今日は佐世保市議会石木ダム建設促進特別委員会で私たちが提出した請願についての審査がおこなわれました。
請願の内容は、
長崎県知事へ、石木ダム建設反対地権者所有地についての権利取得と明渡しの裁決申請を断念し、
撤回することを求める意見書を提出して下さい。
というものです。一言で言えば「強制収用しないで!」という請願です。
文章の中身はその都度異なっていますが、同じ趣旨の請願を過去3回おこなってきました。
今回で4回目。過去3回いずれも不採択。今回も多分。
そうとわかっていても、私たちは請願を続けます。
市民の代表である議会に市民の声を届けるために。
残念ながら、佐世保市議会は私たちの要望(市民との意見交換会)を受け入れようとはしません。
私たちの思いを届けるには、今のところこの方法しかありません。
まず、趣旨説明の文章を読み上げました。要点としては、
・11月25日、県は石木ダム建設用地取得のため4世帯の土地の保留手続きを解除し、
収用裁決申請にむけて動き出したが、そこには4世帯の宅地が含まれている。
現在生活している家を壊してまでダムを造ろうとしている。
・強制収用は、地権者のふる里に住み続けたいという意思を踏み躙る人権侵害である。
・佐世保市民の生活の安心のためと称して、地権者の生活の安心を奪うことは人道に反する。
・石木ダムの必要性について知事は反対地権者との意見交換を約束しているにもかかわらず、
県当局は11月21日に開催を求められていた説明会を拒否した。
これは国交大臣が「補助金継続」を決定した際の附帯意見(理解を得る努力)に反する。
・仮に、さらなる水源が必要であるなら他の方法を真剣に検討すべき。
続いて、地元地権者のお二人から意見陳述がなされました。
お二人共、そこに住み続けたいとの思いを、心を込めて話してくださいました。
Kさんは涙ながらに語られ、そこにいた誰もが胸を熱くしました。(多分委員の皆さんも…?)
Iさんは、憲法13条を守れと議会人の良識に訴えました。
いま強制収用されようとしている土地は、戦前にも強制収用されたことがある、
そのときは海軍工廠が人間魚雷の工場を造るため、住民の立ち退きを命じた。
当時は大日本帝国憲法のもと、住民の権利は認められなかった。
しかし、今は民主憲法のもと、国民の権利が守られている。
13条には、「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、
立法その他の国政の上で、最大限の尊重を必要とする」と書かれている。
私たちの住む権利は守られているはず。
それが守られなければ、今の日本は戦前と同じ社会だということになる。
良識ある議会人の皆さんが、長崎県の暴走に歯止めをかけていただくようお願いしたい。
最後に「水問題を考える市民の会」のSさんから、
県当局は「理解を得る努力」を放棄して、収用裁決申請手続きを進めている。
このまま収用手続きが進められたら、深刻な事態が想定される、そのような事態は何としても避けたい。
それが「佐世保市民の安心のため」とされるならば、佐世保市民は自己の安心のためには、他人を犠牲にして、その人たちの苦痛を顧みない薄情で利己的な人間なのかと、全国から非難されるだろう。
仮に、水源があと幾らか必要だとしたら、佐々川の水利権の拡大とか、ダイヤソルトの副産水の利用など方法はいろいろある。
行政のチェック役として、市議会の皆さんのご尽力を要望する。
と結ばれました。
質疑に入り、3人の委員の方から質問をいただきました。
T委員:石木ダムは公益性のある事業だと既に国から認められている。
それに反対することは「公共の福祉」に反していることにならないか?
請願者:もちろん反していない。なぜなら石木ダムの必要性は失われているから。
石木ダムがなくても私たちは日常生活において何も困っていない。
平成6年のような大渇水が訪れても、水需要が減った現在では減圧給水で対応できる。
K委員:佐世保の水受給の安全度は他都市に比べて異常に低い。これをどう思うか?
請願者:それは安全度を算出するとき、保有水源として安定水源の77,000トンで計算しているから。
それ以外に日々取水している不安定水源も保有水源と認めれば、格段に安全度は上がる。
佐世保市は慣行水利権を認可されていない不安定水源と称し保有水源として認めないが、
実際には渇水の時にも取水されており、長崎市など他都市では保有水源として認めている。
Y委員:いま言われた平成6年の大渇水がきても減圧給水で対応できるという分析は誰がおこなったのか?
請願者:全国のダム問題を研究している団体である「水源開発問題全国連絡会」がおこなった。
分析に使ったデータは佐世保市水道局から入手したものである。
などの質疑応答が交わされ、30分ほどの休憩を挟み、11:30から再開。
各会派からの討論の後、予想通り、全会一致で不採択となりました。
反対理由としては、どの会派も述べていたのは、
・この手続きは法に則って進められている
・手続に法的瑕疵がない以上、この請願を採択するわけにはいかない
というものでした。
土地収用法という法に則っていても、憲法13条には反しているということが、まだ理解して頂けないようです。
また、T委員からは、
石木ダムに代わる手段があったのではないかと言われたが、かつて「水資源確保対策特別委員会」の中であらゆる方法を検討した結果、石木ダムしかないという結論に至った。私はその時の委員の一人だったので、やはり石木ダムをお願いするしかないと思っている。
と付け加えられました。
T委員、そして石特委員会の皆さん、だからこそ、私たちと意見交換しませんか?
皆さんがその時検討した資料を私たちも見せていただきたい、知りたいです。
そしてその検討結果に地権者の方がなるほどと思えば、石木ダム建設が実現するかもしれません。
一方、私たちの主張の根拠もお示しします。
なぜ石木ダムが不要だと考えるのか、他にどんな方法があるのか、その根拠を提示します。
その内容に皆さんが納得して下さるかどうかわかりませんが、互いに聞いてみる価値はあるはずです。
話し合いをせずして、理解が生まれるわけはありません。
な〜んてここで呟いても、委員には届かないですねー。
すでに2回、議会には意見交換の申し入れをおこなったのですが、フラレっぱなし・・
はてさて、どうしたものか・・・
佐世保市会議員は、無視し、市民に訴えること
佐世保市議会議員は、知恵がないから、無視したが良い、と思います。
それより、佐世保市民に石木ダム建設事業は、間違っていることを、毎日、四か町で、署名活動を連日続けるしかありません。
リーダーは、それ位の覚梧を持って、民意を味方に付ければ、変化して、変わざるを得なくなります。
年末にかけて、署名を集めることです。
びっくりするくらい、サプライズです。
口を出させなくなる程、署名を集めることです。
一滴のしづくも、岩を砕く、ことが出来ます。
念ずれば、花開く、とも言います。
一生懸命、こつこつと一人でも二人でも、石木ダム建設反対の署名をお願いするしかありません。
そう、思います。