昨日、佐世保市議会石木ダム建設促進特別委員会が開かれ、私たちが提出した石木ダム事業の再評価を求める請願がいつものように全会一致で否決されました。
そのことが今朝の新聞各紙で報道されています。
ここに書かれてある通り、私たちが請願したのは、「石木ダム事業の再評価」。
なぜ再評価を求めるのかというと、
石木ダムの工期延長を決めるには、石木ダム事業の再評価をするというルールがあるからです。
このルールに則って、県は公共事業評価監視委員会に石木ダム事業の再評価を諮問しました。
知事も記者団にこのように答え、工期変更のためには再評価が必要との認識を示しています。
しかし、県がおこなった再評価は治水事業の部分だけでした。
確かに利水の部分は佐世保市の問題なので佐世保市の責任において再評価するべきですが、
このように市長は「必要ない」と言い、水道局長は「考えてない」と言う。
なんという無責任…
社会情勢が変化したわけでもない?
市長は再評価の実施要領をご存知ないようです。
ここに書かれているように「工期の大幅な延長」が「社会経済情勢の急激な変化」にあたるのですが…
しかも水道局長は厚労省の実施要領に基づいて再評価をやったんだと胸を張っているのですから、
今回もその要領に基づいて再評価すべきですよね。
行政当局をチェックすべき議員の皆さんも当然そう思われるでしょう?
などと資料を提示しながら説明したことが1つ。
2つ目は、9月14日の本会議で明らかになったことですが、
山下千秋議員の質問「県の工期変更(6年延長案)について佐世保市も同意したのか?」に対し、
谷本水道局長が「全面的に長崎県に委託しているので、当然同意している」と答えたことです。
県においては、公共事業評価監視委員会の意見が示された後、県議会の承認を求める手順になっていますが、
佐世保市は議会に説明もなく、議会の意見も聞かず、県に「同意している」というのです。
あまりにも議会軽視と言わざるを得ません。
県が右と言えば右、左と言えば左、佐世保市政は市民の方を向かず県の方ばかりを向いているようです。
(国会に提案する前にアメリカ議会で安保法案の成立を約束してしまった現政権のよう…)
議会、中でも石木ダム問題を扱うこの特別委員会の皆さんこそ、当局に説明を求め、
当局の考えを確認する必要があるのではないでしょうか?
と訴えました。
3つ目は、その考え=対応策についてです。
水道局長は平成24年度の再評価は国のお墨付きを得た正当なものだと自信満々でした。
本当に正しければ、来年度(平成28年度)の水需要は最大で100,500㌧に達し、
水源としては112,000㌧必要で、現状では77,000㌧しかないから35,000㌧も不足する。
だから石木ダムが必要!喫緊の課題!だったんですよね。
でも、来年度にはできないことがわかった、完成は6年も延びる?
6年間も、35,000㌧以上の水不足が続く?
その予測通りであれば、確実に断水の危機に瀕し、工場用水も営業用水も不足し、
経済活動に支障をきたす恐れが十分にあります。
「水源を確保することは、市民の安全・安心を担保するため、議会としても責任を負う必要がある」
と言って、水需要予測見直しの請願(今年3月)に反対された皆様ですから、
6年もの延長を無条件に受け入れることはできませんよね?
どうか、今回の工期変更案について、当局に説明と再評価を求めてください!
とお願いした次第です。
しかし、結果は、新聞に書かれているように不採択。
委員全員が請願に反対。
またか・・・
どうして・・・
その理由は、
現時点では公共事業評価監視委員会からの答申も出されていないし、
県からの報告も無いので市に(説明を)求めるのは難しい。
というものでした。
14日の本会議で水道局長は県の方針に「同意している」と言ったんですよ。
最終報告を待ってからでは遅いんですよ。
説明を求めるのは「今でしょ!」と心の中で叫び、
その後で気づきました。
「現時点では難しい、できない」ってことですね?
公共事業評価監視委員会の答申が出たら、
県議会も承認して、県から市に正式な報告がきたら、そうしたら、
水道局を呼んで説明を求めるってことですよね?
再評価をするよう求めるってことですよね?
その時の委員会の対応を、皆さん、一緒にチェックしてくださいね。
県からの報告が市に届いたら、
佐世保市議会は、市当局に対してどのような対応をするでしょう?
同議会の公正さが問われます。
しっかり注目していきましょう〜
他紙の記事も貼付します。
ちよっと、気になるのが、3か所あります
川棚川総合開発事業「石木ダム」について。
第2回長崎県公共事業評価監視委員会資料平成27年8月、長崎県土木部、河川課を読んで、
①7ページの石木ダム事業概要の事業費で、総事業費285億円負担額治水185億円。国土交通省2分の1補助。
利水100億円厚生労働省3分の1補助と記載されています。つまり、佐世保市は、33億円の補助金です。
しかし、佐世保市水道局長は、定例議会で、国庫補助金150億円の補助金と答弁しています。
もう少し、精査することが、必要です。
②8ページの石木ダムの構造について、ダム予定地の左岸に、盛り土の部分をすることになっています。
今、石木ダム建設予定地のボーリングのコア、土の色を調べていますが、この部分は、岩盤では、ない、と感じます。
まだ、長崎県河川課から、柱状図を要求していますが、まだ、来ていませんので、はっきり断言は、出来ません。
仮に、岩盤でない部分が一部でもあれば、崩壊して、災害が起こります。
その責任は、河川課にあり、引いては、長崎県知事になります。
③利水の佐世保市水道局の資料によれば、平成33年は、105,000トン余りです。
現在70,000トン余りです。
この35,000トン余りの水不足が生じます。
石木ダム建設6年延長まで、佐世保市の水は、不足することになります。
佐世保市水道局長さんは、この6年間の水不足に対して、何も案を示していません。
長崎県の話を聞いてから、と議会でも、再評価をしない、と結論を出しました。
果たして、これで良いのか、と思いました。
石木ダムに頼らず、代替え可能な水対策が、早急に求められる、と感じます。
最後に、石木ダム建設は、費用対効果は、ありません。
これまで、42年間の間、無駄な税金を使い、垂れ流してきたからです。
佐世保市南部水系下の原ダムは、昭和43年に出来ましたが、約1年で、完成しました。
それからすれば、石木ダムは、県民の税金、また、佐世保市民の税金の無駄遣いです。
みなさんは、そう、思いませんか。
僕は、そう、思います。
だから、平成17年策定した、まちづくり協議会の早岐川河川改修、つまり「石木ダム建設より2級河川の早岐川の河川改修」についてを陳情しました。
税金は、有効に使ってもらいたいです。
石木ダムは、必要としません。水は、足りています。
Unknown
速来津姫さん、委員会の傍聴ありがとうございました。
「気になる3カ所」について。
①について、公共事業評価監視委員会資料p7の数字は間違っていないと思いますが・・。
水道局長が定例議会で答弁したという150億円が何を指しているのか議事録を見ないとわかりません。いつの議会だったかだけでも教えて頂けますか?
②に関しては私は不勉強で何もわかりませんが、詳しい方に尋ねてみたいと思います。
③についてはおっしゃる通りで、今回の趣旨説明でも、それを訴えたつもりです。
国庫補助金150億円は、市議会の答弁にあります
平成26年3月定例会・第3日(3月5日)
ページ107の水道局長(谷本薫冶君)(登壇)
まず、事業に係わる経費につきましては、国庫補助による財源確保を図りながら、水道会計の負担分は企業債を活用し、長期間で分割して支払うことにいたしております。
具体的には、石木ダム関連事業の今後の水道局負担額は、支払い利息を含めまして、約150億円を見込んでおりますけれども、これを企業債への償還年数であります30年で毎年分割支払い、各年度における費用負担を平準化し、経営への影響を最小限に抑えていくことといたしております。この費用を単純に1世帯当たりに直しますと、年額およそ4,000円ほどになるかと思います。
ページ131
次に、石木ダム建設の佐世保市の実負担額でございますが、議員がおっしゃいましたような形で、276億円で間違いございません。すでに、平成24年度までに96億円を負担しておりますので、今後は約180億円の負担が必要でございます。
内訳でございます。
平成24年度までの負担額96億円のうち、一般会計負担額は15億円、水道局負担額は、81億円でございます。今後、必要となる約180億円につきましては、一般会計負担額は、60億円、水道局負担額は、120億円となる見込みでございます。
ここで、問題①は、長崎県が平成23年5月の石木ダム検証についての、治水79億円、利水529億円と記載してあります。
そして、ダム中止に伴って発生する費用②は、どちらも、ゼロ億円と記載してあります。
①長崎県公共事業評価監視委員会第二回の議事録のページ7には、総事業費治水185億円と記載があります。
②また、ページ34には、負担した費用と言うのが、143億円掛ける35%の約50億円である。と記載してあります。
平成23年5月、長崎県河川課の資料のゼロと50億円と大きく乖離して、違っています。
③また、平成23年5月の資料に、利水の529億円と平成27年8月土木部河川課の資料ページ7の総事業費の利水100億円の違いです。
これまで、みんな騙されて、議会を通してきたことは、明らかです。
でたらめな数字、また、でっち上げられた数字である、と感じました。
まだ、色々と不思議な疑問が出てくる、と思います。
Unknown
議事録を確認しました。
ここで水道局長が示した150億円というのは、今後の水道局負担額であり、国庫補助金ではありません。
ダム本体工事の厚労省からの補助金は約33億円で、佐世保市の負担は約67億円です。
が、本体工事費以外にも関連事業費の負担が大きいので、その合計の負担額について、永田議員も山下議員も質問をしていたのです。
それに答えて水道局長は、総負担額は約276億円だと述べ、これまでに支払い済みの金額と今後負担すべき金額、その内訳(一般会計分と水道局負担分)などの数字をあげています。
また、同じ名目(今後の水道局負担分)の金額が、107頁では150億円と言い、131頁では120億円と異なっているのは、前者は支払い利息を含めたもので、後者は含めていないからでしょう。が、利息はもっと大きいとは思うのですが・・
また、平成23年のダム検証の資料と比較なさってますが、こちらは石木ダムと代替案をコストの面で比較するもので、50年間の維持管理費が含まれていますので、水道局長が示した石木ダム関連事業費とは全く別の数字です。
数字があまりにもたくさん出てきますので、なかなか理解するのは大変ですよね。
また、代替案のコストはあまりにも高額になっていて恣意的だと感じますが、私たち素人は中々そのゴマカシを証明できる能力がなく残念です。