いま私たちが最も気がかりなのは、「石木ダム事業の再評価」の問題です。
9月3日のブログ https://ishikigawa.jp/blog/cat10/609/ にも書いているように、
水道局は今年度やるべき再評価の準備がめちゃくちゃ遅れています。
厚生労働省の補助金を受けるには、5年に一度義務付けられている再評価の結果を報告しなければならないのに…なぜかその準備が進んでいないことが、14日の議会でも明らかになりました。
https://ishikigawa.jp/blog/cat14/615/
もしかしたら…水道局は再評価をパスするつもりではないか?
パスしても補助金がもらえる方策を模索しているのではないか?
そんな夢のような手立てはあるはずもないと思うけれど…
とにかく進捗状況をもう一度しっかり確かめよう!ということで、
石木ダム事業の担当部署である「水道計画室」の直接担当者のお三方とお会いしました。
(経営管理課のお二人も同席で計5人、当方の市民側も5人で同数でした)
答えてくださったのは室長と主査のお二人ですが、
お二人とも、丁寧に率直に話してくださって(もちろん話していい範囲のことでしょうが)、
たいへん有り難く感じました。
貴重な1時間半でした。
特に私が驚いたのは、次の2点です。
<再評価=再評価委員会ではなかった!>
私たちは再評価といえば、再評価委員会を開催することしか考えていませんでした。
これまでがそうでしたから。
ところが、別のやり方もあるようです。
学識経験者等の第三者から意見を聴取するだけで終わらせるというやり方。
調べてみると、確かに、
厚労省が示す水道施設整備事業の評価の実施については、次のように書かれていました。
第3 評価の実施体制と手順
1 地方公共団体等が実施する事業
(1)評価は、国庫補助事業の実施主体である水道施設整備事業者(以下「事業者」と
いう。)が行うものとする。
(2)事業者は、評価に当たり、原則として、学識経験者等の第三者から意見を聴取す
るものとする。
(3)事業者は、第三者からの意見を踏まえて評価の内容をとりまとめ、厚生労働省に
報告するものとする。
確かに、第三者委員会を開けとは書いてありませんね〜
水道局の意に叶った学識経験者を選び意見聴取すれば、希望通りの意見が得られ、
希望通りの再評価(=ダムが必要なのでダム事業は継続すべし)が得られることになります。
う〜ん、こんな抜け穴があるとは知りませんでした。
知った以上は、何が何でも公正な再評価委員会の実施を要求していかなければ・・・!
<評価は事業者が行う!>
先ほどの厚労省の通達によると、
「評価は、国庫補助事業の実施主体である水道施設整備事業者が行うものとする」
と書かれています。
こりゃダメだ・・
県が行ったダム検証と同じで、ダムを造りたい人たち自身が検証したり評価するやり方では、
結論は決まっています。
なぜこんな方法を国は示すのか・・さっぱりわかりません。
これじゃあ、再評価も形だけ、いくらでも抜け道はあるわけですね。
しかし、その安易な道をすぐに選択しなかった水道局を、むしろ評価したい気がしてきました。
過去においても、御用学者の意見を聴くだけという形式は取らず、
きちんと再評価委員会を開いてきたのは、かなり良心的なやり方だったのですね。
その姿勢を、是非今回も貫いてください。
隠さない、ごまかさない、嘘をつかない、
すべて正々堂々と公開して、専門家や第三者の意見を聴き、
その後、水道局として、プロの良心に則った評価を下してください。
そうすることによってのみ、佐世保の未来の水道事業の成功があるのですから。