8月27日朝日新聞社説 〜節水で過剰投資を防げ〜

今日の社説を貼り付けます。

水道事業—節水で過剰投資を防げ

 家庭などの節電が効果をあげている。7月は全国で前年から12%余り販売電力量が減った。原発事故を起こした東京電力管内では、やはり節電を呼びかけた昨年より14%も少ない。

 暑さをしのぎ節電に取り組んだたまものではあるが、裏を返せばこうも言える。「電力の安定供給」を掲げる電力会社任せにしてきた結果、必要以上の過剰な投資がされてきた——。

 自治体が供給する水道も、同じことが言える。

 最大の水道事業者である東京都はこの春、9年ぶりに需給予測を見直した。人口減をみすえて全体を下方修正し、初めて右肩上がりの予測を改めて将来の減少を見込んだ。

 とはいえ、需要のピークは「2020年度の1日あたり約600万トン」。これに対し、10年度の実績は490万トンにすぎず、78年度の645万トンから減少傾向が続いている。見直しは全く不十分だ。

 過剰な予測に基づく投資は利用者の負担増につながる。今後、既存の浄水場などの更新だけで1兆円かかるという。社会構造や利用者の意識の変化をとらえて節水を促し、コスト削減への取り組みを強めるべきだ。

 水道の需要予測は、次のような手順を踏む。

 生活、工場など用途別に1日あたり平均使用量の見込みを出す。漏水分を考慮し、使用のピーク時に備えた修正をする。平均に対してピークを何倍と見込むかがカギだ。

 高度成長期以降、東京都の最高値は77年度の1.25倍。倍率は低下傾向にあり、昨年度は1.11倍。夏場の需要がかつてほどふくらまなくなった。

 東京都は今回の推計で77年度の1.25倍を使った。「災害対策も意識し、より長期的に見込んだ」という。

 対照的なのは、大阪府が3年前に行った見直しだ。

 大阪でも倍率は低下傾向にある。その原因を分析し、通年で使う屋内プールが増えたこと、エアコンの普及で夏場のシャワーの回数が減ったことなどを全国的な傾向として指摘。「倍率の上昇は考えにくい」とし、直前5年間の平均である1.14倍とした。

 渇水による給水制限は、東京では平成になってからも5回あった。安定供給は欠かせないが、だからといって八ツ場(やんば)ダム(群馬県)など国が開発中の施設からさらに水を買う、という発想はとるべきではない。

 今こそ節水を呼びかけ、需要を抑えて安定供給につなげる好機とすべきではないか。

 

朝日さん、久々に「いい仕事してますねー!」

「電力の安定供給」を掲げる電力会社任せにしてきた結果、必要以上の過剰な投資がされてきた。

そうだ!

自治体が供給する水道も、同じことが言える。

そうだ!

過剰な予測に基づく投資は利用者の負担増につながる。

そうだ、そうだ!

東京都はこの春、9年ぶりに需給予測を見直した。
人口減をみすえて全体を下方修正し、初めて右肩上がりの予測を改めて将来の減少を見込んだ。

え、そうなの?
それは偉いじゃん。佐世保市は見直しさえしようとしないよ。

しかし、見直しは全く不十分だ。

え?それはなぜ?

平均に対してピークを何倍と見込むかがカギだ。今回の推計で77年度の1.25倍を使った。

あ、それは過去の最高倍率で、高すぎるということですね。
大阪は、直近5年間の平均の倍率=1.14倍を使った、東京も見習うべしというわけですね。

な〜るほど。では、佐世保の場合をみてみましょう。

佐世保市水道局の推計によると、

平成29年度の一日あたりの平均給水量=89,462トン、最大給水量=111,410トンで、

予測倍率は1.25倍。偶然にも?東京都と同じです。

では、実際はどうかな?

昨年度の一日あたりの平均給水量=71.153トン、最大給水量=80,240トン、

実際の倍率は、1.13倍でした!

昨年度の平均給水量に予測倍率の1.25を掛けると、88,941となり、

実際の最大給水量よりも9,000トン近く水増しされます。

こういうふうにして、予測値を過大に設定してきたのですね・・

 

しかし、倍率の前に、平均給水量の予測そのものがめちゃくちゃ過大なのですから…

 

 

赤い線が佐世保市の主張する水需要の推計値です。

青の線が最大給水量の実績値。

緑の線が平均給水量の実績値。

現実はどんどん減っていき、予測はどんどん増えていき、その差は広がるばかり。

昨年23年度の実績と予測の差は、2万5千トンも!

 

さて、今年度は市水道局にとって、石木ダム事業の再評価の時期です。

今こそ、しっかり現実をみつめ、需要予測の見直しに取り組んでほしいものですね〜 

 

石木ダム建設促進パレード

21日朝、出勤する市役所職員&水道局職員の方々に、

チラシ(市民の税金で「やらせ促進大会」は止めてください)を配布したと書きました。

すると、なんと!ホントに止めてくれたのです

 

ありがとう   佐世保市企画部長さん 水道局長さん

私たちの思いを受け止めてくださって…

などと考えるほどお目出度くはありませんが、

(というのも、チラシ配りをしたその数時間後に中止を決定なさったそうですから

何か他の理由があってのことでしょう)

それでも、私たちは嬉しいです。

 

「うるおう水で くらしの安心 明るい未来」

ダム予定地に住む人の心を逆撫でしてしまったこの言葉、

我々の土地を奪い暮らしを壊して得た水で、自分たちだけ明るい未来を望むのか!

佐世保市民はそれほど利己的な人たちなのか…

そう言われても返す言葉がありません。

佐世保市民みんながそういう無神経な人たちではないことを証明したい、

そう思っていました。

だから、この促進大会が中止になって本当にホッとしています。

 

ところが、

石木ダム建設促進パレードはやるというのです。

一昨年までやっていた、9月6日の「水を大切にする日」のイベントとして。

http://blog.goo.ne.jp/michie39/d/20100904

 

もうこんなことは止めましょうよ。

「水を大切にする」と「石木ダム」がどうして結びつくのですか?

「水を大切にする日」にやるべきことは、節水の呼びかけや、

川を汚さないようにしようなどと訴えること。

そして、市民に訴えるだけでなく、

水道局自身が水を無駄にしている漏水をいかに減らしていくか、

再生水の利用を普及させるにはどうしたらいいか、

そういうことを真剣に考え対策を打ち出すべきではないですか。

 

仮に石木ダムができたらどうなると思いますか?

4万トンもの新たな水源を得たら、

佐世保市の水は十分すぎる量となり、

水道局はどんどん市民に水を使ってもらって、水道料金収入を増やしたいと思うでしょう。

市民はせっかく身につけた節水意識を忘れてしまって、

ジャブジャブ、まさに「湯水のごとく」といった使い方をするようになるでしょう。

「水を大切にする」こととは逆方向に向かうことになるのです。

 

「水を大切にする日」は、あの平成6年の大渇水の経験を教訓とし、

水は限りある資源だということを肝に銘じよう、

水の有効活用に努めよう、

という趣旨で設けられたはず。

 

水道局の皆さん、

その趣旨に沿ったイベントを考えてください。

趣旨を捻じ曲げ、すり替えるのは止めてください。

「水を大切にする日」が泣いています。

 

きっと、誰よりも水の大切さを知っている皆さんですから、

本当は気づいていらっしゃるはずです。

 

そして、楽隊を先頭に「石木ダム建設は市民の願い」という横断幕を掲げてのパレード、

これもおかしいですよね。

パレードに参加してるのは、一般市民じゃないもの。。

知事や市長をはじめとする行政職員や

国会議員や県議、市議などの政治家、

そして「石木ダム建設促進市民の会」という名の「ヤラセ市民の会」の加盟団体、

その団体から動員された人々が歩いているだけ。

その派手なパレードを市民は外から眺めているだけなのです。

石木ダムを願ってるはずの市民がそこにはいない、

石木ダム建設を願っている政・官・民のダムムラの住民が

パフォーマンスをして市民に見せつけているだけなのです。

皆さんがパフォーマンスを頑張れば頑張るほど、

市民は白けています。

 

もう、こんなパレードは止めましょう〜 

 

市役所前でビラ配り

今朝、私たち「石木川まもり隊」隊員と、「水問題を考える市民の会」会員と、サポーターの市民、

合計12人で、ビラ配りを実施。

場所は佐世保市役所と水道局の周囲の6ヶ所ほどで、出勤する職員へのメッセージです。

 

 

公僕である皆さんは、市民の税金がこんな使われ方をしているのをご存知ですか?

看過できますか?

皆さんの中にも28日の「石木ダム建設促進大会」に動員されて参加する方もいるのでしょうが、

何も疑問を感じていらっしゃいませんか?

隣人の犠牲の上に佐世保の未来を明るくしようなんて…胸が痛みませんか?

と訴えたかったのです。

 

1.市は来る8月28日、大々的に「石木ダム建設促進大会」を開こうとしてますよね。

2.そこにたくさんの動員のノルマが各部局にかけられていますよね。

3.共催団体である「石木ダム建設促進佐世保市民の会」の運営費は全部、市が出していますよね。

4.動員で集まった「促進大会」で「石木ダムは市民の願い」というのはヤラセですよね。

5.商店街で一般市民にアンケート調査をしたら57%が「石木ダムは要らない」と答えましたよ。

6.「建設促進市民の会」の運営費の半分以上は建設反対市民の税金が含まれているようですね。

7.今年のテーマは「うるおう水で、くらしの安心、明るい未来」だそうですね。

8.隣人の土地をムリヤリ奪って明るい未来が得られますか?

9.現実は水は足りてて、これからは人口減少で水は余ってきます。余裕、余裕!

10.足りないのは財源で、ダム建設費の借金が重くのしかかり…たぶん未来は暗くなるでしょう。

 

こういうことを伝えたくて、いろいろ書いています。

市役所の職員さん、水道局の職員さん、気持ちよく受け取ってくださってありがとうございました。

おかげ様で、ほんの45分間で、用意した1000枚のビラがほとんどなくなりました。

 

もう読んでくださいましたか?

バッグの中にしまい込んだまま?引き出しに眠ってる?

OKです。

捨ててなかったら、どうか開いて読んでみてください。

お願いします。   

 

長崎市浜町通り商店街でチラシ配り&写真展

今日は、写真の横断幕が示すように、「石木川の清流とホタルを守る市民の会」の総会でした。

マイクを持って笑顔で語りかけている方は、同会の代表世話人である長崎大学教授の戸田先生です。

続いて「石木ダム建設絶対反対同盟」「清流の会」「石木川まもり隊」から、

それぞれ挨拶と現状報告をしました。

 

それらに先立って、開会直後に、まずビデオ上映がありました。

「石木ダム反対の闘い(強制収用について考える)」と題されたそのビデオは、

私たち「石木川まもり隊」のIさんが制作したもので、

6月佐世保市議会に請願の際、委員の皆さんにお伝えしたくて作ったものでした。

最後の歌と映像を見ながら、感動の声が後ろから聞こえてきて、私も嬉しくなりました。

 

さて、総会は午後3時からだったのですが、私たちは浜通り商店街に11時に集合。

それは「石木ダム反対のビラ配り」をするため。

 

 

そして、より関心を持ってもらうためにミニ写真展も行いたい、

そのための写真を貸して欲しいと言われ、喜んで持参し、一緒に準備しました。

 

持っていった甲斐がありました!

多くの市民の方々が、立ち止まり、あるいはわざわざ近づいてきて見てくださいました。

「わー、良かとこやねー」「こがんとこは残さんばねー」

「私は前、川棚に住んどったとですよ。前から反対でした。ぜひ頑張ってください」

「署名はせんとですか?署名しますよ」

「私、天草の出身なんですけど、天草も同じです。無駄なダムのために自然が壊されようとしています」

などなど、たくさん話しかけてくださいました。

 

特に子どもたちが川で遊んでいる写真が好評で、

ここを子どもたちから取り上げるなんて許されん!と怒るジジババ世代の声が多く聞かれました。

 

もちろん何の関心も持たず素通りする方もたくさんいます。

「石木ダムのことが書かれています。読んで頂けますか」とチラシを差し出しても、

無言で通り過ぎる人、拒否のポーズをする人、

「あ、全然関心ありませんから」と言い捨てる人、

避けるように通る人などなど。

どこでも同じですね。

 

でも、佐世保と違うところは、「知らなかった人」が多いこと。

行政による刷り込みがなされていない人々は、写真もデータもありのままに受け取ってくれる。

自分の感覚で感じ、考えてくれる。

県都長崎で伝える意味はとても大きい…と、あらためて思いました。

 

 

石木ダム事務所長さんへ質問とお願いに行きました

8月10日、私たち「石木川まもり隊」と、「石木川の清流を守り川棚川の治水を考える町民の会」「水問題を考える市民の会」「石木川の清流とホタルを守る市民の会」の4団体は、石木ダム建設事務所に申し入れに行きました。

目的は、先日同事務所から送られてきた文書について疑問点を質し、

私たちの考えを伝え、お願いしたいことも有り…

問題の文書については、5日に詳しく紹介しています。

https://ishikigawa.jp/blog/cat13/599/

 

質問と回答は以下のとおりです。

Q 誰に出したのか?

A 共有地権者全員へ

Q 何の目的で出したのか?

A 一つ目に、国の対応方針が出たことを知らせるため、

  二つ目に、ダムの必要性に対する理解をお願いするために

  三つ目に、土地譲渡への協力をお願いするために送った

Q なぜ知事名ではなく、ダム建設事務所長名で出したのか?(これまでは知事名だったと思うが)

A 目的の三番目の担当がダム事務所の仕事であるから

Q  「地域の方々の理解が得られるよう努力することを希望する」ことが書かれてないのはなぜか?

A 当然のことなので、あえて触れなかった

Q  「ダム建設は、先祖から受け継がれた自然豊かな土地や長年住み慣れた古里を失うことなど、
   心の痛みや苦しみ、悲しみが伴うものであり、このような地権者の皆様の思いがあることを肝
   に銘じ、決しておろそかにしてはならないと考えております」と書かれているが、
   そうであるなら当然、石木ダム建設を中止すべきではないか?

A 地元の方のそのような思いを十分考えた上でもダムは必要というのが私たちの結論である

 

所長さんの回答を聴いて、私たちが強く反論したのは、

 1.国の方針が出たことを伝えるのが大事な目的ならば、その内容は正確に書いて伝えるべき。

   これは付帯意見を全く無視しており、認められない。

2.その国の方針は、「ダムの必要性を客観的に認めた」と書かれているが、実際は客観的ではない。

  県の結論をただ追認しただけ。

  国がチェックしたのは手続き上のことで、中身については何も議論されていない。

3.「地域の方々の理解が得られるよう努力する」のは当たり前と言うが、どのようにしてやるのか?

  

ここで、いつものように誠心誠意とか、衷心よりとかの言葉しか出てこない。

具体策は思いつかないのか言えないのかわからないが…

そこで私たちが提案したのは、公開説明会。

所長さんは、「え?説明会?もう何度もやったじゃないですかー」と。

 

いいえ、県が国に検証結果として報告した内容の説明会です。

それについては、私たちは一度も聴いていません。

石木ダムは私たちの税金を投入して造るのですから、

その私達への説明責任があるでしょう?

私たちは必要性が理解できないと言っているのですから、

国が付帯意見で言っているように、

私たちの理解を得る努力を、貴方がたはしなければならないのではありませんか?

 

はじめは「説明会をするつもりはない」と言っていた所長さんも、

上に伝えると約束してくださいました。

 

「上」の方、どうぞよろしくお願い致します。 

 

「内部被ばく…」上映会と石木ダム

   

鎌仲監督の最新作「内部被ばくを生き抜く」の上映会が東彼杵町で開催されました。

8月9日、長崎原爆のその日です。

原爆被爆者と同じように、原発事故で内部被ばくし続けている福島とその周辺の人々。

特に子供たちへの影響が心配されています。

 

上映後、鎌仲監督のトーク。

核燃サイクルや医学的な話をわかりやすく解説し、

子どもの命を守るために様々な問題に直面し、頑張っているお母さんやお父さんたち、

その人々への補償や除染など一向に進まない現実などなど、あっという間の1時間でした。

 

その後、なんと!石木ダム問題について、ほんの9分ほどですが、話をさせていただきました。

実は、この上映会の実行委員長は、私たち「石木川まもり隊」の隊員なのです。

彼女は、原発とダムの共通項(地球の汚染、自然破壊、地域の分断)に目を向けて欲しいと

仲間の皆さんを説得し、鎌仲監督の快諾も得たのです。

 

とてもありがたい申し出でしたが、

でも、本当にいいんだろうか?放射能や原発の話を聴きに来たお客様に石木ダムの話をして…

と不安も抱きつつ、彼女の熱意を無にしないよう、与えられた9分間を有効に活かそう…

と頭を切り替え、資料を作ってみました。

 

たぶん石木ダムのことはほとんどご存知ないか関心がない人々が多いだろうと想定して、

まず石木ダム計画の概要を記し、私たちがダムに反対する理由を示しました。

そして、裏には、

ダム事業に参画したために、大きな負債を抱えることになった市や県の事例をリストアップ。

 

ダムそのものには関心がなくても、無駄な公共事業については県民として耳を傾けてもらえるだろう。

そしてその無駄な事業によって自然が破壊され、環境に大きな影響が出るとなれば、

核汚染に関心を持つ人々なら、理解してくれるだろう…

そんなことを思いつつ話すポイントなど準備していきました。

 

ところが、いざ話しをしてみると、予定通りにはいかないもの…

私たちがダム計画に反対する理由の1つ、

今現在そこには13軒の家庭があり、70人の人々の暮らしがあるのだという紹介の前に、

原発でふる里を追われ、ふる里に戻れなくなって、疲れ果て自殺した方のことが、ふと頭に浮かび、

ついさっき鎌仲監督が話してくれた、福島浜通りのお年寄りの自殺が多いことも思い出され、

言葉が出なくなりました。

 

時間がないんだから早く話さなくちゃ…

と、もう一人の自分の声が聞こえるんですが、胸が詰まって声が出ません。

ムリムリに話し出しても途切れ途切れで…

ふと用意していたタイマーに目をやると、残り時間1分ほど。

慌てて現実に戻り、残りはほとんど流してしまい、

「あとはお帰りになって、この資料をよーく読んでくださいね」という始末。

トホホでした。

 

受付のところに置いてある「こうばる通信」や「ダムのツボ」も、是非手にとってみてください。

そして、よかったらお持ち帰りください!

なんてアピールするつもりだったのに、それもすっかり忘れてしまい…

ほーちゃん、ごめんね〜

 

 

 

 

アンケート「本当に必要ですか?石木ダム」

8月5日、日曜日、佐世保の最高気温は37度に達し・・

ちょうどその頃、私たちは、佐世保唯一の?繁華街アーケード街でアンケート調査を実施。

デパート玉屋入口横で、駐車場の前という立地。買い物客を狙ってのことでしたが…

 

 

この暑さ、この強烈な日差しに、人々は避けて通ります。

横断幕の下の白い部分はコンクリートではないんですよ。

手前の石畳のような歩道が長テーブルの下までずっと続いているのですが、

強すぎる日差しに反射して真っ白に写ってますね〜

せっかく展示した写真や資料も、近寄って見てはもらえず・・

それに遠くから見ると、後ろの看板(和牛の祭典だの、チャリティナントカだの)が邪魔して、

目立ちませんね〜トホホ・・

 

で、私たちは、こんなこともあろうかと…

用意していた画板にアンケート用紙をはさんで、日陰の方へ移動。

通行人の方に、「石木ダムについてアンケート調査をやっていまーす、ご協力をおねがいしまーす」

と声をかけると、けっこう応じてくださる方もいて、嬉しくなりました。

 

若い方は自分で書いてくださいますが、

ご高齢の方には、聞き取り調査のような形で、

質問を読み上げ、頂いたお返事をこちらで代筆していきました。

 

用意したアンケート用紙は100枚。

予定時間は3時間。

半分の50枚埋まればいいかな〜と思っていたのですが…

 

なんと、2時間で100枚終了!

驚きの結果でした。

理由の一つには、この日は佐世保のお祭り「シーサイドフェスティバル」の日でしたし、

すぐそばの島瀬公園ではアメリカンフェスティバルも開催中で、

いつもより人通りが多かったこともあるでしょう。

もう一つの理由は、助っ人で来てくださった川棚のKさんの呼び込み?のおかげ。

Kさんが声をかけると、アンケートに応じてくださる確率がとても高いのです。

どんな秘訣があるのか…次の機会があったら、じっくり観察してみたいものです。

 

さて、アンケートの結果をご報告します。

まず、100枚完了と思っていましたが、持ち帰った用紙は97枚でした。

テーブルに置いていた時に、風で飛ばされたのかもしれません。

しかも、そのうちの1枚は白紙でしたので、有効回答は96人分ということになります。

 

   

 

以上のような結果でした。

予想通りのこともあり、意外なこともあり、現実を知るためにアンケート調査は大事なことだと、

あらためて思いました。

 

予想通りだったのは、

「佐世保は慢性的な水不足だ」と答えた人が32人もいたこと。

ちょうど3分の1です。

3人に1人はそう思っているってこと。

「あなた自身が水不足で困っているか」との質問にイエスと答えた人は5人ですから、

自分は水不足じゃないけど市全体としては水不足だという思い込みがあるのですね〜

平成6年〜7年の渇水経験がトラウマになっているのかもしれませんし、

市や水道局のマインドコントロールもしっかり効いているのでしょう。

 

そのマインドコントロールされている人の多くは、やはり「石木ダムが必要」と答えます。

人数では26人、全体の27%でした。

 

しかし、意外だったのは、その倍以上の55人の人が「必要ではない」と答えていることです。

57%の確率。

これはとても大きい結果です。

「石木ダムは市民の願い」という看板は誇大広告である、ウソであると自信を持って言えます。

 

でも、もっと意外だったのは、

「石木ダムが必要」と答えた人に、

建設予定地で暮らしている約70人の人たちを「強制的に追い出してでも必要ですか?」との問いに、

11人(必要と答えた人の42%、全体の11%)の人が、「必要」と答えたのです。

佐世保市民の1割強の人は、そんな風に考えるのか…と思うとちょっとショックでしたが、

でも逆に、9割近い人は強制収容をしてまで石木ダムは望んでいないんだ!と考えれば、

心強い気もしてきました。

 

最後に私が対応して印象的だったケースを紹介します。

 

1) その男性はそれほど高齢には見えないのに「僕は書くのは苦手だから」とおっしゃるので、

質問を読み上げていきました。

②で珍しく「はい」と答えられたので、「どのように困っているのですか?」と尋ねると

「う〜ん」とおっしゃったまま返事が返ってこないので、

③に進みましたが、そこでも無言。

④に進んだらすぐに「必要」

⑤でも「必要」と即答でした。

「よほど水に困ってらっしゃるんですね。何か水を使うお仕事をなさってるんですか?」と尋ねたら、

にこにこ笑顔で「いいえ。でも佐世保市にはダムが必要なんですよ。僕は佐世保市民だから」と。

なんだか少し背筋が寒くなる感じがしました。

 

2) その女性も、「水に困っている」で「はい」を選びました。

「どういうふうに困ってらっしゃるんですか?」と訊いたら、

「お庭にね、植木鉢が120以上もあるんですよ。

夏は、朝夕2回も水遣りせんといかんでしょう?だから水道代がグンと跳ね上がるんですよ。

佐世保は水が少ないから水道代が高いんでしょう?

石木ダムができたら水が豊富になるから安くなると思って・・・」

だから石木ダム!?という怒りを心に秘めて、にっこり笑って、

「それは逆なんですよ。ダムを造るには建設費がたくさんかかるでしょ?

それだけじゃなくて、導水管とか浄水場とか新たに施設を造らなければならないから、

水道局は今以上に経営がたいへんになって、当然水道料金も値上げになるようですよ」と言うと、

「えー!今より高くなるの?!それは知らんかった。それならダムは造らんほうがいいね〜」

 

3) もう一つのケースは母娘3人連れでした。

「佐世保は慢性的な水不足?」「うん」「だよね」

「あなた自身は水不足で困ってる?」「ううん」「別に」「困っとらんよ」

「石木ダムは必要ですかだって」「必要やろ?」「そうかな〜」「必要さ」

「70人の人たちを強制的に追い出しても必要ですかだって」

「要らんっちゃない?」

「要らんよね」

「どうして?水不足になったら、あんたたちプールに入られんごとなるよ」

「そうかぁ」

「そうだけど、追い出してダム造って、そこまでして泳ぎたくないよ、私は」

「そうだよね。私もそう思う」

「そうね。そんならこっちに丸しとこう」

 

佐世保の未来は、今より明るいかも…

そう思いつつ、三人の後ろ姿に、ありがとうございました〜  

 

ダム事務所長さんからのお手紙

8月1日、私たち(石木ダム建設用地の一部の共有地権者)宛に、

石木ダム建設事務所所長の名前で簡易書留が届きました。

何事か!?

と、開封してみると‥

 

 

は?

「石木ダム事業について」というタイトルも漠然として内容不明ですが、

中身を読んでも、やはり不明でした。

わざわざ書留料金を使って送られたからには、

よほど大事なこと、伝えたいことが書かれているのだろうと

少しドキドキして開いたのに、肩透かしを食った感じです。

暑さのせいで、頭の回転が鈍っているのかも‥ともう一度読み返しましたが…やはり不明。

 

いえ、全くわからないわけではありません。

確かに、国から届いた通知(石木ダムに関する補助金交付を継続する)についてのお知らせ

ということはわかります。

補助金を継続するということは、石木ダム事業の継続を認めるということですから、

関係者である私たちに、その結果を伝えようとなさった…という点はわかります。

 

しかし、そのような事務的な通知であるなら、なぜ正確に伝えて頂けなかったのか?

国は「補助金交付を継続」すると通知したけれど、そこには、

「石木ダムに関しては、事業に関して様々な意見があることに鑑み、地域の方々の理解が得られるよう努力することを希望する」

との付帯意見があったのに、それについては全く書かれていない。

それは何故?

 

都合の悪いところは触れずに、「石木ダムの必要性に対して」国が「客観的な判断」をして、

認めてくれたのだから、あなたたちの負けですよ、諦めなさい、

と言いたかったのでしょうか?

 

「石木ダムの必要性と、事業に必要な土地について、ご理解を賜りますよう…お願い申し上げます」

とあるけれど、どう理解すればいいのでしょう?

土地を早く売る気になってくださいと言いたいのなら、なぜそのように書かないのでしょう?

 

そして、「ダムの建設は、先祖から受け継がれた自然豊かな土地や長年住み贋れた古里を失うことなど、心の痛みや苦しみ、悲しみが伴うものであり、このような地権者の皆様の思いがあることを肝に銘じ、決しておろそかにしてはならないと考えております」

と本気で思っているのなら、

そのように「心の痛みや苦しみ、悲しみ」を県民に与えることは中止すればいいではありませんか?

でも、そうはしない。

ということは、本気で思っちゃいない…ということ。

 

本気で思っていないのに、何故そんなことをわざわざ言ってきたのか?

それこそ、国の付帯意見に対して、こんなに努力していますよ、

というデモンストレーションにほかならない…

そんなことのために、決して安くない送料を使ったんですね〜

 

誠心誠意という言葉が聞いて呆れます。

そんな安直な考えだから、いつまでたっても地元地権者の皆さんとの話し合いができないんですよ。

 

この書留を受け取った友人たちから、

「こんなものがきたけど、何が言いたいのか意味がよくわからない、ほっといていいの?」

と質問メールが殺到しています。

 

理解して欲しいなら、奥歯に物が挟まったような物言いはせずに、

私たちが理解できるまで、何度でも、ダムの必要性を説いてください。

憲法で認められている財産権を奪うわけですから、それはとても当然で大事なことではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

石木川の夏の風物詩

外はうだる様な暑さですが・・・

ここは別天地。

天然クーラーが効いている河原です。

太陽の熱線や紫外線を、周りの木々が防いでくれ、

足元にはさらさらと清流が流れているのです。

ジャーン!

この大竹を見よ!

近くの竹林から切りだして、森の清水を引いてきて、本物の流しそ〜めんを味わう!

それが、川原人(こうばると)の楽しみ、

石木川(正確にはその支流)の夏の風物詩となっています。

 

今年もお誘いを受けて、行ってきました。

そーめんも美味しかったし、シソの葉っぱで巻いたおにぎりもとても美味しかったし、

そして、何よりも、この自然の涼しさが最高のご馳走でした〜

詳しい様子はこちらにアップしていますので、よかったらどうぞ ( ^ω^)_凵 

http://blog.goo.ne.jp/michie39/d/20120729

 

石木ダム建設促進大会に向けて・・・そこまでする???

 

 

 

今日、こんなチラシが送られてきました。

来月28日に開催される「石木ダム建設促進大会」の案内チラシです。

FAXなので写りが悪くてすみません。

 

「石木ダム建設促進市民の会」と佐世保市が共同で、今年は特に大々的にやるそうです。

 

「市民・議会・行政が一丸となってパレードを行います!」

「どなたでも参加できます!」

などと書かれている。

なぜなら、国のダム検証で石木ダムの重要性が明らかにされた、

実現まであと一歩だ、

地権者の方々に思いを伝えるためにも、多くの皆様のご参加を…と呼びかけている。

 

石木ダムの重要性が明らかにされた?

実現まであと一歩?

なら、どうしてそんなに必死になってるの?

崖っぷちに立たされているのはまるでそちらのように見えますよ。

政策経営課の企画部長から、各部局へまるでノルマを課すような文書が出されていますね。

 

 

大会当日に多くの市民を集めねば…

そのためには、多くの団体に声かけせねば…

その団体からどのくらい人を出せるのか回答させて、人数を把握せねば…

そんな焦りが伝わってきます。

どうして?

石木ダムは佐世保市民の悲願なんでしょ?

誰もが望んでいるんでしょ?

それなら、こんなことしなくても市民の方からどんどん集まってくるはず。

 

脱原発のデモをごらんなさい。

毎週金曜日、仕事帰りの人々や、子連れでわざわざ遠くから集まった人などで官邸前は埋め尽くされているじゃありませんか。

本当に市民が望んでいれば、頼まれなくてもやってきますよ。

 

まあ!

こんな一覧表まで作って!?

関係団体の例として、「会場自衛隊総監部」「自衛隊協力会」「長崎県立大学」「SSK」ですって!

国の組織であろうが、県立の学校であろうが、大企業であろうが、

とにかく佐世保市に籍を置くものはすべて対象だというんですね。

確かに佐世保の水道水を使っているから?

 

そして、その団体の会員数や要請可能人数、担当者の名前や電話番号まで書かせる徹底ぶり…

前回の促進大会のときは、勤務時間中の市役所職員を大動員して顰蹙を買ったので、

今回は夕方からのようですが、

佐世保市は、本当に動員がお好きですね。

 

「動員」って、元々軍隊用語だったそうですね。

広辞苑によると、

①軍隊の平時編成を戦時編成に移すこと。

②戦争目的遂行のため、国内の資源や人間を統一管理のもとに集中すること。

③転じて、ひろくある目的のために人や物を集中すること。

と書かれていました。

基地の街、自衛隊の街「佐世保」は、市政にまで軍隊の体質が浸みこんでいるのでしょうか?

 

しかし、そこまですると、かえってミエミエですよ。

ああ、そんなに努力しないと促進大会に市民は集まらないのね〜

ということは市民の悲願って…真っ赤なウソだったのね〜

と。

 

そして、そんなことをすればするほど、

地権者の方々の心は固く閉ざされてしまうでしょう。。

「北風と太陽」の童話を思い出すまでもなく…