昨日、工事再開とあって新聞TV各社一斉に報じました。
地元紙長崎新聞はさすがに詳しくて、1面トップに大きく、
そして、23面にも補足記事を、こちらも大きな扱いです。
こちらは朝日新聞長崎版デジタル版。
石木ダム関連工事、また着工できず 地権者ら抗議
県は19日、石木ダム(川棚町)の建設に伴う付け替え道路の工事を約10カ月ぶりに着工しようと試みたが、ダムに反対する建設予定地の地権者らの抗議を受け、作業に取りかかることができなかった。県は20日も着工を試みるが、地権者らも抗議を続ける構えだ。
この道路は、水没予定地から移設された墓地に続く約620メートルの区間に造られる予定で、用地はすでに県が買収。県は昨年7月にも工事に取りかかろうとしたが、地権者らの抗議にあい、見送っていた。
工事を巡っては、県の申し立てを受けた長崎地裁佐世保支部が3月、地権者ら16人に対して工事の妨害を禁止する仮処分を決定。この日は決定後初めて、着工を試みた。
午前9時半ごろ、現場に続くゲートに県石木ダム建設事務所の古川章所長らが現れると、地権者や支援者約40人が道をふさいだ。古川所長は「妨害行為が違法だという裁判所の判断が出ている」と説明して退去を求めたが、地権者らは「工事強行より 話し合い!」などと書かれたプラカードを掲げ、無言で立ちはだかった。
県側はこの後も断続的にゲート内に立ち入ろうとしたが、入れなかった。古川所長は取材に、「状況を確認して、入れるようであればいつでも入る」と話した。追加の仮処分申請については「(現時点では)全く白紙」とした。
家族が仮処分決定を受けたという地権者の女性は「私たちはただ、ここに住みたいと思う、それだけなんです。この道路工事を許してしまえば、ダム本体の工事まで止まらなくなってしまう」と話した。
道路の工期は8カ月程度とみられる。関連予算の執行期限は今年度までで、県は着工を急いでいる。
ダム建設の予定地には、移転を拒む13世帯が暮らす。住民らは「県・佐世保市の水需要予測は過大」などとしてダムは不要だと主張。県や佐世保市側は「安定的な水の供給にはダムが必要」と反論し、用地の強制収用を可能にする手続きを進めている。
民主党政権下でのダム事業の見直しで、国は12年、「地元の理解を得る努力」を求めたうえで事業継続を認めた。中村法道知事が昨年、説明に赴くなどしたが、地権者らの理解を得られなかった。
県は未買収の土地の一部について、明け渡し期限などの裁決を県収用委員会に申請し、収用委が検討している。(小野太郎)
石木ダム道路工事再開できず 反対派が阻止行動
県と佐世保市が川棚町に進めている石木ダム建設事業で、県は19日、2010年に中断した付け替え道路工事の再開を試みた。しかし、反対派の阻止行動を受け、この日の着手を断念。県は20日以降も試みる方針。
午前9時半頃、県職員や業者の関係者ら約10人が工事現場に到着。現場入りしようとしたが、人物が特定されないよう顔を隠した反対派約40人が行く手を遮った。
県石木ダム建設事務所の古川章所長が「ここは県が管理する土地です。道を空けてください。(妨害禁止の)仮処分決定が出ている」と呼びかけたが、反対派は無言で「工事強行より話し合い!」「地元の理解は得ましたか?」などと書いたプラカードを掲げ続けた。
現場入り出来なかった県側はいったん引き返し、その後、2回にわたって再開を試みたが、いずれも阻止された。
古川所長は報道陣の取材に対し「ダムの必要性についてはすでに結論が出ており、これ以上の話し合いは平行線。何とか理解をお願いしたい」とした。一方、反対派の地権者は「長期戦は覚悟の上だ。ダムは必要なく、工事の強行は絶対に阻止する」と語った。