9月6日午後6時、島瀬公園には大勢の人が集まっています。
いかにも仕事帰りのサラリーマン風の人々が・・
「佐世保市PTA連合会」「佐世保市商店街連合会」などのプラカードが見えます。
右にカメラを振ると・・
水を大切に・・の文字が見えます。
そう。今日は佐世保市の「水を大切にする日」です。
平成6年の大渇水のとき、市内全域が給水制限に入った日です。
この時の苦労を忘れないで、限りある資源の水を大切に有効に使いましょう〜
という日のはずですが、
幟に見えるのは、「石木ダム建設は市民の願い」とか「石木ダム建設にご理解とご協力を」???
その横断幕の前で、マイクを握っているのは、
石木ダム建設に誰よりも執着なさっているかに見える佐世保市長さん。
続いて、長崎県議会議長や佐世保市議会議長、石木ダム建設促進佐世保市民の会会長代行・・
などの挨拶がありました。
どなたも、いかに佐世保が水不足で困っているか、
地元地権者の方々の苦しいご心中は十分察せられ申し訳ないが、どうぞご理解を・・
といった内容で、想定通りでしたが、市議会議長の発言にはビックリしました。
彼はこう言ったのです。
佐世保が確保できる水源は日量77,000トンと言われていますが、
その中の15,000トンは河川からの取水です。
安定的な水源確保の観点に立てば、本市の水の実力は77,000トンをはるかに下回るのです。
しかし、使われている水の量は、今の時期、一日に約80,000トンです。
つまり、日々水不足なのです。
この話を聞いて私もギョッとしましたが、
さすがに後ろの方から「嘘つくな!」との声が聞こえてきました。
そうです。この話の中にはいくつもの嘘というかマチガイがあります。
1.現在の佐世保地区の水源は、77,000トンではなく105,500トンです。
なぜなら、その77,000トンの水源以外にも毎日取水できている場所があり、
その取水所での最大取水量もプラスすれば、105,500トンになるからです。
2.77,000トンというのは水道局がかってに名づけた安定水源の量です。
水道局が安定水源は77,000トンと言っているのに、
部外者の議員さんがかってに安定水源の量を変更していいのでしょうか?
3.その中の、つまり77,000トンの中の15,000トンが河川水とおっしゃってますが、
その中の河川水は21,600トンです。残り55,400トンがダムの水です。
4.今の時期の使用水量は約80,000トンと言われましたが、
水道局のホームページをご覧下さい。
昨日の配水量は、71,820トンと記されてますよ。
つまり安定水源77,000トンで足りているんです。
議長さんがおっしゃるように日々本当に足りてなければ、不足分はどこから持ってきてるのですか?
全くデタラメな数字を自信有りげにおっしゃらないでくださいね。
思い込みが激しい方なのか? わざとデタラメな数字をおっしゃったのか?わかりませんが。
6:40頃、楽隊を先頭にいよいよパレードに出発です。
あら〜!
新しい横断幕ができましたね。
「水不足は続いています 今までも これからも」
さきほどの市議会議長さんの話のエッセンスですね。
うまい表現ですね。誰がこんなキャッチフレーズを思いつくんだろう・・
うまいけど、ウソです。
今も水不足じゃないし、これからはますます水は十分な余裕が出てきます。
今より人口が減るんですから。
今よりも節水機器が普及していくんですから。
会場ではこんな素敵なうちわを配っていました。
シンプルでいいですね〜
このうちわのように、わかりやすい企画を、来年こそはお願いします。
「水を大切にする日」には、水を大切にしよう!という意味をこめたキャッチフレーズを考えてください。
水を大切に使う方法、工夫例を紹介してください。
節水に努めた家庭や企業を表彰するのもいいかもしれませんね。
少なくとも、水を大切にする=石木ダム、ではないはずです。
動員された皆さま、お疲れ様でした〜
集会の一部始終とパレード出発の様子