今日は33回目の「3・14団結大会」の日。
3月11日、あの大震災からちょうど一年。
追悼の黙祷から始まった今年の団結大会では、
多くの来賓者が挨拶の中で、原発事故のことに触れました。
ダムも原発も本質は全く同じ。
経済発展と公益の大義名分のもとに、地方の暮らしや自然を破壊する。
より多くの電気や水を供給して、より多く消費させようとする。
リスクも被害も地方に押し付ける。
ふるさとを奪われるのはイヤだと反対する地権者を、金の力で黙らせる。
しかし、その手には乗らぬと半世紀にわたって反対を貫き通してきたのが、ここの皆さん。
川原地区に住む13世帯の皆さん。
この強い絆の団結大会、なぜ「3.14大会」というのか?
私も不思議に思っていたら、地権者の一人、ほーちゃんという若い女性が、教えてくれました。
「3.14」とは円周率にちなんだもの。丸い円が強い絆を表しているそうです。
な〜るほど。
「3・14」と思ってましたが、「3.14」だったのですね。
今年の3.14大会は、大震災の日と重なって、参加者はいつもより少なめでしたが、
(毎年参加なさってた映画監督&絵本作家の大西暢夫さんも、今日は宮城県東松島市だし…)
それでも、参加者は元気、元気!
地権者も支援者も、明るい気分で熱気ムンムンでした。
そのわけは…この決議文をご覧いただければ、きっと納得!
この決議文に参加者一同、感動でした。
京都から急きょ駆けつけて下さった今本博健先生も、石木ダムは絶対造らせてはならない。
私は科学者の立場で、これからも石木ダム建設絶対反対同盟の皆さんを支援し続けます。
と、力強くおっしゃって下さいました。
今本先生のメッセージは、こちらです。
石木ダム建設絶対反対同盟 第33回3.14団結大会に寄せて
石木ダム建設絶対反対同盟・ふるさとを守る会の皆さん。
そして、支援のためお集まりされている皆さん。
また、この日がやってきましたね。
きっと、皆さんは「来年こそは石木ダムが中止されていて、これからをどうするかを楽しく
話し合う日になっていてほしい」との思いでお集まりになっているのだと思います。
しかし、現実はあまりにも厳しいと言わざるを得ません。
すでに、長崎県は石木ダムの検証を終え、「建設継続が妥当」との結論を出しました。
今後の治水対策のあり方に関する有識者会議は、岩下さんご夫妻の傍聴を求める声に
屈して一度は流会としましたが、強引に追認しようとするでしょう。
長崎県知事中村法道氏にお聞きしたい。
あなたは本当に石木ダムが必要と思っているのですか。
石木ダムの治水効果は小さいです。川棚川の改修によって同等以上の治水効果が得られます。
今後の水需要を考えると新規の利水開発は不要です。
あなたは自らこのことを検証しましたか。部下の説明を鵜呑みにしているのではないですか。
佐世保市長朝長則男氏にお聞きしたい。
あなたは佐世保市の水需要が増えると本当に思っているのですか。
佐世保市の水需要はすでに減ってきています。これからも減り続けるでしょう。
石木ダムをつくれば不要な利水のために佐世保市民に多大の負担をかけることになります。
それでもあなたは石木ダム建設を本当に推進しようとするのですか。
川棚町長山口文夫氏にお聞きしたい。
川棚町にとってなんのメリットもなく、町民である水没地区の住民に犠牲を強いるだけの
石木ダムに本当に賛成するのですか。
今後の治水対策のあり方に関する有識者会議座長の中川博次氏にお聞きしたい。
ダムに頼らない治水に政策転換を実現するために、新たな治水理念の構築を目的として
設置された貴会議が、規約にも示されないダム検証の片棒を担ぎ、真摯に議論することなく、
ダム検証の結果を追認しています。学者として本当に恥ずかしくないですか。
そして国土交通大臣前田武志氏にお聞きしたい。
全国で無駄なダムがつくられようとしていることに本当に良心の呵責を感じませんか。
かつて席を並べて学んだだけに悲しいです。
私はこれからも石木ダム建設絶対反対同盟の皆さんを支援し続けます。
2012年3月11日
京都大学名誉教授 今本博健
さて、今日は、「3.14大会」に先立って、午前中は、石木川の清掃活動を皆でやりました。
河原に落ちているゴミを拾い、枯れ枝などを燃やし…
こちらでは男性二人が、しゃがみこんで草取りかな?
石木川も石木川のほとりも、もっともっときれいにしたい…
石木川は僕らの住む川原のシンボルだから。
「WE LOVE KOUBARU」と書かれた背中が、そう語っているようでした。