今日の長崎新聞には、石木ダムに関して2つの記事がありました。
どちらも大きな扱いです。
まず初めは、一面のコラム「水や空」
知事が地権者と会って話し合うことの重要性を示唆しつつ、
その会合が「帳面消し」などでは何の前進も得られないだろうと書かれている。
と同時に、その面談申し入れの経緯もチラリと触れられていて興味深い。
知事が本当に「胸中静かに期するもの」があって、面談の決意をしたのなら、
「ダム事業へのご協力をお願い」などと条件をつけずに、
ただ「会って話し合いましょう」と書くべきだった・・・
その文書は河川課長名で出されているので、条件は課長の意思かもしれないが、
河川官僚などに遠慮せず、地権者とじっくり話し合ってほしい。
こちらは、11ページの3分の2のスペースを割いての「記者の目」
イサカン問題と石木ダム問題に対する県の対応について、正論を吐いている。
イサカンに関しては、「開門調査は白紙に戻して撤回すべし」と国に迫り、
石木ダムに関しては、「ダムの必要性を白紙に戻しての議論はできない」と地権者を一蹴する。
どちらも国によって判断されたのに、全く正反対の態度を取っている矛盾をまず指摘。
その上で、いやいや、矛盾どころか実は一貫している。
県として決めたことは誰が何と言ってもやり抜くんだという姿勢、
聴く耳持たぬと言う態度は一貫している。
でも、それでは何も解決しない。
県はもう少し懐の深さを持って、地権者と対話すべきだと説いている。
そして、これまで同様‶先送り”するだけでは「問題に振り回される住民があまりにも不幸だ」
と書かれていました。
本当にその通りだと思います。
県はそろそろ本気になってほしい。
本気で石木ダム建設を考えているのなら、本気で地権者の疑問に答えるべきです。
第三者の判断だとか、国のお墨付きだとか、責任転嫁したまま強制収用への道を突き進むなら、
イサカンの失敗を再現するだけ。
それでは、住民だけでなく県民もあまりにも不幸です。