この美しい景色を一望するのは、山梨県北斗市の清里にある清泉寮。
そこで4日間におよぶ「草の根活動家のためのツール会議」に参加してきました。
パタゴニア主催、2年に1回開催されており、今回で4回目だそうです。
今回は、映画『ダムネーション』の上映会もあり、ダム関係者がかなり参加していました。
(通常の割合は知りませんが・・)
日本中の人が知っている八ッ場ダム、日本初のダム撤去で注目されている荒瀬ダムをはじめ、
設楽ダム、川上ダム、二風谷ダムなどなど・・・
そんな中、最も小さな石木ダムについて、多くの方が関心を示してくださったのは、
やはり、そこに人が住んでいるということ。
ダム建設予定地に何十年も住み続け反対し続け、自然を守り続けているということ。
それも数人ではなく、13世帯60人も住んでいるというかつてなかった事実に誰もが心を動かされたのだと思います。
様々な分野の人と出会い、様々な助言をいただきました。
それを今後にどう活かせるか…今は目の前の課題をこなすことで精一杯の状況ですが、
少し落ち着いたら、じっくり考え、とりくんでいきたいと思っています。
それが私たちに出来る「ツール会議」への唯一の恩返しですから。
それにしても「ツール会議」って、何?と思うでしょ?
私も初めは全く???でした。
ツールなので何か道具を使いこなすこと、例えばソーシャルネットワークの活用術とか・・
その程度の予測はしていましたが、もっと奥が深かった〜
ねー!
ムズカシイでしょう〜
なんとなくわかるけど、説明しろと言われたらできませーん。
特にこの言葉には、はじめ戸惑い、後で納得。
深く心に沁みました。
私たちは石木川流域の多様な生態系を守りたい、そのためにダム建設を阻止したい、と思いながら、
私たちの活動は多様性があるとは言えなかった、
違う考えの人たちや無関心な人たちとも繋がり合う努力が足りなかったな〜と実感。。
初めからそこを踏まえて地域のいろんな人たち(漁業者や農業者、自然観察会メンバー、
女性の会、アウトドア関係者など)と繋がり広がっていった熊本の事例は、素晴らしいお手本。
その熊本で大活躍、いえいえ、日本中のダム反対・ダム撤去の仲間から最も尊敬されているつるさんの基調講演もありました。
つるさんのお話はとってもわかりやすいのです。
写真中心だから、ほら!一目瞭然でしょ?
本流球磨川と支流川辺川の合流地点の水の違い。
上流にダムのある球磨川は濁っているけど、ダムのない川辺川はこんなに透明なブルー。
荒瀬ダムの撤去が決まりゲートを全開してしばらくすると、青のりがこんなに伸びたそうで・・
もちろん、撤去が始まった今はたくさんの魚介類が種類も数も増え、豊かな川と海が戻りつつあって・・
その現実を目の当たりにしている地域住民はみんな荒瀬ダム撤去という公共事業を大歓迎しているそうです。
つるさんは言います。
「荒瀬ダム撤去が他の公共事業と違う点は住民に喜ばれていること。
工事業者も県の職員も住民も一緒になって工事の成功を祈り進めている」と。
でも、それって、ちょっとヘン。
公共事業って本来そんなものでなくてはならないのでは?
公共の事業ですもの、公益に資する事業、多くの住民のためにやるはずだけどなー。
石木ダムをはじめ、多くの公共事業は誰のためにやろうとしているのでしょう