1月26日、長崎新聞一面トップの記事はこれ。
九州経済調査協会(九経調)がまとめた今後の人口予測の記事です。
九州・沖縄・山口の9県中、最も減少率が高いのが長崎県で、3割も減るとの予測。
離島が日本一多い本県にとっては考えられる数字ですが、
我が佐世保市も相当減ります!
2010年実績の261,101人が、予測では2035年には192,182人になるらしい。
なんと、25年間で73.6%に減ってしまうというのです。
こんなに人口が減れば、水の需要もさぞかし減るに違いない。
今でさえ水増しがひど過ぎる市の予測がどれほどズレているか、チェックしてみました。
石木ダム計画の給水地域=旧佐世保市(佐世保地区)をみてみると、
2010年の給水人口=227,403人
2010年の一日平均給水量=72,397トン
2010年の一日最大給水量=82,244トン
であり、これを市民一人当たりに換算すると、
一人一日平均給水量=318リットル
一人一日最大給水量=362リットル
でした。
佐世保市の人口減少率73.6%を佐世保地区にも適用すると、
2035年の給水人口=167.369人となり、
今と同じ水の使い方(一日平均318リットル、最大でも362リットル)をしていれば、
2035年の一日平均給水量=53,223トン
2035年の一日最大給水量=60,588トン
となります。
長崎県も佐世保市も、
佐世保の水源は77,000トンしかなく、2017年には約117,000トンの水需要が見込まれ、
40,000トン不足するから、石木ダムが必要だと言ってきました。
しかし、この人口予測で計算する限り、
35年には最大でも60,000トンほどあれば足りるのです。
今現在77,000トンあるのだから、十分おつりがきます。
2017年の時点でも足りているはずですが、
仮に1000歩譲って、そのとき少し足りていなかったとしても、
その18年後にはこんなにあり余るほどの状況になるのですから、
わずかな期間のために莫大な予算を投じてダムを造るなんて、全く馬鹿げています。
水ではなく、国の予算が枯渇しているから、年金は減らされ、税は上げられようとしている今、
こんなムダは絶対に許されないはずです。
市民には節水を呼び掛け、当局は漏水で無駄遣いをしている〇〇〇市と全く同じ構図。
国民県民市民に負担を呼び掛ける前に、国や県や市は、まず無駄遣いは失くすべし。
議員や公務員の数の削減だけでなく、
ムダな公共事業も、どんどん削っていかなくちゃ・・
2ダム事業、計画白紙に?
西宮市の余野川ダムと川上ダム(三重県伊賀市)は水事業予測を誤ったとして、ダム事業をから撤退、計画は白紙になるみたいですよ。課題予測は問題ですが、誤ったと認めたら認めている点は評価したいものです。石木ダムも見習ってほしいですね。
いずこも同じ
神戸新聞に載ってましたね。
余野川ダムや川上ダムなど近畿で計画中の4ダムから利水者が次々に撤退しているそうで…「水需要が思ったほど伸びなかったから」と。結果的に無駄になった投資額は280億円にのぼる…と。
人口減少や節水機器の普及という現実を考えれば、こどもでも予測できたことなのに…。
この現象はいずこも同じ。
そして、未だにそれを認めようとしない佐世保市や長崎県。
この頑なさはナゼ???理解できません。