飲みこまれていいのかな?

ご紹介します。

こちらの画像は、石木ダムには無関係の、遠くに住む学生さん(Mさん)がデザインしたものです。

タイトルは「飲みこまれていいのかな?」

50年程前、長崎県で計画されたダム。
今現状は、人口も水の需要も減っているのに、建設すべきなのかと抗議が起きている。
造られるとなると真ん中の写真にある家、まわりのイラストに描いた動物達の故郷が
水中に沈められちゃうんだよね。

確かに今は人工物が欠かせなくなってるけど、考えさせられるのが
・時代は変わった。見直さないの?
・需要は下がってる。今要るの?
・未来でやっぱり不要になったりしないの?
ってこと。

 

すごい表現力ですね。

こちらは新しい作品です。

  「水ってどこからきているの?」 小さい頃、大人に聞くと
  
「川にあるダムからきてるんだよ」って言われた。

そしてダムって何か調べたし、ダムの良いとこ悪いとこも調べた。

でも、ダムがどう出来たかまでは見ていなかった。

水を溜めてるダム。でもその底には、住民の家や、畑や田んぼが沈めらめてるんだよね。
そこからきたお水を出しっぱなしにしてる私たちってなんだろな。

限りある水。出しっぱなしにしなければ、お水の需要ももっと減っていくんじゃないかな?

 

Mさんは、たまたまパタゴニア日本支社長の辻井さんの講演を東京で聴き、

石木ダムのことがとても気になって、自分なりに勉強したそうです。

県のサイトや石木川まもり隊のブログなどを見て…、その結果、

「美しい棚田と13世帯60人もの人が住む場所に本当にダムが必要だとは思えず」

「何か自分に出来ることをしたい」と考え、行動をおこしました。

 

すごいですね!

才能もですが、行動力がすごい!

これは止めなくちゃ・・と思ったら、きちんと意思表示する。

自分が気づいたことを発信し伝える。

それが今の自分の生活に直接関わりがなくても・・

 

こういう若い人がいる日本は、まだまだ捨てたものではないのかもしれない・・・ 

 

県は強硬姿勢をやめるべき

今日の長崎新聞論説。

中村知事、朝長市長、県河川課職員、佐世保市水道局員、そして全ての県民に読んでほしいと思いました。

長崎新聞がここまで明確に意思表示したことに、敬意を表します。

地方紙として、地方自治と一番深く結びついているはずの新聞社が、県政に異議を唱えることは決して容易なことではないと推察します。

県民にこれほど理解されない不幸な県事業をほかに知らない。

県は強硬手段をとる構えをやめるべきだ。

きっぱりと本質を突きつけています。

ペンの力に感動!

でも、なかなか論説を読む人は少ないんですよね〜、残念なことに。

かく言う私も、いつも読んでるわけではなく・・・

 

「収用裁決申請」の文字があふれた今日の紙面

今日の新聞は、石木ダム収用裁決関連の記事がいっぱいです。

7月8日に4世帯の家屋を含む約3万㎡の土地が収用裁決申請されたこと、

残り9世帯の家屋を含む約9万㎡の土地も裁決申請へ向け手続きを開始すること、

今後の手続き日程、場所を示す地図、地権者の思い等々を伝えています。

 

長崎新聞は、一面、社会面に2つ、計3つの記事が掲載されていました。

西日本新聞も、社会面と佐世保版に。

 

朝日新聞も社会面と佐世保版です。

 

読売新聞も社会面と地域版。

そして、毎日新聞も県内版にしっかりまとめて書かれていました。

これだけ新聞が報じてくれたので、県民の多くが、強制収用に向けた県の動きを知ることになったでしょう。

この事実を知って、県の動きを知って、そこまでやっていいんかい?

と思った県民は決して少なくないはず!

そう信じたい。 

 

 

4軒の家も収用裁決申請!

本日、県は、県収用委員会に新たな土地の収用裁決を申請し、明渡し裁決の申立てを行いました。

そこには4世帯の家族が今現在暮らしている4軒の家屋も含まれています。

申請がされれば、数か月後には裁決されます。

裁決されれば・・・

それでも地権者の皆さんは、

とか、

などとおっしゃっています。

皆さんの決意は揺るぎないものです。

この決意をまだ県は疑っているのか、見くびっているのか、それとも本気で家を潰すつもりなのか・・

 

それだけではありません。

県は同時に、手続きを保留していた残りの用地約9万㎡についても手続き開始の申立てを行いました。
 
手続き開始の告示は7月下旬の見込みだそうです。
 
そこには残る9軒の家が含まれています。
 
 
 
 
つまり県は、来年7月末までにすべての土地の収用裁決申請を済ませ、何が何でもダムを造る決意のようです。
 
私たちには狂気の沙汰に思えます。。
 
 
 
今日は午後から開かれた佐世保市議会本会議を傍聴するために出かけたのですが、
 
その前に緊急の石木ダム建設促進特別委員会が開かれ、この件についての説明があったことを知りました。
 
 
 
本会議では私たちの請願について、社民党と共産党の2議員が賛成討論を行って下さいましたが、
 
いつも通り、4名の議員(社民党と共産党)以外は反対で、よって不採択となりました。  
 
 
 
佐世保市議会よ、長崎県議会よ、思い出してほしい。
 
1982年の強制測量の時のことを。
 
権力の力で強制的に住民を排除して行った測量が、どれほど県民の反発を招いたか!
 
今回それをやれば、その何十倍、いや何百倍もの非難の声が全国から届くだろう。
 
 
 
議員たちよ、想像力を高めてほしい。
 
行政代執行を実施して13軒の家を取り壊すシーンを。
 
それはおそらく、戦後日本で最大規模となる、公共事業のための権力による人権侵害。
 
長崎=平和のイメージは一夜にして地に落ちるだろう。
 
 
 
私たち長崎県民は、命を貴び、平和を愛する県民ではなかったのか?
 
 

強制収用中止を求める請願不採択についての新聞報道

昨日の請願不採択について、新聞全紙が今日の紙面で報じています。

地域面ではなく社会面で報じている新聞もありました。

佐世保支局の記者の皆さんの関心の高さに感謝します。

 

毎日新聞

 

西日本新聞

 

長崎新聞

 

読売新聞


朝日新聞
      

 

 

佐世保市議会 “ 強制収用中止 ” 求める請願不採択

今回で6回目となる「強制収用中止を求める請願」は、またも不採択となりました。

佐世保市議会 “ 強制収用中止 ” 求める請願不採択

 

請願文書は以下の通りです。

                                        平成27年6月18日 

佐世保市議会議長 市岡 博道 様 

                         (請願者)石木川まもり隊 代表 松本美智恵

                              水問題を考える市民の会 代表  篠正人

                         (紹介議員) 早稲田矩子

                                 山下千秋

 

    石木ダム建設について強制収用手続き中止と地権者等との協議を求める請願

 

(請願の趣旨)

 県営石木ダム建設計画の一部である付替え県道工事について、長崎県当局が、地元住民の永年にわたる強い反対意見を踏み躙って6月12日に着手しました。

これは石木ダム建設の突破口だとして、地元住民等は身を挺した抗議行動を続けています。

 石木ダム建設計画に対して、地元住民はふる里に住み続けたい、美しい自然を壊してはならないと強く反対しました。現在も13世帯約60人の住民が半世紀に亘って反対し、 ダム用地としての提供を拒んでいます。

 県当局は、石木ダムの目的を佐世保市の利水と川棚町の 治水としていますが、その内容は度々変遷しています。利水並びに治水の専門家は、既に無用なものだと指摘しています。しかし県当局は、専門家の批判には耳を傾けず、計画に固執し、土地収用法を援用して反対地権者所有地等の 強制収用を行おうとしています。

 石木ダム建設計画を提起したときの県知事は、住民の理解が得られなければダムは造らないと約束しています。しかし、その後の知事は、ダム建設ありきの強行姿勢です。

 しかも、反対地権者等が建設計画の問題点を指摘して、その解明のための話合いを求めても、中村県知事は一度のみ応じましたが、それも建設ありきの主張を述べるにとどまり、問題解決の姿勢がありません。民主社会ではありえない態度です。

 このまま県当局が建設を強行すれば、不測の事態を招く ことが心配されます。

 利水については、佐世保市当局も共同事業者です。石木ダムが建設された場合を想定して、専門家は、市水道局が発表した資料に基づいて、建設費とその後の維持費をあわせると1173億円にものぼると試算しています。

 石木ダム建設は、佐世保市民も自らの問題として真剣に考える必要があります。佐世保市民を代弁する立場にある市議会としても、真摯に検討されるよう要望します。

 

(請願事項)

1.長崎県知事ならびに佐世保市長へ、強制収用手続きは中止することを求めてください。

2.長崎県知事ならびに佐世保市長へ、石木ダム建設計画について地元地権者等が提出している公開質問書等に基づく検討を行い、当該地権者等と真摯に協議することを 求めてください。

 

以上、請願いたします。

 

追加趣旨説明として、次の文書を読み上げました。

 

石木川まもり隊の松本です。補足説明致します。

私たちは強制収用だけは止めて下さいという趣旨の請願を、過去5回やってきました。いずれも委員会では全会一致で不採択でした。

理由は、<まだ強制収用すると決まったわけではない。県は話し合いによる任意の解決を目指して努力しているところである。「任意での解決ができない場合に」という仮定のことを採択はできない>というものでした。

しかし、そう言い続けたこの3年の間に強制収用の手続きは粛々と進められてしまいました。

先月22日、ついに4世帯の農地約5,500㎡について収用裁決が出され、明渡し期限も通告されました。畑の場合は8月24日まで、水田の場合は10月30日までです。

川原のおばあちゃんたちは畑仕事が生きがいです。歳はとっても畑に出て安心安全の美味しい野菜を作り、家族に喜んでもらう、その野菜で美味しい漬物を作り遠くで暮らす子や孫にも送って喜んでもらう、それが生きがいで、元気に過ごしておられます。その生きがいがまもなく奪われようとしています。

また、新たな土地約3万㎡の収用裁決申請がまもなく出されようとしています。そこには4世帯の宅地が入っています。4軒の家があり、4つの家族が今そこで幸せに暮らしています。その家も数か月後には裁決されるでしょう。そして、そのまた数か月後には明渡し期限が来て出て行けと言われるでしょう。県はそのための手続きを進めています。させぼ市議会はそれを認めるのですか?

 

昨年9月議会で請願した時に、川原の地権者のお一人がここにきて意見陳述されました。

その方は「もしも私の家が取り壊されそうになったら、私は家の柱に自分の体を鎖でくくりつけて抵抗したい。家を壊されたら、戻って来て、そこに小屋を建てて住みつく。その小屋を壊されたら、また新たな小屋を建てて住む。その繰り返しになるだろう」とおっしゃいました。そんな犠牲を強いてまで水が欲しいと、佐世保市民は思っているでしょうか?

石木川まもり隊は過去5回ほどアンケート調査をやってきましたが、強制収用だけはしてほしくないと答える人がほとんどです。中には「そんなことまでして造ったダムの水は飲めませんよ」と言う人もいました。

 行政は一度決めた事業はなかなか見直そうとしませんが、議会はそうではないはずです。市議さんは私たち市民の代表で、私たちの声を議会に届け、行政をチェックするのがお役目のはずです。最近は新聞の声の欄などを見ていると強制収用に反対する意見ばかりです。

 このような現状に危機感を感じている方々がいます。先日(6/29)県議会環境生活委員会の審議の様子をインターネット中継で見ていたのですが、その委員会の委員のほとんどが「最近は反対派の声ばかり聞こえてくる。推進派ももっと声をあげてもらわねば。どうなっているんだ」と河川課長に苦言を呈していました。ほんとにおかしなことを言う方々だと思いました。県民の声を届けるのではなく、県の方針を県民に押し付けようとするなんて、県議としての資質を疑いたくなりました。佐世保市議の皆さんはそのようなことはないと思っています。 

 一昨日4日(土)私たちはアルカスSASEBOで石木ダム問題の集会を開きました。生憎の雨天でしたが、イベントホールがほぼ満席となりました。

講師のお一人の板井弁護士がおっしゃっていたのは、大型公共事業の必要性を決めるのは地域の住民であるということでした。なぜなら、その事業には莫大な費用が必要で、それだけのお金を負担しても必要かどうか判断できるのはその地域の人だからです。石木ダムで言えば、莫大な税金と水道料金の負担に変えてもダムの水が欲しいと佐世保市民が判断するかどうかということです。4日の参加者の多くは、ダムを造るお金があれば老朽管の更新に取り組むべきだとアンケートの感想の中でのべていましたが、とにかくこれ以上無駄な公共事業はしてほしくないという趣旨のものばかりでした。

 長崎市や諫早市は水需要予測を見直した結果、本明川ダムから撤退しました。諫早市長は「予測が甘かったが、今の時点で中止する方が将来の負担が軽くなる」と語っていました。佐世保市も是非見直す勇気を持ってほしいです。

 皆さんは石木ダム建設促進を目的とした委員会だから、見直しはできないと言われるでしょうが、少なくとも強制収用まで目的にはなっていないはずです。

地権者の意思は絶対変わりません。登記簿上強制収用されても、皆さんは絶対にふる里を出て行かれません。そうすると、強権発動しかありません。警察を使って強制排除し、ブルドーザーを使って13軒の家を壊すしかありません。そのような野蛮な人権侵害を、今の日本で実際にできると思われているのでしょうか? 

 4月の市議選の直前に40人の候補者の方に石木ダムに関するアンケートをお送りしましたが、回答が帰ってきたのは6人の方だけでした。あとの方は有権者を無視しているのか、石木ダムに関するものは答えたくないのか、わかりませんが、たいへん残念でした。

 強制収用に関する質問では6人中4人が「反対する」で、1人が「わからない」、もう1人はどれも選択せず「熟慮が必要と思われるが、個人としては、強制的な収用については疑問を持っている」と書かれていました。つまり「強制収用に反対しない」に丸を付けた人は1人もいませんでした。その回答者6人の中のお2人はこの委員会のメンバーです。 

 どうか、この強制収用についてだけは、皆様の良識と良心に従って中止を求めていただけますようによろしくお願い致します。

 

しかし、この訴えも、何の効果もありませんでした。それぞれの会派を代表して述べられた意見は、

 

・小野寺委員(民主市民クラブ)

13世帯の郷土への思いは理解できるが、出て行かれた54世帯の思いも受け止めねばならない。

本市は過去にも渇水で辛い経験がある。近年の異常気象を考えるとダムは不可欠。

この事業は公平公正な機関で認められたもの。今後も県と一体となって粛々と手続きを進めてほしい。

 

・橋之口委員(市政クラブ)

憲法25条の2項には、国は国民の生存権保障義務があり、公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないとしている。

本市の水資源不足は深刻な状況であり、生存権を守っていくためにダムは必要だと思われる。

40年かけてもまだできていないということは、それだけ慎重に対応しているということでもある。

 

・萩原委員(自民党市民会議)

平成6年の渇水のとき私は酪農を営んでいた。水不足の辛さ、もらうことの難しさを経験している。

石木の皆さんには心からお願いしたい。

 

林委員(緑政クラブ)

協議を求めることは大事であるが、そのスタンスの隔たりが広がっている。

知事の態度が民主的でないとされるのは残念。精一杯の努力が行われていると思う。

 

森田(公明党)

双方とも話し合いを望んでいる。強制収用に反対するのは今の段階ではない。

 

以上のような意見表明の後、裁決に入り、賛成者無し。

よって今回も全会一致で不採択となりました。

 

それにしても、残念です。

この8人の委員の中には、ダム有りきではない、建設的な意見交換ができるに違いないと勝手に思い込んでいた方々が数名います。

しかし、この委員会の委員になられたということは、委員会の設置目的が「石木ダム建設の促進」とされていますから、推進派になられたということですね。

8人中2人はかつて「強制収用には反対」とおっしゃっていたのに・・・

どこで思いが変わられたのでしょうか?

なぜ変わられたのでしょうか?

切に、知りたい!と思いました。   

 

大成功!石木ダム問題ブックレット出版記念集会

9時前、会場へ資材搬入した時に降っていた雨は、午後1時にはもう止んでいたのでしょうか?

会場にはたくさんのお客様!

宣伝不足+雨天で会場はガラガラになるのでは・・・という不安は杞憂に終わりました〜

 

まず最初は、板井優弁護士によるブックレット出版記念講演「石木ダムの真実」。

石木ダムの治水や利水について県や市が説明していることのおかしさ、

どうやったら石木ダム問題を解決できるのか、

大型公共事業は住民が決めるというルールを作ろう

などと語ってくださいました。

 

続いて、パタゴニア日本支社長辻井隆行さんによる特別講演「失うものは美しいもの」。

パタゴニアは何を作っている会社なのか、

なぜ環境問題に取り組むようになったのか、

世界の実情、企業としての使命などなど語られた後、本論に・・・。

会場の皆さんは食い入るようにスクリーンを見つめています。

皆さんの真剣な眼差しと、

会場全体が耳をそばだてているような空気感が印象的でした。

そしてなぜ石木ダムなのか・・・

 

その川原の住民を代表して、岩下すみ子さんが駆けつけ挨拶をしました。

仲間の皆は今も現地で抗議行動をやっています。私たちは絶対に負けません!と。

33年前の強制測量の時の写真を掲げているのは川原の若者と子どもたち。

 

その若者が中心になって、フィナーレの「こうばるのうた」の合唱が始まりました。

こんなに小さなE君も、大きな声で元気に歌ってくれました。

ここはこうばる ほたるの里 自然を守る人が住む

ふーるさーとあーいするー ひーとがーすむー と皆で手を繋ぐと、会場からは大きな拍手。

たくさんの人がうるうる。涙をふくのと拍手をするので忙しい・・といった感じでした。

 

閉会の挨拶が終わると同時に、ロビーは人であふれました。

飛ぶように売れていくブックレット。執筆者である弁護士の先生方も売り子として手伝ってくださいました。

最終的には、なんと、202冊も売れました〜

そして、買ったばかりのブックレットに弁護団長馬奈木弁護士のサインを求める人の列。

馬奈木先生、ほんとにお疲れ様でした!

署名コーナーにも人が・・・。

集会の成功を実感しました。

お二人の講師と、地権者の皆さんに、心から感謝! 

 

そして夜。川原ではパタゴニア幹部と住民との交流会でまたまた盛り上がりました〜

いつものご馳走+笑顔のご馳走で、みんな満腹+幸せ。

自由な会話の場でも話が弾みます。

ここで、パタゴニアからのサプライズ!

新作のパタゴニアTシャツ!

NO ISHIKI DAM のTシャツです!

なんと夏の展示会で一般販売されるそうですが、その前に、川原の皆さんにプレゼント!

いいなぁ〜

 

最後にパタゴニアの皆さんで壁に寄せ書きをしていただきました。

5月に改修したばかりの川原公民館のきれいになった白壁に、記念すべき寄せ書きです。

最後にスタッフ一同として書かれた言葉、

   「支援を続けさせて頂きます!」

愛と勇気と覚悟の詰まった言葉だと思います。最高ですね。  

 

今日の新聞から

今日の長崎新聞「記者の目」。

そうなんです。

川原の人々は決して怖い人たちではありません!

家族と隣人と自然を愛し、大好きなふる里で穏やかに楽しく暮らしていければそれでいい、それだけでいい、

と平凡な暮らしを願う人々です。

 

そのように願う人々は多いと思うので、そういう意味では「普通」かもしれませんが、

願うだけでなく、その願いを実現させるために行動する、行動し続ける、という人々はなかなかいないでしょう。

そういう意味では「普通ではない」かもしれません。

 

その願いを一顧だにせず、工事を進めている県に対し、地元では今日も抗議行動が続けられています。

土曜日の明日も続けます。

明日はほんとうなら佐世保に来て下さるはずでした。

この集会に参加するために。

(今日の西日本新聞佐世保版)

 

でも、現地の皆さんは抗議行動を続けるために、来ることができません。 

だから、私たちは地権者の皆さんの分まで頑張って、明日の集会を成功させたいと思っています。

 

少しでも多くの県民の皆さんに集まって頂いて、

抗議行動の様子や目的を伝えたい、皆さんの理解を得るためにも・・・

そしてもちろん、その前提として石木ダム問題の真実を知っていただく、そのことが何より大切です。

 

この新聞記事にもあるように、板井弁護士とパタゴニア日本支社長辻井氏の、2つの講演は必聴です!

ご都合のつく方は、ぜひアルカスへ!

お待ちしています。

 

「消える」のではなく、「消す」のです

3日前のブログで紹介した、長崎県議会環境生活委員会。

そこで、委員たちが口をそろえて言っていた「最近聞こえてくるのは反対派の声ばかり」について、

少し考えてみました。

確かに私たちは、公開質問状を出したり、署名を集めたり、申し入れをおこなったりしていますが、

それは最近始めたことではありません。

このブログもそう。もう6年も前からやってることだし・・・

では何故、今頃、委員はそんな風に感じたのかな?

 

そう思って、最近の新聞を見てみると、たしかに声の欄にも、石木ダムに関する投稿が増えてきたようです。

こちらは3日前の「こえのひろば」に寄せられた投稿文。

県民の理解が得られているとは思えない事業のために、「個人の財産を強制的に取り上げていいものでしょうか」

「中村知事は住民を説得できないのであれば、潔くダム建設は断念すべきです」と書かれていました。

とてもシンプルで、わかりやすい!

 

また、昨日の投稿欄には、こんな声が。

石木川とその流域の風景を目の当たりにして感じた率直な思いが綴られています。

「今の日本がどこかに置き忘れてきた風景と人々の絆」

それを「壊し、水没させていいのか」「人権侵害そのものではないか」として、再考をもとめています。

 

また、こちらはそれらの投稿記事の間に書かれた6月30日の「水や空」です。

 大好きだった向田邦子さんの名前があったので、目を止めて読み進んでいくうちに、ドキッとしました。

「壊れた」と「壊した」の違い。

小学生の邦子さんにその違いを気づかせ、責任の所在について自覚することの大切さを教えたお父さま。

その厳しさや潔さも、今の日本人が失ってきた美しいものの1つのような気がします。

 

智記者は、この話からダム計画のことを連想してくれました。

全く同感です。

ダム計画を進めるということは、ある地域を、誰かにとってのふる里を地図上から「消す」ことです。

ふる里は勝手に「消える」わけではないのだから、県が、市が、ではなく、

中村県知事や朝長市長が決断して「消す」のです。

 

「そうまでして進める事業なのか」と私たちも何度も問いかけてきましたが、

知事も市長も、馬耳東風、何ら見直そうとはしません。

筆立ては新しく買い替えることができますが、ふる里の代わりはないのに・・・

 

向田邦子のお父さま、中村知事の夢の中にでてきて、知事を叱ってくれないかな〜  

 

 

 

 

 

県の意にそわない県民の声は、聞こうとしない県議たち

今日の長崎県議会環境生活委員会で、私たちのラッピングバスについて取り上げられていたと聞き、

ustreamの録画を覗いてみました。

http://www.ustream.tv/recorded/65391451

土木部長と河川課長から石木ダムの進捗状況についての説明の後、

委員からの主な意見は、「賛成派の声が聞こえてこない」ということ。

・反対派の声ばかりが聞こえてくる。

・反対派の話を聞いて、「ああ、なるほどな」と県民の皆さんがなってしまいよる。

・推進派の声をもっと大きくせねば。ピーアールが足りない。

・佐世保市民は節水に慣れてしまってる。

・川棚町では過去に大きな洪水があったことを県民に分かってもらわねば。

・反対派が活動してるように推進派も活動してもらいたい。

 

本末転倒の議員たちばかりで呆れます。

県議は県民の代弁者。

県民の声を届けるのが仕事。

石木ダム反対の声ばかり聞こえるなら、石木ダムはもう要らんのじゃないか?と行政に問いかけるべきなのに、

推進派の市民県民がもっと声をあげ、もっと活動するよう指導せよと行政の尻を叩いている。

あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜嘆かわしい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

河川課長の答弁は、

マスコミにも反対派の意見が取り上げられる事が多く・・

県民だよりとかいろいろやってはいるんですが・・佐世保市とも協議して広報活動をもっと努力していきたい。

でした。

 

全くです。

行政は、県民だより、広報させぼ、水の輪、水道だより、新聞広告、県政チャンネル・・

あらゆるメディアで、お金をかけて、十分広報活動なさっていますよ。

質問していた委員たちが何も見てないだけ!勉強不足も甚だしい!

 

そして、ついに、こんな質問が飛び出しました。

中村委員:今ネットで見ていたら、西肥バスにダムの必要性を問いかけるバスが走ってるそうだが、

     西肥バスは県の公費入ってないの?補助金とか・・

     こういう一つの団体のものをさ、公共のバスがそれを掲示して走るのは大丈夫なの?

河川課長:佐世保市によると、市バスにも掲示させてほしいと言ってきたそうですが、

     そちらは丁重に断ったということです。

中村委員:西肥バスについても調べる必要があるだろう?

     片方だけの掲示物を掲げるのは良くないだろう?

     どうなんだ?

河川課長:早急に調べてご報告します。

 

このやり取りに至っては唖然としました。

「西肥バスに補助金払ってないの?」と聞くってことは、補助金払ってたら、圧力かけて車体広告を止めさせろってこと?

あらら、自民党の若手勉強会と同じですね。

と思ったら、この中村委員は自民党議員でした。やっぱりね〜(表現の自由が全くわかってない党だ!)

 

「片方だけの掲示物を掲げるのは良くないだろう?」

本当にそう思うんだったら、もっと早く言わんかい!

推進派のバスは20年前からずーっと走っていたんだよ!

片方だけの主張を載せて、西肥バスも市バスも。

 

20年後にやっともう片方の主張を掲げさせてもらえたのに、それを潰そうとするんかい!?

河川課長ならその事実関係を説明できるだろうと思っていたら、

知らない?調べて報告します?

もー、ホントに皆さん勉強不足というか、情報収集できてませんねー。

長崎新聞にも西日本新聞にも大きく出たのに。

NBCのニュースにも登場したのに。。。

 

行政も県議会も、「世の中の動きを察知し、県民の意思に寄り添う」ことをしようとせず、

ただただ自分たちがやりたいことをしゃにむに推し進めようとしているだけなのでしょうか?

イサカン問題が解決しないはずです。

 

はじめ呆れて、次に怒って、最後は空しさばかり・・・