石木ダム問題の今

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ダム建設工事用道路の工事に着手

今日は快晴。こうばる日和です。

凛と立つ菜の花の向こうはイノシシが耕した田んぼが広がり、

そのまた向こうに小さく見えるのは見張り小屋。

ダム建設用の迂回道路の工事にやってくる県の職員や業者をを見張るための拠点です。

今日は久々にそこに集合。

「挨拶」に来るという県のご一行をお出迎えするために。

 

9時半頃、県の職員と工事関係者およそ20人がやってきました。

ここは既に県の土地である。今日から迂回道路の工事に着手したいので、お願いしたい。

というわけです。

もちろん、地権者も私たちも「はい、どうぞ」と言うわけにはいきません。

いつものように横断幕を広げ、後ろ向きで行く手をさえぎりました。

詳細は、こちらのブログ「西風に吹かれて」をご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/bhdsy27/e/ba3f1cd4500e58b315f6d28f590d055e

 

ダム事務所長、河川課企画監、参事などが工事の目的や正当性を主張して、

工事をさせてほしいと口々に訴えました。

 

どんなに訴えても「じゃあ、どうぞ」とはならないことは百も承知のはず。

では、なぜ来るのか。

予算を取るため?確保するため?

工事をするために再三出向いて頭を下げてお願いしたが理解を得られなかった、

という証拠を残すため?

昨年から何ヶ月も不毛のやり取りが続いていますが今日も同様でした。

 

・ここの工事はあちこちから入れるが、この大きな道から正々堂々とやってきました

・理解をと言っても難しいと思いますが、ぜひ工事をさせてください。

・直接会ってお願いしようとやってきました。ここを通してください。

・皆さんも言い分があるのはわかりますが、この工事に関しては是非進めさせてください。

 

こんな説得力のかけらもないような台詞を並べなければならない職員の方の辛さ、

知事はわからないのでしょうか?

地権者の一人の方が見るに見かねたように言いました。

 

我々はねー、久保知事(現知事の前の前の前の知事)と約束しとっと。

地元の同意無しには工事に着工しないと、はっきり約束しとっとよ。

それをあんたたちが約束破ってやろうとしとるとよ。絶対認められんよ。

はよ帰んなさい。

 

そうして、みんなで横断幕を盾にじりじり前進。

押し出しの勝!

となりました。

 

その後、見張り小屋では、いつものように、

手作りのストーブの上でスルメを焼いたり、お芋を焼いたり、団欒のひとときが…。

 

そして、散歩途中のなっちゃんに会いました。

大人たちの攻防は知る由もなく、スヤスヤと夢の中。

いつか大きくなった時、きっと誰かが言うでしょう。

なっちゃんが生まれたころはね、ここ「こうばる」は大変だったんだよ。

なっちゃんのおじいちゃんやおばあちゃんはね、ふる里こうばるを守るために、

毎日、権力と闘っていたんだよ。最後まで諦めずに。

だから、こうばるが残ったの。

水の底に沈まなかったの。

だから今もこうして石木川で遊べるんだよ〜

 

 

断水が長引いたわけ

平成6-7年の大渇水以来、21年ぶりの断水は全面復旧までに1週間を要しました。

県内で最も遅い回復でした。

何故か。

その理由を長崎新聞が検証しています。

つまり、こういうこと?

1.原因は地形にあり=山あり谷あり凸凹の地形

2.高地にある家まで水を送るには、いくつもの配水池を経由しなければならない

3.その配水池の中の1つでも水位が回復していないと、水圧不足で次の配水池に送れない

4.結果、高地にある家々では全ての施設の水量が回復するまで断水が続いた

 

悪いのは地形であって、水道局に責任は無いと水道局は言いたい?

いやいや・・・

この地形は近年生まれたわけじゃなし、水道事業者としてずーっとつきあってきた地形。

いったん断水したら復旧に時間がかかるのはわかっていたはず。

ならば、断水しないよう、つまり水道管が凍結・破裂しないよう、

市民への注意や、情報伝達に真剣に取り組むべきだったのでは?

 

「水道の仕組みを急に変えることは難しく、各家庭や職場で給水管を守ってもらうしかない」

とおっしゃっているようですが、

その守り方がわからない人も多いのではないでしょうか?

水道管の保護の仕方や、気温がどのくらいになったら保護すべきなのかなど、

日頃からしっかり伝えていたら、市民も備えることができたはず。

個人宅の給水管だから自己責任だ、と言うなら、水道事業者としてはあまりにも無責任。

危機管理、リスク回避に努めているとは思えません。

 

日頃の指導不足を自覚していたら、

天気予報で最低気温がマイナスになることがわかった時点で、

「水道管に保温材を巻き付けましょう」とか

「寝る前に元栓を閉めて水抜きをしましょう」とか

防災無線を使ってやることもできたはず。

 

もちろん私たち市民も今回のことを教訓にして、水道管の凍結防止に努めるべきです。

でも、そのためには水道のプロである水道局の情報提供や指導が必要です。

両者の協力無しには佐世保の漏水は止められません。

 

「石木ダム建設は市民の願い」などというメッセージよりも、

「水道管の凍結破裂に要注意」なんてメッセージの方が必要だと思うんですけどね〜

水道局の建物に掲げられているあの大きな看板、そろそろとり変えませんか?

 

工事差止仮処分申し立てを報じる今日の新聞

 

 

昨夜のTVニュースのネット版も貼付しておきます。

 

石木ダム工事差し止めの仮処分
 
(NHK 2016年02月02日 18時59分)http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5035444031.html?t=1454410646191
 
 
水道水の確保や洪水対策を名目に川棚町に計画されている石木ダムについて、反対する地権者やその支援者など500人あまりが2日、事業主体である県と佐世保市を相手取り、工事の差し止めを求める仮処分の申し立てを長崎地方裁判所佐世保支部に行いました。
 
工事差し止めを求める仮処分の申し立てを行ったのは、川棚町の石木ダム建設予定地に住んでいたり、土地を所有したりしている地権者やその支援者らあわせて505人です。
 
地権者たちは2日、弁護団とともに長崎地方裁判所佐世保支部を訪れ、訴状を提出しました。
 
それによりますと、県と佐世保市が進める石木ダムの建設は、将来の水需要予測を過大に見積もるなど建設の必要性がないと指摘した上、反対する地権者の生活基盤を破壊して生存権をおびやかす違法な事業であるとしています。
 
地権者たちは、仮処分を申し立てたあと、佐世保市内で集会を開き、今回の訴えは、民事訴訟のため誰でも原告になれると述べた上で、「1000人、2000人と原告を募り、ダム建設ストップの声を大きくしたい」と訴えました。
 
石木ダムの建設をめぐっては去年8月、県が反対派の地権者が所有するおよそ5500平方メートルの農地を強制的に収用するなどの手続きを進めていますが、地権者たちの反対で工事は進んでいません。
 
しかし、地権者たちは事業を中止に追い込むため、去年11月、国を相手取ってダム建設の公共性を認めた事業認定の取り消しを求める行政訴訟も起こしています。
 
 
 
 
石木ダム 工事差し止めの仮処分申し立て
 
(テレビ長崎 2016年2月2日 18:48) http://www.ktn.co.jp/news/2016020253996/
 
 
東彼杵郡川棚町の石木ダムの建設に反対する住民や支援者、およそ500人が関連工事の差し止めを求める仮処分を裁判所に申し立てました。
 
石木ダム建設絶対反対同盟の岩下和雄さんは「石木ダムはいらない。強制収用までしてつくる必要はない。工事差し止め命令をしてほしい」と訴えました。
 
長崎地裁佐世保支部に集まったのは、石木ダム建設予定地の住民や支援者などです。
 
県や佐世保市は石木ダムの建設に向けて用地の取得や関連する道路工事の準備を進めています。
 
今回の申し立てでは住民を含む505人が、豊かな自然やふるさとでの生活が奪われようとしているなどとして工事の禁止を求めています。
 
長崎から申し立てに参加した人は「自然を守ることと不要な工事だと思うから、それだけのお金は別のところに使わないといけない。漏水対策の水道管工事もそう」と話します。
 
住民は寒波で断水を引き起こした「水漏れ」こそ、まず取り組むべき課題と指摘します。
 
地権者の石丸キム子さん「右肩上がりの経済でもない。漏水対策を差し置いてダムをつくっても、ざるに水を入れるようなもの」と指摘します。
 
弁護団では申立人を募集していて、今後も申立人を増やしたい考えです。
 
この問題で建設予定地の住民などが法廷の場に訴えたのは、国の事業認定の取り消しを求める裁判や事業認定の執行停止を求める仮処分に続いて3件目となります。
 
 
 

工事差止仮処分申し立て、505名!

道路を挟んで左右の歩道に人が溢れています。

長崎地裁佐世保支部前で門前集会が始まるところです。

 

馬奈木弁護団長の挨拶:不必要な全く意味の無い工事に大金を使うな!

無駄な事業のために市民・県民、とりわけ現地住民の生活が犠牲になろうとしている。

私たちの生活を守り抜くために、全国民の力を結集して闘い抜こう!

地権者の岩下さんの挨拶:予想をはるかに上回る505名の申立人が集まりました。

支援者の皆さんのおかげです。今日から新たな闘いが始まります。よろしくお願いします。

見守る地権者や支援者の表情も真剣そのもの。共に闘う決意が伝わってきます。

 

提訴終了後は、中部地区公民館に移動して、報告集会をおこないました。

馬奈木弁護団長からこの訴訟の意味が、平山弁護士からは申し立ての中身について説明がありました。

その後会場からたくさんの質問が出され、熱気あふれる集会となりました。

 

馬奈木団長:

差し止め裁判で勝つ条件は2つある。

1つは、行政が侵害しようとしている権利はたいへんな権利なんだということ。

この石木ダムはまさにそうである。

奪ってはならないものを奪おうとしている。

県が奪おうとしているものは土地・建物だけではない。

川原の地には何世紀にもわたって営々と築かれてきた人としての営みがあった。

その上に今の生活があり、それを未来に手渡したいと願う人々の暮らしがある。

受け継がれていく文化がある。

それを知事が奪おうとしている。破壊しようとしている。

破壊していいのか?いいわけがない。

このことをしっかり伝えよう。

もう1つの条件。それは実際に事業ができていないこと。進んでいないこと。

裁判所は皆さんの闘いをじっと見ている。

皆さんが権利を守るためにどれだけ本気で闘っているかを見ている。

皆さんが守ろうとしているものはそんなに大切なものなんだね、

と、裁判官が理解した時、共感が生まれた時、裁判所は止める気になる。

私たちは裁判所にお願いするのではない。

地権者をはじめ、佐世保市民、長崎県民、ひいては国民が、

こんな権力の横暴は許さないという決意を示すのだ。

50年経ってもできていない=必要のない無駄な事業のために失うものがいかに大きいか、

市民県民のために本当に役に立つ行政、お金の使い方を確立していこう。

私たちの税金は本当に役に立つところに使ってほしい、この思いを全国に広げよう。

そして、全国の皆さんと共に闘って行こう。

 

質疑応答

Q:今回申し立てに参加できなかった人からの問い合わせがきてるのですが・・・

A:どんどん受け付けてください。次の申立がいつになるかは未定ですが。

Q:勝利したらどうなるのか?止まるのは工事だけか?手続きは止まらないのか?

A:たぶん工事だけ。収用手続きは進む。

  また、県側が不服として高裁に持ち込むだろう。

  工事差止では事業は止まらないが、大きな武器にはなるだろう。

Q:負けたら県はもっと強硬に推し進めてくるのではないか?

A:そのような心配をしても意味がない。我々は裁判だけで解決するとは思っていない。

  裁判で勝っても諫早湾の開門ができなかったように。

  裁判をテコにして世論を盛り上げることが大事。

Q:どのくらいで処分が決まるのか?

A:それは全くわからない。

Q:505名の内訳は?

A:地権者、共有地権者、川棚町民、佐世保市民、その他の長崎県民、県外、

  その6グループに分けて集計しているが、共有地権者の中には県外者もおおい。

  よって、住所で分けた場合、長崎県民は約400名で県外は100名ほど。

 

他にも様々な質問が出され、参加者の真剣度が伝わってきました。

その中には、不安な思いを覗かせる方もいましたが、それを察してか、

地権者としての感想を問われた時、岩下さんはきっぱりと、このように語りました。

 

この仮処分申立は1つの契機。

結果がどうなろうと、

私たちのダム反対の思いは変わりません。

 

最後に7団体による闘争宣言文を貼付します。

 

明日申し立て、石木ダム工事差止仮処分

いよいよ明日提訴です!

無駄なダムは要らない。無駄な工事は止めて。私たちの血税を浪費しないで。

そんな、市民として、納税者として当たり前の要求を、

行政や政治屋は聴く耳を持たないので、司法の場に訴えます。

当初の予想をはるかに超える申立人が集まりました。

申立人になった方はもちろん、そうでない方も、良かったら集会にご参加ください。

場所はこちらです。

 

長崎地裁佐世保支部

〒857-0805 長崎県佐世保市光月町9−4 電話:0956-22-9175
http://www.lawyer-support.jp/map/detail/316/

 

報告集会の会場は、佐世保市中部地区公民館です。

〒857-0805 佐世保市光月町6-17  電話番号:0956-25-2360 
http://www.lawyer-support.jp/map/detail/316/

 

                         

重機撤去、8ヶ月ぶり工事中断

今朝の新聞報道の通り、昨日工事現場から重機が撤去されました。

昨年6月12日早朝予告無しに進入し、地権者の怒りを買った重機搬入。

あれから7ヶ月半。

現場で少しだけ使用され、後は眠っていた重機や資材がやっと撤去されました。

その様子をお届けします。

 

9時半、雨の中、地権者や支援者に見守られながら作業が始まりました。

まずは、このメインゲートを開かねばなりませんが、これが最大の難関。

 

昨年9月30日未明(午前2時頃)、県による重機搬入未遂を境に、

警戒を強めた地権者側はゲートを厳重に封鎖しました。

竹の棒やネットや針金だけでなく、イガグリのオマケまで付けていたのです。

以来ここは、まる4ヶ月、開かずの扉となっていました。

 

ガチガチに縛られた紐をハサミを使わず根気よくほどいたり、

 

 

針金で縛られたところは、ペンチ等できってゆきます。

こちらは何をしているかわかります?

紐に括りつけられた栗のイガを、1つ1つ丁寧に外しているのです。

これを括り付けた人も、どんなに大変だったでしょう。

作業員がフェンスを乗り越えて行かないよう、それを願って、

イガにちくちく刺されながら、痛みをこらえ結びつけていったことでしょう。

そして今日、それを一つ一つ外していた職員も同じように、ちくちくとした痛みを、

冷たい雨に濡れた指先に感じていたことでしょう。

 

ようやく左側のフェンスが開きました!

続いて右側も開きました!

そして、橋の直前に設置された看板と金棒も取り除かれ、

いよいよ撤去のための車両が入って行きます。

1番手の車両は・・・衛生車です。

現場用の簡易トイレを運び出す前に、中のものを吸い取らねばならないですからね〜

計5台の車両が入って行きました。

衛生車はすぐに出てきました。

中には何もなかったそうです。

4ヶ月も経過していたので、全て大地に沁み込み分解されてしまったのでしょうか?

空っぽのトイレをいま車に積み込んでいます。

 

そんな様子を、みんな飽くこともなくずっと見守っていました。

 

しばらくして荷物を積み終えた車が戻ってきました。

ショベルカー1台と、測量用の資機材など。

ほぼ1時間で撤収作業は完了。ゲートも閉じられました。

誰かが「監視カメラも外さんと」と言うと、

ダム事務所長は「いや、それはできません。管理責任がありますから」と答え、

集まってきた地権者や支援者と少しだけ対話を交わしました。

もういい加減でダムは諦めてくれ、止めてくれ、知事に進言してくれと訴える人たちに、

私はダム事務所の所長としての任務を最後まで全うする。

県はダム推進、皆さんは反対。

どこまでいっても平行線。

何か打開策はないか考えた。

考えに考えを重ねた。

しかし、私にはできることとできないことがある。

私にダムを止めることはできない。

私にできることは、何としても衝突を避けること。

それだけ。

それだけを念じてやってきた。

残り2ヶ月も、その方針で、職務を全うする。

と答え、去っていきました。

 

ともあれ、しばし、工事は中断です。

明日から、ここも静かになるでしょう。

一番喜んでいるのはお隣のK建設の皆さんかな?

会社の駐車場にテントを張らせて頂いて、大勢の人がうろちょろして、大迷惑をかけているのに、

文句も言わず温かく見守っていただき、いつも本当に感謝しています。

 

K建設の前を流れる石木川。

昨日の石木川は雨で水嵩が増し、いつになく勢いよく流れていました。

それはまるで、石木川も工事中断を喜んで、踊りはしゃいでいるように見えました。 

 

お詫びと訂正

みなさま

当ブログの昨日の記事に数字の間違いがありました。

深くお詫びして、訂正させていただきました。

「ダムよりメンテ」の記事はすでに修正済みです。

 

修正した部分をお知らせします。

ダムの貯水率のところです。

 

    (誤)     (正)

23日=95.3% → 93.0%

24日=95.1% → 92.8%

25日=95.0% → 92.6%

26日=94.6% → 92.2%

27日=94.3% → 91.8%

 

間違いの原因は、列の見間違いでした。

左の列は北部のダム(山の田、菰田、川谷、相当、転石)5ヶ所のダムの貯水率の平均で、

右側は、南部のダム(下の原)をも含めた6ダム全ての平均で、

それを記入すべきでした。

http://www.city.sasebo.lg.jp/suidokyoku/suisou/documents/suiryounippou280128.pdf

同じ市内でも、北部と南部では降雨(雪)量が違うので貯水率も異なります。

 

数字を問題にしながら、その数字を間違って発信してしまいました。

たいへん申し訳なく、心からお詫びいたします。

 

facebookでは、200を超えるシェアがされているようです。

ブログやメールなどへ転載された方もいるかもしれません。

そのような方は、どうか訂正して頂けますよう、よろしくお願いいたします。

                    m(__)m 

 

 

ダムよりメンテ!

1月28日現在も県内各地で断水が続いています。

給水車の水だけでは足りず、トイレの水は近くの川に汲みに行った。

お風呂に入れないのが辛い。

飲食店や美容院は休業状態。

給食も中止となり、水が出ない中お弁当作りは大変。

某病院では水を大量に使う人工透析ができず、他の病院へ回された患者さんも。

などなど、TVニュースでは様々なを紹介しています。

 

今日午後4時現在で、長崎県内10の自治体の27,300世帯で断水が続いています。

一番多いのは、諫早市の11,910世帯、

次いで佐世保市の7,200世帯、

そして長崎市の5,000世帯や、平戸市、松浦市、西海市、南島原市などなどです。

 

佐世保市水道局のHPにも給水場所や時間帯の案内が出ています。

今日は20ヶ所でおこなわれたようです。明日は少し減って18ヶ所。

水道局職員や関連業者の方々も大変な作業が続いているようです。

ご苦労様!です。

友人が送ってくれた写真では、

自衛隊の給水車に市民が列を作っています。

27日、佐世保市早岐地区で撮られた写真です。

 

1つだけ良かったことは、誰もが水の大切さを痛感したこと。

当たり前にジャブジャブ使っていた水が突然出なくなって、その有難さを実感!

ある小学校では手を洗った水をバケツに溜めて、それをトイレに流していました。

 

しかし、一方で、このような時に備えて、やはり水源はたくさん有った方がいい、

だから石木ダムを!と言い出す人たちもいます。

 

ちょっと待った!!

皆さん、この手のサギにかからないでね。

とんでもないすり替えです。

 

いくら水源があっても、それを無事に家庭まで運ぶ水道管が壊れていたら届かない。

そのことを今回わたしたちは体験したはず。

必要なのは新たな水源ではなく、きちんと点検整備された水道設備なのです。

 

この数字をごらんください。

23日=67,377㎥

24日=61,715㎥

25日=107,790㎥

26日=99,679㎥

27日=91,786㎥

 

これは佐世保地区(旧佐世保市=石木ダムができたらその水が送られてくる予定の地区)の配水量の実績値です。

大雪に見舞われる前までは平均すると67,000㎥くらいで、

大雪初日には水の使用量がぐっと減って、

翌日から水道管破損による水の噴出があちこちで勃発、

その結果配水量は107,000㎥も!

つまり、約4万トン(平素の配水量の6割)もの水を1日にして無駄にしてしまったのです!

漏水による断水なのです。

水不足による断水ではないのです。

ここのところを、よーく押さえておきましょう。

 

そうして、もう1つ、大事な数字をご覧ください。

23日=93.0%

24日=92.8%

25日=92.6%

26日=92.2%

27日=91.8%

 

この数字は佐世保地区にある6つのダムの平均貯水率です。

平素よりも5〜6割も多い水量を3日間も配水していたのに、ダムの水はたっぷり残っています。

 

佐世保市が常々市民に訴えていたお題目、

「佐世保は慢性的な水不足」

「数年後には水不足は4万㌧に達する」

「それを補うには石木ダムしかない」

これが、み〜んなホントじゃなかったってことが明らかになりましたね。

 

ホントのことは、

「佐世保は水不足ではなくメンテナンス不足」

「4万㌧必要になっても水源は今のままで大丈夫」

「だから、やっぱり石木ダムは不要!」

ということですよね〜

 

つまり、

古くなった配水管や導水管などを新しくして、水漏れを防ぐことが何よりも先決!

その際、管をより上質のものに取り換えることが、将来の漏水防止になるのです!

 

と言うと、水道局からは財政が…という言い訳が始まります。

しかし、石木ダムに懸けるお金を考えて下さい。

100億+250億=350億円

石木ダム建設とそれに関連する事業費の、佐世保市の負担は、これだけかかるんでしたよねー

しかも、建設後の維持管理費を含めると、50年間にその何倍ものお金がかかると試算されています。

 

ダムの寿命は100年と言われています。

平成6年の大渇水も100年に一度の渇水だったと言われています。

100年に一度あるかないかの大渇水のために、それだけのコストをかけるのですか?

 

水道施設設備の老朽化は待った無しの、目の前の課題です。

異常気象が平常化している近年、今回のような寒波は来年もやってくるかもしれません。

このままでは、次もまた、水道管の破裂で、市民生活は大混乱に陥るでしょう。

 

もう迷っている時間はありません。

今こそシフトする時です。

 

ダムよりメンテ!

 

石木ダムに浪費するお金を、水道管の更新にまわしてください。

生活に欠かせない水を、安心して使えるように!

市民のための水道事業に、どうぞ力を尽くしてください!

と、みんなで水道局にお願いしませんか〜  

 

オマケの写真

先ほどの給水車の写真をよく見ると・・・

この駐車場の奥のフェンスに、見覚えのある看板が・・・

そう!あの看板です。

どう考えても、あれは誤字だと思います。

「民」ではなく「長」の間違いだと思います。

早く撤去すべし! 

 

寒波による断水 5万5千世帯!

1月24日〜25日の記録的な大雪(17cm!の積雪)で長崎県内は大混乱に陥りました。

高速道路は封鎖され、空の便はもちろん、電車もバスもフェリーも一部を除きほとんど運休。

JR九州長崎支社によると、24日夜、佐世保、喜々津両駅では約150人が車中泊したそうです。

また、竹松駅で止まった列車の乗客14人は近くの県消防学校で宿泊。

長崎駅と周辺施設で約60人、長崎市立図書館内で約130人が一夜を明かしたとのこと。

わずか17cmの積雪で、帰宅困難となる長崎県! 

 

そして、もっとも多くの県民が受けた被害は、断水です。

NBCニュースによると、

3日前から続いた寒波の影響で、長崎県内の各地で水道管の凍結や破損による漏水が続出。

長崎市琴海地区のおよそ5千世帯をはじめ、午後4時現在、断水や停水しているのは、

諫早市のおよそ1万2000世帯、平戸市のおよそ1万世帯、佐世保市のおよそ7千世帯、

南島原市のおよそ5千世帯、対馬市のおよそ4600世帯、新上五島町のおよそ3600世帯

のほか五島市、松浦市、雲仙市など、県内の広い範囲に及んでいて、

合計の世帯数は5万5千世帯を超えている。

県は午前10時に災害警戒本部を設置。

同時に自衛隊に災害派遣を要請し、

松浦市、対馬市、南島原市、平戸市などに給水車を派遣し対応している。

また、各市や町では配水池やタンクの水量が大きく減少しているため、

今後も大規模な断水がおきる恐れがあるとして、各家庭に対し節水に協力するよう呼びかけている。

とのことでした。

 

5万5千世帯ということは、10万人以上の県民が断水・停水の不自由な生活を強いられているということですね〜

ライフラインに関することは、行政はもう少ししっかり取り組んでほしいものです。

ハコモノ(ダムなど)だけを造っても、配水管が古くなっていたり、質の悪い管を使っていたりしては意味がない!

ハコモノにお金をかけるより、今あるものをきちんとメンテナンスして安全安心な状態にするのが先決!

 

と思っていたら、こんな情報を見つけました。

 
 
佐世保市役所さんの写真
 

水道管の破裂などの影響で、市内で断水が発生しています。
断水に伴い、本日1月26日(火曜日)19時より随時、臨時給水を行います。
また、現在水が出ているところでも、今後断水する可能性がありますので、ご注意ください。

■臨時給水箇所 1月26日(火曜日) 18時30現在
・日宇支所
・日宇地区公民館体育室(もみじが丘)
・針尾支所
・針尾地区公民館体育室(浦頭)
・三川内支所
・江迎地区文化センター
・木場田公園
・猫山ダム公園[19:40追記]

1月26日(火曜日) 夜12時まで
1月27日(水曜日)午前10時から

 

これは佐世保市水道局からの情報ですが、これをシェアしたfacebookページには、
 
このようなコメントが添えられていました。
 

取水できないのではありません。古い大正時代の導水管だらけが原因です。

石木ダムは必要ありません。導水管の交換が先決な佐世保市です。

市議会、県議会のみなさん猿の声聞こえますか?

やっぱり小回り効かない日本の行政ですね。大統領制が必要ばい。

石木ダム建設予算を導水管交換予算に回せばいかがなものか?

これでは市民に節水呼びかけても無駄ですね。

市民および水道局員を苦しませるな。政治家殿。

 

全く同感です!   

そして、その政治家を選んでいるのは私たち市民一人ひとりなのですから、

やはり自業自得ってこと?

今からでも遅くないので、自分が選んだ議員さんに、「ダムよりメンテ!」をアピールしましょう〜

市長や水道局へ「ダムにお金をかけてる場合じゃない!」と叱咤激励しませんか〜 

 

付替え道路工事、3度目の中断

1月22日、ついに朗報がもたらされました。

昨年5月から再開された付替え道路工事が、またもや中断になったのです。

これで3回目です。

 

1回目は2010年の3月下旬から工事を始め、3ヶ月で中断しました。

その時は、猛暑の年で、熱中症による死者のニュースが話題になっていました。

70〜80代のおばあちゃんたちまでが炎天下の中座り込む姿を見て、

何かあったらどうするのかと知事に進言して下さる方があり、

知事も地権者との話し合いの末、中断を決断しました。

 

2回目は2014年の8月。わずか1週間で中断となりました。

その時は、司法の判断が出るまでの間中断すると、県自らが決めたのです。

つまり県は、阻止行動を行う地権者や支援者に対し、妨害禁止の仮処分を裁判所に申し立て、

処分が出されるまでのほんのわずかの中断…のつもりだったのでしょうが、

裁判は長引き、仮処分の決定が出たのは翌年3月24日。

年度内の工事は何もできずに終わってしまいました。

 

そして昨年5月の3度目のトライ。

今度は県も根気よく頑張りましたし、深夜に重機を搬入するなど策を弄したりしましたが、

でも、結局は地権者の方が上を行きました。

 

それは当然です。

地権者の皆さんは全てをかけて闘っているのですから。

自分の時間とお金と生活そのものを犠牲にして、

家族を守るため、暮らしを守るため、ふる里を守るため、自然を守るため、未来を守るため、

命さえもかけて闘っているのですから。

そのことは、私たちが言うまでもなく、県職員の皆さんは十分わかっているはず。

だから、強硬手段には出なかったし、できなかった。

そして、それは正しかった。

そう思います。

 

一口に県と言っても、知事や土木部長、河川課長のように、上の方で指示だけしている人と、

最前線で地権者と向かい合っている人たちの認識や意識は違うはずです。

 

長崎県内ではよく例に出される話ですが、長崎空港ができたのは、

当時の久保知事が空港建設に反対していた箕島島民を日参して説得したからと言われています。

 

今の知事は話し合いにも出てこない、地権者が県庁に出向いても決して会わない、

説得は部下任せ・・・あまりにも無責任です。

知事は地権者や支援者と対峙する勇気もないのなら、これ以上無駄な工事を繰り返さないでほしい。

地権者だけでなく、部下の心ある職員や業者の方をも苦しめることはもう止めてほしい。

仕事とはいえ、任務とはいえ、職員も業者も、

志をもった住民と対立するのは、相当辛いものがあるはず・・・。

 

4回目の付替え道路工事が永遠に始まらないことを心から願います。

 

「朗報」に関する詳しい情報は、こちらをごらんください。
http://blog.goo.ne.jp/bhdsy27/e/c4569be254ce22d618bfcd1e7d983224

まもり隊の仲間のMYさんのブログです。

MYさんは佐世保から毎日欠かさず現地に出かけ、座り込みに参加し続けました。

雨の日も風の日も、朝早くからお弁当を作って出かけるのですから、大変です。

MYさんのような佐世保市民が他にも3人ほどいます。

長崎市からも、もちろん地元の川棚町からも、同様の支援者が何人もいて、

地権者の皆さんを支え続け、共に頑張ってきました。

そんな皆さんの勝利です。

本当に頭が下がります。

 

中村知事、

こんな県民が地権者にはたくさんついているのですから、早く諦めた方がいいですよ〜 

 

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