

12月7日は、長崎県川棚町において、石木ダム説明会(第4回)があり、知事が市民委員会委員の質問に回答しました。私も委員の一人として参加してきました。
質問はこれまでの3回の委員会で明らかになったことについて、知事はどう思うかということを宮本博司委員から専門用語を使わずに説明して回答を求めました。
すなわち、実際の計測データがないので、お隣の佐世保市に降った雨が川棚川全流域に降ったと仮定した計画であったことや、再評価の際に現在の河道状況ではなくて、当初計画時の河道状況で便益計算を行い、これらのことを再評価委員会にも報告せずに再評価を行い、B/C(費用対効果)は妥当であるとの結論を出させたことなどが明らかになっています。
これに対して知事は「専門用語は分からない」「適切に手続きは進んだと理解している」の繰り返しです。こんな分かりやすい説明に「分からない」を繰り返すなんて、心の中で「あんた、何が分からないよ!」と叫んでいました。また、やさしい説明に「専門用語」が本当に分からないのであれば、過去3回の議事録も目を通さず、担当者から報告も受けてないことを明らかにしたようなものです。それで、人の生活を奪う事業を進めているなんて信じられません。また、今後も住民に丁寧に説明をしていくと言われても、何も知らないのに、何を説明していくのでしょう?
本当にダムが必要なほど長崎県が困っているなら、きちんとしたデータを示して理解を求めるために住民の下に通うべきです。そのやり方が住民に透けて見えているのだと思います。水が必要だという佐世保市民、治水対策が必要だという下流の人たち、せめて皆さんにはこんな問題点知ってほしいと思いました。
私の方からは、ダムが治水対策にはならず、かえって水害を招くということを住民の皆様に知ってほしいとプレゼンさせてもらいました。皆さんに問題提起をしたかったので、知事には回答は求めませんでした。
つる祥子(市民委員会委員・環境カウンセラー・自然観察指導員熊本県連絡会会長)
- こちらは、同じく市民委員会委員の今本博健さんの投稿
石木ダム不要 知事は判断を



