6月1日の長崎新聞に大きく報道されたこのニュースが話題になっています。
本明川ダム(国営)計画に利水参画していた長崎県南部広域水道事業団が、撤退することになりました。
その理由は、
1.長崎市の新たな水需要予測によると、本明川ダムに水源を求める必要がなくなった
2.よって長崎市は、同事業団から撤退する
3.長崎市が撤退したら、ダム負担金以外の施設整備費の国庫補助がなくなる
4.そうなると水の供給単価が2倍以上に跳ね上がる
5.同事業団としては継続が難しくなったので解散することにした
ということのようです。
長崎市は、近年の水需要の減少を冷静に受け止めて将来を予測、
結果、5年前は、日量あと7,500m3必要だとしていた水が、今回はゼロになったのです。
長崎だけではありません。
諫早市も、5年前は9,600m3必要と言っていたが、今回は4,800m3に半減。
両市の水道局の予測が誠実におこなわれた結果でしょう。
そして、同企業団が解散すれば、時津町と長与町、諫早市の代替水源はどうなるのか、
それは、浄水方法の変更や、河川の水利権の増量などを検討したいとしています。
佐世保市水道局も、同じ県内の仲間を見習ってほしいものです。
水需要減少の現実をしっかり受け止めて、
無駄なダム建設から撤退する勇気を学ぶべきです。
そして、どうしてももう少し水源が必要というのなら、
ダム以外の代替水源を真剣に探すべきです。
昨日の毎日新聞によると、
長崎市が撤退を決めた理由を田上富久長崎市長は、
「生活様式の変化や節水意識の向上で1人当たりの生活用水が減少したことなどによる」
と説明したそうです。
私たちが公聴会で指摘したことと全く同じですね〜
だけど…
ダム建設からは撤退しないんですね。
利水事業からは撤退するけれど、治水対策に
ダムは必要だから、ダムの規模を縮小して建設
を継続するということですよね。
ここでも、一旦動き出した公共事業はなかなか
止まらないことが証明されています。
公共事業って、どれほどの“旨味”があるんだろう?
河川ムラ
ですね・・
建設凍結したはずの大戸川ダムも、
中止を決めたはずの川辺川ダムも、
実はまだ計画は生きていて
予算も付けられているんだものね〜
河川ムラの住人にとってダム建設はよほど“旨み”があるのでしょうね〜