意見広告「失うものは美しいもの」

今日(4月23日)の長崎新聞17ページをごらんください。

全面、パタゴニアによる意見広告です。

同じものが昨日の朝日新聞6ページにも掲載されました。

 

失うものは美しいもの

水は足りています

ダムはほんとうに必要か皆で考えましょう

 

わたしたちが伝えたかった思いです。

本文の最後に、

とあるように、パタゴニアの皆さんと私たち「石木川まもり隊」で、

何度も何度も意見交換しながら生まれたコピーです。

原稿はこちらです。(「こちら」をクリックすると大きな原稿が出てきて、本文が読めます)

私たちが調べてきたこと、なぜ石木ダムを止めたいと思っているか、

それを多くの皆さんに伝えたかったのです。

その願いをパタゴニアさんが受け止め、共有し、形にしてくださいました。

 

あなたもぜひ受け止めてください。

そして考えて下さい。

よかったら、あなたのお考えを聞かせてください。

対立するのではなく、共に考えていきましょう。

佐世保の未来、川棚町の未来、長崎県の未来のために。

それは日本の未来であり、

美しい地球の未来でもあるのです。

 

佐世保市の相次ぐ水道管破裂 止められないのはなぜ?

今日の長崎新聞に佐世保の「相次ぐ水道管破裂」問題が取り上げられています。

40年の耐用年数を超えた水道管が全体の19.2%にも上るとのこと!

それでは水道管破裂事故が頻発しても不思議はありません。

減圧弁を取り付けるなどの対策で件数は減少してきているそうですが、

あっちがおさまったら今度はこっちが破裂するといった「いたちごっこ」がまだしばらく続くらしい。

水道局職員の皆さんのご苦労、お察しします。

 

でも、破裂が多い原因として、地形的な問題で高水圧になりやすいとか、

「旧海軍の街ゆえ」などをあげていますが、それらは言い訳にすぎません。

要は老朽化です。耐用年数を超えているのですから、早く取り換えればいいのです。

ガス管でも電線でも古くなったら取り替えます。

ガスが漏れたら大変です。大事故に繋がります。

電気がストップしたら日常生活はマヒ状態に陥るでしょう。

だから、事前に漏れないうちに、切れないうちに新しいものに取り換えて、リスク回避するのは当然です。

なぜ、それが水道管ではできないのでしょう?

財源に余裕がないからです。

水道管の更新費用には多額の費用がかかりますが、

人口がどんどん減り続け、それに伴って水の使用量も減り続け、結果、水道料金収入もダウン。

だから、どこの自治体も水道管の更新予算を捻り出すのに四苦八苦です。

佐世保に限ったことではありません。

ところが、佐世保では、財源もないのに、過去の計画に縛られて石木ダム事業にお金を投じ続けている!

毎年毎年億単位のお金を石木ダムに捧げている!

その結果、水道管破裂事故が続いているのです。

水が足りないと言いながら、水漏れ対策が後回しになっている・・・ヘンですよね?!

 

一日も早く、石木ダムという呪縛から解放され、安心安全な佐世保市水道の経営を切に望みます。

 

地方選挙の第二幕が開きました。

佐世保市では、現役で石木ダム推進の朝長氏の無投票当選が決まってしまい、残念です。

せめて市議選では、水問題や税金の使い方を市民目線でしっかり考える人を選びたいものですね〜 

 

アンケートへの回答者 11人中2人だけ

明日は長崎県議会議員選挙の投票日ですね。

石木ダム問題は県の重要課題でありながら、ほとんど争点になっていないようです。

なぜなのでしょう?

私たち(「水問題を考える市民の会」+「石木川まもり隊」)は各候補者の思いを知りたくて、アンケートを実施しました。

特に佐世保選出の候補者には、県議会で佐世保の水問題をしっかり論じて頂かねばならないので、

利水の観点を中心に6項目からなる質問を設け、県政アンケートとして各候補者の事務所に3月27日に郵送しました。

佐世保・北松地区の候補者は11名ですが、今日現在回答が送られてきたのはわずか2名のみ!

残り9名の方は、完全無視です。

理由は何でしょう?

石木ダム問題が難しくて答えられない?

興味が無いので読む気もしない?

一部の有権者のアンケートなんぞ答える必要もない?

いずれの理由も県議候補としては失格だと思います。

そのような人たちに県政を委ねねばならないなんて、

これでは、佐世保や長崎県の未来が明るいはずがありませんね〜

 

アンケートに答えて下さった2人の候補者の回答を公開させて頂きます。

皆様の参考になれば幸いです。

 

 

石木ダム問題を世界に発信!

4月6日の記者会見の様子がyoutubeにアップされました!

百聞は一見に如かず。

是非ご覧ください。

 

 

パタゴニアが何故ダム問題に取り組んでいるのか?

なぜ石木ダムなのか?

川原の住民はなぜ石木ダムに反対しているのか?

彼らが最も訴えたかったのは何か?

外国特派員の記者たちはどんな質問を投げかけたか?

ダムの専門家や法律の専門家は、それにどう答えたか?

 

ぜひ、この動画を見て、ご確認ください。

そして、よかったら、この動画をあなたのお知り合いにも拡散して頂けると嬉しいです。

 

石木ダム地権者 外国特派員協会で記者会見

4月6日、有楽町の電気ビル内にある日本外国特派員協会で、パタゴニアによる記者会見がおこなわれました。

右から司会役の外国特派員、石木ダム対策弁護団副団長の板井弁護士、パタゴニア日本支社長の辻井さん、

石木ダム建設予定地に住む地権者の岩下さん、同じく石丸さん、最後は通訳のRさん(パタゴニア社員)。

 

外国特派員だけでなく日本の新聞記者さんも数社参加していました。

その中の1社、長崎新聞の山口記者は翌日、以下のような記事を書いています。

 

また、フリーランスのまさのあつこ氏の記事はグラフや写真も貼付したより詳しいもので、
yahooニュースにアップされています。

「ビジネスを手段に環境危機に警鐘を鳴らすパタゴニアが石木ダム反対を支援する理由」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20150407-00044603/

 

これらの記事を読んでいただければ十分かと思いますが、少々補足を・・・

 

こちらがパタゴニア日本支社長の辻井さん。

昨年秋より石木ダム問題に多大なる関心を寄せてくださっています。

今年1月には川原にも佐世保にも足を運び、自分の目で耳でしっかり確かめた上で、

石木ダム反対運動への全面支援の決断をされました。

 

石木ダム建設予定地「こうばる」の写真や、

石木ダム計画の歴史や目的や、

利水目的に関する資料(不可解な水需要予測のグラフ)などを示しつつ、

その客観的必然性が低く、豊かな自然と60名の人権までをも踏みにじることになる石木ダムの建設に、数百億円もの大切な税金が投じられようとしていると指摘、「この石木ダム建設阻止活動の支援を通じて、冷静な議論のもとで計画が見直され、日本における他のダム建設を含む多くの公共工事が再評価されるきっかけになることを願っています」と語られました。 

 

続いて、地権者の石丸さんが訴えました。

私の田んぼも強制収用の最初の対象地になっています。近々収用裁決が出ると聞いていますが、収用裁決されても田んぼを作り続けます。今年も耕作の準備を始めました。手前味噌ですが、川原の米はとても美味しいのです。出来れば、ここで皆さんに食べていただきたいくらいでした。黄金色の稲穂の美しさ、自分で作った安全・安心のご飯を食べる時、私は幸せを感じます。戦後繁栄し贅沢になった日本ですが、これこそ真の贅沢であり最高の幸せです。この幸せを子や孫に残さなければなりません。この田んぼを守り続けていかなければなりません。

通訳のRさんは、練習のとき涙が出て困ったとおっしゃってましたが、本番ではバッチリ!素晴らしい通訳でした。

 

同じく地権者の岩下さんも、こうばる住民のふるさと愛・隣人愛を伝え、

「半世紀にわたる長い闘いに負けて出て行った方ももたくさんいますが、その圧力に負けずに残っている13世帯60人の団結はより強固になりました。故郷を後にされた方が帰ってこられるように、残っている私たちが頑張りたい」

と用意した文書を読み上げました。

 

最初に口火を切ったのはドイツ特派員の方。

その後も次々に質問が出され、記者さんたちの関心の高さが窺えました。

・全国のダムの中には見直され中止されたダムもあるのに、石木ダムはなぜ残っているのか

・石木ダムに反対するということは、また平成2年のような洪水がおきたらどうするのか?

・50年も反対運動をしているのは素晴らしいが、若い人々は地元に残っていないのではないか?

というような質問も出され、1つ1つに辻井さんや地権者の皆さんだけでなく、

弁護団の板井先生や水源連の遠藤さんなども、しっかり説明をなさっていました。

 

会見終了後、パタゴニア日本支社のある鎌倉に移動。

支社の若い皆さんとの交流会に臨みましたが、

地権者の皆さんの声に誰もが真剣に耳を傾け、聴き入り、涙ぐむ人も・・・

(これからもきっと力になって下さる…と実感しました)

 

地元紙も紹介 米衣料「パタゴニア」 石木ダム反対派を支援

今日の長崎新聞に、昨日パタゴニアが公表した内容についての記事が掲載されました。

河川課の浦瀬企画監は相変わらず「治水、利水の両面で必要な事業だ」と仰ったとか…

いつもその言葉を繰り返すばかりで、根拠は何故か示してはいただけない。

すでに示した、すでに説明したと繰り返すけれど、その説明が不十分なので私たちは何度も聞かざるを得ない。

 

パタゴニアさんがおっしゃっているように、

「冷静な議論の下で」計画の必要性について、もう一度考えてみるべきです。

3月31日付の県からの回答も、文書だけで説明は拒否されました。

これほど拒否が続くと、「説明した」からというよりも「説明できない」ので逃げているのかも・・

と思われてしまいますよ〜

 

パタゴニア 石木ダム反対運動を「全面的に支援」!

今日、こんなプレスリリースが・・・

地元長崎県のマスコミはびっくり!!!です。

エイプリルフール?

まさかね〜

というわけで、記者さんたちからも確認の電話などありました。

無理もありませんよね。

アメリカに本社のあるアパレル企業が、日本の田舎のダム反対運動を「全面的に支援します!」なんて、

にわかには信じがたい出来事です。

 

でも、ホントなんです。

パタゴニアは「ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」ことを理念として掲げ、

特にダム問題には深い知識と強い使命感に基づいて映画まで製作し、啓蒙活動をおこなってきました。

そんな企業に働く人々が石木ダム問題に出会って、かつてない憤りを感じられたのでしょう。

そこにある環境危機は自然環境だけではなく、

人々の暮らし、営み、コミュニティーまでが破壊されてしまうという生活環境の危機が迫っていたのですから。

 

日本支社長の辻井さんのコメントには、こう書かれています。

客観的必然性が低く、豊かな自然だけでなく、そこに住む13世帯60名の人権までも踏みにじることになる石木ダム建設に、数百億円もの大切な税金が投じられようとしています。
パタゴニア日本支社は、この石木ダム建設阻止活動を通じて、冷静な議論のもとで計画が見直され、日本における他のダム建設を含む多くの公共工事が再評価されるきっかけになることを願っています。

 

                  

 

 

 

 

通行妨害禁止の決定下る

3月24日、県が申し立てしていた仮処分について、ついに裁判所の決定が下されました。
 
 
地権者を含む16人に対し、通行を妨害しないよう命じ、
残り7人に対しては「妨害したと認めるに足りる的確な疎明はない」として、
申し立ては却下されました。
 
昨年7月、石木ダム建設のための「付け替え道路」の工事再開の際に、
地権者や私たちが工事入口付近で8日間にわたっておこなった抗議行動に関する処分です。
 
私たちにとっては想定内の決定であり、むしろ、
仮処分の申し立てでありながら、裁判所が7ヶ月半もの時間をかけて慎重に判断されたことを、
評価したいと私は思います。
 
県はこの決定を受け、来月にも工事を再開する方針を示したようですが、
また昨年と同じ睨み合いをやりたいのでしょうか。
 
その前に、まず話し合いをやるべきです!
3月4日に地権者や私たちが提出した質問に、いつ答えるのですか?
地権者の求める説明には応じず、何度県庁を訪れても知事は会ってくれず、
手続きや工事だけは力ずくで進めようとする。。
 
現政権と同じですね。
沖縄県民と川原住民がオーバーラップします。
なぜ県は住民の声を聞こうとしないのですか?
なぜ住民の疑問に答えようとしないのですか?
 
「日本は法治国家だから」と沖縄県のやり方を批判し、工事は進めると菅官房長官は断言しましたが、
長崎県も同じことを言うのでしょうか。
 
ここは県が買い取った土地だから、住民がどんな反対しても工事は続ける、
それを妨害する者は法により罰せられるべきだと。
 
では、貴方たちの約束違反はどうなるのですか?
他者に法を守れというなら、自らがまず、約束を守るべきでしょう。
 
昭和47年に取り交わした長崎県知事と川原郷総代との覚書、つまり、
ダム建設の必要が生じたときは、協議の上、書面による同意を受けた後に着手すること、
この約束は平然と破り、勝手にどんどん進めているではありませんか!
 
まずは協議です。話し合いです。
起業者と地権者がしっかりとことん話し合い、理解を得た上で、文書を交わし、
そうしてやっと工事が始められるのです。
 
 
その約束を無視して、
国が認めたからとか、第三者機関が評価したからとか、みんな他人のせいにして、
工事だけは何が何でもやろうとする・・
 
県民の理解が得られるとお思いですか?
その工事費を負担するのは私たち県民です!
 

「実績は単なる数字、見直しの必要性はない」石特委員会

「国が事業の必要性を認め補助金継続を判断した」「第三者機関がこれでよしと評価した」

だから水需要の実績値が予測値と乖離していても、予測が間違っていたとは言えない。

「議会は石木ダム建設促進決議をあげている」「本委員会は石木ダム促進のための委員会だ」

だから需要予測の見直しに賛同すれば矛盾が生じる、整合性がない。

そのような理由で、私たちの請願(水需要予測の見直しを議会から当局に求めてほしい)は、

石木ダム建設促進特別委員会において不採択となりました。

 

本当に情けない気持ちでいっぱいです。

国が認めたものは間違っていない、第三者機関の判断は常に正しい、議会がそれをとやかく言う必要はない、

と本気でお思いなら、市議会議員なんてお辞めになれば?

議会の決議は絶対で、それが間違いであったと気づいても永遠に見直しできないというのなら、

佐世保市議になれるのは神様しかいませんね。

市議は市民の代弁者であり、市議会は行政のチェック機関であるはずなのに、

行政のチェックを求める市民の声には耳を貸さず、市当局の代弁者になってしまってる。

そんな議員など、はっきり言って要りません。

みなさん、来月の市議選には、市民の声に耳を傾け、それを議会に反映させてくれる人を選びましょう〜

 

準備した資料も、化石のような頭の石特委員には役に立たなかったけれど、

せっかくなので、ここにアップして、少しでも多くの皆さんに見ていただくことにします。

関心のある方、よかったら、お付き合いくださいませ〜 

 

まず、このグラフをごらんください。

青い線が一日最大給水量の実績値で、赤い線がその予測値。

平成24年度の石木ダム事業の再評価の時に出された予測です。

2年後の平成26年度の予測と実績を比べてみると、その開きはこんなにも大きいのです。

予測では前年度より大幅に増加して91,717㎥になるとのことでしたが、

実際には77,210㎥と、前年より減っています。

その差、約14,500㎥!

まだ26年度は終わっていませんので、77,210という数値は確定ではありませんが、ほぼ確定です。

かつて3月に一日最大給水量を記録した年はありませんから。

それにしても、この乖離は今後ますます大きくなるでしょう。

石木ダム完成予定年度の29年度には約10万3千㎥に達するとの予測です・・

 

どこから、こんな数字がでてくるのでしょうね〜

日本中どこでも水需要は減っているのに。

これが、そのグラフです。

日本中の上水道と簡易水道の一日最大給水量の実績値をグラフ化したもの。

1994年以降、ずーっと右肩下がりです。

それもそのはず。人口が減っているのですから。

使う人が減れば、水使用量が減るのは当たり前。

人口がいまだに増加し続けている東京都でも水需要は減っているのだから、

人口減少が激しい佐世保市の水需要が増えるわけはない!

これは転入者に比べて転出者が多い、つまり人口流出傾向の高い市町村のランク。

なんと、1718市町村の中で、長崎市が第5位、佐世保市が第6位という県内2大都市がトップ10入り!

そこで、長崎市はこの人口減少の厳しい現実を2年前にきっちり受け止めました。

平成24年度の再評価のとき、水需要予測を次のように見直したのです。

 

〇〇〇と続く線をご覧ください。

予測も実績値のように右肩下がりに修正しました。

その結果、前回まで必要としていた新たな水源7,500㎥の必要量はゼロと判断し、本明川ダムから撤退。

諫早市も必要量を半減、長与町・時津町も賛同し、今年3月末に県南部水道企業団は解散されます。

それが決まったときの同企業団長の諌早市長の弁はこうでした。

「見通しが甘かったと言われるだろうが、今の時点で中止する方が将来の負担が軽くなると判断した」

 

一方こちらは、決断できなかった札幌市。

どこかと同じように、予測が過大だと何度も批判されたのですが、将来は20万㎥も増えると言い張って…。

とうとう2012年10月に当別ダム完成。

すると、2014年3月には新たな需要予測を発表し、なんと予測値を25万トンも下方修正!

以前の予測は当別ダムを造るためのデッチアゲだったことがミエミエ・・・

2013年度以降、小樽市、石狩市、当別町の3市町は当別ダムから給水していますが、札幌市はしてません。

それでも、すでに当別ダム建設のために札幌市は106億円を出資していますし、

さらに給水を始めたら毎年約20億円を支払わねばならないそうです。

 

こんなことにならないよう、造る前に、その必要性をしっかり吟味しなければならない。

行政の示す根拠をしっかりチェックするのが議会の役目ですよね?

そこで、先ほどの一日最大給水量の急激な増加の根拠の1つ、工場用水の需要予測をみてみましょう〜

これまた、急に激増するという予測です。

わずか4年で直近の実績値の3.5倍にも工場用水が増えるなんて・・・

佐世保市は急に工業都市に変貌するとでもいうのでしょうか?

よほど水を使う業種の大企業がやってくるのでしょうか?

いえいえ、その理由は、SSK(佐世保重工業)にありました。

工場用水の大口需要者であるSSK。

その経営方針の転換により、2015年度(平成27年度)から同社の水需要が急増するというのです。

その方針とは、以下の記事の赤い線のところ、

造船部門を縮小して、修繕船部門を拡大するというもの。

修繕船部門では船を洗うための水を大量に使うので、

修繕船の売上が伸びる=修繕船の受注が増える=水需要が伸びるという論理で、

その売上高を全体の13%から25%に拡大と聞いて、売上も2倍になると水道局は考えました。

しかし「全体の」です。

割合が2倍になっても、全体の売上高が落ちていれば、売上そのものが2倍になるわけではありません。

当時SSK自身の予測では、2014年度の売上高は2011年度の60%との見込みでしたので、

修繕船の売上高は2倍ではなく、1.2倍にも満たないと考えねばならなかったのですが・・・

なんと水道局は、2倍どころか、修繕船部門での水需要は13倍にもなり

その結果、SSK全体では5倍になるという。

水増しどころではない、デッチ上げの予測。

こんな予測、見直すべきですよね?

現に、つい一週間前の企業経済委員会で、

水道局自身が示した27年度予算のための工場用水の需要見込みは、1,848㎥でした。

2年前のデッチ上げ予測では、6,604㎥でしたので、自ら3分の1以下に縮小しています。

この予測の誤りは一日平均給水量や一日最大給水量の予測を押し上げ、

その結果、4万㎥の水源不足、それを解決するためには石木ダムしかないとの結論に導き、

そのための大きな財源確保を市民に押し付けるのですから、

それでいいのか、いまこそ見直しを議会から水道局へ求めてください、とお願いしたのですが…

 

私たち2団体から30分ほど説明した後、委員長が「これより質疑に入ります」と言ったものの、

委員からは誰ひとり質問無し!

請願者のSさんが「私たちの請願に賛同していただけるのならいいのですが、採択の前に反対意見を言われても、その場ではもう私たちに発言の機会は与えられませんので反論ができません。私たちの説明に納得して頂けないなら、今ここで質問してください」とお願いしましたが、それでも皆さん、ダンマリです。

傍聴者からも、議会は何をするところですか?沈黙をするところですか?何か言わんですか!と促す発言がありましたが、

それでも質問はなく、休憩に入り、30分後に再開となりました。

再開後は、それぞれの会派の意見をまとめたものを発表しましたが、 

内容は、冒頭お伝えしたように、

国が認めた予測だから間違いはない、

我々は石木ダム推進の立場だから、水は必要と思っている、見直すなんて自己矛盾でできない、

そういう理由で賛同できない。

よって、全会一致で不採択。

 

この結果にも落胆ですが、それだけではありません。

石木ダムの特別委員会委員でありながら、石木ダムについて何もわかってない委員がほとんど。

「今は水は足りていても、想定外の渇水対策のために石木ダムが必要

「この予測は第三者委員会がおこなったもので水道局がおこなったものではない

なんて、誤解も甚だしい。

 

挙句の果てには、こんな発言まで。

「請願者は実績に重きを置きすぎている

「実績は単なる数字

「実績主義では発展が生まれない

「水が豊かであれば企業誘致もできたかもしれない

などなど。

 

委員の皆さんはバラ色の夢を描くのがお好きなよう。

実績に基づかない、希望だけで組み立てられた予測でもって、佐世保市を発展させようとお考えみたい。

夢を持つのはいいことですけどね〜

根拠のない夢は失敗の可能性が大。

失敗した時の責任は誰がとるの〜?

石特委員の皆さんがとってくださいます〜?

今後235億円ほど負担する予定ですよ〜

 

    「平成25年度までに約115億円の支出をしているので、

     あと残り235億円の財政支出をする形になろうかと思う」

    (平成26年9月5日 企業経済委員会 水道事業課主幹・川野氏の答弁より)

 

 

第36回団結大会

今日は第36回「3.14団結大会」の日。

私にとっては7回目。幟や横断幕に飾られた川原公民館の晴れ姿も、かなり見慣れた光景に。

でも、毎年新たな看板も追加されます。

 

午後1時、いつものように石木ダム建設絶対反対同盟の歌を歌って開会。

同盟からの挨拶、この1年の経過報告、弁護団・来賓挨拶、決意表明、決議文採択という流れもいつも通り。

弁護団からは板井副団長が挨拶されましたが、その中で印象的だったのは次の2点。

 

1.かつては川辺川ダム推進派だった人吉市長がその後脱ダムに舵をきった。

 その理由は、防災安全度の視点から。どんなダムでも堤防でも溢れる可能性はある。

 溢れたときどうするか。溢れたときは逃げるしかない。

 ところが、ダムの場合は逃げるのが間に合わないことがあり、被害がより深刻になる可能性が高い。

 

2.ダムが止められない理由の一つは談合。

 国交省ではなく建設省の時代の話だが、談合によりダム建設を請け負うゼネコンが決まると、

 ゼネコンは九地建の局長の印鑑を押してもらい、それをBKに持っていきお金を借りていた。

 借りた金は返さねばならない。ダム建設が始まらなければゼネコンは困る。

 川辺川で公開討論会をやったとき、4000人が集まった。

 が、5時になると推進派の2500人が帰っていった。

 それはゼネコンによる日当動員だったから。

 

なーるほど。そういうカラクリだったのか…

 

いよいよ終盤。毎年楽しみな決議文が読み上げられ、大きな拍手で採択されました。

いつものようにユーモアと知性と決意に満ちた決議文です。

 

最後は元気いっぱいの団結ガンバロー。

 

閉会後は、美味しい手料理いっぱいの交流会。

まずは、高橋弁護士の音頭でかんぱーい!

皆さん、よく食べ、よく飲み、よく喋り・・・

きっと参加者の大半は、これが目当てではないかな〜

斯く言う私も…