飲みこまれていいのかな?

ご紹介します。

こちらの画像は、石木ダムには無関係の、遠くに住む学生さん(Mさん)がデザインしたものです。

タイトルは「飲みこまれていいのかな?」

50年程前、長崎県で計画されたダム。
今現状は、人口も水の需要も減っているのに、建設すべきなのかと抗議が起きている。
造られるとなると真ん中の写真にある家、まわりのイラストに描いた動物達の故郷が
水中に沈められちゃうんだよね。

確かに今は人工物が欠かせなくなってるけど、考えさせられるのが
・時代は変わった。見直さないの?
・需要は下がってる。今要るの?
・未来でやっぱり不要になったりしないの?
ってこと。

 

すごい表現力ですね。

こちらは新しい作品です。

  「水ってどこからきているの?」 小さい頃、大人に聞くと
  
「川にあるダムからきてるんだよ」って言われた。

そしてダムって何か調べたし、ダムの良いとこ悪いとこも調べた。

でも、ダムがどう出来たかまでは見ていなかった。

水を溜めてるダム。でもその底には、住民の家や、畑や田んぼが沈めらめてるんだよね。
そこからきたお水を出しっぱなしにしてる私たちってなんだろな。

限りある水。出しっぱなしにしなければ、お水の需要ももっと減っていくんじゃないかな?

 

Mさんは、たまたまパタゴニア日本支社長の辻井さんの講演を東京で聴き、

石木ダムのことがとても気になって、自分なりに勉強したそうです。

県のサイトや石木川まもり隊のブログなどを見て…、その結果、

「美しい棚田と13世帯60人もの人が住む場所に本当にダムが必要だとは思えず」

「何か自分に出来ることをしたい」と考え、行動をおこしました。

 

すごいですね!

才能もですが、行動力がすごい!

これは止めなくちゃ・・と思ったら、きちんと意思表示する。

自分が気づいたことを発信し伝える。

それが今の自分の生活に直接関わりがなくても・・

 

こういう若い人がいる日本は、まだまだ捨てたものではないのかもしれない・・・ 

 

どっちのバスに乗りたい?

佐世保で一番読まれている情報誌「ライフさせぼ」。

たぶん読売や朝日よりも・・・?

そのライフの今週号の中ほどのページにこんな記事が・・・

どんな記事って?

見えないかな?

こんな記事ですよ。

ライフの記者さんもやっと出会えたようですね、ラッピングバス「石木川まもり隊」号に。

「私たち市民にはなんとも不思議な字面です」って?

「賛成と反対の両意見が市民にオープンにされるということは健全なことにも思えます」って・・

そして最後に、

「市民ははたしてどっちのバスに乗りたいのでしょうか?」と結ばれています。

ですよねー

私も聞いてみたいです〜

 

なぜ石木ダムなのか?NBC記者に答えるパタゴニアの想い

「石木ダム事業 こう着状態いつまで」

今日の報道センターNBCで、石木ダム問題についての特集が放映されました。

水没予定地で田植えの準備に励む住民。

豊かな自然とそれを守ろうとする人々に魅せられ、支援の手を差し伸べた企業パタゴニア。

なぜアウトドア衣料メーカーがダム反対運動に?

そう問われ、同社日本支社長の辻井さんは、こう答えていました。

それは、

その必要性について、

パタゴニアはそれを願っている。

 

その一つの手段として登場したラッピングバス。

両方というのは、すでにダム推進派のバスも走っているから。

私たちもそれを願っています。

でも県は・・・

だそうです。。。

そんな知事や河川官僚の皆さんに是非この光景をみてほしかった。

今年も開催されたほたる祭り

本当に美しい景色・・・(さすがプロのカメラマン!) 

中央左に見える青いテントが祭り会場です。周辺にはたくさんの人・人・人。

中央右に見える空を映した水面は川ではなく水田です。田植えを待つばかりの田んぼ。

石木川はその下。あまりにも小さなな川なのでここからは見えませーん!

この小さな川に棲むたくさんのホタルたちの命の輝きを見ようと、

県内外からやってきた人たちの車もたくさん!毎年駐車場の確保に追われます。

手前の花畑は、こうばる住民の想いです。

ダムのために土地を売り、この地を去った元ご近所さん。

主を失った土地は草ぼうぼうですぐに荒れ果ててしまいました。

それは見るに忍びなく、せめて花を植えて通る人の目を楽しませたい。

そんな想いで、ここに花を植えています。

ここが「こうばる」です!

ここにダムは似合いません!

中村知事、そう思いませんか?

 

暗くなったほたる祭りの会場でインタビューに答える地権者のお二人。

 

金と権力に弱い人もいるけれど、そんな人ばかりではない。

金や権力よりも大切なものの存在を知っている人がいる。

それを失いたくないと思っている人がいる。

そんな人たちが住むところ、それがこうばる

ここがこうばる

ほたるの里。

そして、みんなのふる里。

 

 

クラウドファンディング目標額達成! それ以上・・!?

ついにクラウドファンディングが終了しました。
 
5月13日夕方から始まって、5月28日夕方に終わりました。
15日間、わずか半月の期間でした。
スタートしたのが遅かったし、公民館の屋根の修理は「ほたる祭り」(5月30日)までに終わらせねばならなかったからです。
このわずかな期間に100万円以上集まるとは、とても思えませんでした。
足りない分は自分たちで出し合うしかないかな〜と思っていました。
 
と・こ・ろ・が!
終了のゴングが鳴った時点で、なんと、¥1,472,500も集まっていました!
 
皆さん、本当にありがとうございます!
 
このプロジェクトに参加してくださった方々は186人
知ってる名前もたくさんありますが、知らない方々がい〜っぱい。
ふるさとを守りたい、自然を守りたい、地域のコミュニティを守りたい、
そんな思いに共感し、応援して下さる人が、私たちの知らない日本のあちこちに、
こんなにたくさんいてくださる・・・ということを実感しました。
 
それを可視化してくださったmakuakeさんに感謝します。
そのmakuakeさんと打ち合わせ、企画を練り上げてくださったパタゴニアさんに感謝します。
 
私たち「石木川まもり隊」の誰も、クラウドファンディングというツールを知りませんでした。
地元こうばるの住民の方ももちろん!
クラウ・・?何じゃそれ?って感じで。
 
まもり隊隊員であり地元住民でもあるほーちゃんの頑張りで、
こうばるの素晴らしさや公民館の存在意義が、味のある絵と言葉で伝えられ、
徐々に寄付が集まり始めました。
すると、地元の人たちにも「何だかよくわからないけど有難いね〜」となって・・・
連日続けている無言の抗議行動で疲れた気分を、明るく変えてくれました。
 
昨日は工事が終わった公民館を住民の皆さんが大掃除したそうです。
ピカピカになった公民館で明後日のほたる祭りの準備が始まります。
 
明後日は天気予報では雨で・・・それだけが心配です。
 
晴れ男、晴れ女の皆さん、どうか九州の長崎県に向かって念力を送ってくださいね、
雨雲よ、去れ!と。
 

「こうばる ほたる祭り」まで、あとひと月!

ジャーン!

できたてホヤホヤ、今年の「こうばる ほたる祭り」のポスターです。

開催地の川棚町や、お隣の佐世保市などあちこちに掲示します。

見かけたら、ズームインして、場所を確認してくださいね〜

お問い合わせは、こちらです。

メール: ishiki-hotaru@buz.bbiq.jp (石木川まもり隊)

 

ほたる祭りは毎年5月の最終土曜日にやっています。

一昨年の様子はこちらです。

https://ishikigawa.jp/blog/cat19/693/

 

その年の天候によって、ホタルの数も様々。

その日が雨だったら、ホタルさんも雨宿り、全く飛びません。

お天気でも気温が低かったら、やはり、ちらほら・・

蒸し暑い日の晴れた夜に、幻想的な光の乱舞が見られます。

今年もそんな光景が見られますように・・・!  

 

 

パタゴニア、こうばるを全身で体感!

4月27日13:30、パタゴニア社員総勢27名が川原公民館に集結!

北は札幌から南は福岡まで全国21店舗と日本支社環境部のスタッフなどの皆さんで、

社員研修として、石木ダム建設予定地を視察し理解を深めたいとの思いでやって来られました。

こうばる住民を代表して3人の方に話して頂きました。

ダム計画が始まって現在に至るまでの歴史、

土地収用法に則って強制的に土地を手に入れようとしている県のやり方と現状、

こうばるの自然と暮らしの豊かさなどなど・・・

パタゴニアの皆さんは一生懸命メモしたり、ひたすら聴き入ったり・・

 

勉強会が終わると、いよいよ視察にしゅっぱーつ!

2班に分かれて行きました。

まずは石木川。

わー、川底が見える!

澄んでますねー

でも、こんな小さな川にダムが造れるの?

これでも、石木川では一番大きな場所なんですよ。唯一泳げるところですから。

他はみんな歩いて渡れるようなところばかりです。

へー!!

 

続きましては、有名な三猿の櫓。

B班のガイド石丸さんが、ダム反対運動と三猿の関連、赤地に白の日の丸の意味を説明。

 

このあと、左に曲がって、第二ダム小屋や岩屋川、県が設置した使われない生活相談所、

海軍工廠跡地、石橋などを見て、岩屋権現に・・

199の石段を登り、岩に掘られた狭い入口を這って行き、

 

本殿に到着!

 

その後、もと来た道を戻り、今度は付替え道路工事現場を目指します。

途中、いろいろな看板を見たり、県が設置したコンクリートの告示文を読んだり、

土地を売って出て行った人たちの、今は草ぼうぼうの元田んぼを眺めたり、

堰堤建設予定地の前で、高さ55mのコンクリートの壁を想像したり・・・

皆さん、55mってどのくらいかピンときますか?

大阪城の天守閣の高さが55mだそうです。

ビルで言うと、15階建てのマンションがそのくらいみたいですよ。

えー!!ここにそんな大きな壁が…想像できないです〜

 

そして、到着。工事現場入口。

この向こうに何が造られようとしているのか、何故それをとめようとするのか、

5年前の4ヶ月にわたる座り込みのこと、去年の夏のこと、仮処分を受けたこと等々の

説明がなされたことでしょう(離れたところにいたので聞きとれませんでしたが)

 

ダム小屋の前では、どんな話がされたのでしょうか。

皆さん、真剣な表情です。。

 

視察が終わると、みんなお腹ペコペコ!

18:00、待ちに待った交流会の始まりで〜す。

美味しい手料理にお箸も会話も進みます。

テーブルを挟んで左側にパタゴニア、右側に地元の人が座りましたが、あっという間に和気藹藹。

 

お腹が落ち着いたところで、こうばる若者代表Y君の司会進行で、座はますます大盛り上がり。

13世帯の人たちを家族ごとに順次紹介。

あー、この人、〇〇さんだ!似顔絵にそっくり!

ほんとだー!

おばあちゃんもしっかりご挨拶。

J君一家も遅れてやってきて、全員集合!

この後子どもたちは、パタゴニアのお兄さんお姉さんに、ずいぶん遊んでもらいました〜

 

地元の紹介の後は、パタゴニアの自己紹介&今日の感想など。

笑顔とパワーと、時にはウルッとしながら、本当に感動のひとときでした。

その後は、自由に席を移動して、2〜3人で熱い語り合いが続きます。

誰もが時間のこと、すっかり忘れてました。。

そして、21:00、今夜のお宿「くじゃく荘」から迎えの車が来て大慌て!

パタゴニアの皆さんはドタバタと荷物をまとめ、

こうばるの女性たちは残った食べ物を急いでパックに詰めて渡したりして・・・

結局15分遅れで出発。

みんな別れを惜しみながらバスを見送りました。

 

川原の皆さんは、パタゴニアの若さ、パワー、明るさに「本当に元気をもらった!」と嬉しそうでした。

パタゴニアの皆さんは、「川原がほんとに好きになった!この素晴らしさをお店の皆に伝えたい

お客様にも伝えたい」「どうやったら伝えられるか自分自身の課題です」と真剣な表情でした。

 

眩しい緑と澄んだ石木川を自分の目で見て、

小川のせせらぎと鳥の声を自分の耳で聴いて、

初夏のような太陽の下で心地よく吹く風を自分の肌で感じて、

住民の想いを心で受け止めて、

全身で川原を体感なさったのだと思います。

 

今日の日を忘れないでいてほしい。

今日がパタゴニアと川原の本当の出会いの日となったような気がします。 

 

 

くじゃく荘のバスの運転手さん、お待たせして本当にすみませんでしたー! m(__)m

意見広告「失うものは美しいもの」

今日(4月23日)の長崎新聞17ページをごらんください。

全面、パタゴニアによる意見広告です。

同じものが昨日の朝日新聞6ページにも掲載されました。

 

失うものは美しいもの

水は足りています

ダムはほんとうに必要か皆で考えましょう

 

わたしたちが伝えたかった思いです。

本文の最後に、

とあるように、パタゴニアの皆さんと私たち「石木川まもり隊」で、

何度も何度も意見交換しながら生まれたコピーです。

原稿はこちらです。(「こちら」をクリックすると大きな原稿が出てきて、本文が読めます)

私たちが調べてきたこと、なぜ石木ダムを止めたいと思っているか、

それを多くの皆さんに伝えたかったのです。

その願いをパタゴニアさんが受け止め、共有し、形にしてくださいました。

 

あなたもぜひ受け止めてください。

そして考えて下さい。

よかったら、あなたのお考えを聞かせてください。

対立するのではなく、共に考えていきましょう。

佐世保の未来、川棚町の未来、長崎県の未来のために。

それは日本の未来であり、

美しい地球の未来でもあるのです。

 

石木ダム問題を世界に発信!

4月6日の記者会見の様子がyoutubeにアップされました!

百聞は一見に如かず。

是非ご覧ください。

 

 

パタゴニアが何故ダム問題に取り組んでいるのか?

なぜ石木ダムなのか?

川原の住民はなぜ石木ダムに反対しているのか?

彼らが最も訴えたかったのは何か?

外国特派員の記者たちはどんな質問を投げかけたか?

ダムの専門家や法律の専門家は、それにどう答えたか?

 

ぜひ、この動画を見て、ご確認ください。

そして、よかったら、この動画をあなたのお知り合いにも拡散して頂けると嬉しいです。

 

石木ダム地権者 外国特派員協会で記者会見

4月6日、有楽町の電気ビル内にある日本外国特派員協会で、パタゴニアによる記者会見がおこなわれました。

右から司会役の外国特派員、石木ダム対策弁護団副団長の板井弁護士、パタゴニア日本支社長の辻井さん、

石木ダム建設予定地に住む地権者の岩下さん、同じく石丸さん、最後は通訳のRさん(パタゴニア社員)。

 

外国特派員だけでなく日本の新聞記者さんも数社参加していました。

その中の1社、長崎新聞の山口記者は翌日、以下のような記事を書いています。

 

また、フリーランスのまさのあつこ氏の記事はグラフや写真も貼付したより詳しいもので、
yahooニュースにアップされています。

「ビジネスを手段に環境危機に警鐘を鳴らすパタゴニアが石木ダム反対を支援する理由」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20150407-00044603/

 

これらの記事を読んでいただければ十分かと思いますが、少々補足を・・・

 

こちらがパタゴニア日本支社長の辻井さん。

昨年秋より石木ダム問題に多大なる関心を寄せてくださっています。

今年1月には川原にも佐世保にも足を運び、自分の目で耳でしっかり確かめた上で、

石木ダム反対運動への全面支援の決断をされました。

 

石木ダム建設予定地「こうばる」の写真や、

石木ダム計画の歴史や目的や、

利水目的に関する資料(不可解な水需要予測のグラフ)などを示しつつ、

その客観的必然性が低く、豊かな自然と60名の人権までをも踏みにじることになる石木ダムの建設に、数百億円もの大切な税金が投じられようとしていると指摘、「この石木ダム建設阻止活動の支援を通じて、冷静な議論のもとで計画が見直され、日本における他のダム建設を含む多くの公共工事が再評価されるきっかけになることを願っています」と語られました。 

 

続いて、地権者の石丸さんが訴えました。

私の田んぼも強制収用の最初の対象地になっています。近々収用裁決が出ると聞いていますが、収用裁決されても田んぼを作り続けます。今年も耕作の準備を始めました。手前味噌ですが、川原の米はとても美味しいのです。出来れば、ここで皆さんに食べていただきたいくらいでした。黄金色の稲穂の美しさ、自分で作った安全・安心のご飯を食べる時、私は幸せを感じます。戦後繁栄し贅沢になった日本ですが、これこそ真の贅沢であり最高の幸せです。この幸せを子や孫に残さなければなりません。この田んぼを守り続けていかなければなりません。

通訳のRさんは、練習のとき涙が出て困ったとおっしゃってましたが、本番ではバッチリ!素晴らしい通訳でした。

 

同じく地権者の岩下さんも、こうばる住民のふるさと愛・隣人愛を伝え、

「半世紀にわたる長い闘いに負けて出て行った方ももたくさんいますが、その圧力に負けずに残っている13世帯60人の団結はより強固になりました。故郷を後にされた方が帰ってこられるように、残っている私たちが頑張りたい」

と用意した文書を読み上げました。

 

最初に口火を切ったのはドイツ特派員の方。

その後も次々に質問が出され、記者さんたちの関心の高さが窺えました。

・全国のダムの中には見直され中止されたダムもあるのに、石木ダムはなぜ残っているのか

・石木ダムに反対するということは、また平成2年のような洪水がおきたらどうするのか?

・50年も反対運動をしているのは素晴らしいが、若い人々は地元に残っていないのではないか?

というような質問も出され、1つ1つに辻井さんや地権者の皆さんだけでなく、

弁護団の板井先生や水源連の遠藤さんなども、しっかり説明をなさっていました。

 

会見終了後、パタゴニア日本支社のある鎌倉に移動。

支社の若い皆さんとの交流会に臨みましたが、

地権者の皆さんの声に誰もが真剣に耳を傾け、聴き入り、涙ぐむ人も・・・

(これからもきっと力になって下さる…と実感しました)