大石知事「しっかり聞く」

4月20日、住民と共に川原(こうばる)を歩いた大石知事は、「ふるさとは尊いと認識した。今後は、住民の工事中断への思いを含めてしっかりと話を聞く機会を設けたい」と述べましたが、未だにその機会は実現していないし、そのような気配もありません。

3日前の長崎新聞には、石木ダム事業について、「しっかり住民の考えを聞くことが第一歩。できるだけ早くそういう場を設けたい。一方で事業推進を求める人たちの意見を聞く機会もつくりたい」と答えていました。

正論だと思います。まずはそこに住んでいる人たちの考えをしっかり聞く。しかし一方では推進派の意見も聞く。両方の言い分を聞いた上で知事として判断する。という意味だと思うし、そのように理解したい。

でも、本当にそうなのか?という疑念も湧いてきます。 5月27日には、佐世保市の朝長市長や田中副市長に対し、こう述べています。

「石木ダムは必要不可欠。完成のためには住民の理解を得ることが重要」

これが本心なら、知事の「聞く」とは、住民の「想いや意見を理解するために耳を傾けること」(listen)ではなく、ただ住民の「発言を聞く(hear)だけ」ということ?

つまり、結論はもう出ていて、それを変える気はない。ただ、その結論を言う前に、住民との話し合いは必要。住民の言い分も聞いて、こちらの言い分も伝えて、その上で判断したという形にしなければならないから。

もしそうなら、大石知事もこれまでの知事と何ら変わらない。住民を欺き誤魔化すことになります。

そうではないと言うなら、5月19日の動きについてはどう解釈すればいいのでしょうか?

この日、いつものように座り込みの監視に来た県職員が引き上げてまもなく、大きな重機が近づいて来て、座り込みのテントに向かう赤道の途中に土砂を搬入して道を塞ごうとしたのです。
住民の皆さんは重機の近くに集まって業者の現場責任者と交渉、この場所を守り抜くために抗う意思を示しました。そして、「知事は私たちと石木ダムの必要性について話し合うことを約束した。その話し合いをしないうちに工事を強行するのはおかしい」と訴えました。

しばらくして、業者の2名は重機を残したまま引き上げていきました。知事が4月に住民伝えた言葉が本心なら、まずそれを実行するべきです。住民の皆さんは、この言葉を信じ、その機会を待っています。その想いを裏切らないでください。

歴代の知事のように、住民を騙し打ちにするようなことは、決してしないでください。

「持続可能な地域社会に」するには、知事の政治姿勢こそ重要です。

誰よりもその地域社会をよく知り、その存続を願っている住民の声に、本気でしっかり耳を傾ける、その声を政策に反映する、そんな県政を私たちは望んでいます。

 

 

 

 

 

 

石木ダムサイトの地質が危ない?

いつものように、第3日曜日は石木ダム勉強会。今月は石木ダムの地質問題の第3弾。今回も地質の専門家の中山先生にお話をうかがいました。

お時間と関心のある方は、こちらをご覧ください。
中山先生のお話の記録動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=_xMjwhPSvg4


これまでのボーリング調査結果で、ダムサイト周辺には、透水性の高い箇所があることはわかっていましたが、前回、ダム下流に隣接する採石場の採掘跡の埋立地の存在に中山先生は大きな懸念を抱かれ、今回は、その問題について詳しく解説していただきました。

これが、その砕石跡の窪地。完全な円形ではありませんが、直径は長いところで200m、深さは最大で50mほどもある巨大な穴で、平成2年豪雨の時には、石木川から溢れた雨がここに流れ込み、約100万㌧も溜まったそうです。貯水量100万㌧と言えば、長崎県内では、もう立派なダムと言えます。

こちらはダムサイト周辺でおこなったボーリング調査の図面で、赤い点線より上に「採石場跡地」と記されています。中ほどの山形の細い赤線がダムサイト予定地で、跡地まではこの図では約100mほどに見えます。

しかし、図面をよくよく見ると、青い点線で囲ったところにも崖地形が見られ、それが採石場跡地に繋がっていれば、ますます心配だということです。

一応100m離れていると仮定して断面図を描いてみると、

埋立地には約9気圧の圧がかかり、ダム湖の水が吸い寄せられるように漏水する危険性が懸念されるのです。

ということで、「ダム建設は避けた方がよいのでは?」というのが、中山先生の見解ですが、建設そのものは「技術的には可能かもしれない」ともおっしゃっています。
ただ、それには、かなりの工費が必要となり、現在の予算ではとても追いつかない。「事業費は当初算定額よりもかなり高くなるだろう」とのことです。

そんな例は沢山あります。

※訂正 石木ダムの当初見積額が353億円と書かれていますが、これは間違いです。353億円というのは石木ダムに関連する佐世保水道の施設設備費を含めた佐世保市の事業費で、石木ダム建設費そのものは285億円です。

当初予算の15.8倍にもなった奈良県の大滝ダムは、完成直前に地滑りを起こして、対策に10年近い時間と莫大な費用がかかりました。

九州には漏水ダムとして名高い大蘇ダムがあります。こちらも完成直前に漏水が発覚して、その対策工事が、続き供用開始は15年後になってしまいました。

この連休中に阿蘇を訪れた際たまたま出会ったのですが・・・熊本県産山村のヒゴタイ大橋。その下を流れているのが大蘇川なのですが、

このように、右を見ても

左を見ても、川の両岸は真っ白なコンクリートの壁が続き、

遥か向こうにダムのゲートが見えるので、まちがいなくダムですが、気の遠くなるようなコンクリートの壁に覆われた姿が痛々しく・・・この工事のために5.5倍に膨れ上がった事業費。それでもまだ漏水は止まらないという。それは、ここがダムの適地ではなかったという証だと思います。

また、設楽ダムも5月17日、国土交通省は、設計段階では想定できなかった地すべり対策等のため、工期の8年延長と建設費の800億円増を公表しました。https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20220517/3000022537.html

何百億というコスト増になっても、結局は税金だから、一般企業の場合と違って、国も県も平気なのでしょうか。当初は分からなかったのだから仕方ないでしょ?と。誰も責任を感じず、責任を取らず、ツケは国民に。それが公共事業?

石木ダムの場合は決してそれは許されない。なぜなら、お金では解決できない、住民の暮らしそのものを犠牲にする事業なのだから。

ご先祖様もびっくり!

手を合わせているのは大石知事。
そこは長崎県川棚町川原地区にある墓地の前。
そこに眠っているのは、川原地区(石木ダム建設予定地)13世帯のご先祖様。

ダム建設のことでご苦労をおかけしてきたことを心苦しく思っている、お線香をあげたかった・・・と。

4月20日、大石知事は石木ダム建設予定地を再訪し、住民の案内で川原地区を歩きました。それは、知事就任間もない3月10日、挨拶に訪れた際に住民側から「こうばるを歩いてほしい。私たちが守ろうとしているものを見てほしい」と言われていたからです。

案内人の1人岩下すみ子さんは「それが実現するとは思わなかった。びっくりした」と、インタビューに嬉しそうに答えていました。

すみ子さんは限られた時間を有効に使おうと、事前にコースを考えたり、写真や資料を準備してこの日に臨みました。ところが、予定外のことが・・・

川原を一望できる場所で説明した後は石木川の方へ下る予定だったのですが、知事の方から「この近くに皆さんのご先祖のお墓があるそうですね。お参りしたいのですが」と言われ、案内することになったそうです。

その映像をニュースで見た人の中からは、「そこまでやる?」「あざといね」「パフォーマンスに騙されるな!」等々の声も聞こえてきましたが、すみ子さんたちは本当に感動したそうです。

歴代の知事に何度も騙され欺かれてきた住民の皆さんが、こんなに素直に喜んでくれていることを、知事も背中にずしりと感じたことでしょう。この日はちょうど岩永サカエさんの一周忌。「権力って恐ろしかね~」「でも、うったちは死ぬまでここを離れんよ」「死んでもここを守っていくさ~」と語っていたサカエさん。

そのお墓の前で知事が手を合わせてくれたのですから、同行した娘のMさんもどんなに嬉しかったことでしょう。

サカエさん自身はどう思ったかな?「よく来たね。あんたは今までの知事とはちょっと違うごたるね。こうばるはあんたに託すからね。しっかり守ってくださいよ」とささやいたかな?それとも「娘たちは騙せても、私たち死者は騙されんよ。あの世からしっかり見てるからね。変なことをしたら化けて出るよ」と脅したかな?

きっと前者でしょうね。

知事は訪問終了後、記者団からのインタビューに答えて「ふるさとは尊いと認識した」と語りました。

もちろん「この尊いふるさとを残すために石木ダムは中止します」なんて、そんなに簡単に話が進むはずはないでしょう。

しかし、知事は「今後は、住民の工事中断への思いを含めてしっかりと話を聞く機会を設けたい」と述べ、住民からダム建設に関する考えを直接聞く場を設けたいという意向を示しました。

その言葉を住民の皆さんは嬉しく受け止め、信じています。

私たちも同じ想いです。「こうばるを歩いてみます」との約束を果たしてくれた知事なので、「石木ダムに関する住民の考えをしっかり聴く機会を設けたい」という言葉も実現してくれると信じています。

大石知事、住民の皆さんも私たちも、そして、お墓の中のご先祖様も次の来訪を心からお待ちしていますよ。

デーツとオリーブ塩漬け

こうばるショップからお知らせです。

こうばるショップでは、今年2月に行われた長崎県知事選挙に立候補した宮沢よしひこさんが運営している、

NGO「セーブザオリーブ」のパレスチナの食品を一部取り扱わせていただいています。

先月の3/31までと賞味期限が迫っていたパレスチナのデーツ(ナツメヤシの実)とオリーブの塩漬けの2商品について、

SNSで呼びかけを行いまして、ありがたいことにネットショップでたくさんの方がご購入くださいました。

おかげさまで、どちらの商品もわたしが預かっていた分は完売いたしました!

本当にみなさん、ご支援ありがとうございました。

売り上げは、セーブザオリーブ、長崎県知事選挙で赤字になった分の埋め合わせ、石木川への寄付に充てられます。

実は、先日宮沢さんに確認したところ、賞味期限が切れたデーツとオリーブ塩漬け、まだ少々残っているらしいです。

こちらの在庫、こうばるショップの方でどうにか扱えないものか相談中です。

せっかくのパレスチナからの食品がもったいない…

新しく情報入りましたらまたご報告します。

報告/こうばるほずみ

お米販売の会計報告

「これからもずっとおいしいこうばる米」2021。

会計報告!

今更〜

みなさん、本当にぐずぐずしていて申し訳ありません。

会計処理自体は去年の2021年12月31日くらいでほぼ終わっていました。

しかし、その裏で2022年2月20日投開票の長崎県知事選挙のことでドタバタが始まりかけていました。

わたし個人的に、1月2月は選挙期間中で大変でした。

そして、3月はもう疲れちゃって、一ヶ月とりあえず休みました。

4月に入りまして、ようやく少しずつリハビリ。

ちょっとずつやりたいことに手をつけていっています。

お米を買ってくださったみなさん、本当にありがとうございました!

お米販売に向けてのチラシづくり、受付のやり取り、発送に向けてのめんどくさい雑用作業、

一番最後のマンパワー、発送作業、快く協力してくださったスタッフの皆さん本当に感謝します。

おかげさまで、お米約1,500キロに対して約140件ほどの注文がありました。

最後の方、せっかくお問い合わせいただいたのにご注文お断りせざるを得ない状況にもなりました。

やっぱり、こうばるのお米って本当に美味しいですし、いいよね。

ざっくりとした会計報告ですが、

今回のお米販売で残ったお金(寄付)は、334,209円でした。

この寄付から何はともあれ、

現場の抗議行動をやっている「ルビー会」に3万円

裁判の原告団に3万円

4/6に寄付させていただきました。


あまり大きな額を寄付すると遠慮されてしまうのでこの額にしてみました。

残りは、どう使わせていただくかまだ考えていません。

スタッフの皆さんと話し合ってより良い使い方をと考えています。

使い道が決定した場合は、また改めて報告します。

4/6に久しぶりに付け替え道路工事の抗議行動の現場に長い時間滞在しました。

と言っても、2時間程度、そんなもんです。

みなさんは、ここに4時間から8時間くらい滞在しているのです。

すごいと思います、尊敬します。


現場への入り口では、支援者のみなさんとばったり遭遇。

ちょうど山菜を摘んでいらっしゃるところでした。


雑木林の中に建ててあった仮説のトイレです。

あれ?こんなところに??

というくらい、付け替え道路工事とは直接関係のない場所なのに森を伐採してこんなに拓かれてしまいました。


ブルーシートの屋根は「森のレストラン」と呼ばれている憩いの場所でした。

「森のレストラン」という名称通り、ここは森でした。

だけど、付け替え道路工事とは直接関係のないこの場所も長崎県の嫌がらせで、

見せしめとして雑木林を伐採してしまいました。

「タブノキ」が生えていた場所です。

樹齢を重ねて太くなったタブノキもへし折られるように重機で殺されてしまいました。

タブノキの咆哮

森が切り拓かれる様子がブログに残っています。

ぜひ、比較してみてください。

抗議行動の現場では最近目立った動きはないようです。

そのため、テントの中でゆっくりと雑談したり、

外の椅子に腰掛けてみんな思い思いに時間を過ごしていらっしゃるようでした。

「ブロッコリーは各自、自由に持ち帰ってね!」


この日は、偶然にもゲストの支援者の方が多かったです。

絵描きのSさん、Sさんが一緒に連れてきてくれたお友達のギターリストさんやお店を営んでいる人など。

わたしもそんな中の一人です、めったに現場には来ないんです。。

ここで毎日いてくれる人がいるから、私たちは今でもなんとかここに住み続けられるんです。

わたしも引き続き、行動を起こしていかないと。

あ、ちなみに、写真の上の方に写っているヘルメットをかぶった人たちは、一時間おきくらい?に計3回ほど午前中監視に来る長崎県の職員の人たちです。

あんな高いところから見下ろして、毎回写真や動画など撮影しています。

すぐそばには、監視カメラもあるのですが…

(別にわざわざ来なくても良くない??)


4/6時点での抗議行動現場の全体的な写真。

この日は、天気も穏やかで過ごしやすい陽気。

平和な抗議行動の日でした。

でも、毎回来るたびに、周辺の地形が変わる…

山積みになっていた土砂が移動して無くなっていたり、

谷になっていた場所に新たに砂利が運び込まれていたり、

いつの間にか新しい砂利道が作られてしまっていたり…


テントのそばには、立派な倉庫が構えてあります。

これも作戦の1つ。

椅子を入れておく倉庫です。

抗議行動の場所に置いてあるすべてのものは、

行政代執行しない限り長崎県であっても勝手に動かすことはできないのです。


午前中の番を終えて、抗議行動現場から帰るみなさん。

抗議行動現場のメインのテントまでは、こんな感じで坂道を下って歩いてきます。

(帰り道は当然上り坂)

4/6時点では、このように随分と開けてしまっています。

ここはすべて森でした。

右側の土砂の山、こちらは元々は雑木林の森で谷となっておりました。

すっかり変わり果てました。

文明の利器ってすごいもので、賢く使えば人を大いに助けられるし、自然環境にも良かったりするんですが、

間違った使い方をするとこのような悲惨な光景が広がる結果となります。

工事を請け負っている現場の業者さんも、できれば人々に喜ばれる仕事がしたいんじゃないかな。

何はともあれ、4/6、寄付金を直接ルビー会と原告団の会計の人にお渡しできました。

わたしの動きは相変わらずのろいです。

でも、気になっていることは頭の中にたくさんあります。

少しずつ攻略していきますね。

読んでくださってありがとう!

報告・長崎県石木ダム水没予定地住民イラストレーター、こうばるほずみ

石木川まもり隊Twitterでの不適切な発信・表現についての謝罪

先月のことになりますが、

石木川まもり隊の公式アカウントから、

思い込みと誤解に基づく不適切かつ礼儀を逸したTweetを行ったことをお詫びします。

特にGOTO様をはじめ、

followerの皆様には不快な思いを、

また石木川まもり隊を応援して頂いている皆様にもご心配をおかけしました。

大変申し訳ございません。

今後は二度とこのようなことがおきないよう、

公式Twitterとしてのマナーに沿った発信をするよう努めます。

また、思い込みや誤解に基づく情報発信がないようにも努めます。

さらに、TweetやRetweetのなかで感情的な言葉で場を荒らすことがないように努めます。

こうしたことをさらに今後の運営の中で深めてまいります。

石木川まもり隊という公式アカウントでありながら、

担当者1人に任せっ放しでいたことが大きな要因だと考えています。

今後は石木川まもり隊Twitterチームが運営を行ってまいります。

今後とも温かく見守っていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

石木川まもり隊・Twitter運営チーム

パレスチナのデーツとオリーブ塩漬け

お久しぶりです。

長崎県石木ダム水没予定地住民でイラストレーターのこうばるほずみです。

いつもお願いばかりですみません…

私は利益目的外でこうばるショップというネットショップを運営しています。

こうばるショップ
https://koubarushop.buyshop.jp/

先月、2月20日は長崎県知事選挙の投開票日でした。

私たちはパレスチナの支援を行なっている会社経営者の宮沢よしひこさんを支援していましたが、

得票率が一割に届かず供託金300万円も没収と、選挙で大赤字となってしまいました。

今回のお願いは選挙赤字の穴埋めも兼ねているのですが、

特にこうばるショップで現在扱わせていただいているパレスチナ食品のうち、

デーツとオリーブの塩漬けの賞味期限が今月の3月31日までと迫っています。

パレスチナジェリコのデーツ(972円)
https://koubarushop.buyshop.jp/items/59099637

パレスチナのオリーブ塩漬け130g(864円)
https://koubarushop.buyshop.jp/items/59479933

現在、デーツの在庫が20個、オリーブ塩漬けが29個です。

デーツはもともと乾物ですし、オリーブ塩漬けは密封されています。

あまり賞味期限が気にならない人ならば問題ないと思っています。

でも、気になる人は控えてください。

送料はできるだけ最低限の金額に設定しています。

実は、ネットショップでは送料からも手数料が引かれる仕組みとなっておりまして、

赤字を防ぐために例えば、

スマートレター180円の場合は梱包手数料込みで250円という設定になっています。

オリーブオイルは賞味期限がまだ10月31日までありますが、

レターパックプラスで送れる本数が4本までなので、一回の注文数の上限を4本にしています。

あ、でも一度に大量に買っていただくと、送料問題は吹っ飛ぶほど関係なくめっちゃ支援になります。

大量注文も受け付けております。

こちらのパレスチナ食品を買っていただくことで、パレスチナの支援と長崎県石木ダム水没予定地の両方の支援につながります。

いろんな意味で石木の支援につながっていきますので、どうかご支援をよろしくお願いします。

報告/こうばるほずみ

大石知事への手紙

一昨日、宮崎県在住の隊員MMさんからメールが届きました。新知事が川原を訪問したと聞いて自分も嬉しく思う。遠くに居て何もできないが大石知事への期待を伝えたいと思い、県のホームページ内の「知事への提案」欄にメッセージを送った、とのことでした。

とても共感する内容でした。知事は読んでくださったでしょうか?そもそも知事のもとに届いているでしょうか?はなはだ疑問に思えてならないし、知事以外にも、土木部長さんや河川課長さん、佐世保市長さんや水道局長さんにも読んで欲しいな~と思いました。ご本人にお願いし、快諾を得たので、ここに転載させていただきます。

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長崎県知事 大石賢吾 様

 

 長崎県知事、ご就任、おめでとうございます。

 私は長崎県民ではありませんが、一言、知事に提案があります。

 それは、石木ダム事業のことです。

 歴代の知事の愚行を踏まぬよう、これ以上、長崎県行政の横暴を許してはなりません。

知事は、「横暴」ではなく、「法にのっとった行政」と言うかもしれません。

しかし、傍から見ていると明らかな、行政の横暴であり、沖縄の辺野古の海の埋め立てと同じです。

 知事が、就任間もないこの時期に現地に行かれ、住民の方に対面されたのは、とても素晴らしいことだと思います。

 その次に、是非、行って頂きたいのは、石木ダムが本当に必要な事業なのかということを客観的にしかもオープンな形で、議論をすすめることです。

 参考になるのは、熊本県の川辺川ダム計画の説明不十分との考えから、当時の潮谷熊本県知事が行った「住民討論集会」です。このオープンな場を事業主体である国土交通省が主催し、ダム有効性、費用対効果、環境影響など様々な観点での議論をオープンな形で行いました。そのことによって、川辺川ダムの本質が皆さんに理解が深まりました。

 このようなことを石木ダム事業についても、是非、行って頂きたいと思います。

 そうして、あくまでも平和裏に、双方が納得いく形で、ダムの是非を問うてみて頂ければと思います。

 知事さんには、知事さんの立場、公約があるとは思います。その公約の裏には「絶対に県民を裏切らない」という強い人間性が存在していると思います。

 今後の知事さんのご活躍に期待しています。

 よろしく、お願い致します。

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長崎県のホームページには「知事のページ」があります。https://www.pref.nagasaki.jp/koho/governor/

大石知事からのメッセージの最後には、
県民一人一人の皆様の声を聞き、寄り添いながら、県政をしっかりと前に進めてまいります。「皆さんと一緒につくる新しい長崎県」の実現を目指し、自らが動く知事として邁進してまいりますので、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
と書かれています。

MMさんは県民じゃないけれど無視しないでいただきたいですね。

そして、私たち県民こそ大石知事のこの言葉を信じて、MMさんのように「知事への提案」欄にメッセージを送ってみませんか。

入力フォームはこちらです。https://eap.pref.nagasaki.lg.jp/kv2/index_pc.php5?FORMNO=42000G00001085ibS&SETUID=SSL

 

大石知事こうばるへ!

今月2日に長崎県知事に就任した大石賢吾氏が初めて石木ダム建設予定地「こうばる」を訪れ、住民の皆さんと面会しました。

面会場所は、こうばるの男性たちがいつも座り込みをしているテントそば。
大勢の報道陣に囲まれながら、知事は住民のもとに小走りに歩み寄りました。

大石知事:ダム建設で皆さんに大変な思いをさせてしまっていることを、知事として心苦しく思っています。

岩下和雄さん:このダムは計画から60年以上経っている。今までの知事はしっかりとした話し合いをしようとしなかった。工事を一時止めて、話し合っていただきたい。私たちはいつでも応じます。

大石知事:しっかり調整していきたい。

岩下すみ子さん:こうばるを歩いてみて欲しい。とてもいいところです。私たちがなぜ頑張っているのか感じてほしい。

大石知事:そうしたい。今日は挨拶だけになってしまいますが、皆様にいち早くお会いしたいと思って足を運ばせていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。

全員:よろしくお願いします。

帰ろうとする知事を記者たちが囲み、「感想を一言お願いします!」

知事:故郷を思う気持ちが伝わってきました。ここを歩いてみてくださいと言われたが、それは私もそうしたいと思っていたので、時間を作ってまた訪れたい。今回はまずご挨拶だけでしたが、また来てくださいと言われ嬉しかった。

記者:住民の方からは工事の一時中断を求める声がありましたが、それについては?

知事:どういった形で話し合いができるかしっかりと調整をした上でさせていただきたい。

住民の方の感想はこちらです。

岩下すみ子さん:住民を苦しめる県政は止めてほしい。私たちはここで暮らしたい。普通の生活をしたい。ただそれだけです。私たちの話を聞いてくれそうな知事でホッとした。これから話し合いを重ねていくと言われたので、それを信じていくしかないですね。

岩本宏之さん:早期完成じゃなくて早期解決ということで話をしてもらいたい

岩本さんの発言は、大石知事が知事選で「石木ダムの早期完成」を公約に掲げていたことに絡めて、釘を刺されたのだと思います。

話し合いの中身が「石木ダム早期完成のための住民説得」ではなく、「県にとっても住民にとっても納得できる解決策を見出すための話し合い」となるよう希望されたのです。

中村前知事は就任直後に水没する県道の付け替え道路工事に踏み切りましたし、その前の前の高田知事は、やはり就任直後に強制測量をやっています。半世紀もの闘いの中で行政への不信感や警戒感は、住民の誰もが感じているところです。

その一方で、大石知事への期待感も大きいものがあります。
全国最年少の若い知事であり、人の命を守る医師でもあります。

いつの時代も社会を変えるのは若者の力です。

また、医師=科学者の視点から、事実を直視し、データに基づいた分析ができる方に違いない。その分析結果に基づいて、科学者の良心に基づいて、政策を変える勇気も持っている方かも・・

そして、医師というのは弱者に寄り添う存在であり、こうばるの皆さんの苦悩を理解し受け止める温かい心を持っておられるはず・・

などなど、あの場に居合わせた多くの人が、住民も支援者もマスコミの皆さんも、大石知事を信じたい気持ちに包まれました。

大石知事と住民の皆さんの、本当の話し合いが実現することを、私たちは心から祈っています。

この面会の一部始終はYouTube「石木川まもり隊報道部」で公開しています。https://www.youtube.com/watch?v=JNpz5zWCLPU