今こそ再評価!

今朝の長崎新聞です。

先日に続いて本明川ダムの規模縮小について、

今回はQ&A方式で、わかりやすく書かれています。

 

この中で、利水が撤退した理由は、

想定していた水の需要が見込めなくなったから、と伝えています。

 

そして、利水の見直しに至った背景について、

記者は「もともと過大だった感は否めない」と見ており、

なぜ今修正したのかについては、

「将来つじつまが合わなくなるのが目に見えていた」ので、

「今撤退しておくのがぎりぎりのタイミングだと判断したんじゃないかな」と推測しています。

 

同感です。

そして、それは、佐世保市にも当てはまることです。

  もともと水需要予測は過大だった。

  このままでは将来つじつまが合わなくなる。

しかし!佐世保市は今回も修正しなかった。

撤退するタイミングも逃してしまった。

 

なぜでしょう?

なぜ佐世保市は修正する勇気を持たないのでしょう?

 

今も将来も不要なものを莫大な費用をかけて造ることのツケは、

必ず市と市民に降りかかってくるのに・・

 

一般企業の場合は、予測の誤りに気づけばすぐに修正します。

SSKがそうです。

 

佐世保市は、今回の水需要予測で、工場用水を激増させました。

「科学者の会」からは「極めつけの虚構」とまで酷評されましたが、

その虚構をひねり出したのは、SSKの経営方針でした。

 

 

昨年10月にSSKが発表した「向こう3ヵ年の経営方針」では、

修繕船の売り上げを、13%から25%に倍増するということでした。

そこに水道局は目を付け、SSKの工場用水の需要を大幅にアップさせ、

工場用水全体を急増させたのですが、

ところが、そのSSKが、昨年度の予測は甘かった、そんなに売り上げは伸ばせそうもない

と、先月見直しをしたのです。

そして、5月17日「新中期経営計画」を発表しました。

 

ご覧下さい。

新たな計画では、修繕船の売上は、昨年度の23%から3年後には27%にする、

つまりわずか4%のアップということです。

 

今年1月、佐世保市が示したSSKの工場用水の予測では、

3年後にはなんと現状の5倍!にまで水増ししていました。。

 

SSKが売上の下方修正をしたのですから、

佐世保市も、その修正を受けて水需要予測を見直すべきではないでしょうか?

売り上げはわずか4%しか増えないのに、

水の使用量は5倍にもなるという予測を、まさかそのまま…ってことはありませんよね〜 

 

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再評価の報告を撤回するよう申し入れ

18日、佐世保市が石木ダムの「事業継続」という再評価報告書を国へ提出したことを受け、

私たち「石木川まもり隊」は「水問題を考える市民の会」と共に、申し入れを行いました。

 

                                   2013年3月19日

 

佐世保市水道局長 

川久保 昭 様

                                     石木川まもり隊   

                               水問題を考える市民の会

 

  石木ダム建設事業の経営検討委員会による「再評価」についての申し入れ

 

3月14日、水道施設整備事業再評価(第3回目)として開催された経営検討委員会は、石木ダム建設事業の継続を妥当とする委員会の判断を示し、報道によると、同日その旨の答申を行いました。

この間、私たちは、経営検討委員会は組織としても、委員の構成からみても再評価を行う資格の無いことを指摘し、同委員会に諮問して行う再評価を直ちに中止すること、そして厚生労働省の求める第三者委員会を立ち上げて再評価を行うことを数次にわたって貴局に要請してきました。

しかし貴局は、経営検討委員会による再評価を強行しました。市民の声に耳を貸そうともしない強権的な貴局の態度に対し強く抗議します。

経営検討委員会による「再評価」の実態はどうだったでしょうか。

第3回の会合の最後に、後藤委員長が「もっと時間が欲しかった。反対、賛成双方の声を聞くことができたかも知れない」(15日付け長崎新聞)と発言しています。これは、事業者が設定したスケジュールに追従するしかなかったことを吐露した発言で、自らが関与した再評価に正当性を欠くことを告白したものです。私たちは、委員長に対し、経営検討委員会への再評価に係る「諮問」を返上すべきことを申し入れていましたが、その通りの結果となりました。

遠田副委員長が、「治水と利水の違いについて説明してください」と発言しました。これは、ダム問題や利水問題に専門的知識を有しないままに再評価をしたことを告白 する発言であり、同委員会が「再評価」を行う資格がなかったことを示しています。

細田副委員長は、結論を出す第3回目の会合を欠席しました。他の5人の委員も、ダム問題や利水問題について専門的意見は述べませんでした。

 

「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は、貴局の新水需要予測が科学的根拠のないことを明白に指摘した意見書を、同委員会にも提出しましたが、これに応える審議は 行いませんでした。

経営検討委員会は、窮屈なスケジュールの中、3回の会合で石木ダム建設事業の継続を妥当とする答申を行いましたが、その審議は専門的な内容もなく、「再評価」の名に値しません。また3回の会合を通して、経営検討委員会が単なる追認機関に過ぎない ことも明らかになってしまいました。

同委員会は第三者委員会とは似て非なるものです。同委の答申は、厚労省の求める再評価としては“無効”であると言わざるを得ません。

貴局は、経営検討委員会の答申を踏まえ、対応方針をとりまとめ「石木ダムによる利水事業の継続」を厚生労働省へ報告するとしていました。

そして、報道によると、佐世保市は、長崎県を経由して、「事業の継続」を同省に報告したとのことですが、私たちは、前述の理由により、この報告は撤回することを  求めます。

併せて、専門性と中立性が担保された第三者委員会を立ち上げて、「再評価」を行うことを求めます。

                                          (以上)

 

 

石木ダム再評価 厚労省へ提出

佐世保市は、18日、石木ダム事業の再評価結果を厚労省に提出、受理されました。

なんとも素早い対応でした。

というか…早すぎる!

 

なぜって、「佐世保市上下水道事業経営検討委員会」から答申書を提出されたのは、

3月14日(木)の夕方ですよ。

それを受けて、「事業継続」とする佐世保市としての再評価書をまとめて、

国への窓口である県へ提出したのは翌日の3月15日(金)ですよ。

そして、県がそれを厚労省に提出したのは、3月18日(月)ですから、

すべて用意万端、手はずはついていたって感じですよね。

ま、来年度の補助金の予算獲得のために敷かれたレール、

その上を走る列車に乗り遅れないよう、飛び乗った…ってところでしょうか。

 

前回の再評価とは、何から何まで、えらい違いです。

前回は、再評価の準備を始めるのも早かったし、

委員会から答申が出された後も、丁寧にことを運びました。

 

平成19年11月13日  第3回委員会開催(最終回)

平成19年12月15日  委員会、意見書(答申)を市に提出

平成20年 2月15日  再評価結果の公告

平成20年 2月21日  佐世保市長、厚生労働大臣に再評価結果の報告

 

というように、前回は意見書が出されてから結果報告まで約10週間もかかったのに、

今回は、わずか4日!

しかも間に土日が入っているので、正味2日です。

 

やはり、やる気の問題でしょうね。

まじめにきちんと再評価をしようとするか、

形だけ整えて早く終わりにしようとするか。

 

トップが変わると、やり方はいくらでも変えられるものなんですね〜 

 

 

佐世保市上下水道事業経営検討員会 答申書提出

今日、3月14日、佐世保市上下水道事業経営検討委員会は、

諮問を受けた石木ダム事業の再評価に関して、答申書をまとめ、市に提出しました。

2ページにわたっていろいろ書かれていますが、要はここです。

 

水需要の将来像については、

過大な需要予測とならないよう留意されており

必要水量を確保できる方策は石木ダム以外に無いことが分かった」

事業を継続していくことが妥当であると判断した

 

この文章を委員長が本心から書いたのならば、

そして、各委員も本気で賛同したのなら、

同委員会の委員諸氏の目は節穴で、

石木ダムの再評価にあたって、識者として意見を聴くには、全く値しない人たちでした。

 

それをさらに確信したのは、閉会時間も近づいた頃です。

「私は勉強不足なので教えて欲しいんですが、治水と利水はどんなふうに違うんですか?

との質問に、一瞬みんな唖然!

傍聴席からは「そがんこともわからんで再評価しとったとか!」との声や失笑が漏れ、

記者さんたちも苦笑いしていました。

しかも、その方は副委員長…。

 

佐世保市民の税金が、あるいは水道料金が、ここでも無駄に使われてしまいました。。

水道局は、わざとこのような人選をおこなったのでしょうか…。

 

それにしても、

今日は本当に水道局に失望しました。

 

私たちは、今朝、委員会あての申し入れ書を水道局に届けましたが、

その際、委員長が何時頃到着するのか尋ねたら、

「その時によりマチマチなのでわからない」と言われたのです。

それで、会場に45分くらい前に着き、

「委員長に面会し、科学者の会からのメッセージを伝えたいので到着されたら教えて欲しい」

と水道局スタッフに丁寧にお願いしましたが、

「ここには到着されるのは直前になると思います。時間はありません」

「え?では意見書はいつ渡すんですか?」

「もう水道局で受け取って、見とらすころだと思いますよ。そのために早く集まってもらったので」

「え?さっき水道局で、○○さんは、いつ着かれるのかわからないっておっしゃったんですよ。

本当はその頃すでに水道局にいらしたんですね?」

「あ、そう言ってました?…」

 

仕方なく、私たちは、開会直前に委員長に直訴することにしました。

科学者の会からの意見書は各委員に渡されたのか?

ぜひお読みいただいた上で、今日の審議をお願いしたいと言おうと思っていました。

 

今日もこのような態勢で、傍聴者に向かって審議中の発言、ヤジ、拍手など

一切禁止しようと見張っています。

会議が始まる前に訴えるしかないと思いました。

 

開会時刻1分前にやっと委員長が会議場に入ってきました。

「開会前に一言発言させてください」と傍聴席から声を上げたら、

「もう時間ですから、始めます。静粛に!」と司会者に制止されました。

「会議はまだ始まっていません!」とYさんも声をあげましたが、

「静かにしてください」と制するばかりでした。

私は、開会前に委員長への面会を求めたこと、それを断られたこと、

市民の声はいつ委員会に届けることができるのかと訴えましたが、

マイクを通した司会者の声で遮られ、審議に入ってしまいました。

 

あまりにも非民主的な対応に、情けなくなりました。

委員会の進行役である委員長も、このやり取りに対し、一言もありませんでした。

 

水道局も委員会も、

科学者の会という、まさに学識経験者の専門的な意見を無視し、

市民の声を封殺し、

形だけの再評価をして、予定通りの結論を出して終わりにしたのです。

これが、佐世保市の平成24年度の石木ダム再評価の実態です。

 

そのいい加減な再評価のツケを負うのは、私たち市民です!

 

早く呪縛からの解放を

今日掲載する記事は、読者のフッチーさんから頂いたコメントです。

あまりにも的を射た内容で、説得力があり、多くの人に読んでいただきたいと思ったので、

ご本人にお願いし、快諾いただきました。

フッチーさん、ありがとうございます。

 

本来水需要の予測は人口予測などと一緒で、見解のわかれるものでは無いはずです。

科学的、客観的に検討していけば一つの方向が出てくるものだと思います。

真理を追究する科学者が予断無く検討していけば、

佐世保市の今回の予測はあまりにも不自然ということです。

 

それにしてもいったい何回めでしょうか、過大予測を繰り返すのは・・。

いい加減目を覚ませ!と言いたいです。

 

3.11には市長を初め水道局の職員、推進派の議員さん達も黙祷をしたはずです。

津波で、原発事故で、ふる里を奪われて今なお苦しんでいる方々に思いを寄せ、

一日も早い被災地の復興を願ったのではないですか?

しかし一方であなた達は、川原(こうばる)住む人達のふる里を奪おうとしているのですよ。

震災に遭われた方々は可愛そうだが、川原はどうでもいいのですか?

恥ずかしくありませんか?良心の呵責は感じませんか?

天変地異は人間の力ではどうにもなりませんが、公共事業は止めることが出来ます。

幸い石木ダムは本体工事は手がつけられていないので、止めるのは簡単です。

 

止める理由も簡単です。

地権者の同意が得られる可能性が100%ないからです。

市長が「や〜めた」と言えばいいのです。

止めることでいろいろ言う人には

「ではあなたが行って地権者を説得してきてくれ」と言えばすむことです。

説得できる人は誰もいません。

 

強制収容は、川原に、津波や、原発事故と同じようなことを人の手でするということです。

推進派の人達はこのようなことがやれますか?

やろうとしても失敗して非難囂々、笑いものになりますよ。

結局石木ダムは止めるしかないのです。

冷静に考えればわかるはずです。

 

もう40年もダム建設の圧力をかけ続けているのですよ。

人権侵害もいいところです。もうやめにしましょう。

勇気を持って石木ダム建設の呪縛から自らを解き放して下さい。

佐世保市と佐世保市民のためにも。

『科学者の会』 佐世保市の再評価に喝!

3月11日午前9:30、佐世保市副市長応接室にて、意見書が提出されました。 

タイトルは、「佐世保市水道の新水需給計画についての意見書」

提出したのは、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」 

提出者、今本先生は京都大学名誉教授で、

ここにあるように、同会の共同代表を務めておられます。

会員125人を代表して、はるばる京都から、駆けつけてくださいました。

 

はじめに同会が発足した経緯を簡単に説明され、さらにこう付け加えられました。

「この会はダムを否定するものではありません。公共事業を否定するものでもありません」

「私たちは、科学的な検証が行われることを求めています」

 

そして、応対した副市長に、市長さんに伝えて欲しいとおっしゃったことは、

「今回の佐世保市の水需要予測には看過できない疑義があります」

「私たちが行った予測では、佐世保の水は足りています」

「佐世保市は、5年前と同じ間違いを再び犯そうしている」

「ダムを造れば地元が犠牲になるだけでなく、佐世保市民の負担も増えます」

「是非、見直して欲しい。市長さんの英断を求めます」

 

それに対して副市長は、必ず伝えると約束し、

「しかし、水が不足しているのは事実です」

「ローカルテレビでは毎日最後に、今日の貯水率を伝えています。

 過去2回も大渇水を経験した市民は、それほど水にビクビクして暮らしています」

「合併地区の雇用を守るために、いま小佐々に17haの工業団地を計画しています。

 同様の団地が武雄市に造られていますが、ここでは3,000トンを確保しています。

 地域の発展のためには水が要るんです」

 

それまで黙っていた地権者の I さんが、声を上げました。

佐世保市の地域の発展のためなら、私たちはどうなってもいいんですか?」

佐世保市が豊かになるために、私たちは犠牲にならなければいけないんですか?」

「40年前、佐世保市が川棚町議会に出した水源量は、今よりも3万トンも多かったんですよ。

 その3万トンはどこにいったんですか?

 佐世保市は、有る水を捨てて、ダムを造ろうとしているんじゃないんですか?

 答えてください」

 

「すみません、時間なので…」と言って、終わりにした副市長。

確かに約束の時間が来ていましたが、

答えられなかったから…というのがホントのところでしょうね。

副市長さん、水道局長に言って、きちんと回答してくださいますよね?

 

このあと、記者室で、1時間ほど記者会見をして、

その後、水道局へ行き、同じ意見書を、水道局長と、

今回の再評価で意見を述べてきた、佐世保市上下水道事業評価監視委員会宛て、

計9部を、今本先生が提出されました。

 

受け取ってくださった事業部副理事さんに、私はくれぐれもお願いしました。

14日は最終の委員会ですよね?その前に必ず委員の皆さんにお渡しくださいね

副理事さんは、

はい、時間もありませんが、まずは委員長に渡したいと思いますので…」

それはそうでしょうが、それを理由に各委員には間に合わなかった…とならないようお願いしますね。

もしも、委員会当日までに委員さんたちの手元に届かなかったら、

委員会の最終回を、延期していただきたいですね。

それほどの価値あるものなのですから。

 

内容については、たくさんの表やグラフを使って、本当にわかりやすく客観的に分析されています。

 

などなど。

そして、最後に、このようにまとめられています。

石木ダム建設推進という呪縛・・・本当にそうです。

県も市も市民の何割かも、この呪縛にがんじがらめになっています。

だから、本当のことが見えない、見ようとしない…のだと思います。

 

今本先生は、記者会見のとき、おっしゃいました。 

ここに限らず、どこでもダムを造りたいところは、水需要を右肩上がりにするんです。

でも、今回のこれはひどい。

こんな予測を出したら、佐世保市水道局は日本中の笑い者になりますよ。

これを承認した学者の方と、私は是非、意見交換をしたい。

同じ学者として、真剣に議論したいです、と。

 

私たち市民もそれを切に望んでいます。 

 

第三者委として最適?!

6日の市議会本会議一般質問において、

朝長則男佐世保市長は、山下千秋議員の質問に答えて、

市上下水道事業経営検討委員会は、石木ダム事業の再評価に際して、

意見を聞くための第三者委員会として「最適」と言いました。

 

最適!

市長さんともあろう方が、第三者委員会の意味をご存知ないのだろうか?

 

「はてなキーワード」によると、

第三者委員会とは、利害をもつ当事者とは関係の無い第三者による委員会

と書かれています。

「石木ダム建設促進佐世保市民の会」は利害関係が無いと、

市長さんは本気でお思いなのでしょうか?

同会は、石木ダムを早く造って欲しいと願う人たち(団体)の集まりです。

佐世保市からの助成金ですべて運営している団体です。

石木ダムを造ろうとしている佐世保市が作ったヤラセ市民団体と言えるでしょう。

その促進市民の会がどうして第三者と言えるでしょう?

 

また、佐世保市水道水源整備事業再評価監視委員会設置要綱には、

委員は公平な立場にある有識者の中から」と書かれています。

促進市民の会の方はどう見ても公平な立場とは言えません。

しかも、同会のメンバーが3人も入っている!委員会がどうして中立だなどと言えるでしょう?

 

 

最適という言葉が出てくるとは・・・

開き直りとしか思えません。       

 

すり替えられた意見

今日は、雨の中、石特(石木ダム建設促進特別委員会)の傍聴に行きました。

2月21日におこなわれた再評価について水道局からの報告説明がおこなわれるとのことで、

副委員長の最後の提案を水道局はどう伝えるのか?

石特委員の皆さんは、それにどう反応されるのか?

それを確認するために。

 

水道局は意見の本質をすり替えて伝えました。

副委員長は、

「石木ダムについて、これ以上、市としてどうするかということについては、この委員会を超える」

「観光や都市計画、環境、基地などの各部署を横断する、それこそ第三者委員会のようなところに、

この結果を投げかけて、そこで決めていただきたい」

と提案したのに、水道局のまとめたものは、

「水源確保は水道局だけでなく観光や都市計画、環境、基地など市の各部署に広く関わる問題である。

当委員会は水道局に付属する第三者機関として再評価の検討を行ったが、

市の各部署で横断的に議論し、共通の概念として認識できるような体制を作っていってほしい」

と変化していました。

 

つまり、副委員長の発言の趣旨、

    石木ダムについて市としてどうするかという判断は当委員会の役目ではない、

    別の第三者委員会でやってほしい

を正確に伝えていません。

水特委員の議員さんたちも、数人は傍聴してたはずなのに、

それについて、誰も口にしませんでした。

 

みんな、なかったことにしたいのでしょう。

でも、私たちは聞きました。

何人もの耳で聞きました。

いずれ議事録も出されるでしょう。

この問題、水道局はどう対処するのでしょう。

 

ダムを造ることが目的化してしまった人たちには、

再評価も、手続きでしかない。

実施要領に則って、形を整えるだけ。。。

 

あなたがたが選んだ委員でしょう?

その委員の意見を無視するのですか? 

 

市民報告集会〜再評価の実態と問題点〜

今回は、集会の告知記事がどこにも掲載されなくて、

人が集まってくれるかな〜とやや心配でしたが、

開会予定時刻になる頃にはほぼ満席となり、Y子さんの司会で始まりました。

 

まずはじめに、山下市議から、

今おこなわれている再評価の概要と、石木ダムの進捗状況、石木ダム反対の意義などについて

パワーポイントを使って、わかりやすく解説していただきました。

 

その後バトンタッチして、私からは、

佐世保市が今おこなっている再評価のどこがどう問題なのかについて、

具体的な話をさせていただきました。

 

主なポイントとしては、

1.過去3回の再評価においては、再評価のための第三者委員会を設置して審議してきたのに、

  今回は再評価委員会を設置せず、常設の「佐世保市上下水道事業経営検討委員会」

  に諮問した。  安直な間に合わせの委員会である)


2.しかも、同委員会の委員8人中4人は明らかな石木ダム推進派で、第三者委員会とは言えない

  3人は「石木ダム建設促進佐世保市民の会」構成団体の役員で、

  1人は「石木ダム建設促進川棚町民の会」で、町の活性化には石木ダムが必要と講演した人

3.平成16年度の委員会においては、再評価のやり方に対する大きな問題意識が示された。

  「説明を受ける資料はすべて事業者側が出して、それで判断するとなっており、

   委員が反対や中止などの意見を言うためには、

   事業者の出した資料を否定する資料を自分で作らないといけないから、

   (それは現実的には無理で)事業者が出した資料に沿った結論にしかならない。

   こういう再評価委員会のあり方は、考えてもらわないといけない。

   いろいろなデータ(事業者側とは別のデータも含め)は公開して、ちゃんと伝えて欲しい」

   貴重なご意見と受け止め、「市民の手による石木ダム検証」の資料を提出したが、

   今回の委員の方々は一顧だにしなかった(完全無視!)

4.前回(19年度)の再評価においては、実現の可能性について疑問が投げかけられた。

  「当該事業に着手以来すでに30年が経過し、今後、進捗のないまま年を重ねるにも限度がある、

   どこかの時点で実現の可能性を判断し、場合によっては、別の道を探る必要があるとの意見も

   一部委員にあるので、重要な意見として特に付記する」

   この意見を無視したまま5年間が過ぎ去ったので、

   今こそ実現性をしっかり判断しなければならなかったのに、今回もその検証はされなかった。

 
5.第1回委員会(1月22日)の問題点

  ・非現実的な水需要予測(26〜27年度に2万トン近く急増している)

   信ぴょう性のある根拠は何もなく、ただ4万トン不足するというための数合わせにすぎない

 

    

   
   

 この点をよくわかっていただくために次の3つのグラフを掲げました。
 

    

このグラフでわかるように、佐世保地区の給水人口はどんどん減っていきます。

人口が減るってことは、水の使用量も減るはずなのに・・

    

あれれ?生活用水は今より少し増えて、以後は横ばいです。

業務・営業用水は平成30年度まではぐんぐん増えて、以後は横ばいですね。

どうしてでしょう?

平成29年度が石木ダム完成予定年度だからかな〜

それまでに、水需要を増やさなければならないからかな〜

そして、問題はこれ!
 

    

この異常な急増。

工場用水が1年間で3倍も!?

これについての詳しい話は、時間の関係で省略し、

6.第2回委員会(2月21日)の問題点

  ・14の代替案を抽出したが、うち13はことごとく可能性を否定

  ・海水淡水化だけを代替案として検討したが、漁業への影響やコストの問題等で、

   石木ダム案よりも劣ると結論づけた

  ・ため池の活用や水利権の転用など可能性はいろいろあるのに、すべて無視

  ・費用対効果も渇水になった場合の被害額を大きく見積もることにより、利益を過大に算出

   既存水源能力を77,000トンに設定したことが原因で、今有る水源の切り捨ては大問題

  ・だから石木ダムしかないという再評価案を今回もあっさり承認

 

などをかいつまんで話して、私からの話を終了しました。

 

その後、質疑と意見交換の場では、これまでになく活発な質問や意見が出され、

司会のY子さんは、交通整理がたいへんでした。

 

一番関心が高かったのは、やはり工場用水についてで、

「今回の工場用水の急増の原因はSSKにあると聞いたのだが・・」との質問があり、

こちらのグラフを提示しました。

    

 

SSKの経営方針転換により、修繕船の売上を2倍に伸ばす予定だということ、

修繕船は船体の洗浄に水をたくさん必要とするそうで、

でもなぜか給水量は2倍ではなく5倍近く膨らんでますね〜と言うと、

「そんなことは有り得ない。今、修繕船の受注も大変で2倍などとんでもない」

「2倍どころか、株価も低迷、潰れるんじゃないかとの噂も・・・」

「水は節水に心がけているし、そんなに何倍もの水道代は払えないはず」

等々、SSKのOBさんたちが口々に証言してくださいました。

 

そこで、私は、その日入手したばかりの、三菱重工長崎造船所の水事情について紹介。

同造船所では、水道用水の使用は飲料用のみ。

あとはすべて工業用水と再生水でまかなっている。

井戸水を、工業用水、風呂、トイレなどに使用し、

使用した水を回収し、3次分解して再生水として使っている。

 

みんなたいへん感心して聞いていましたが、

「船の洗浄は再生水ではできない、塩分を嫌うので、真水でないと・・」

と、またもやSSKの方。

 

しかし、今日、電話で聞いた三菱関係者の情報では、

「船を洗浄した汚水が港の水質を悪化させるというので、

最近では沖合に停泊させ、海水で洗うようにしてるそうですよ」とのことでした。

 

う〜ん、素人にはなかなか判断が難しいですね〜

同じ造船所なのに、どうしてこうも違うんだろう?

SSKは米軍や自衛隊艦船の修繕をするので、うるさいのだろうか?

あくまでもかってな推測ですが・・・

 

その他の意見としては、

・こんないい加減な再評価をされて、市民としては、訴えるべきではないか。

・石木ダムができたら、水道料金はどれだけ値上げされるのか。

・もっと多くの市民にこのような情報を伝えなければ…。討論会など企画して欲しい。

・石木ダムについて何もわかってない議員が多い。議員との意見交換会などもやるべき。

等々、背中を押されるような助言もたくさんいただきました。

 

たいへん有意義な集会となりました。

ご参加の皆さん、本当にありがとうございました。 

 

市民報告集会のお知らせ

今日、「建設通信新聞」に、こんな見出しの記事が出ていました。

佐世保市上下水道検討委/事業継続で3月答申/石木ダム早期着工へ交渉推進

http://www.kensetsunews.com/?p=8033

 

そうなんです。

佐世保市は来月中にも再評価を終えて、

石木ダム事業を継続しますよ〜、だから補助金お願いね〜、と国に報告し、

早く工事を始めようとしています。

 

え?いつ、どこで、そんな話になってるの?

再評価って何?誰がどうやって評価してるの?等々疑問に思われる方も多いことでしょう。

そこで、明日、この件についての市民報告集会を開催します。

 

 

どうなってるの?石木ダム

〜再評価の実態と問題点〜

日時:2月27日(水)18:30〜20:00

場所:させぼ市民活動交流プラザ会議室A

               (戸尾町:旧戸尾小学校)

 

 

時間のある方は、是非聴きにいらっしゃいませんか?

質問やご意見、大歓迎です。

みんなで語り合い、考えていきましょう〜