赤嶺調査団 川原へ

立って話している方が、国会議員(共産党衆議院議員)の赤嶺政賢さんです。

石木ダム問題の調査のために今日川原を訪れ、現地視察&地元の人々と懇談しました。

 

赤嶺さんは沖縄選出の方です。

先ほど団結小屋を見せて頂きましたが、沖縄にも団結小屋はたくさんあります。

米軍基地を造らせないためにです。

その最前線にいるのが、おじい・おばあです。

おばあたちは毎日集まって、お茶を飲みながら頑張っています。

あら・・こことそっくり!

国会議員の9割が米軍基地を沖縄に造ることに賛成しています。

しかし、辺野古も高江も15年も闘っています。

杭1本打たせていない。

地元の住民が団結して立ちあがったら、政府も県も簡単に手を出すことはできないのです。

私は、無条件に皆さんを応援していきたい。

と、おっしゃいました。

やはり、悪政に翻弄されてきた者同士、理解も共感も深いものがあるのでしょうか。

また、赤嶺さんは、沖縄よりもここの戦いは「負けない戦いができるはずだ」と言いました。

なぜなら、去年の「cop10」で、政府は世界に向けて宣言したのです。

日本には世界に誇れる『里山』という自然環境がある。

人々の暮らしと自然が密接に関わっている『里山』を、日本政府は守っていくと、

それを国家戦略として位置づけたのです。

ここ川原は、まさに、国が守るべきその里山ではありませんか。

 

みんな真剣に耳を傾けています。

 

地権者の皆さんからもいろんな声があがりました。

* 私たちは嫁ですから、あちこちから嫁いできました。

でも、ここに住んでここの素晴らしさは余所にはありません。

夫婦喧嘩をしても隣には聞こえません。(みんな大笑い)

何をやっても楽しい。

でも、闘いは苦しいです。

50年ですよ。やおいかんです。

一人ひとりが命をかけて闘ってます。

私たちは白紙撤回目指して死ぬまで闘います。

 

* 私たちはずっとここに住み続けています。

長崎県知事は4代変わりましたが、私たちはずっと変わりません。

子どもたちも親から言われたわけではないのに、自然と闘いに加わっていきます。

私たちは闘い続けますから、国の方をなんとか動かして下さい。

国が予算をつけなければ、県は造れないのですから。

 

* みんな50年と簡単に口にしますが、これはすごいことですよ。

人生のほとんどです。

こんなに長い間、国民を、住民を、苦しめていいんですか?

 

おばあちゃんたちも声をあげます。

* 今日お話を聴いて、なんか光が差してきたような気がします。

苦しんできた胸の内が和らいできたような気がします。

 

S子さんが「今話した人は90歳ですよ」と言うと、みんなオー!と驚きの声を発し、

再びS子さん、「すごかでしょう?ここの水を飲めば、こがん若くなるんですよー

いつも座を明るく盛り上げるS子さんです。

 

* 私も85歳です。うちは4代で頑張っています。

ひ孫のためにも、これからも頑張って闘っていきます。

 

事業認定や強制収用の話が地権者から出てきたので、赤嶺議員はそれに応えて言いました。

国民の持っている権利の中で、生存権と並んで重いのは、

日本のような資本主義社会においては、私有財産を守る権利です。

ここのように、住んでいる人全員が反対している、

しかも造ろうとしているダムには治水でも利水でも便益がない、

こんなケースで強制収用を実施するのは、容易なことではありません。

県が手続きを取ったとしても、反撃はできます。

 

支援者としての発言を求められ、

私たちは佐世保市民として、

佐世保のために川原の人々の暮らしと自然を壊すことは、許せません。

佐世保は、石木ダムがなくても今までやってこれたのです。

現在佐世保の水は足りているし、これからはますます需要は減っていくでしょう。

県は事実を誤魔化し、ムダな公共事業をしようとしています。

公共事業チェック議員の会の活躍とご協力を期待します。

などと訴えました。

 

司会の山下市議が、そろそろ時間ですが、最後に伝えたいことがあったらどうぞ・・・と言われ、

地権者のお一人が手をあげました。

ここは戦時中に海軍工廠ができて、住民は強制移転させられたとです。

終戦になって戻ってきて、新たに家を建て、コンクリートで固められた半地下をつるはしで壊し、

やっと元の農地に戻した。

そこをまた強制収用するなら2回目となるんです。

  

国や県の都合で、2回も土地を強制収用する?

そんなこと、できっこない!有り得ないですよね?

つい今しがた、現職国会議員が言ったばかりです。


国民の持っている権利の中で、生存権と並んで重いのは、

日本のような資本主義社会においては、私有財産を守る権利です。

これが本当なら、そしてこの権利を守る意思が国にあるのなら、絶対できないはずです!

 

                                            

続続続続続 石木へのイシキ

石木ダムへの市民のイシキ。

本日出ていたのは、このお二人の意見。

 

まるちゃんさんの感想ごもっとも!

専門家が水道局に「漏水対策の方法がわからないなら習ってきたらどうか?」と言いましたよね。

実は、すでに習いに行ってたようですよ。

長崎に。

長崎市水道局の方曰く、

佐世保市水道局から2回も来て教えてやったけれども、全然されないからなんでだろうかとずっと思ってました」と。

これは、県議の末次さんが、7月11日の環境生活委員会で明らかにされたことです。

議事録によると、この話の前に、末次議員は佐世保市の漏水についてこのように述べています。

これについては、佐世保市は今までどう言ってきたかというと、毎年8億円かけてやってきましたけれども、なかなか減らないということだったわけです。
長崎市がどうしたかというと、長崎市は95%ぐらいでしたか、 95%前後ですよね。
長崎市も平成6年の渇水の時は漏水が多かった。長崎市の水道局長に聞いてきたんですが、その後、数年かけてメッシュ方式、ブロックに区切って端と端を止めて行う方法でずうっとやって、長崎市は有効率を95%ぐらいまで上げてきたわけですよ。
私もそれを聞いて、佐世保市でこれをなんでしないのだろうかと。言ってもなかなかしない。
3年前から私が言い出して、やっと去年、西日本新聞でたたかれて、この方式を取り入れますということでやり始めた。そうしたら、やっぱり漏水というのはだんだん直ってきているわけです。

水道局も末次県議も言ってるように、最近は漏水対策に本気で取り組み始め、確実に漏水を減らしてきています。それは嘘ではありません。喜ばしいことです。

でも、まるちゃんさんが書いてるように、ダムを!と望む前にまずそれをやるべきでしたよね。

やるべきことをやらずにダムに頼ってきたその姿勢が問われているんですよね。

 

A・Aさんは、住民側と行政側どちらも意地になっているから「100年待っても解決しない」と思うとのこと。

ほんとに時間の無駄ですよね。

行政側は「今まで投入した資金がムダになるということへのバッシングを恐れて」意地になってる

と推察なさっていますが、それが当っているなら、声を大にして言いたいですよね。

撤退の決断を先延ばしにするほどにバッシングは大きくなりますよ。

いま決断すれば、バッシングよりも賞賛の声の方がきっと大きいでしょう・・と。 

 

 

新理論展開

昨日佐世保市議会「石木ダム建設促進特別委員会」を傍聴しました。

大きなテーマは2つ。

①工程表の変更

②佐世保市の水事情

 

まず、工程表について。 

青い点線がこれまでの工程表で、赤の実線が新たな工程表です。

佐世保市としては、取水開始時期が変わっていないので影響はないとのこと。

 

いろいろ反論したいことはありますが、

それより何より、第2のテーマの話にビックリしてしまいましたので、こちらを詳しく紹介します。

 

「佐世保市の水源の実情について〜佐世保市の水は足りているのか?〜」

これが実は昨日のメーンテーマでした。

水道局長自ら、パワーポイントを使って、張り切って、

まるで新商品のプレゼンテーションでもするかのように弁舌爽やか?でした。

 

まず、水利権についておさらいです。

三本木四条橋の取水は、慣行水利権であり、許可された水利権ではなく届け出たもの。

川棚川からの取水5000トン分は、許可水利権だが暫定放水水利権であり、

あくまでも石木ダムが完成するまでの暫定的なものです、と水道局長は強調しました。

 

そして、安定水利権+不安定水利権=水源能力とはならない

不安定水源を水源能力とみなすには、この赤色の部分を無くして安定化させねばならない。

そのためにダムが必要なのです。

と言い、だから、不安定水源の日量は取水能力ではなく施設能力と書かれているのだとのこと。

そんな説明は初耳です。

 

今まで、安定水源+不安定水源=105,500m3が佐世保の水源量として説明してきたはず。

県のHPにもその解説図は今もありますし、
http://www.doboku.pref.nagasaki.jp/~ishiki/questions/pdf/q21.pdf

もし今の説明がホントなら、なぜ検証検討の場でそれを主張しなかったのか?

公共事業評価委員会で委員の先生方が何度も追及なさったときに、

なぜそう説明しなかったのか。

それは、つい最近思いついた言い訳だから…?

としか思えません。

 

さて、その言い訳が実にもっともらしく、水道事業ガイドラインなるものを持ち出し、

素人には反論の余地を与えないようりっぱな数式と結果が示されました。

その名も「水源利用率」

今有る水源がどの程度利用されているか。

割合が高ければ目いっぱい利用されている、つまり必要量ぎりぎりでゆとりがないということ

で、佐世保市の数字は…なんと104.6%

他都市や全国平均と比較して、いかに佐世保市の数字が高いか、イコール水不足!

ということを見せつけています。

次に出てきたのは「水源余裕率」

水を多く使う時に今有る水源でどのくらい余裕があるか、ですから、

こちらは数値が大きいほど余裕があり、数値が少ないほど余裕がない=渇水の危険性が高い!

で、佐世保はマイナス14.6%です。

こちらもずば抜けて、渇水都市であることを示しています。

 

さて、これらの資料を見て、水道局長の説明を聞いて、

石木ダム推進派の議員さんたちには大好評。

「たいへん危惧すべき状況」「これでは佐世保に未来は無い」

「市民はこういう事情がわかっていない、もっと発信しなければ」

「多少お金はかかってもいいから、わかりやすいパンフレットを作るとか…」

とまで言いだす議員も。

話を聴いていると、市民の中にダム不要論が広がっているのがわかる。

「市民の中にはもう水は足りてるとかいう人たちもおり、あの人までそんなことを言うのか…と驚いている

たぶん、ダム推進派の議員さんの支持者かなにか…信頼してらした方の言葉にショックを受けたような、

そんな実感のこもった発言でした。

傍聴していた私たちは    という気分でしたが。

 

それにしても、この数字、104.6%とかー14.6%とか、あまりにも不自然だと思いませんか?

水源利用率が100%を上回っているということは、水源量より配水量の方が多いということで…

佐世保市民は架空の水を使っているってこと?

あり得ませんよね。

ちゃんと水はあるんです。

有るから使えているんです。

その有る水を、慣行水利権で取水している水だからと加算しないで、

あくまでも77,000トンを基に計算するからこういうバカバカしい数字が出てくるのです。

 

余裕率がマイナスってことも、

じゃあ、ここ数年、一日最大配水量を記録した日に水不足になって大騒ぎしたでしょうか?

そんなことはありませんよね。

有るから、今保有している水源で賄えたのです。

石木ダムがなくても普通に暮らしているのです。

 

ほんとに、頭のいい方たちは、数字で素晴らしいドラマを披露して下さいますが、

頭の悪い私たち庶民には、なんの説得力もないと思いますけど・・・ 

 

石木ダム工程案〜絵に描いた餅

12月11日(日)、長崎新聞の特集記事、報道プリズムで、石木ダム問題が大きく取り上げられました。

なんと、3分の2ページをさいて!石木ダム事業の行き詰った現状と工程案の変更について解説。

インターネット上でも全文が読めます。

http://www.nagasaki-np.co.jp/news/ishiki/2011/12/11090818.shtml

 

地権者の理解も得られず、土地取得の具体的な見通しもないのに、

2008年に工程案を発表したのが、そもそもの間違い。

8割の住民が土地を売って出ていったんだから、あと2割。

アメとムチを使っていけばそのうち折れるさ…とでも思ったのでしょうか?

 

ひたすら「心からお願いをして…」などと言いつつ、

推進派の総決起集会をやったり、

事業認定申請をしたり、

付替え道路工事を強行したり、

権力者の力の限りを見せつけてきた3年半でしたが、

地権者の気持ちはビクともしませんでした。

なおさら堅く硬く団結しています。

 

その結果、工程案の方を、このように修正することになったわけですが・・・

記者も書いているように、強制収用をする覚悟がなければ実現しないダムであり、その工程案。

その覚悟がなければ、まさしく、「絵に描いた餅」だ!

 

続続続続 石木へのイシキ

 

 

今日のライフに掲載された市民の声です。

 

M・Nさん、20年前バス通学してたってことは高校生or大学生か?

とすると、今30代後半〜40代初め?

わー、若い!

 

講演会や学習会などやっても、若い方の参加は少ないし、

街頭ビラ配りをしても、若い方はあまり受け取ってくれないので、

石木ダムへの関心は薄いのかな〜と思っていましたが、M・Nさんは、

「明らかにダムって必要ないのに全然そっちの方へ進まないのはなんでだろう」

「思っていてもどこに意見や考えを伝えたらいいのかわからなかった」

「私にも何かできることがあるかもしれない」と感じていたんですね〜

たいへん嬉しいと同時に、このような市民がまだまだたくさんいるのかもしれない。

そういう人に私たちの活動を知ってもらうにはどうしたらいいんだろう?

どうやったら、こういう人たちに出会えるんだろう??

何だか宿題を出されたような気分です。。

 

匿名さんの気持ち、すごくわかります!

そうだよねー。

「石木ダムは市民の願い」と断定されるのは、

そう願っていない市民にとっては非常に迷惑だし、頭にきますよね。

「市民にすべて責任を押し付けている」

なるほど・・そうですね。そういうことになりますね。そこまで気付きませんでした。

責任転嫁もいいとこです!

「そちらが建てたいのに市民を使うのはやめてください」

そうだ、そうだ!

 

それにしても、なぜ、市は堂々と市民に責任を押し付けたりできるんでしょう?

それは議会に責任があると、私は思うんですよ。

「石木ダム建設促進決議」なんてことを佐世保市議会は2回もやっているでしょ。

市議は市民によって選ばれたんだから、市議が建設に賛成すれば市民も賛成してると見なされてしまう。

でも市議の皆さんは、ご自分の意思だか、どこかからの圧力だか知らないけれど、

おそらく、自分に1票を投じた人に意見を聞いて回ってはいないでしょう。

だから、私たちから声を上げなくては届かないんですね、私たちの意思は。

 

あなたが投票した議員さんに電話をかけて、

あるいはメールやFAXで、

あるいはお手紙で、

「もう石木ダムは要らないので、早く中止にするよう働きかけてください」ってお願いしてみませんか?

 

議員さんは大事な支持者の声だもの、きっと耳を傾けてくれるはず・・・

と信じて、とにかく、まずは声を出しましょう。 

思っているだけじゃあ、伝わりません。  

 

千プコ

 

『ベトナムニュース The Watch』 によると、

2006年6月、Kon Tum省Plei Krong水力発電所がKrong PoKo川の流れを止め、ダムを造った。

地域住民6,000人は、Sa Thay県Ho Moong村の丘陵に移住させられた。

その土地は痩せていて、この5年間不作が続いた。

住民は毎日家族総出で森に入り薪を探し、動物を獲り、野草を摘んでコメと換えている。

「新しい土地での生活は、これまでの何倍も良くなると言われたのに。帰りたくても、もう水の下だから」

と、住民の一人は語った。

今年11月の時点で、村の80%あまりが貧困世帯に属し、村の若者800人あまりに仕事がないという。

 

このニュースを見て思い出しました。

チプコのメッセージを。

チプコ運動って知ってますか?

インドのダム開発に反対する女性たちが、命の森を守るため樹木に抱きついて抵抗した運動です。

多くの女性たちが木と共に水に沈んだと言われています。

 

なぜチプコが命をかけてまで森を守ろうとしたのか、その思いを、

”チプコ運動の父”と呼ばれたスンダルラル・バフグナ氏が、1992年のモントリオール会議で語りました。

 

私たちはチプコと呼ばれている

チプコとはインド語で”抱きつく”という意味

私たちは木が切られないように木に抱きつく

木と共に切られてすでに200人の仲間が死んだ

今、あなたがたの国からたくさんの人が来て、たくさんの木を切り、たくさんのダムを作ろうとしている

ダムが出来ると森が沈み、私たちは生きていけない

このようなことが行われないために、私たち10万人のチプコは水に沈む覚悟をした

よく聞いて欲しい

私たちは決して貧しくない、私たちは豊だ

私たちは何も欲しくない、ダムも電気もお金も

あなた方は経済という宗教に取り憑かれてしまった

神様はお金、儀式は開発、生け贄は地球

神様からの贈り物は飢えと公害と戦争

開発は自然を殺し、一時の富をもたらすが永遠の生活と幸せを失う

私たちは開発ではなく、幸せを求めている

小さな土地と少しの水、少しの食べ物で十分なのだ

幸せはお城の中でなく、自然の中にある

悩みは欲の中にあり、幸せとは欲から解放されること

あなた方はどうして、その当たり前のことを忘れてしまったのか?

あなた方はどこに行くのか?

Yes to life!  No to death!

 

荒瀬ダム撤去 許可

昨日の新聞各紙には荒瀬ダム撤去の記事が出ていましたね。

え?どうして?

もうとっくに決まっていたのでは?

と不審に思って読んでみると、

以前(9月)撤去決定と喜んでいたのは、

県が「荒瀬ダム」の撤去許可の申請を九州地方整備局に提出したということで、

今回、その九州地方整備局から許可が下りて本決まりとなった、ということのようです。

理解不足でした。 

何はともあれ、嬉しいその記事を紹介します。

 

熊本・荒瀬ダム撤去を九地整が許可 全国で初めて
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/276522

 国土交通省九州地方整備局は5日、熊本県営荒瀬ダム(同県八代
市)について、河川法に基づく撤去工事に関する許可書を県に交付
した。ダムの完全撤去は全国初で、県は2012年度から6年かけ
て撤去する方針。
 撤去工事は、県が9月に申請。同局は「工法や安全面に問題はな
い」として2日付で許可した。対象は、球磨川にあるダム本体と発
電のための取水施設や放水路。12年度にダムのゲート撤去と水位
を低下させる工事をし、段階的に撤去していく。
 許可書を受け取った県企業局の福原俊明・工務課長は「安全や環
境に配慮しながら工事を進めたい」と話した。
 撤去費用の総額は約92億円。県は資金不足額を約10億円と試
算していたが、蒲島郁夫知事は5日の県議会一般質問で7億円に圧
縮されたことを明らかにした。企業局によると、資産売却や荒瀬ダ
ムの維持管理費の削減などで対応するという。
 蒲島知事は、不足額について「何としても国からの支援を得る必
要があり、積極的な対応を強く求める。一般財源を投入することな
く県民との約束であるダム撤去を着実に進める」と述べた。
 荒瀬ダムは発電目的で建設され、1954年に完工。水質悪化の
指摘や老朽化により、潮谷義子前知事が02年に撤去方針を決定。
蒲島知事は08年に財政難などを理由に方針を覆したが、水利権延
長が難しくなり、再び撤去に転じた。昨年3月に発電事業を停止、
現在はゲートを開門している。

それにしても、撤去費用の92億円は痛いですよね〜

1954年に26億円で完成して、お金に換算できないような深刻な環境破壊を招き、

58年後に92億円で撤去する・・・

なんてムダなことを・・

 

これから先、荒瀬ダムに続いていくつものダム撤去がなされるでしょう。

原発同様、寿命がくるダムがたくさん控えていますから。

 

これ以上ムダなダムを造らないで…

いま荒瀬ダムは、身を持ってそのことを教えてくれているような気がします。 

 

言い訳は得意だけど・・・

今日、佐世保市議会本会議で、山下千秋議員が石木ダムに関して質問をし、

それに対して水道局長が以下のような答弁をしました。

 

 1.県が国へ事業継続報告を行って4か月過ぎたが、まだ有識者会議にかけられない。
   この遅れの理由は何だと考えているか?

 答:遅れる理由は特別見当たらない。
   県も我々も早く結論を出して欲しいと期待している。

 
 2. 県は「事業費も工期も当初計画からの変更はない」と国へ報告した。
   しかし実際は、本体工事着手時期も工事期間も変更、付替道路工事期間も変更。
   試験湛水期間も変更しているではないか。
   しかも、県民にはその変更を知らせていない。
   県のホームページは当初計画のままで発信し続けている。
   国や県民を欺くものではないか?

 答: 国へ提出した報告書を見ると、「工期についても近年の工事個所を参考に点検を行った。
   その結果、完成年度は、平成28年度となり、当初計画からの変更はない」と書かれており、
   完成時期について変更がないという意味で報告がなされたと思っている。
   また、ホームページに書かれていることも当時は正しい情報であったが、
   県が工程表を見直してから更新されてないのは好ましくないので、問い合わせたら、
   しかるべき時期に更新するとのことであった。

 3. 変更された工程表では、25年度から本体工事を始めるとしているが、あと1年数カ月しかない。
   半世紀も反対地権者の理解が得られなかったのに、どうして短期間で用地が取得できるのか。
   それは強制収用しかないではないか。  あなた方は強制収用するつもりなのか?

 答: 地権者の理解を得てやるのが本来のやり方。
   そのために最大限の努力をすると知事も言っている。
   他都市の例を見ても、事業認定の手続きが進む中で話し合いの機会を持つことができ、
   ご理解が得られている。

 4. あなた方が予測した今年度の一日平均配水量はいくらで、直近(先月)はいくらだったか?

 答: 予測は84,901m3。
   先月分のデータは今手元にないので昨年度実績を申すと、72,397m3だった。

 5. 先月の実績値は、69,599m3だ。どんなに予測が過大であったか明白ではないか。
    この乖離についてどう思うのか?

 答: 経済状況がリーマンショック以来依然として低迷しているためと考えている。
   しかし、この状況はいつまでも続かない。この予測値は将来必ず必要になると思っている。

 

大意は以上です。

今回も、旧態依然とした回答でした。

 

水道局長さん、それはあなたの本心ですか?

私は思うのです。

 

1.遅れている理由はわかっているはず。考えたくないのではありませんか?

  地権者が強硬に反対していることが国交省にも有識者会議委員にもばれてしまった。

  通常、有識者会議にかけられると、ほぼ県の判断が追認される。

  しかし、そうなると石木ダムの場合、事業認定もOKとなる可能性が高く、

  それは13世帯を追い出すことにつながるので、国は躊躇している。

  そのように感じているのでは?

2.官僚というか行政マンの偉い方々は、本当に言い訳がお上手ですね。

  いえ、あとで言い訳できるように作文するのが上手いのかな?

  あ、両方ですね。

  もう反論する気もおきません・・

3.この回答を聴いて、山下市議は「今、強制収用はしないという回答を頂きましたが・・・」

  と言いましたが、はたしてそう受け取っていいのか…私は疑問が残りました。

  「地権者の理解を得てやるのが本来のやり方。そのために最大限の努力をする」

  「本来のやり方」と言いました。

  本来のやり方を目指して我々は最大限努力しました。
  だが、その努力の甲斐もなく…だったので、やむを得ず不本意ながら…

  なんてことを言いだす可能性もあるのでは?

5.もうリーマンショックは耳タコです。

  水道局長さん、リーマンショックの前は増え続けていたのですか?

  リーマンショックは平成20年でしたから、その前年の19年度はいくらだったか?

  10年前の平成9年度はいくらだったか?一日平均配水量で比較してみて下さい。

  10年度=82,756m3   19年度=79,369m3

  いかがですか?10年間で3,387m3減っています。

  リーマンショックがあろうとなかろうと減っているのです。

  その減少度合いがより大きくなったとは言えるでしょうが、

  リーマンショックから回復すれば、大きく増加に転じると予測するのはあまりにも楽天的。

  平成29年度には89,462m3になると予測していますが、19年度より1万m3も増加ですよ!

  現実は10年間で約3,400減っているのに、

  その後の10年間で約10,000も増える?

  誰が考えても非常識、非現実的ではないでしょうか。。  

 

  行政マンって、言い訳は得意だけど、数学は苦手?  

 

続続続 石木へのイシキ

7週目の「石木への私のイシキ係」の記事(ライフさせぼ)を紹介します。

久々に「ダムは必要」という方が一人増えています。

そして、ご意見を読むと、ヒコーキさんが多分その1票を投じた方なのでしょう。

 

ヒコーキさん、貴重なご意見ありがとうございました。

私はライフさんとは無関係なのでお礼を言うのもおかしいですが、

ダムが必要と言う方の理由を知りたかったので、有難いと思ったのです。

 

ヒコーキさんは、「佐世保のダムの貯水量は2ヶ月分しかない」と思っておられるようですね。

多分そう思っている市民は多いでしょう。

だって、市や県がそう説明してますからね。

ところが、そうではないんですよ。

 

佐世保地区(旧佐世保市)には6つのダムがありますが、

その有効貯水量の合計は、6,438,000m3なのです。

それは、水道局のホームページにちゃんと出ていますよ。ここをクリックしてみて下さい。

http://www.city.sasebo.nagasaki.jp/www/contents/1274226545292/index.html

 

今開いてみると、12月1日現在の情報が書かれていて、前日の配水量は70,490m3です。

では、この11月30日の総配水量で計算するとダムの水は何日分あるでしょう?

6,438,000÷70,490=91.332・・・  

約91日分、つまり3ヶ月分あるのです。

当局の説明は1ヶ月分もサバを読んでいるのがおわかりでしょうか。

 

いや、もしかしたら、その日の70,490が特別少なかったんじゃないの?

とお考えの方もいるでしょう。

いいえ、先月=11月の平均配水量は、69,599m3でした。

 

ほんとかな〜?と思われる方は、毎日このページにアクセスしてデータを記録してみてください。

そして、ご自分で確かめてみてくださいね。

 

それから、このページには、ダムの貯水率が示されています。

いまは99.9%です。

この1ヶ月ずーっと99%以上です。

最低で、99.2%でした。

 

ちょっと不思議に思いませんか?

雨が降った翌日は100%、その翌日は99%くらいあっても、

晴れた日が4,5日続けばもっと減るのでは?って思いますよね〜

ところが、ダムは川の水を止めて溜めているわけですから、

雨が降らなくても、川の水が流れている限り、流れ込む水量があるわけです。

 

ですから、さきほど3ヶ月分あると書きましたが、

現実には、もっともっと余裕があると考えていいと思います。

 

ヒコーキさんがこのブログを見てくれる機会はおそらくないでしょうが、

ヒコーキさんと同じように思っていた方がいらしたら、

このような見方考え方も、参考にして頂きたいと思います。

そして異論・反論などありましたら、どうぞご遠慮なくコメント欄に書き込んで下さい。

                   

聞きあきた「誠心誠意」

長崎県へ出した申し入れ書に対しての回答が今日届きましたのでお送りします。
私からのコメントは何もありません。

そのメールが地権者の I さんから送られてきたのは、11月30日。

申し入れをしたのは、もう一カ月以上前の10月24日でした。

全国集会の決議文を基に、私たちは地権者と共に、県庁へ申し入れに出向きました。

 

この時は、いつもの地元(川棚+佐世保)メンバーだけでなく、

東京、神奈川、岐阜、熊本からの支援者も一緒でした。

http://www.nagasaki-np.co.jp/news/ishiki/2011/10/25090546.shtml

 

その申し入れに対する回答がこれです。

 

37日間もかけて届いた回答は、いつもの文言を連ねただけ、

過大な予測を修正することもなく、

いつもの言い訳と、自分たちの主張を述べただけ。

そして、決まり文句の「誠心誠意」取り組んでいくと結んでいます。

 

かつて述べた同じ文章を張り合わせた作文には、誠意のかけらも感じられません。

誠心とは、辞書によると「まごころ」「偽りのないこころ」だそうですが、

偽りだらけの検証結果を提出した方に言われても・・・。

本当に知事や県河川課に誠心誠意があるのなら、

まず真っ先に事業認定申請を取り下げるべきです。

 

事業の認定は,

起業者にとっては、必要な土地を収用する権利を得ることであり、

地権者にとっては、自分の土地が奪われる可能性を意味することです。

 

ということは、

事業認定を申請した県は、地権者から見れば、自分の土地を力ずくで奪おうとしている輩、

強盗か暴力団か…そんな人たちと変わりありません。

どうして話し合いなどできるでしょう。

 

もうこんな口先だけの、手あかに汚れた美辞麗句を並べるのは止めて、

本当の誠意を見せて下さい。

 

知事が本当に、どうしても、石木ダムが必要だと思うなら、

それが県民のために不可欠で、だから地権者の理解を得たいと思うのなら、

その誠意を形あるもので表してください。