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今日、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」が、佐世保市に意見書を提出しました。
そのタイトルは、佐世保市水道の新水需給計画についての意見書(その2)
—長崎市・水需給計画と比べてあまりにも非科学的な
佐世保市・水需給計画の抜本的な見直しを求める—
です。
そう、3月にも意見書を提出されたので、今回は2回目、だから「その2」なのです。
意見書はこちら ↓
https://ishikigawa.jp/blog/cat09/703/
同時に提出した私たち市民からのSSK水需要予測に関する公開質問書はこちら ↓
https://ishikigawa.jp/blog/cat09/704/
全国125名の蒼々たる科学者からなる同会が、一度ならず二度までも佐世保市に意見するのは、
佐世保市の水需要予測があまりにも酷すぎるから。
前回は「極めつけの虚構」と言われました。
今回は、「無理に無理を重ねた最悪の予測」と評されました。
今年3月、佐世保市と同じように再評価をやり、
その結果、水需要予測が前回よりも大幅に減少し、
もう本明川ダムに頼る必要はなくなったと結論づけた長崎市水道局。
その資料を取り寄せ、予測の方法を佐世保市の場合と比較分析した結果、
わかったことがたくさんありました。
佐世保市がおこなった予測の出し方の異常さがより明確になりました。
それをズバリ突いた意見書でした。
どこからお金が出るわけでもなく、
誰に頼まれたわけでもないのに、
多くの時間と労力を割き、佐世保市民のために、石木ダム問題のために、
まとめてくださった貴重なご意見。
それを、水道局は、前回、無視をしました。
何の回答も何の感想も出さず、ただだんまりを決め込んだ。
ひどいと思います。
だから、今回は7月22日までに文書で回答してくださいと書かれていました。
しかし、水道局はそれを守るとは最後まで言いませんでした。
この意見書は市長にも水道局長にも渡し、皆さんのお話は伝えます。
しかし、文書で回答するかどうか、ここではお約束できません。
理由は、「我々の主張は公聴会の場で述べ、今は事業認定の結果が出るのを待っている状況だから」。
でも、それは、国交省の問題。
私たちは、佐世保市が厚労省に提出した再評価結果に疑義があるので質問し回答を求めているのだ、
と何度説明しても、「事業認定の手続き中」を理由に、逃げていました。
きっと、自信がないのでしょうね。
いえ、自信どころか、指摘された問題の数々が理解できるからこそ、
とてもじゃないけど、公開討論会などできないのでしょうし、
どう回答していいのかもわからないのではないでしょうか。
その後、記者会見などすべてが終わって、交流会の席で、今本先生はおっしゃいました。
万が一、強制収用などという強権が発動されたら、
僕も石木に座り込みますよ。
そんなことは絶対させない。
これは僕の科学者としての信念です。
県知事さん、佐世保市長さん、こういう学者もいるってこと、覚えておいてくださいね。
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長崎市の水需要減少によるダム計画からの撤退のニュースに接して、
あらためて佐世保市の水需要予測を点検してみて、気づいたことがあります。
今回の工場用水に関する予測がひどすぎることはすでに指摘してきましたが、
いまの率直な感想は「サギ(詐欺)だ〜」と言いたいです。
なぜかと言うと、佐世保市が示した工場用水の需要予測はこうでした。
2011年度実績=1890m3/日 → 2015年度予測=6604m3/日
わずか4年間で、3.5倍にも急増です。why?
それは、SSKが経営方針を変え、修繕船の売上を2倍に増やす計画があるので、修繕船を洗うための水の使用量が激増すると考えたのだそうです。その考えで予測した結果、
SSKの2011年度実績=1166m3 → 2015年度予測=6604m3
なんと、5.7倍に水増し!
売上が倍増すると、なぜ水の使用量が5倍以上になるのか???
呆れ返った『ダム検証のあり方を問う科学者の会』に「極めつけの虚構」と批判され、
予測をやり直すべきという意見書を提出されても知らん顔、
科学者の声に真摯に耳を傾けようとはしませんでした。
ところが数日前、SSK(佐世保重工業)の新中期経営計画とにらめっこしていたら、
その売上2倍という情報そのものが事実ではないことに気づきました。
SSKのこの資料をご覧下さい。
この円グラフに示された「艦艇・修繕船」の売上(赤い部分)は、
確かに13%(2011年度実績)から25%(2014年度)に倍増していますが、
これは売上の割合であり、売上額そのものではありません。
売上高そのものは、
661億円(2011年度実績)から、400億円(2014年度予測)に減少しているのです。
ということは、修繕船の売上そのものは
86億円(661億の13%)から100億円(400億の25%)、つまり、わずか1.16倍にしかならないのです。
2倍になるのは売上比率で、売上額は1.2倍にも満たないのに、
売上が2倍になるからドック入りする船の数も2倍になると説明し、
その結果、水の必要量は5倍以上になると予測!
これを詐欺と言わず、何と言えばいいのでしょう?
こんな予測を誰が信じるでしょう?
水道局長さん、市長さん、ホントにホンキで、こんな予測を出されたのですか?
おそらく誰一人本気ではないでしょう。
なぜこんなデタラメな詐欺のような予測を平気で出せたのか…
それは、誰も責任を取らなくて済むからでしょう。
SSKのような一般企業は、そうではありません。
厳しく問われます。
自分の地位や将来がかかっています。
だから、わずか半年前の経営方針でもすぐに修正・撤回をするのです。
水道局長は数年で交代。
5年後の再評価の時期にはもういない。
次の局長が、「前回の予測と現在の実績は大きく乖離していますが、その理由は…」
と、リーマンショックや異常気象などのせいにしてきた先輩同様、言い訳すればいいのです。
誰も責任を問われず、誰も責任を取らない。
それがサギ同様のヨソクを許しているのだと思います。
そのヨソクに基づいてダムが造られ、自然も地権者の暮らしも破壊されたら…
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今朝の長崎新聞です。
先日に続いて本明川ダムの規模縮小について、
今回はQ&A方式で、わかりやすく書かれています。
この中で、利水が撤退した理由は、
想定していた水の需要が見込めなくなったから、と伝えています。
そして、利水の見直しに至った背景について、
記者は「もともと過大だった感は否めない」と見ており、
なぜ今修正したのかについては、
「将来つじつまが合わなくなるのが目に見えていた」ので、
「今撤退しておくのがぎりぎりのタイミングだと判断したんじゃないかな」と推測しています。
同感です。
そして、それは、佐世保市にも当てはまることです。
もともと水需要予測は過大だった。
このままでは将来つじつまが合わなくなる。
しかし!佐世保市は今回も修正しなかった。
撤退するタイミングも逃してしまった。
なぜでしょう?
なぜ佐世保市は修正する勇気を持たないのでしょう?
今も将来も不要なものを莫大な費用をかけて造ることのツケは、
必ず市と市民に降りかかってくるのに・・
一般企業の場合は、予測の誤りに気づけばすぐに修正します。
SSKがそうです。
佐世保市は、今回の水需要予測で、工場用水を激増させました。
「科学者の会」からは「極めつけの虚構」とまで酷評されましたが、
その虚構をひねり出したのは、SSKの経営方針でした。
昨年10月にSSKが発表した「向こう3ヵ年の経営方針」では、
修繕船の売り上げを、13%から25%に倍増するということでした。
そこに水道局は目を付け、SSKの工場用水の需要を大幅にアップさせ、
工場用水全体を急増させたのですが、
ところが、そのSSKが、昨年度の予測は甘かった、そんなに売り上げは伸ばせそうもない
と、先月見直しをしたのです。
そして、5月17日「新中期経営計画」を発表しました。
ご覧下さい。
新たな計画では、修繕船の売上は、昨年度の23%から3年後には27%にする、
つまりわずか4%のアップということです。
今年1月、佐世保市が示したSSKの工場用水の予測では、
3年後にはなんと現状の5倍!にまで水増ししていました。。
SSKが売上の下方修正をしたのですから、
佐世保市も、その修正を受けて水需要予測を見直すべきではないでしょうか?
売り上げはわずか4%しか増えないのに、
水の使用量は5倍にもなるという予測を、まさかそのまま…ってことはありませんよね〜
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18日、佐世保市が石木ダムの「事業継続」という再評価報告書を国へ提出したことを受け、
私たち「石木川まもり隊」は「水問題を考える市民の会」と共に、申し入れを行いました。
2013年3月19日
佐世保市水道局長
川久保 昭 様
石木川まもり隊
水問題を考える市民の会
石木ダム建設事業の経営検討委員会による「再評価」についての申し入れ
3月14日、水道施設整備事業再評価(第3回目)として開催された経営検討委員会は、石木ダム建設事業の継続を妥当とする委員会の判断を示し、報道によると、同日その旨の答申を行いました。
この間、私たちは、経営検討委員会は組織としても、委員の構成からみても再評価を行う資格の無いことを指摘し、同委員会に諮問して行う再評価を直ちに中止すること、そして厚生労働省の求める第三者委員会を立ち上げて再評価を行うことを数次にわたって貴局に要請してきました。
しかし貴局は、経営検討委員会による再評価を強行しました。市民の声に耳を貸そうともしない強権的な貴局の態度に対し強く抗議します。
経営検討委員会による「再評価」の実態はどうだったでしょうか。
第3回の会合の最後に、後藤委員長が「もっと時間が欲しかった。反対、賛成双方の声を聞くことができたかも知れない」(15日付け長崎新聞)と発言しています。これは、事業者が設定したスケジュールに追従するしかなかったことを吐露した発言で、自らが関与した再評価に正当性を欠くことを告白したものです。私たちは、委員長に対し、経営検討委員会への再評価に係る「諮問」を返上すべきことを申し入れていましたが、その通りの結果となりました。
遠田副委員長が、「治水と利水の違いについて説明してください」と発言しました。これは、ダム問題や利水問題に専門的知識を有しないままに再評価をしたことを告白 する発言であり、同委員会が「再評価」を行う資格がなかったことを示しています。
細田副委員長は、結論を出す第3回目の会合を欠席しました。他の5人の委員も、ダム問題や利水問題について専門的意見は述べませんでした。
「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は、貴局の新水需要予測が科学的根拠のないことを明白に指摘した意見書を、同委員会にも提出しましたが、これに応える審議は 行いませんでした。
経営検討委員会は、窮屈なスケジュールの中、3回の会合で石木ダム建設事業の継続を妥当とする答申を行いましたが、その審議は専門的な内容もなく、「再評価」の名に値しません。また3回の会合を通して、経営検討委員会が単なる追認機関に過ぎない ことも明らかになってしまいました。
同委員会は第三者委員会とは似て非なるものです。同委の答申は、厚労省の求める再評価としては“無効”であると言わざるを得ません。
貴局は、経営検討委員会の答申を踏まえ、対応方針をとりまとめ「石木ダムによる利水事業の継続」を厚生労働省へ報告するとしていました。
そして、報道によると、佐世保市は、長崎県を経由して、「事業の継続」を同省に報告したとのことですが、私たちは、前述の理由により、この報告は撤回することを 求めます。
併せて、専門性と中立性が担保された第三者委員会を立ち上げて、「再評価」を行うことを求めます。
(以上)
佐世保市は、18日、石木ダム事業の再評価結果を厚労省に提出、受理されました。
なんとも素早い対応でした。
というか…早すぎる!
なぜって、「佐世保市上下水道事業経営検討委員会」から答申書を提出されたのは、
3月14日(木)の夕方ですよ。
それを受けて、「事業継続」とする佐世保市としての再評価書をまとめて、
国への窓口である県へ提出したのは翌日の3月15日(金)ですよ。
そして、県がそれを厚労省に提出したのは、3月18日(月)ですから、
すべて用意万端、手はずはついていたって感じですよね。
ま、来年度の補助金の予算獲得のために敷かれたレール、
その上を走る列車に乗り遅れないよう、飛び乗った…ってところでしょうか。
前回の再評価とは、何から何まで、えらい違いです。
前回は、再評価の準備を始めるのも早かったし、
委員会から答申が出された後も、丁寧にことを運びました。
平成19年11月13日 第3回委員会開催(最終回)
平成19年12月15日 委員会、意見書(答申)を市に提出
平成20年 2月15日 再評価結果の公告
平成20年 2月21日 佐世保市長、厚生労働大臣に再評価結果の報告
というように、前回は意見書が出されてから結果報告まで約10週間もかかったのに、
今回は、わずか4日!
しかも間に土日が入っているので、正味2日です。
やはり、やる気の問題でしょうね。
まじめにきちんと再評価をしようとするか、
形だけ整えて早く終わりにしようとするか。
トップが変わると、やり方はいくらでも変えられるものなんですね〜
今日、3月14日、佐世保市上下水道事業経営検討委員会は、
諮問を受けた石木ダム事業の再評価に関して、答申書をまとめ、市に提出しました。
2ページにわたっていろいろ書かれていますが、要はここです。
水需要の将来像については、
「過大な需要予測とならないよう留意されており」
「必要水量を確保できる方策は石木ダム以外に無いことが分かった」
「事業を継続していくことが妥当であると判断した」
この文章を委員長が本心から書いたのならば、
そして、各委員も本気で賛同したのなら、
同委員会の委員諸氏の目は節穴で、
石木ダムの再評価にあたって、識者として意見を聴くには、全く値しない人たちでした。
それをさらに確信したのは、閉会時間も近づいた頃です。
「私は勉強不足なので教えて欲しいんですが、治水と利水はどんなふうに違うんですか?」
との質問に、一瞬みんな唖然!
傍聴席からは「そがんこともわからんで再評価しとったとか!」との声や失笑が漏れ、
記者さんたちも苦笑いしていました。
しかも、その方は副委員長…。
佐世保市民の税金が、あるいは水道料金が、ここでも無駄に使われてしまいました。。
水道局は、わざとこのような人選をおこなったのでしょうか…。
それにしても、
今日は本当に水道局に失望しました。
私たちは、今朝、委員会あての申し入れ書を水道局に届けましたが、
その際、委員長が何時頃到着するのか尋ねたら、
「その時によりマチマチなのでわからない」と言われたのです。
それで、会場に45分くらい前に着き、
「委員長に面会し、科学者の会からのメッセージを伝えたいので到着されたら教えて欲しい」
と水道局スタッフに丁寧にお願いしましたが、
「ここには到着されるのは直前になると思います。時間はありません」
「え?では意見書はいつ渡すんですか?」
「もう水道局で受け取って、見とらすころだと思いますよ。そのために早く集まってもらったので」
「え?さっき水道局で、○○さんは、いつ着かれるのかわからないっておっしゃったんですよ。
本当はその頃すでに水道局にいらしたんですね?」
「あ、そう言ってました?…」
仕方なく、私たちは、開会直前に委員長に直訴することにしました。
科学者の会からの意見書は各委員に渡されたのか?
ぜひお読みいただいた上で、今日の審議をお願いしたいと言おうと思っていました。
今日もこのような態勢で、傍聴者に向かって審議中の発言、ヤジ、拍手など
一切禁止しようと見張っています。
会議が始まる前に訴えるしかないと思いました。
開会時刻1分前にやっと委員長が会議場に入ってきました。
「開会前に一言発言させてください」と傍聴席から声を上げたら、
「もう時間ですから、始めます。静粛に!」と司会者に制止されました。
「会議はまだ始まっていません!」とYさんも声をあげましたが、
「静かにしてください」と制するばかりでした。
私は、開会前に委員長への面会を求めたこと、それを断られたこと、
市民の声はいつ委員会に届けることができるのかと訴えましたが、
マイクを通した司会者の声で遮られ、審議に入ってしまいました。
あまりにも非民主的な対応に、情けなくなりました。
委員会の進行役である委員長も、このやり取りに対し、一言もありませんでした。
水道局も委員会も、
科学者の会という、まさに学識経験者の専門的な意見を無視し、
市民の声を封殺し、
形だけの再評価をして、予定通りの結論を出して終わりにしたのです。
これが、佐世保市の平成24年度の石木ダム再評価の実態です。
そのいい加減な再評価のツケを負うのは、私たち市民です!
今日掲載する記事は、読者のフッチーさんから頂いたコメントです。
あまりにも的を射た内容で、説得力があり、多くの人に読んでいただきたいと思ったので、
ご本人にお願いし、快諾いただきました。
フッチーさん、ありがとうございます。
本来水需要の予測は人口予測などと一緒で、見解のわかれるものでは無いはずです。
科学的、客観的に検討していけば一つの方向が出てくるものだと思います。
真理を追究する科学者が予断無く検討していけば、
佐世保市の今回の予測はあまりにも不自然ということです。
それにしてもいったい何回めでしょうか、過大予測を繰り返すのは・・。
いい加減目を覚ませ!と言いたいです。
3.11には市長を初め水道局の職員、推進派の議員さん達も黙祷をしたはずです。
津波で、原発事故で、ふる里を奪われて今なお苦しんでいる方々に思いを寄せ、
一日も早い被災地の復興を願ったのではないですか?
しかし一方であなた達は、川原(こうばる)住む人達のふる里を奪おうとしているのですよ。
震災に遭われた方々は可愛そうだが、川原はどうでもいいのですか?
恥ずかしくありませんか?良心の呵責は感じませんか?
天変地異は人間の力ではどうにもなりませんが、公共事業は止めることが出来ます。
幸い石木ダムは本体工事は手がつけられていないので、止めるのは簡単です。
止める理由も簡単です。
地権者の同意が得られる可能性が100%ないからです。
市長が「や〜めた」と言えばいいのです。
止めることでいろいろ言う人には
「ではあなたが行って地権者を説得してきてくれ」と言えばすむことです。
説得できる人は誰もいません。
強制収容は、川原に、津波や、原発事故と同じようなことを人の手でするということです。
推進派の人達はこのようなことがやれますか?
やろうとしても失敗して非難囂々、笑いものになりますよ。
結局石木ダムは止めるしかないのです。
冷静に考えればわかるはずです。
もう40年もダム建設の圧力をかけ続けているのですよ。
人権侵害もいいところです。もうやめにしましょう。
勇気を持って石木ダム建設の呪縛から自らを解き放して下さい。
佐世保市と佐世保市民のためにも。
3月11日午前9:30、佐世保市副市長応接室にて、意見書が提出されました。
タイトルは、「佐世保市水道の新水需給計画についての意見書」
提出したのは、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」
提出者、今本先生は京都大学名誉教授で、
ここにあるように、同会の共同代表を務めておられます。
会員125人を代表して、はるばる京都から、駆けつけてくださいました。
はじめに同会が発足した経緯を簡単に説明され、さらにこう付け加えられました。
「この会はダムを否定するものではありません。公共事業を否定するものでもありません」
「私たちは、科学的な検証が行われることを求めています」
そして、応対した副市長に、市長さんに伝えて欲しいとおっしゃったことは、
「今回の佐世保市の水需要予測には看過できない疑義があります」
「私たちが行った予測では、佐世保の水は足りています」
「佐世保市は、5年前と同じ間違いを再び犯そうしている」
「ダムを造れば地元が犠牲になるだけでなく、佐世保市民の負担も増えます」
「是非、見直して欲しい。市長さんの英断を求めます」
それに対して副市長は、必ず伝えると約束し、
「しかし、水が不足しているのは事実です」
「ローカルテレビでは毎日最後に、今日の貯水率を伝えています。
過去2回も大渇水を経験した市民は、それほど水にビクビクして暮らしています」
「合併地区の雇用を守るために、いま小佐々に17haの工業団地を計画しています。
同様の団地が武雄市に造られていますが、ここでは3,000トンを確保しています。
地域の発展のためには水が要るんです」
それまで黙っていた地権者の I さんが、声を上げました。
「佐世保市の地域の発展のためなら、私たちはどうなってもいいんですか?」
「佐世保市が豊かになるために、私たちは犠牲にならなければいけないんですか?」
「40年前、佐世保市が川棚町議会に出した水源量は、今よりも3万トンも多かったんですよ。
その3万トンはどこにいったんですか?
佐世保市は、有る水を捨てて、ダムを造ろうとしているんじゃないんですか?
答えてください」
「すみません、時間なので…」と言って、終わりにした副市長。
確かに約束の時間が来ていましたが、
答えられなかったから…というのがホントのところでしょうね。
副市長さん、水道局長に言って、きちんと回答してくださいますよね?
このあと、記者室で、1時間ほど記者会見をして、
その後、水道局へ行き、同じ意見書を、水道局長と、
今回の再評価で意見を述べてきた、佐世保市上下水道事業評価監視委員会宛て、
計9部を、今本先生が提出されました。
受け取ってくださった事業部副理事さんに、私はくれぐれもお願いしました。
「14日は最終の委員会ですよね?その前に必ず委員の皆さんにお渡しくださいね」
副理事さんは、
「はい、時間もありませんが、まずは委員長に渡したいと思いますので…」
それはそうでしょうが、それを理由に各委員には間に合わなかった…とならないようお願いしますね。
もしも、委員会当日までに委員さんたちの手元に届かなかったら、
委員会の最終回を、延期していただきたいですね。
それほどの価値あるものなのですから。
内容については、たくさんの表やグラフを使って、本当にわかりやすく客観的に分析されています。
などなど。
そして、最後に、このようにまとめられています。
石木ダム建設推進という呪縛・・・本当にそうです。
県も市も市民の何割かも、この呪縛にがんじがらめになっています。
だから、本当のことが見えない、見ようとしない…のだと思います。
今本先生は、記者会見のとき、おっしゃいました。
ここに限らず、どこでもダムを造りたいところは、水需要を右肩上がりにするんです。
でも、今回のこれはひどい。
こんな予測を出したら、佐世保市水道局は日本中の笑い者になりますよ。
これを承認した学者の方と、私は是非、意見交換をしたい。
同じ学者として、真剣に議論したいです、と。
私たち市民もそれを切に望んでいます。