昨日は、長崎新聞による県民アンケートの結果についてお伝えしましたが、もう1つのアンケートについても報告しておきましょう。
それは、長崎県自身がおこなった石木ダムに関するアンケートです。
えー!知らない!そんなの初耳~と、今びっくりしている県民の方もいらっしゃることでしょう。
当然です。私たちも全く知りませんでした。
それは、12日の県庁でのやり取りの中で突然出てきたのです。
こうばる住民のHさんの発言がきっかけでした。
ここ(要請文書)にある県民意識調査の結果についてはご存知ですよね?
8割の人が説明不足、5割の人が必要かどうかわからないと答えているのに、県民の税金を使ってダムを造るんですか?おかしいと思いませんか?
それに答えて、土木部次長が言いました。
県としてもアンケート調査をしたことはありますが、その時の結果は4分の3の人が「理解できる」でした。
会場内は一気にざわついてきました。
皆そんなアンケート調査がおこなわれていたなんて知らなかったから。
いつおこなわれたんですか?
何人から回答を得たのですか?
回答はどういうふうにして集めたんですか?
などなど。
次長:2016年の11月に県の広報誌で石木ダムについて説明し、それが理解できたかどうか質問し、読者がハガキで回答しました。
との説明を聞いても、イマイチ私たちは半信半疑で・・・
帰宅後、調べてみると、こういうことでした。
県の広報誌「つたえる県ながさき」2016年11月号には、こんな特集記事があり、
最終ページの読者プレゼントのコーナーには、その特集記事に対するアンケートが・・・
これが、県の言う石木ダムアンケートでした。
つい最近、このアンケートに応募したという方からメッセージを頂きました。
広報の「理解できましたか」は、「事業に賛成ですか」とイコールではないですよね。
あくまで、「広報での説明の意味は分かりましたか」「県はこう主張している、ということは分かりましたか」ですから。
私も、このプレゼントに応募した記憶があります。
そうですよね。この広報誌に書かれている説明内容について理解できたということ。長崎県の河川の特徴や過去に起きた川棚町の洪水被害、佐世保市で起きた渇水被害など、これらについての説明が理解できたし、それに対して県が石木ダムに取り組んでいるという事実もわかった、という意味で「理解できた」と答えた人が多かったことでしょう。
単に県の主張の一部を理解したに過ぎず、それに賛同するかどうかは別問題だし、それをもって、石木ダムの必要性を理解できたとは到底言えません。
常々反対派から説明不足を指摘されるので、なんとか説明したという痕跡を残したかった。そして、それを証明する(理解できたとする)数字を示したかった。そのために、
長崎和牛という餌を目の前にぶら下げて、回答を求めた?
ああ、嘆かわしい。。
この和牛代金も税金が使われていると思うと、悔しいな~
いつもは、こんな高級なプレゼントだったっけ?
とバックナンバーを見ていたら・・・
おや?
2017年9月号でも石木ダム特集をやっていました。
そして、2016年11月号と同様に「石木ダム事業について理解できましたか?」という質問が設定されています。
なぜ次長は、こちらの結果に触れなかったのでしょう?
普通、2回調査をやっていたら、直近の結果を知らせるはずですよね?
あるいは両方報告する。
なぜ古い方だけを報告したのか?
もしかしたら直近のものは、「理解できない」という回答が多かった?
あるいは、アンケートへの回答が少なかった?
プレゼントが素麺の揚げ菓子で、人気が無かったからとか・・・
いずれにしても怪し~い! “(-“”-)”
2016年、2017年と2回も県の広報誌を大きく使って石木ダムの必要性をアピールした割には、直近の長崎新聞のアンケートでは「ぜひ必要」がわずか6.2%。長崎県もがっかりでしょうね。
県民の意識を正確に知りたいならもっとちゃんとした意識調査をしたらどうでしょう。
長崎和牛を餌に、「石木ダム建設を正当化するためのアリバイ作り」をするなんて長崎和牛の生産者としては心外だな~(笑
そうか~西海ホタルさんは和牛生産者でしたね。
それは心外だったことでしょう。
牛さんたちもきっと怒ってますよね。
モォー、私たちをダシに使わないで!って。