一年以上前ですが、新潟県が「田んぼダム」に取り組んでいるという記事を紹介しました。
https://ishikigawa.jp/blog/cat11/542/
「田んぼダム」とは、大雨が降った時、田んぼに雨を溜めて、周囲への洪水被害を防ぐor軽減するシステムのこと。
自然破壊をもたらす巨大なコンクリートのダムとは異なる自然に優しいダムですが、
農家にとってはどうなのか、稲作にとってはどうなのか、研究・実践が進められています。
昨日、水源連のMLに、兵庫県も田んぼダムの導入を始めたという記事が紹介されましたので、転載します。
「田んぼダム」で豪雨被害減 県、本格導入
(読売新聞兵庫版 2014年04月16日) http://www.yomiuri.co.jp/local/hyogo/news/20140415-OYTNT50404.html
大雨による洪水被害を減らそうと、県は今年度から、水田の保水機能を活用した「田んぼダム」事業を本格導入する。事業に取り組む集落約20か所を募集し、排水量を調整する木板を無償で配布する。
従来、治水事業は「雨水を河川に集めて早く流すこと」を基本にしていたが、局地的豪雨の浸水被害が拡大したため、県は2012年4月に総合治水条例を施行。雨水を地下に浸透させる工夫や、浸水時の被害軽減策にも乗り出した。
その一環として、水田の雨水をためる機能に着目。容量いっぱいまで水を蓄えることで雨水の河川への流入を遅らせ、下流部の洪水被害を減らすことができるようにする。
昨年度、赤穂市と佐用町で行った実証実験では、大雨時の排水路の水位が以前より約20センチ低下する効果を確認。県内の全ての水田で高さ10センチの雨水をためた場合、約4300万トンを貯留できるという。
今回の募集対象は、集落や水利組合単位で合意形成が図られており、稲刈り後のアンケートに協力できることが条件。排水量を調整するために、田んぼの落水口に設置する木板(必要枚数分と予備5枚)と、啓発用ののぼりを無償配布。田植え後から10月末まで設置してもらう。
県の土地改良センターなどで受け付ける。締め切りは今月30日。
問い合わせは県農地整備課農村計画班(代表078・341・7711)へ。
昨年度の実証実験で、効果が確認できたという。
こういう事例を他県も学んで研究し、各地で取り組みが広がればいいな〜