホール

日時は、2月21日午後1時〜です。

 

(※2月18日午後確認したら「記」が追加され、日時も場所も明記されていました)

 

今回は、前回承認された水需要予測に基づき、

14の代替案が示され、石木ダムとの比較検討をするようです。

同様の代替案検討は一昨年、国交省によるダム検証のときも実施され、

ダムが最有利と結論づけられました。

同局は今回も『ダム建設が優位』との判断を示すとみられる」と記者は書いています。

 

そう。

もう結論は見え見えなんですよね。

それでも、傍聴に行きます。

見え見えの結論を生み出す過程を見ておくことも大切だと思うからです。

 

先日の市議会「石木ダム建設促進特別委員会」で、委員の中から、

 傍聴者から批判の声が上がっていた。委員の自由な発言が阻害されるのではないか心配。

 事務局としてしっかり対応して欲しい

との苦言が呈され、もしや、2回目以降は非公開になるのでは・・?

との懸念もほんの少し抱いていましたが、

さすがに、それはできなかったようです。

水道局の皆さんは、そんなに愚かな方々ではありませんから。

 

いえ、これはお世辞でもイヤミでもなく、本当にそう思っています。

いま、前回(5年前)の再評価の議事録を読んでいるのですが、たいへん面白いのです。

水道局が出してくる膨大な資料と、その難しい説明に対し、

一人の委員が率直に斬っていきます。

こんなものは素人である一般市民にはわからない、私にとっては無意味だ、

これは数字の遊びだ、ここでやってる議論は砂上の楼閣だ、等々。

なぜなら、反対地権者を説得するのは無理だから。

つまり実現性が無いから。

と断言します。

 

最後の取りまとめの時、

他の委員の多くも、

ダムの必要性は認めるけれども、可能性の問題も重要で、

この状態をだらだらと何年も続けることは考えなければならない。

例えば何年を目処にきちっと可能性を出すとか、ある段階で見直すとか、

そういうことも考えるべき

という方向に傾いていきました。

とても常識的で賢明なご意見だと思いました。

 

そして、最後に事務局=水道局は、委員に対し会議のお礼を言うとともに、

このような発言をしています。

事業者としましては可能性はあると思って事業を進めています。

ただ、私自身としましては、これを今までみたいに20年も30年も…

引っ張っていくのかと言われますと…

はい、続けていきますとは答えることができませんが、

じゃあ、いったいいつになったらそれを判断するのかと言われましても…

今の現状を考えますと、

今までのことを再度繰り返すということは出来ないであろうということは考えております。

 

こう語った方は、今は水道局にはおられませんが、

同じ思いの職員は、今も少なからずいらっしゃると思います。

 

どうぞ、思い出してください。

あれから5年がたったのです。

地権者の思いは、今も変わりません。

つまり可能性はゼロです。

知事や市長の意向に背けない立場にあるとしても、

水道事業のプロとして、責任者として、

水道局としての本当の再評価に取り組んでくださることを心から願っています。

                                                

 

日弁連が石木ダム問題調査

昨日、日弁連の調査団が石木ダム問題調査のため、現地を訪れました。

 

 

そして、今日は、朝から佐世保の各地を視察、私たちも同行させていただきました。

最初に訪れたのは水道局。

本来なら今日、水道局へのヒアリングをする予定だったのですが、

現在多忙で対応できないとのことで、施設見学だけになりましたが、

せめてご挨拶だけでもと、日弁連公害対策・環境保全委員会の委員長がみえたのに、

(調査団は東京、神奈川、埼玉、栃木などなど遠くから来られたというのに)

責任ある立場の方はどなたも会議中とのことで、顔を見せてはくださいませんでした。

こんな冷たい対応をなさるとは・・・

佐世保市民として身の縮む思いでしたよ。

 

というわけで、水道局への挨拶はあっという間に終わり、

今日の見学地、山の田浄水場へ〜

まず、施設管理課長さんからのオリエンテーションを受け、現場へ。

歴史と趣のある「ろ過池」などを見学。

 

これは何をしているところか・・・説明を聞き逃しました。

ろ過池の砂をきれいにしているところでしょうか?

 

その後、急な長い階段を登り、山の田貯水池へ。

例年のこの時期は雨が少ないので、もっと水深が浅いのですが・・・と担当者。

まあ!オーバーフローしてますね。

今日は、満水ってことですね。 

 

ここで、水道の専門家が、このような質問をしました。

「ここは下流放流量が義務づけられていないダムですよね?

年に数回、たまたま水利権を上回る取水をしても何の問題も生じませんよね?」

「いや、水利権を超えて取ることはできません。

以前そういうことをやっていたので県の指導を受けました」

 

本当に県は融通のきかない石頭です。

山の田ダムの水利権が、日量6,300㎥でも、

オーバーフローするほどたくさん溜まっているならば、

そして、他の水源からの取水量が足りないならば、

その不足分を補うために、例えば7,000㎥とか8,000㎥とか浄水場に送っても、

何も問題ないはずです。

 

弁護士さんが、「この下に川はないのですか?」と尋ねたら、

「ありません。オーバーフローしたときは、そちらの下水道から流れていくだけです」というお返事。

なんとまあ、もったいない話ではありませんか。

市民はお風呂の残り湯で洗濯したりして大事に水を使っているのに、

余った水は、ただ捨てるだけ?

それが法律上正しいこと?

水利権というルールはあっても、その運用を工夫することで、

無駄なダム建設をしなくてもいい状況に近づくことができるのに。。

 

あ、そうか。

ダムを造りたい県は、そういう状況には絶対近づけたくないから

ルール違反にはより厳しくなるのでしょうね。。

 

 

向こうに見える建設現場は、建設中の北部浄水場(仮称)です。

完成は2年後の予定です。

本格稼働は27年4月から。

その時の浄水能力は、一日50,600㎥だそうです。

 

これは大問題だと思います。 

なぜなら、北部浄水場完成後は、佐世保の北部地区の浄水能力は、

50,600+14,000(柚木浄水場)=64,600㎥となりますが、

一方、現在の水源量は、安定水源と不安定水源合わせて、68,600㎥あるのです。

水道局は、不安定水源は流量が不安定であてにならないといいながら、

毎日取水しています。

 

そこにせっかく取れる水が68,600あっても、浄化する設備が64,600分しか受け入れないなら、

当然取ることができません。

水不足と嘆く水道局が、なぜこのような施設計画を立てるのか・・・。

 

 

これは貯水池の下を走るトンネル。

ちょっと歩いてみたいような、怖いような・・・

 

11時過ぎ、見学終了。

案内してくださった水道局の方にお礼を述べ、次の予定地佐々川へ。

佐世保市の北部から隣の佐々町に流れていく2級河川、佐々川です。

長さも、流域面積も、2級河川としては県内第1位の川です。

ここを弁護士さんたちに見ていただいて、維持流量の問題、遊休水利権の問題など

これまで調べてきたことを、Mさんがざっと説明しました。

(時間もないし、小雨も降るし・・・ゆっくり説明できなかったのが残念!)

 

昼食後、スピカにて、市民へのヒアリングが始まりました。

限られた時間の中で、いかに効率よく伝えるか・・

 

☆ 市民は水不足とは感じていない〜「ライフさせぼ」のアンケート結果、井戸水の利用など

☆ 再評価のやり方の問題点

☆ でっちあげの水需要予測

☆ 再評価のための第三者(?)委員会の実態

☆ 「石木ダム建設促進佐世保市民の会」の実態

☆ 石木ダム反対署名コピー、勤務時間に職員動員の石木ダム促進大集会

 

などなど。

私たちの拙い説明では十分にご理解いただけなかったでしょうが、

資料に関しては、それぞれ精一杯準備しました。

お帰りになってから、じっくりお読み頂くことを期待しています。  

 

公聴会開催公告

今朝の新聞各紙に以下のような公告が掲載されました。

土地収用法に基づく公聴会を開催するというお知らせです。

公告主=九州地方整備局長

起業者=長崎県及び佐世保市

起業の種類=石木ダム建設工事とこれに伴う付け替え道路工事

起業地=土地と漁業権(詳細省略)

 

ついに動き出しました。

事業認定の手続きが・・

でも、なぜ今なのでしょう?

 

九州地方整備局の親分である国交大臣が石木ダム事業の補助金継続を認めたのは

昨年6月です。

あれからずっと動かなかったのはなぜ?

県、市、県議会、市議会等々が早く再開して欲しいと要請の猛攻撃をかけても

ずっとストップしていたのはなぜ?

それは、佐世保の石木ダム再評価の結果を待っていたからではないのですか?

県が事業認定申請時に出した資料はもう古い、新しい知見が必要、

担当官は確かにそう言いました。

だから、その結果が出るのを待っている…と、私たちは思っていました。

 

まだ結果は出ていません。

全くいい加減な再評価ですが、推進派によるお墨付きを与えるだけの再評価ですが、

それでも、結果が出るまでは動き出さないと思っていました。

でないと、今まで止まってた意味がないではありませんか。

 

やはり、政権が変わったことによるのでしょうか?

自民党政権に戻ったから、またもや公共事業はドンドンやれと?

必要性も公益性も、いくらでもこじつけられる、とにかく進め!とのことでしょうか?

 

だとしたら、自民党は下野しても何も学んでいない、変わっていない。

かつての失敗を受け入れるなら、私たち国民も変わっていない、変われない。

嘆かわしいけれど、

私たちよりもっと嘆いているのは、

石木川の流れでしょう。。