今夜の報道ステーションは、滋賀県の嘉田由紀子知事にフォーカスし、
まさに「コンクリートから人へ」を実現する、見事な脱ダム政策を紹介してくれました。
嘉田知事は北川第一ダム、芹谷ダム、国営の大戸川ダムの3つのダムを凍結しました。
民主党が掲げたキャッチフレーズ「コンクリートから人へ」の象徴だった八ッ場ダムは、
政権交代当初、中止を明言していたのに、2年後にはあっさり継続と変更
4600億円の税金が投入されます。
滋賀県にも国営の大戸川ダムの計画があったけれど、嘉田知事が3年前に凍結。
知事は、莫大な予算と時間がかかるダムより、
河川改修のほうが、水深を確保でき、予算も大幅に減らすことができると自ら検証。
さらに、大阪府や京都府などにもダム凍結した方が費用対効果が高いことを納得させました。
しかし国はあきらめず、官僚からの激しい抵抗があり、
大戸川ダムの凍結を堺に国の補助金を2割以上減少させたそうです。
国がダム建設にこだわる背景を、元国交官僚の宮本さんは、
「役所は個人の部局のためにダム建設を進めている」と河川ムラの存在を語っていました。
そんな巨大な官僚の抵抗にも負けず、なぜ嘉田知事はダムを凍結できたのか?
それはきっと、農村研究や農に欠かせない水問題にも精通した専門家だったことが大きいのかも…
洪水対策には、河川改修やハザードマップが有効であることに自信を持っていたから、
内部からもあれほどの抵抗を受けながら、揺るぐことがなかったのでしょう。
また、住民への保障も重視し、ダムを凍結しても地域振興策を続けることを約束、
ダムを凍結した資金で、就労支援や介護・衣料の充実を図り、
住民も次第に理解を示し始めました。
結局、嘉田知事は、合わせて1908億円かかるダムを凍結し、
洪水対策として104億円かけて河川改修をやるという政策を実践しているのです。
コストの面ではもちろん、洪水対策としても、地域対策としても、
地に足のついた、住民の暮らしを守る政策です。
TVを観ていて、感動さえ覚えました。
こんな知事がもっともっと増えて欲しいものですね〜