石木ダム工事差し止め訴訟・明日判決



おお〜っと宣伝・告知忘れてた〜!

明日2020年3月24日(火)14時に
石木ダム工事差し止め訴訟の判決が言い渡されます!
傍聴券抽選は13時30分。
判決後、報告集会を中部地区公民館・研修室(光月町体育文化館隣)で行います。
みなさん、どうぞ応援よろしくお願いします!





ちなみに、
2020年2月の佐世保市の平均給水量。
66,196㎥/日。
長崎県と佐世保市が主張する安定水源は
77,000㎥/日。
余裕!



長崎県の県営ダム・石木ダムは佐世保市に建設されるわけではなくて、
お隣の川棚町に建設予定のダムです。

#ダムより花を・アルカス展示



2020年3月22日(日)から3月26日(木)まで、アルカスSASEBO交流スクエアにて、

#ダムより花を presents
「石木ダムは市民の願い???メッセージ展」

開催中です!



(#ダムより花をフェイスブックページより転載)



#ダムより花を presents

『石木ダムは市民の願い???
メッセージ展』

明日3/22日からいよいよ始まります(*⁰▿⁰*)/

今みんなで準備を終え、この投稿をしています。

#ダムより花を の想い、活動を通じて、佐世保市民みんなで石木ダムのことを考えていくきっかけになったらなぁと思います☆

ステキなこうばるの春もアルカスの交流スクエアに届きました♡

ぜひぜひ遊びに来てください!

『希望の木』を通して、皆さんの想いを広げてください✨✨

期間中はメッセージを受け付けております!
メッセージ用の紙は受付にてご準備しております。
たくさんのメッセージで希望の木を実らせましょう(*^^*)

お待ちしておりまーっす!!!

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#ダムより花を presents
『石木ダムは市民の願い???
メッセージ展』

期間 3月22日〜3月26日(25日 休館日)

場所 アルカスSASEBO 交流スクエア

*入場無料
*展示は開館時間から閉館時間までご覧いただけます。(最終日のみ18時まで)



















映画「ほたるの川のまもりびと」DVD



嬉しいご報告です!

こうばるショップでも映画「ほたるの川のまもりびと」DVD(4,180円)の販売を開始しました!

パンフレット(800円)も売ってます。

セット購入は4,500円とお得です!

収益は石木川を守る活動にあてられます。

koubarushop(こうばるショップ)
https://koubarushop.buyshop.jp



近況報告

最近は、ずっとアトリエで過ごしています。

付け替え道路工事の騒音がすごいのです。

アトリエで、展示(三人展)に向けて制作しています。

ゆっくり進めています。

無理ができないので…

1点でも多く展示できたら…と思いますけど、描けた分だけでいいと思っています…

具合を悪くしてしまっては生きている意味がないので。


ほずみ

しれっと報告

お久しぶりです。

先月のとある天気の良い日、学生さんたちが石木ダム水没予定地こうばる地区を視察に来てくれました!





「ここには、シーボルトがヨーロッパに持ち帰った川魚の標本の19種のうち(15種は川棚川水系から採取されてて)、12種がまだ確認できるんです!まさに、シーボルトの川なんです〜」



「この看板は、川原(こうばる)のうたの歌詞が書かれてます。でも、裏には面白い秘話があって…」



「看板の裏に回ると、事業認定告示の看板が置いてあるのわかりますか〜?」
「この事業認定の看板を、地元のおじちゃんたちが粋な計らいで隠してしまっているんですよ〜」



事業認定の看板を覗き込むみなさん。



「ここは遊泳場で、夏になると子どもたちがたくさん泳ぎにやってくるんです。」
「2018年の大水で土砂が堆積してすっかり今は浅くなってしまったけど、またしばらくしたら深くなってきますよ。」
「2016年にはWTKとういう音楽フェスもやったんですよ〜音楽プロデューサーの小林武史さんAP BANKがきてくれたやつ。」



こちら、おサル(見ざる・言わざる・聞かざる)の看板を見てるシーン。
同時に、第二次世界大戦末期にこの土地が一度強制収用されてしまったことも説明しました。



しれっとご報告。


Byほずみ

百聞は一見に如かず!

意見書の提出を終えた嶋津先生(ダム検証のあり方を問う科学者の会)と共に、佐世保市水道施設の見学ツアーに、いざ出発!

といっても、午前中は、嶋津先生のご希望により、相浦川の取水場を外から見て回るだけ。相浦川には3つの取水場があり、1つ(相浦取水場)だけが安定水源で、2つ(四条橋取水場と三本木取水場)は不安定水源と位置付けられているけれど、その違いを実際に見てみたい!ということで・・・

まずやってきたのは、最下流の相浦取水場。安定水源と言うだけあって、たっぷり水はあるようですね。

続いてこちらは、四条橋取水場。四角く囲ったところから取水しているのですが、こちらも下流にザーザー流れているので、十分取水できているはず。

それからしばらく上流に車を走らせ、たどり着いた三本木取水場は、周囲が木立に覆われ、対岸の茂みから垣間見ることしかできませんが、

こちらも取水量はたっぷりあるようです。取水口全体が水で覆われていますから。嶋津先生も、水量は大丈夫そうですね~と。

その後、満水の川谷ダムを道路から確認し、柚木浄水場も遠めに見て、午後からの見学地である、山の田浄水場へ。見学は1時からですが、その前にここでお弁当を食べさせて頂きました。
2015年に完成した山の田浄水場です。

100年の歴史があった旧山の田浄水場と大野浄水場を統合させた新山の田浄水場で、セラミックの膜ろ過方式を採用した最新設備の浄水場。厚労省だけでなく、防衛省の補助金も頂いて建設されたようです。

佐世保市水道局の施設ですが、運営するのは佐世保アクアソリューション(メタウォーター関連会社)だそうで、説明には、水道局職員とアクアソリューションの社員のお2人が!

どちらもとても親切で感じが良く、嶋津先生だけでなく私たちからも次々に質問が飛び出しましたが、どんな質問にも丁寧にわかりやすく説明していただき、たいへん勉強になりました。

これは、以前の山の田浄水場のろ過方式の説明模型です。緩速ろ過と言って、煉瓦や砂利を何層にも重ねて微生物の力でゆっくりろ過する浄水システムです。薬品を多用する急速ろ過と違って美味しそうですが、浄水速度が遅いので、広い敷地が必要です。

一転してこちらは今の山の田浄水場のろ過システム。

ここには800本もの円筒形のものが並んでいますが、この中にセラミック膜でできたろ過装置が詰まっているのです。

この太い管の中には原水が入っており、

こんな水!

その原水をこの装置に通過させます。

中はこのようになっています。この小さな丸い穴(セル)を通った原水はセラミック膜でろ過され、四角い穴から浄水となって吹き出し、浄水池へ送られていきます。

ほら、こんなにきれいに!

浄水は浄水池へ送られ、そこから各地へ配水されていきます。

一方、セルの内部に着いた不純物は逆洗工程によって剥がされ、それを圧縮空気でブローして濃縮槽に送られます。不純物は下に沈むので、上澄水はまた浄水工程に戻されろ過されます。

その結果、原水の99.9%が水道水になるのだそうです!素晴らしい!

そうして集められた0.1%の真っ黒な汚泥。それを天日干しすると、浄水ケーキと呼ばれる土の塊ができ、それは野菜の苗を育てる土として利用されるのだそうです。

99.9%という利用量率=安全率の高さ!これは注目に値しますね。

必要な水源量の算出にあたっては、一日最大給水量を、この安全率で割って計算するのですが、安全率が高ければ高いほど必要な原水量は少なくてすみます。

例えば、一日最大給水量が10万㌧の場合。

安全率が90%なら、10万÷0.9=11万1千㌧ですが、

安全率が99%なら、10万÷0.99=10万1千㌧となり、1万㌧も少なくなります。

佐世保市水道局は水需要予測の計算においては、安全率を90%として計算しています。ここでも実績を無視しているようです。

もちろん、他の浄水場(広田と柚木)は、ここより低い安全率ですが、それでも全体で97%ほどだと聞いています。正しいデータを使って算出してほしいものです。

このようなモニターを見ながら、ここでは常に現状を把握しながらろ過が無駄なく安全におこなわれているようです。

おや?こちらのモニターは何でしょう?

こちらは、いま、この山の田浄水場へどこからどのくらい水が送られてきているかを把握するモニターだそうです。

ん!これは? やっぱり・・・。

三本木取水場からの導水量は、1時間に180㌧ですが、

なんと、四条橋も相浦川取水場も、ゼロ!です。

取水されていないのです。

私たちは先ほど見てきたばかりです。一番水がたっぷりに見えた相浦川からは取水せず、一番少なく見えた三本木からだけ取水してます。

WHY? 質問したところ、お答えはこうでした。

三本木からは自然流下でこちらに入ってきますのでコストがかかりません。相浦川や四条橋はポンプアップの電気代や水質の問題があるので、通常は三本木からの水を使います。足りない時だけ相浦川や四条橋も・・・。

やはり!

佐世保市水道局は、慣行水利権を有する三本木や四条橋は水量が不安定な不安定水源として、保有水源とは認めていません。今回の再評価でも、「慣行水利権22,500㎥/日を保有していますが、いずれも不安定水源であることから、安定的な取水が望めません」と書かれていますが、それはマチガイ?嘘?ですね。

慣行水利権の三本木からは毎日安定的に取水しているではありませんか!

安定水源の相浦の方が取水していないではありませんか!

また、取水していない相浦や四条橋は水量が少なくて取水しなかったのではなく、三本木の水で足りていたから取水しなかっただけのこと。



帰るときに気付きました。1階の床のタイルに貼られた佐世保の地図。そこに印されたダムや浄水場など。

海と山に囲まれた自然豊かな佐世保市。この自然に育まれた川の流れと、昔からそこで取水されていた慣行水利権こそ大事にすべき水源では?この水利権を放棄して、石木ダムから水を持ってこようだなんて・・・将来に禍根を残す愚策です!

真の再評価を!科学者の会&市民団体

3月2日8:30、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」の嶋津暉之氏は、佐世保市水道局を訪ねました。



手にしているのは、意見書です。

佐世保市の水需要予測は科学性が欠如している、やり直すべきだとして先月意見書を提出したばかりですが、今回は、費用対効果の算出が虚構であるとして、再検証を求め、再び意見書の提出です。
佐世保市水道の事業債評価に関する意見書その2 

前回は私たちが代理で渡しましたが、今回は、科学者の会のメンバーであるご本人が直接渡されたのですから、水道局は、その重みをしっかり感じてほしいものです。



嶋津先生は何度も回答をいただけますか?と質しましたが、川野水源対策・企画課長は「検討する」としか答えませんでした。情けないです。。



私たち市民団体からも、公正な再評価委員会を設置して審議をやり直してほしいという申し入れをおこないました。
公正な再評価委員会設置の申し入れ書2020.3.2

また、前日の、3.1緊急市民集会の集会宣言も合わせて提出しました。
3.1緊急集会宣言2020.3.1

どの文書にも、「再評価やり直し」の文字がおどっています。科学者からも市民からもおかしい!と批判されるこの再評価をどうかやり直してほしい、その目的に沿った、中立な委員会を新たに設置して、しっかり検討してほしい。

回答を待っています。

あり得ない予測と評価に怒る市民



新型コロナウィルス感染拡大阻止のため、全国の小・中・高校がすべて休校となったばかり。各種イベントもスポーツ大会も中止や延期が相次ぐ中の開催で、どのくらいの市民が集まってくれるのか、かなり不安でしたが・・・



会場は満席!補助椅子も出したほどです。

そんな参加者に万一のことがあってはならないので、事前に机や椅子、ドアの取っ手、マイクなどをエタノール消毒し、来場者には入り口で手の消毒とマスクの着用をお願いしました。

そこまでして、なぜ、今やらねばならなかったのか?開会挨拶の中で説明させて頂きました。→開会挨拶

そして、早速、嶋津先生の講演が始まりました。嶋津先生は、佐世保市の水需要予測は科学性が欠如しているので見直すべきとの意見書を市に提出した「ダム検証のあり方を問う科学者の会」のお1人です。

この日は、佐世保市の説明を元に、どこがどう非科学的なのか、その架空予測のトリックを具体的に解き明かしてくださいました。配布資料はこちらです。

まずは過大な水需要予測と保有水源の過小評価について。
3月1日配布資料その1 利水

その結果、4万㌧もの水不足をでっち上げ、それを前提として費用対効果の計算がなされているので、全くあり得ない便益比になっていると。
3月1日配布資料その2 費用便益

ただ、「今回は、その便益比の計算方法や根拠となる数値が全く開示されていないので、取りあえず前回(2013年2月)の再評価の資料を使ってみました」とのこと。

そして、「それにしても、傍聴者に資料を配布しない再評価委員会など聞いたことが無い!佐世保市はひどすぎる!」と憤慨しておられました。

その後、質疑応答に移り、会場からはたくさんの質問やご意見も。その一部をご紹介すると…

Aさん:それまでよりも急激に増加するという2013年の水需要予測が大ハズレだったのに、また今度の予測も大幅に増えると予測するのは、どういうことでしょうか?

嶋津先生:予測と実績が乖離しているじゃないかと。その通りなんですが、予測のデタラメさがバレても恥ずかしいとも思わないし、反省も無いんですね。それはおかしいじゃないかと声を上げてほしい。特に報道の方もね。(そうだ、そうだの声あり)

Bさん:札幌市の話(ダムができるまでは過大な水需要予測をし、ダムができたら途端にまともな予測に変わった)を聞いて驚きました。そんなデタラメな予測でダムを造ってしまって、誰も責任を取らないのですか?

嶋津先生:こちらもダムができたら下方修正をして、知らん顔してますね。きちんと追及しなければならないのに、議会でもあまり問題視せず、うやむやに終わっています。

Cさん:平成20年の総務省勧告で、需要予測については「予測値と実績値が乖離している場合には、原因分析を行い、その結果を事業に反映させること」とありますが、それに対して厚労省は、どのような対応をしたのでしょうか?

嶋津先生:総務省もいいことを言うのですが、言うだけです。行動が伴いません。札幌市の過大な予測の時も総務省へ異論が出たんですよ。しかし厚労省が代わりに答えてうやむやになってしまったんです。厚労省もおかしいですよ。今後の水需要は日本全体として減少していくと予測しているんですよ、彼ら自身が。しかし、札幌でも佐世保でも、その逆となる増加の予測を認めて、補助金を出す。この矛盾を追求しなければならない。

Dさん:委員会では実際にどのような発言がなされていたのでしょうか?

司会者:委員からの質問はほとんどなく、いつも委員長が長々と発言して「妥当だと思います」とか「了承でいいですね」とかまとめて、次に進むといった感じでした。

Eさん:佐世保市の漏水率はかつてはすごく高かったと聞いています。今は9%~10%くらい?漏水を減らしたのは褒めてあげたいと思います。しかし、まだまだ高い。福岡では2%くらいです。漏水対策をもっと頑張って、そちらにお金を使うことを考えた方がいいのではないでしょうか?

嶋津先生:全くです。福岡の節水意識を見習って、漏水防止に努めてほしいものです。

質疑の後、「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」事務局長の林田二三さん(東彼杵町議)と平戸市議の小山田輔雄さんからご挨拶をいただきました。林田町議:現在、議員連盟は国会議員を含め、107名になりましたが、発端は映画「ほたるの川のまもりびと」でした。この映画を一緒に観た子育て世代のお母さんたちと石木ダム問題について考え、地権者であり川棚町議の炭谷さんのお話を聴いて、同じ町議としてできることは何かと考える中で、議員連盟が生まれました。

小山田市議:国民の生活を守るのが議員の務め。こうばる13世帯への人権侵害を許してはならない。ここにいる人は皆わかっている。あとは本気になって行動することです。昨年は九州地方整備局や県や佐世保市へ申し入れを行きました。この議連がますます大きくなるよう、皆さんのお力をお貸し下さい。

そして、地元こうばるからは、岩下和雄さんが貴重な話をしてくださいました。

その1.石木ダム計画が提起された52年ほど前の頃、佐世保市が川棚町議会で行った報告では、「佐世保市には10万5千㌧の水源があるが、10年後には16万5千㌧の水が必要となり6万㌧不足するので石木ダムが必要」と説明していました。今では、「将来11万7千㌧必要となるが、水源は7万7千㌧しかないので4万㌧不足し、石木ダムが必要」と言っている。水需要が減ったので保有水源も減らしている。まさに数字合わせです。

その2.平成6年の大渇水の翌年、当時の佐世保市長桟さんは市長を止める前に私に会いに来てこう言われた。「水源確保のためにいろいろやろうとしたが、県から止められた。石木ダムに影響するからと。それをやっていれば、あんな酷い渇水被害は生じなかった」と。それは、新聞記事にもなっています。

その3.その後の市長、光武さんはこんな構想を描いていた。南部に焼却場を造り、そこで海水淡水化を行う。それまでは、川棚川に河口堰を設け、今よりも1万㌧多く取水できるようにする。川谷ダムの嵩上げもする。だから大丈夫だと言われていた。しかし、南部焼却場には予算がつかなかった。川棚川の河口堰については、県の方から、そんなことをされては困ると言われ、川谷ダムはかなり取水能力が大きくなり、そんなことは止めてくれと、これも県から言われ、川谷ダムよりは能力の小さな下の原ダムの嵩上げに変更された。このように、佐世保の水源対策は全て県によって圧力がかけられ邪魔されてきたのです。

そして、ついに昨年9月私たちの土地は全て収用されてしまった。11月には明け渡し期限が来て、それからは毎月、出て行けと催促されている。しかし、私たちは出て行かない。それは必要のないダムだから。それは利水だけでなく、治水においても同じ。これまで何十億というお金が石木ダムに使われているが、その一部で河川改修はでき、水害は防げる。

私たちは決して出て行かない。こうばるに住み続けます。皆さん、是非こうばるに足を運んでください。こうばるには自然がたくさん残っています。夏にはホタルがたくさん見られます。皆さんの目で実際に見てここは残すべきだと、そんな声を佐世保の中からたくさんあげてほしい。よろしくお願いします。

会場は、初めて聞く話に驚き、当事者の固い決意に聴き入り、終わると同時に熱いエールの拍手が!

そして、それに連動するように、集会宣言案が読み上げられ、こちらも大きな拍手で採択されました。→3.1緊急集会宣言2020.3.1

私たち主催者は、やって良かったと何か手応えのようなものを感じましたが、それはアンケートの結果にも表れていました。

ほんの少しだけご紹介すると…

  • 公共事業を止めることの難しさを感じました。現在の石木ダムの状況は「造ると決めたから造る」ということだけが根拠になっていると思います。理詰めで話をしても聞く耳を持たず、話になりません。今は自分のあり方として、おかしいと思うことに対しておかしいと声をあげていこうということで、石木ダム建設には反対です。
  • あれは再評価委員会とはとうてい認めることはできません。ただのアリバイ作りで追認だけの期間です。恥です。公正中立の委員でやり直すことが求められます。「学者の会」に対する回答もどうなっているのでしょうか。
  • ハウステンボスの最大使用量を別途みて加算するというやり方は今まではしていなかった計算方法ではないでしょうか?なぜ今までの計算方法に変更を行う必要があったのか、委員会では十分な説明はなされていないと思います。自衛隊・米軍基地の需要が倍増するというのもさすがに無茶ではないかと思います。
  • 知らない事ばかりで、驚きの多い集会でした。佐世保市民として無関心なことが恥ずかしいです。
  • 再評価には、科学的に根拠となるデータ(資料)が必要であるのだが、そのデータを県民や市民に提示する事なしに「石木ダム事業」の再評価が認められた。佐世保市における利水面のデータ(資料)を提示した上で、専門家を含めた県民・市民等多くの人々と佐世保市の経営検討委員と角を突き合わせて議論し直すべきと考えます。
などなど。読みながら頷くことばかりでした。

おかしいと思うことに対しておかしいと声をあげていこう

そう。これに尽きますね。石木ダムも原発もカジノも、おかしいことはおかしいと声を上げ、自分たちの生きる権利は自分たちで守らなければ・・・ですね。

委員会答申 茶番の石木ダム継続



2月28日、佐世保市上下水道事業経営検討委員会は、石木ダム再評価についての3回目の委員会で答申書をとりまとめ、その場で、佐世保市水道局長へ提出しました。



事務局案を全て「概ね妥当」と評価して、事業継続とする方針を認めました。



「概ね妥当」ということは、「完全に妥当」ではないということ。では、どこがひっかかるのかというと、需要予測が過大?ではなく、その逆で、もっと多く見積もって、4万㌧以上の新たな水源確保をしてほしかったな~ということ。「必要最小限」の開発では不安だな~ということ。

このグラフを見てほしい。現在よりも37%も増えるという赤線の予測の、どこが「必要最小限」か!?



ホッとしてる?またまた御冗談を。石木ダム促進を謳った水道ビジョンを一緒に策定したお仲間じゃないですか!その委員の方々が石木ダム中止なんて言うわけないでしょ?筋書き通りの茶番劇でした。

そして、



年度内にも国へ提出?というと、3月末を目途にしているように聞こえますが…

前回は、3月14日に答申を受け取り、その翌日には県を通して国へ提出してますからね~

私たちは、こんな結論有りきの再評価は認められません!国に提出する前に、やり直しを求めたいと思っています。急がなくっちゃ・・・

3.1緊急市民集会「石木ダム再評価」



緊急集会のお知らせです。

新型コロナウイルスの危機が広がっている中、なぜ今?と思われる方も多いでしょう。私たちも迷いました。今も気がかりです。しかし、危機は新型コロナだけではない。佐世保の行政や政治、社会も何か得体のしれないウイルスに侵されつつあるのではないか・・そのウイルスはどんどん民主主義を蝕んでいっているようです。

2月28日、第9回佐世保市上下水道事業経営検討委員会が開催され、石木ダム再評価についての3回目の審議が行われます。新聞報道によると、そこで答申案をとりまとめ、早ければその日のうちに答申するとのことです。

過去2回(1/23と2/6)の審議で、同委員会は水道局の説明を妥当と認めているので、「事業継続」との結論が示されるのは確実です。

しかし、今回の水需要予測については、学者の間から科学性が欠如しているとの意見書も提出され、予測のやり直しを求められています。が、そんなことにはお構いなし。私たち市民は傍聴も許されず、資料も配布されませんでした。このように市民を締め出すやり方は初めてのことです。

ダム建設費を負担する私たち市民県民は知る権利があります。水道局が教えてくれないなら、佐世保の水需要予測を批判した「ダム検証のあり方を問う科学者の会」の関係者をお招きして、教えてもらおう!水道局がどのような根拠で、どのような計算方法で水需要が増えると予測しているのか?そして本当に石木ダムは必要なのか?科学的に客観的に、具体的に、そして分かりやすく説明してもらおう!ということになりました。

講師は、「水源開発問題全国連絡会」共同代表の嶋津暉之氏で、科学者の会の事務局をサポートしておられる方です。

関心のある方は、ぜひお越しください!
マスクをお忘れなく。
消毒用のハンドジェルを用意してお待ちしています。

2.13石木ダム強制収用を許さない!東京行動

2月13日、私たちは東京に向かいました。石木ダム問題を全国に広めるために、上告した最高裁でしっかり受け止めてもらうために、また、国交省や厚労省に実状を伝えるために・・・盛り沢山の目的を詰め込んだ東京行動でした。

その報告です。少々(ではないか・・)長くなりますが、よかったらお付き合いください。

午後1時 三宅坂小公園に集合!

なぜこの公園で集会をしたのか。それは、目の前に最高裁があるからです。(上の写真の樹木の後ろの白い建物が最高裁)

石木ダム事業認定の取り消しを求めた裁判で、昨年11月、福岡高裁は、一審通り私たちの訴えを棄却しました。そこで、私たちはすぐに最高裁へ上告しました。手続き上、その書類(上告理由書など)はまだ最高裁には届いていないので直接アピールすることはできませんが、せめて、そのそばで、集まって下さった皆さんに弁護団からの話を聞いて頂きたいと思ったのです。

まずはじめに、弁護団事務局長の平山博久弁護士から裁判の経過報告があり、こんな言葉も添えられました。

忘れてならないのは裁判は手段の1つであり、判決が出たからと言って全て解決するわけではない。あくまでも自分の権利は自分で守るということを確認しよう。


他にも、長崎県と福岡県から駆けつけた弁護士全員が、マイクを握り伝えました。

高橋謙一弁護士
一昨日この弁護団の副団長だった板井優弁護士が亡くなりました。昨日がお通夜でした。板井先生に安らかに眠って頂くためにも、石木ダムは絶対に造らせてはならない!

緒方剛弁護士福岡高裁判決の一番の問題は、我々が指摘した点について全く言及せずに、国や県の言い分だけを鵜呑みにした判決だったこと。それを最高裁は許さないだろう。

魚住昭三弁護士
私は裁判所以外の場で頑張っています。市民運動が大きくならないと裁判を支えられないから。川棚町や佐世保市以外の県民にも考えてもらいたい。まずは県都長崎市から広げたいと頑張っているところです。

毛利倫弁護士私は利水担当で、中でも業務営業用水と工場用水を担当しています。現在進行中の再評価においても、あり得ない手法を使って水需要を大きく水増ししています。この佐世保市のデタラメさを裁判でも暴いていきたいです。

八木大和弁護士私は生活用水を担当しています。我々弁護士は問題点を論理的に追及し書面を書いていますが、そうさせるのは怒りです。こうばるの自然、文化、歴史を、必要のないダムの底に沈めてしまっていいのか、という怒りです。裁判で勝つことも大事ですが、この怒りの声をいろんな方面からあげて、ダムを止めましょう。

鍋島典子弁護士事業認定取消訴訟と並行して闘っている工事差止訴訟の判決もまもなく出ます。こちらの裁判では、いま権利侵害が行われていることを立証するために、いまダムが必要なのかということを問題にしています。住民の方が住み続けている1日1日がダムが要らないということの証となっています。県が石木ダムやめたと言うまで頑張っていきたいと思います。

集まった支援者からも・・・

奥州光吉さん(成瀬ダムをストップする会)長崎のTV局が作ったドキュメンタリー「はるなの故郷」を観ました。私も百姓として、あの風景を絶対に残すべきだと思いました。

野村羊子さん(三鷹市議会議員)強制収用を許さない議員連盟の1人です。
公共事業をゴリ押しする時代は終わっています。昔々作った計画をそのままやろうとすることのおかしさ、50年先には要らないものは早く止めなきゃ!綿々と続いてきた暮らしを奪ってはいけません。仲間を増やすよう頑張ります!

そして、原告を代表して岩下和雄さんから挨拶。

長崎地裁の判決は「ダムは無いよりはあった方がいい」でした。私たちは控訴したが、福岡高裁は地裁の判決をそのまま認めてしまいました。しかし、私たちは負けません。昨年、私たちの土地は取られてしまったが、今も住み続けています。これからも住み続けます。皆様のご支援を糧にこれからも頑張っていきます。よろしくお願いいたします。


最高裁前での集会は1時間ほどで終え、みんな揃って衆院第一議員会館へ移動。
公共事業チェック議員の会によるヒアリングを傍聴するためです。



大会議室には、厚労省と国交省の担当職員7名、チェック議員7名(大河原雅子衆議院議員、武田良介参議院議員、嘉田由紀子参議院議員、山添拓参議院議員、松平浩一衆議院議員、初鹿明博衆議院議員、阿部知子衆議院議員)、そして水源連や石木ダム対策弁護団、地元住民、佐世保市民等も参加し、傍聴者もたくさん詰めかけました。

15:00~16:00 まずは厚生労働省水道課へのヒアリングです。
水道課課長補佐の池田大介氏ど2名。



1時間に及ぶやり取りの中で判明したことは、ごくわずか。
➀再評価は、いつまでに仕上げねばならないという期限はない。
➁1月8日に佐世保市水道局水源対策企画課の職員と本省で協議し、内容を確認した。

それ以外は、何を聞いても「一義的には佐世保市が判断すること」「まだ再評価が進行中なので報告がでてから、それを見て検討する」などと言い、明確な回答はしません。逃げているとしか思えない内容でした。

例えば、慣行水利権について。
弁護団:佐世保市は慣行水利権を保有水源とは認めていない。渇水時にも一定の取水実績があるのに。それを国は把握していたか?
厚労省:取水実績は承知していない。
水源連:慣行水利権は普通は認可水利権にしますよね?長崎市は慣行水利権を保有水源としてカウントしています。
厚労省:水道法では取水の確実性を求めていて、そのような能力はないと佐世保市が言っている。
水源連:佐世保市は意図的に排除しているとしか思えない。取水の確実性の判断は厚労省ではしないのか?
厚労省:一義的には佐世保市である。事業者の水源について、我々の方で個別に取水実績の確認はやっていない。
チェック議員:通常はやっていなくても、これだけ問題になっているんだから、やってくださいよ。過去の取水実績をきちんと佐世保市から報告させ、厚労省がそれをチェックし、一定の水量が取水できているのであれば、佐世保市に差し戻して、もう一度事業者として検討させるべきでしょ。(そうだ!の声、拍手あり)

生活用水について。
弁護団:今回の予測で生活用水原単位が2037年には211になるという、この予測をどう思うか?
厚労省:佐世保市からの報告を見て判断する
チェック議員:報告を見て妥当じゃないと思った場合はやり直しさせるのか?
厚労省:佐世保市と調整し、必要に応じて修正する。
弁護団:国としては今後水需要は減っていくと予想していながら、佐世保市のこんなに増えるという予測を認めるのか?
厚労省:あくまでも再評価はまだ審議中なので、その報告の内容を見て確認していく。
現地住民:厚労省は無責任だ。報告が上がってから検討するというが、もうやってるんですよ。この資料の数字は佐世保市が今回の再評価で示したものですよ。長崎県は工事を進めている。来年度から本体工事に着工すると言っている。石木ダムは多目的ダムだ。利水の必要性がなくなればダムは止まるんです。もっと真剣にやってください。
厚労省:まだ検討中であると佐世保市から聞いている
佐世保市民:その検討中の委員会が不適切なんです。佐世保市水道ビジョン2020を策定している委員会で、そのビジョンの中で石木ダム建設の促進を謳っている委員会なんです。事業を進めたい佐世保市が事業促進すべきと考えている委員会に諮問しても結果は事業継続しかありえない。事業再評価の趣旨に沿った、まともな再評価をするよう佐世保市を指導してほしい。(拍手)

業務営業用水・工場用水について
弁護団:予測値を増やすために、算出方法が前回や前々回とは全く違ったやり方をしている。そんな場当たり的なやり方を認めていいのか?(特に負荷率について説明)
厚労省:こちらもまだ再評価実施中なので報告が出てから確認する。
チェック議員:このようなやり方の事例はあるのか?
厚労省:実状に応じた予測はあるものと認識している。
チェック議員:今回の予測には前例のない手法がいろいろ盛り込まれている。それらをきちんと精査し指導するためにも、工事をいったん中断するよう要請すべきでは?検討しているうちにも工事は進む。検討の結果ダムが中止となれば、その間の工事費は無駄になる。税金の無駄遣い。来年度の予算は再評価が終わってからにしてください。
厚労省:今回の再評価の結果を踏まえて来年度の補助金を付けるかどうかの判断をする。

とまあ、こんな具合です。
弁論・議論では優秀な弁護士の上をいく、言い訳上手?な官僚の皆さんでした。

16:00~16:30 つづいては国土交通省土地収用管理室と治水課へ。
土地収用管理室からは、企画専門官の明石征也氏、課長補佐の石島博之氏など3名、治水課からは花籠利行氏など2名が対応。

水源連:2013年に事業認定取消審査請求をした。その後、公害等調整委員会は治水面でも利水面でも資料の不備により利益と不利益の比較考量ができないと回答している。資料が出せないなら事業認定を取り消すべきでしょう?


収用管理室:昨年3月にそのような指摘を受けたので、さらなる審査を行っているところである。
水源連:であれば、事業も止めて下さい。そちらが調べているうちに事業はどんどん進んでいる。
収用管理室:行政不服審査法条の規定では止まらないとなっているし、私どもにそのような権限はない。
水源連:行政不服審査法とは、行政庁の違法又は不当な処分に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度であり、国民の権利利益の救済を図ることが目的のはず。全く迅速ではない。6年以上経っている。その間工事はどんどん進んでいる。意味がないではないか。
現地住民:あなたたちがそのように強行するなら私たちは絶対に出て行かない。一度立ち止まって話し合いをすることが大事!やり方を変えるべきだ。(そうだ!の声と拍手)
収用管理室:お気持ちはわかるが、我々は行政不服審査法に基づいて審査する立場なので。。
現地住民:わかる?私たちの気持ちが分かるもんか!既に強制収用されているんだよ!
チェック議員:委員会が求めた資料、バックデータを出せばいいだけの話。時間はかからないはず。資料は確実に出させて、審査結果報告の際には、その資料も公開してください。そして、この審査が終わるまでは行政代執行はしないでくださいと、そこは強く申し入れてください。
収用管理室:法律上、それを我々が言うことはできない。(行政不服審査法第25条)審査の途中でも行政代執行をかけるのかというご判断は、あくまでも長崎県と佐世保市である。

水源連:事業認定が下りてから、2回計9年の工期延長を長崎県と佐世保市は行った。このようなケースがあるのか?土地収用法20条第4項に不要不急なものは認めないとなっているが。
収用管理室:審査するのは処分時における知見情報のもとに行うので、認定後のことは適法性に影響は及ぼさない。
水源連:確かに審査庁は当時の時点で判断するわけだが、治水課はそうではないので、県に対して冷静な行動をとるよう伝えてください。
治水課:事業主体はあくまでも県なので、県に対して、皆さんのご意見を伝えることはできるが、指示とかそういうことはできない。

現地住民:13世帯は動かないので、県は行政代執行をやるしかない。行政代執行をやらなければ、ダムはできても水は溜まらない。誰も出て行かないので。私が死んでも子どもたちが残るので。
私たちはダムの必要性について県と話し合いたいが県は応じない。なぜなら必要性については既に国が認めたからと言う。国交省は長崎県に副知事と土木部長を送り込んで、ダムを進めようとしている。それはおかしい。まず地元の声を聞くべき。工事をいったん中断して、ダムが本当に必要かどうか話し合うよう、県を指導してほしい。(拍手)

チェック議員:現実を見てください。こうばる13世帯の皆さんは、全員ここに住み続けると言っているんです。ダムができても水は溜められない。治水の役目は果たせない。河川改修をすればいいのにダムに拘り続ければ、それもできない。そのような膠着状態をいつまで続けるんですか。このままでは川棚町民も被害者となる。この現実を皆さん担当者から部長、国交大臣に上げていただきたい。
よろしくお願いします。(拍手)

ちょうど時間となり、ヒアリングはこれで終わり。
トイレ休憩と会場準備を済ませ、いよいよ日程最後の院内集会です。
2時間半の長丁場。17:00~19:30

プログラムはこちら
1.開会挨拶「公共事業改革市民会議」代表の橋本良仁氏。
2.ビデオ上映「わたしはこうばるがだいすきです」
3.現地からの報告:岩下和雄氏
4.講演「石木ダムの必要性は失われている」:嶋津暉之氏
5.石木ダム裁判の報告:石木ダム対策弁護団
6.エールの交換:国会議員、石木ダム強制収用を許さない議員連盟、市民団体等
7.集会宣言

1.開会挨拶
橋本氏は、「公共事業は理に適い、法に適い、情に適わなければならない。そのどれにも適わない石木ダムは造らせてはならない。ダムができてもそこに住み続けるという13世帯の皆さんと共に闘うことを私は誇りに思う」と、熱く語りました。

2.ビデオ上映
これは、昨年9月19日、強制収用当日、こうばるの皆さんが揃って県庁に出向き、知事に面会し、ふるさとに住み続けたいとの想いを切々と訴えた時の記録映像で、その中から、子どもたちの声を中心に編集したものです。
わずか10分ほどの動画でしたが、誰もが画面に釘付けとなり、大きな感動や怒りが無言の中にも確実に伝わってきました。

3.現地からの報告
13世帯を代表して岩下和雄さんが語ったのは、これまでの経緯(長崎県や川棚町による覚書違反、ダム検証や事業認定など)。そして、昨年、収用委員会の裁決が出て、9月19日に全ての土地が収用された。11月18日以降は家に住む権利も奪われた。毎月出て行ってくださいとの文書が届く。しかし、私たちは屈しない。

補償金も受け取っていないのに莫大な税金が課せられたが、それは供託金を税務署が差し押さえる形で処理してもらった。もう怖いものはない。私たちはダムが止まるまで抗議の座り込みを続ける。そしてここに住み続ける。それができるのは…(言葉が途切れ、しばらくして涙声で)…皆さんの支援のおかげだ。今後とも本当によろしくお願いします。(大きな拍手)


4.講演:嶋津暉之氏
タイトルは「石木ダムは治水利水の両面で全く不要」。

パワーポイントを使って、分かりやすく説明していただきました。http://suigenren.jp/wp-content/uploads/2020/02/730b07fc6e68c215f775caf7a7b11783.pdf


5.裁判報告:平山博久弁護士高橋謙一弁護士
裁判に関するこれまでの経過や今後の展望。印象的だったのは、

平山弁護士:この事件で特筆すべきことは、起業地に今なお多くの人が住んでいること、50人以上の人々が一致団結して闘っているということ。そして、その闘いが50年以上続いており、その結果まだダムはできていないということ。現在進行中の事業認定取消訴訟においては一審二審とも敗訴した。我々は最高裁に上告したが、裁判の結果は問題解決の一手段でしかない。住民の方が住み続けダムができていないのは、住民運動としては勝ち続けているているということ。この運動がさらに広がるよう我々も頑張りたい。

高橋弁護士:先ほど岩下さんは、皆さんの支援のおかげで頑張れているとおっしゃったが、私たちこそこうばるの皆さんのおかげで頑張れている。私は裁判でたくさんの公共事業に関わってきたが、地権者の方が反対した例はない。周りの人が反対しても裁判ではなかなか勝てない。石木ダム訴訟で勝てば、多くの公共事業に影響を与えることができる。

6.エール交換:
国会議員からは、福島瑞穂参議院議員、赤嶺政賢衆議院議員、嘉田由紀子参議院議員、田村貴昭衆議院議員、大河原雅子衆議院議員、初鹿明博衆議院議員の皆さんが、連帯の言葉をアピールして頂きました。

赤嶺議員:かつて川原を訪ねた時、おじいとおばあの闘う姿に沖縄と同じものを感じた。先ほどのビデオで、あの頃は生まれていなかった子どもたちが故郷を守りたいと闘っている姿を見て感動した。しっかり連帯して闘っていきたい。

嘉田議員:淀川水系流域委員会に参加した。40人の学者住民が400回議論した。そこで滋賀県内の6つのダムは要らないと結論を出していたのに、国松滋賀県知事は私たちに何の相談も無く、国に要ると言いに行き、国はそれをすぐに認めた。政治を変えるしかないことをそこで知り、私は知事選に立候補した。国は大戸川ダムを造ったら、下流の大阪では18兆円被害が減らせると予測した。県は新幹線の新駅ができたら42,000人も人口が増えると予測した。嘘だらけ。知事になり6年間で6つのダムを止めた。長崎でも2年後の知事選に向け、ダム要らないという候補者を立て、頑張ってほしい。


初鹿議員:2月5日に議連のメンバーとして現地視察に行ったが、その時の県職員の対応には驚いた。今まで公共事業チェック議員の会としていろんな現場に行ってきたが、どこに行っても担当者はきちんと説明していた。我々が反対しているとわかっていても、だからこそ少しでも理解してもらおうと熱心に対応する。しかし、今回は違った。どうせあんたらは反対者だから説明しても無駄だよという思いが態度に現れていた。長崎県は姿勢を改めるべきだ。また、ヒアリングなどで国は県の事業だからと言い訳をするが、実態は違う。副知事や土木部長をはじめ、たくさんの職員が国からの出向者である。公共事業に関わる部署はまるで国交省の植民地のようだ。

続いて国会議員以外の「石木ダム強制収用を許さない議員連盟」の皆さん(小山田輔雄平戸市議、よだかれん新宿区議、大石ふみき長崎市議、伊藤としこ千葉県議、炭谷猛川棚町議)が登壇し、それぞれの想いを込めて挨拶。



炭谷町議:もともと東彼3町の議員5人が集まって始めた議員連盟が、今や国会議員を含む107名の大きな連盟となった。この広がりに心から感謝すると共に、皆が繋がっていけば行政を動かせる力になると感じている。

伊藤県議:デタラメな水需要予測など八ッ場と同じだなと感じる。私たちは八ッ場ダムを止められなかったが、石木ダムは、今これだけの地方議員が集まる組織ができて、すごいことだと思う。今日学んだことを次のステップに繋げたい。

よだ区議:昨年9月、アポ無しで現地に行ってみた。地元の方にたくさん出会った。92歳のおばあちゃんが「自分の体を柱に括りつけてでも出て行かない」とおっしゃったのを聴いて、絶対にこの地を守りたい。新宿から声を上げよう!と思った。

議連の皆さんの温かいメッセージに続いて、「石木ダム強制収用を許さない県民ネットワーク」への入会呼びかけや、映画プロデューサーの矢間氏からの新作映画(石木ダムも含むダム問題の映画「悠久よりの愛」)の紹介などがあり、集会もいよいよ終盤。

7.集会宣言
水源連の遠藤保男さんが宣言文案を読み上げ、盛大な拍手によって採択されました。
宣言文はこちら→「石木ダム強制収用を許さない!東京行動」宣言

大河原議員による閉会挨拶のあと、全員で「石木ダムNO!」の掛け声とともに、パネルを掲げて終了です。




2.13東京行動で感じたことは、私たちの仲間は確実に広がっているということ。
この国の在りように疑問を感じ、行く末に不安を感じ、身近な問題に向き合いつつも解決できないもどかしさを抱えて日々生きている多くの人々が各地に存在している。そのことを実感し、そのような人々と繋がることで、石木ダムを止めよう!こうばるを守ろう!という声が広がっている気配を感じました。

集会後、1人の女性に声をかけられました。硬貨がジャラジャラ入った箱を渡され、石木ダム反対運動に役立ててほしいと。彼女のお母さんから「市民運動のために使ってほしい」と言われ預かっていたものだそうです。彼女の周りには八ッ場ダムをはじめ様々な運動で頑張っている方々がいるのに、私たちでいいの?と思いましたが、「では、石木ダム原告団に寄付させて頂いてもいいでしょうか?裁判闘争にはお金がかかるので…」と言うと、彼女の夫も「是非そうしてください!」と言って、紙幣を1枚加えて渡してくれました。

おかげで、バックは少々重くなりましたが、足取りは軽く、勇気凛々で帰路に就きました。