鎌仲監督の最新作「内部被ばくを生き抜く」の上映会が東彼杵町で開催されました。
8月9日、長崎原爆のその日です。
原爆被爆者と同じように、原発事故で内部被ばくし続けている福島とその周辺の人々。
特に子供たちへの影響が心配されています。
上映後、鎌仲監督のトーク。
核燃サイクルや医学的な話をわかりやすく解説し、
子どもの命を守るために様々な問題に直面し、頑張っているお母さんやお父さんたち、
その人々への補償や除染など一向に進まない現実などなど、あっという間の1時間でした。
その後、なんと!石木ダム問題について、ほんの9分ほどですが、話をさせていただきました。
実は、この上映会の実行委員長は、私たち「石木川まもり隊」の隊員なのです。
彼女は、原発とダムの共通項(地球の汚染、自然破壊、地域の分断)に目を向けて欲しいと
仲間の皆さんを説得し、鎌仲監督の快諾も得たのです。
とてもありがたい申し出でしたが、
でも、本当にいいんだろうか?放射能や原発の話を聴きに来たお客様に石木ダムの話をして…
と不安も抱きつつ、彼女の熱意を無にしないよう、与えられた9分間を有効に活かそう…
と頭を切り替え、資料を作ってみました。
たぶん石木ダムのことはほとんどご存知ないか関心がない人々が多いだろうと想定して、
まず石木ダム計画の概要を記し、私たちがダムに反対する理由を示しました。
そして、裏には、
ダム事業に参画したために、大きな負債を抱えることになった市や県の事例をリストアップ。
ダムそのものには関心がなくても、無駄な公共事業については県民として耳を傾けてもらえるだろう。
そしてその無駄な事業によって自然が破壊され、環境に大きな影響が出るとなれば、
核汚染に関心を持つ人々なら、理解してくれるだろう…
そんなことを思いつつ話すポイントなど準備していきました。
ところが、いざ話しをしてみると、予定通りにはいかないもの…
私たちがダム計画に反対する理由の1つ、
今現在そこには13軒の家庭があり、70人の人々の暮らしがあるのだという紹介の前に、
原発でふる里を追われ、ふる里に戻れなくなって、疲れ果て自殺した方のことが、ふと頭に浮かび、
ついさっき鎌仲監督が話してくれた、福島浜通りのお年寄りの自殺が多いことも思い出され、
言葉が出なくなりました。
時間がないんだから早く話さなくちゃ…
と、もう一人の自分の声が聞こえるんですが、胸が詰まって声が出ません。
ムリムリに話し出しても途切れ途切れで…
ふと用意していたタイマーに目をやると、残り時間1分ほど。
慌てて現実に戻り、残りはほとんど流してしまい、
「あとはお帰りになって、この資料をよーく読んでくださいね」という始末。
トホホでした。
受付のところに置いてある「こうばる通信」や「ダムのツボ」も、是非手にとってみてください。
そして、よかったらお持ち帰りください!
なんてアピールするつもりだったのに、それもすっかり忘れてしまい…
ほーちゃん、ごめんね〜