アンケート「本当に必要ですか?石木ダム」

8月5日、日曜日、佐世保の最高気温は37度に達し・・

ちょうどその頃、私たちは、佐世保唯一の?繁華街アーケード街でアンケート調査を実施。

デパート玉屋入口横で、駐車場の前という立地。買い物客を狙ってのことでしたが…

 

 

この暑さ、この強烈な日差しに、人々は避けて通ります。

横断幕の下の白い部分はコンクリートではないんですよ。

手前の石畳のような歩道が長テーブルの下までずっと続いているのですが、

強すぎる日差しに反射して真っ白に写ってますね〜

せっかく展示した写真や資料も、近寄って見てはもらえず・・

それに遠くから見ると、後ろの看板(和牛の祭典だの、チャリティナントカだの)が邪魔して、

目立ちませんね〜トホホ・・

 

で、私たちは、こんなこともあろうかと…

用意していた画板にアンケート用紙をはさんで、日陰の方へ移動。

通行人の方に、「石木ダムについてアンケート調査をやっていまーす、ご協力をおねがいしまーす」

と声をかけると、けっこう応じてくださる方もいて、嬉しくなりました。

 

若い方は自分で書いてくださいますが、

ご高齢の方には、聞き取り調査のような形で、

質問を読み上げ、頂いたお返事をこちらで代筆していきました。

 

用意したアンケート用紙は100枚。

予定時間は3時間。

半分の50枚埋まればいいかな〜と思っていたのですが…

 

なんと、2時間で100枚終了!

驚きの結果でした。

理由の一つには、この日は佐世保のお祭り「シーサイドフェスティバル」の日でしたし、

すぐそばの島瀬公園ではアメリカンフェスティバルも開催中で、

いつもより人通りが多かったこともあるでしょう。

もう一つの理由は、助っ人で来てくださった川棚のKさんの呼び込み?のおかげ。

Kさんが声をかけると、アンケートに応じてくださる確率がとても高いのです。

どんな秘訣があるのか…次の機会があったら、じっくり観察してみたいものです。

 

さて、アンケートの結果をご報告します。

まず、100枚完了と思っていましたが、持ち帰った用紙は97枚でした。

テーブルに置いていた時に、風で飛ばされたのかもしれません。

しかも、そのうちの1枚は白紙でしたので、有効回答は96人分ということになります。

 

   

 

以上のような結果でした。

予想通りのこともあり、意外なこともあり、現実を知るためにアンケート調査は大事なことだと、

あらためて思いました。

 

予想通りだったのは、

「佐世保は慢性的な水不足だ」と答えた人が32人もいたこと。

ちょうど3分の1です。

3人に1人はそう思っているってこと。

「あなた自身が水不足で困っているか」との質問にイエスと答えた人は5人ですから、

自分は水不足じゃないけど市全体としては水不足だという思い込みがあるのですね〜

平成6年〜7年の渇水経験がトラウマになっているのかもしれませんし、

市や水道局のマインドコントロールもしっかり効いているのでしょう。

 

そのマインドコントロールされている人の多くは、やはり「石木ダムが必要」と答えます。

人数では26人、全体の27%でした。

 

しかし、意外だったのは、その倍以上の55人の人が「必要ではない」と答えていることです。

57%の確率。

これはとても大きい結果です。

「石木ダムは市民の願い」という看板は誇大広告である、ウソであると自信を持って言えます。

 

でも、もっと意外だったのは、

「石木ダムが必要」と答えた人に、

建設予定地で暮らしている約70人の人たちを「強制的に追い出してでも必要ですか?」との問いに、

11人(必要と答えた人の42%、全体の11%)の人が、「必要」と答えたのです。

佐世保市民の1割強の人は、そんな風に考えるのか…と思うとちょっとショックでしたが、

でも逆に、9割近い人は強制収容をしてまで石木ダムは望んでいないんだ!と考えれば、

心強い気もしてきました。

 

最後に私が対応して印象的だったケースを紹介します。

 

1) その男性はそれほど高齢には見えないのに「僕は書くのは苦手だから」とおっしゃるので、

質問を読み上げていきました。

②で珍しく「はい」と答えられたので、「どのように困っているのですか?」と尋ねると

「う〜ん」とおっしゃったまま返事が返ってこないので、

③に進みましたが、そこでも無言。

④に進んだらすぐに「必要」

⑤でも「必要」と即答でした。

「よほど水に困ってらっしゃるんですね。何か水を使うお仕事をなさってるんですか?」と尋ねたら、

にこにこ笑顔で「いいえ。でも佐世保市にはダムが必要なんですよ。僕は佐世保市民だから」と。

なんだか少し背筋が寒くなる感じがしました。

 

2) その女性も、「水に困っている」で「はい」を選びました。

「どういうふうに困ってらっしゃるんですか?」と訊いたら、

「お庭にね、植木鉢が120以上もあるんですよ。

夏は、朝夕2回も水遣りせんといかんでしょう?だから水道代がグンと跳ね上がるんですよ。

佐世保は水が少ないから水道代が高いんでしょう?

石木ダムができたら水が豊富になるから安くなると思って・・・」

だから石木ダム!?という怒りを心に秘めて、にっこり笑って、

「それは逆なんですよ。ダムを造るには建設費がたくさんかかるでしょ?

それだけじゃなくて、導水管とか浄水場とか新たに施設を造らなければならないから、

水道局は今以上に経営がたいへんになって、当然水道料金も値上げになるようですよ」と言うと、

「えー!今より高くなるの?!それは知らんかった。それならダムは造らんほうがいいね〜」

 

3) もう一つのケースは母娘3人連れでした。

「佐世保は慢性的な水不足?」「うん」「だよね」

「あなた自身は水不足で困ってる?」「ううん」「別に」「困っとらんよ」

「石木ダムは必要ですかだって」「必要やろ?」「そうかな〜」「必要さ」

「70人の人たちを強制的に追い出しても必要ですかだって」

「要らんっちゃない?」

「要らんよね」

「どうして?水不足になったら、あんたたちプールに入られんごとなるよ」

「そうかぁ」

「そうだけど、追い出してダム造って、そこまでして泳ぎたくないよ、私は」

「そうだよね。私もそう思う」

「そうね。そんならこっちに丸しとこう」

 

佐世保の未来は、今より明るいかも…

そう思いつつ、三人の後ろ姿に、ありがとうございました〜  

 

オンライン署名にぜひご協力ください!

石木ダム建設は説明不足。長崎県は一度立ち止まり、
公開討論会を開いてください。(Change.org)

ほかにも、こうばるを守るためやっていただけることがあります。

→あなたにできること

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