石木ダム建設事業について再検証するための第2回「検討の場」が28日、国民宿舎「くじゃく荘」で開かれました。
今回川棚町で開かれたことは、私たちの要望が聞きいれられたのか、であれば嬉しいけれど
しかし、今回も傍聴者は30人までという。
もっと広くて、何百人も入れる会場だってあるのに・・・
開会は2時30分。
その前に傍聴者をくじ引きで選ぶので、1:45〜2:15までが受付時間。
私たちは1時に集合しました。
玄関前で意思表示です。
川原のおばあちゃん達も久しぶりに鉢巻き姿
誰かな〜?
県河川課のお役人だ!「ダムは造らせんぞー!」とお出迎え。
さて、今回は、前回すでに「見直しの必要無し」「水需要予測は妥当」と結論付けられてしまったダム案に対して、
治水、利水、そして流水の正常な機能の維持、という3つの観点から代替案が示されました。
治水代替案としては、2つの遊水地案の、放水路案、河道掘削案、引堤案、堤防嵩上げ案の6つ。
利水代替案としては、岩屋川ダム案、2つの貯水池案、地下トンネルダム案、海水淡水化案の5つ。
流水機能維持の代替案としては、岩屋川ダム案、2つの貯水池案の3つ。
そして、それぞれを、安全度、コスト、実現性、継続性、地域社会や環境への影響など6つの評価軸で対比。
予想通り、他のどんな代替案よりも、ダム案がコスト的に断然有利だと強く印象付けるものでした。
治水の観点からでは、現行ダム案はあと79億円ですむが、他はいずれも200億〜400億円台。1ケタ違います。
また、利水の観点からでは、多くの人が理想とする海水淡水化案(どんな渇水のときも安心だし、地権者の暮らしや環境を破壊することもないから)を1631億円(50年間の維持管理費を含む)とし、やはり1ケタ違う結果を出しています。
国の示した検証作業の実施要領に従って検討を進めることを大義名分にしている長崎県ですから、
コストを最も重視している国の方針に沿って、この評価結果が用意されたのでしょう。
それにしても、これらはすべて前回の前提があるからです。
「4万トンの水源を開発するためには」という大前提。
これさえなければ、国が提示した方策案のうち、ダムの嵩上げや地下水取水、ため池なども詳細評価の対象となったでしょう。
今回の会議では、各町長や市長からたくさんの質問が出されました。
が、それは県の補足説明を促すようなものや、県の口から言いにくいことを各自治体の長が代弁しているようでもありました。
私が唯一「おお!」と思ったのは、川棚町長の発言。今後のスケジュールの説明の後、
「関係者住民への意見聴取というのとは別に、反対地権者の方々の話しを聞く場というものを設けてもらいたいがどうか?」
というものでした。
これには、その場にいた多くの人が驚いたことでしょう。
新聞・TVいずれもしっかり伝えていました。
一方、会議終了後私たちは1階ロビーで予定通り記者会見を開き、以下の6点について、代わる代わる強く訴えました。
①「開発水源4万トン」の見直しの必要性
②まず取り組むべきは漏水問題
③予断なき検討のために、事業認定申請を取り下げるべき
④検討中なのに、石木ダムの必要性を大々的にTVや新聞広告で宣伝しているのはおかしい
⑤諫干問題で地元の声を聞けと国を非難する県が、なぜ石木ダムの地元の声はきかないのか
⑥公正で客観的な検証をするためには、是非専門家による議論が必要
しかし、これらについての報道はほとんど見られませんでした。
以下の2紙だけは、伝えてくれました。
一方、反対地権者らは会議終了後、検証の在り方に反発。報道陣に対し「県が一方的に示すデータが正しいかどうかを検証すべき」「専門家を交えた公開討論会こそ誰もが納得できる方法」と主張した。(長崎新聞)
反対派は会合後、会見し、佐世保市が1日4万トンの新たな水源開発が必要としていることについて「現実を無視した予測なのに、この数字に対する検討はない。県の説明会になってしまっている」と批判した。(毎日新聞)
第二回検討の場について
ブログを見て幟や横断幕、ゼッケン等の規制は無かった事を知りました。とりあえず安心しました。川棚町長の発言は首長として政治家として至極まっとうなものと考えます。保守とか革新とかでは無く良識、常識といったものではないでしょうか。それに比べれば県知事や佐世保市長は嘘の上に嘘を重ねる発言ばかり行っているように思えます。私も当日会場に行くつもりでしたが体調を崩し果たせませんでした。非常に残念です。ダム建設を撤回させるため最後まで徹底的に頑張りましょう。
ゼッケンなど
幟や横断幕はもちろん、ゼッケンや鉢巻きも会場内では禁止です。
外では何も言われませんでしたが、会場内に入ったときは外すよう注意されました。
体調を崩されたとか。どうぞお大事になさってください。