証人尋問可否判断は新裁判長へ

なんと裁判の連チャンです。

3月11日の福岡高裁に続き、12日は長崎地裁佐世保支部で口頭弁論。こちらは10回目です。



この日も沢山の傍聴希望者が集まってくれました。一番広い401法廷でも傍聴席は50なので、毎回抽選です。



長崎新聞の記事にあるように、またもや、証人尋問の可否は先送りになりました。

その理由は裁判官の交代によるそうです。



渡邊裁判長が移動になるので、新裁判長のもとで証人尋問をするかどうか決めたい、そのための進行協議を4月22日11時~、次回口頭弁論は6月4日14時~と決まりました。

う~ん、私たち素人にはわかりませんねー。証人を呼ぶか呼ばないかで、どれだけの時間を費やせばいいのでしょう?

原告側が立証計画として証人尋問について申請したのは昨年9月16日の第7回口頭弁論期日でした。あれからちょうど半年です。半年かけてもまだ決まらない。早くて4月22日?6月4日?それでもまだ決まらないかも…。

私たちの弁護団は福岡県内の方が多く、北九州市からも毎回、新幹線や特急みどりを乗り継いで来られているのです。傍聴に参加する人たちも、みな忙しい人ばかり。中には仕事を休んで駆けつけている人たちもいます。

佐世保市が、それほど水道局長の尋問に反対する理由は何なのか?

意見書が提出されました。こちらです。佐世保市意見書(H31.3.6)

ここに書かれてあることは、要するに、

①石木ダムが不要ということを立証するためなら、これまで原告側が請求した資料データは全て提出しているのだから、その書証に基づいて立証すればいいでしょ?

②慣行水利権を保有水源に含めないのが妥当かどうかは法的な問題なので、尋問に基づいて判断することではないでしょ?

よって谷本局長の証人尋問は不要です。

ということのようです。この意見書を受け止めて裁判所も不要と判断するのでしょうか?

高橋弁護士は、この日の進行協議にやや落胆の表情で、次のようにコメント。

この意見書を認めて尋問の必要がないと裁判所が判断するなら、私には驚きでしかないし、簡単には受け入れられない。

なぜなら、この裁判は民事の工事差止訴訟である。今現在、この工事を止めるべきかどうかが問われている裁判である。この工事を続行すべきか止めるべきかは、この工事の必要性を判断せねばならず、その判断において、いま石木ダムが必要かどうかの判断が不可欠となる。

だから、私たちは、佐世保市にとって石木ダムが不可欠と考えている水道局長に尋問したいのだ。勝ち負け以前に、谷本さんの陳述は必要なのだ。

谷本さんは、私たちの質問に対し、堂々と答えてほしい。

この思いは、まさに私たち佐世保市民の思いです。その工事費の多くを佐世保市民が負担しています。石木ダムの必要性がしっかり納得できれば気持ちよく負担できますが、それを曖昧にされたままで、お金だけ徴収されても不満が募るばかりです。

原告側弁護士の質問は、私たちの疑問です。その疑問に、法廷の場で堂々と答えて頂き、解説して頂けますよう、強く願っています。

私たち市民が当局に公開の場での説明会を求めると、いまは裁判中なので…と断られます。裁判の場でも質問に答えないとなると、水道局長は逃げていると誤解されますよ。石木ダムの必要性が説明できないのかな?説明できないということは、必要性がないからなのかな?と。

それは違う!と言いたいですよね。であれば、佐世保市の弁護団に直訴して、ぜひ証言台に座って、必要性をしっかり訴えてください。それを私たち市民は、賛成反対にかかわらず、心から願っています。

 

 

石木ダム建設絶対反対同盟 第40回団結大会

石木ダム建設絶対反対同盟が結成されて40周年の節目となる今年の団結大会。川原公民館は多くの参加者でギューギューです。

住民代表の挨拶。

この1年を振り返って、いつものように石丸さんが報告。

今回は、過去40回の決議文のコピーも配布され、歴史の重みを実感させられました。

その後いつものように来賓挨拶。弁護団の高橋先生に始まって、県内の各団体(石木ダムに反対する川棚町民の会、石木ダムの清流とホタルを守る市民の会、いしきを学ぶ会、石木川まもり隊)、川棚町議等の挨拶が続き…今年はこの方も!

映画監督で、絵本作家で、カメラマンの大西暢雄さん。

こうばるの人々、風景、闘いを追い続けて数十年。3.11以後は全国の被災地を飛び回り、多忙を極めながらも、時間を見つけては、ひょっこり現れます。大西さんの温もりと優しさは、お顔だけでなく作品にも滲み出ていますね~

こちらは金子サトシ監督。

今度あらたなドキュメンタリー作品を制作されます。「悠久よりの愛~ダム建設を阻止した人びと」(仮題)

その中に、この石木ダム問題も取り上げられるのです。ぜひ良い作品を生み出してほしいですね。完成が待たれます。



がんばろうー!の後は、



いつものように、美味しいご馳走(こうばるのお母さんたちの手作り「団結料理」です!)に舌鼓。笑顔と会話、ハーモニカの演奏など、会場は熱気ムンムンでした~

 

NHK NEWS WEB

長崎 NEWS WEB


石木ダム建設反対 40回目大会




川棚町に建設が進められている石木ダムの予定地の地権者らが建設に反対する40回目の大会を開き、ダムの白紙撤回を目指すことを改めて確認しました。

長崎県と佐世保市が川棚町に建設を進める石木ダムをめぐっては、13世帯の地権者でつくる「石木ダム建設絶対反対同盟」が毎年、この時期に大会を開いています。

ことしで40回目となった10日の大会は、川棚町の川原公民館で開かれ、地権者や支援者などおよそ80人が集まりました。

この中で、地権者の炭谷猛さんは「ダム建設に絶対反対を貫こうと決起し、私たちが40年間やってきたことは間違っていなかった。若い人たちと一緒になって継続していくことが大事です」と話しました。

このあと、別の地権者がダム建設に伴う道路工事に対する抗議の座り込みが、延べ590日にのぼっていることやダムの事業認定の取り消しを求めた裁判の状況などについて説明しました。

また、支援団体からは、学習会の開催や地権者の暮らしを追ったドキュメンタリー映画の上映などによって石木ダム建設の必要性を考えてもらう機会が増えたことが報告されました。

最後は、参加者全員でダムの建設計画の白紙撤回まで団結していくことを確認していました。

佐世保市へ公開質問状



11月13日、佐世保市内の4団体は、佐世保市長と佐世保市水道局長あてに公開質問状を提出しました。

内容は、今年6月以降「広報させぼ」で毎月掲載されている「シリーズ佐世保の水事情と石木ダム」についての質問です。

連載記事には石木ダムの必要性について起業者の立場からあれこれ書かれていますが、その情報があまりにも一方的(ダム不要論に繋がるような不都合な情報は一切伝えない)で、論理のすり替えや矛盾などが散見され、このままでは市民に誤解を与えてしまいます。

そこで、ふだんから石木ダムについて勉強している仲間を中心に、市民の疑問点を集め、具体的な質問状としてまとめ、提出することになりました。
広報させぼシリーズ 「佐世保の水事情と石木ダム」への質問状20181113

そして、回答はぜひ公開の場で説明してほしい、と強く求めました。

これについては、「佐世保の水と石木ダムを考える市民の会」からも説明会開催要請書が提出されました。



説明会開催要請書20181113

2つの文書を受け取った秘書課長は、担当部局に渡し、対応を検討し、期日までに回答すると答えてくれました。

はたして水道局は市民の願い通り説明会を開いてくれるでしょうか?今まで通り裁判中を理由に断るのではないかという見方も多いようですが、その理由は今回は当たらないと思います。

当局は広報を使って一般市民に説明をしたのです。その説明を読んだ市民が疑問を感じ質問しているのです。発信者として答える義務がありますよね。

国は公共事業に対する説明責任について「情報の共有化とコミュニケーションの推進」を掲げています。(http://www.mlit.go.jp/tec/kanri/account/acount/dai3.htm)

 国民から見て、「知りたい情報が提供されていない」という印象が、公共事業への不信感につながっている。「行政は国民に対するサービスの提供である」ことを踏まえ、公共事業に関する情報についても、量と質を向上させ、積極的にオープンにし、国民と共有していく姿勢への改革を図る。
 さらに、情報を一方向的に提供するのではなく、双方向のやりとりのなかで国民の意見を反映し、コミュニケーションを推進することによって、信頼関係が構築されるという意識を徹底していく。

2週間後の回答を心待ちしています。

(‘◇’)ゞ

長崎新聞、毎日新聞、西日本新聞、NBC、NCCなども報道しました。





こうばる支援米、新聞に載りました

こんにちは。

こうばるショップ管理人で石木ダム水没予定地住民の石丸穂澄です。

10/14日曜日にこうばる支援米の第一陣発送作業を行いました。

続々と、お客様から「届きました!」のメッセージが届いています!

ありがとうございます!



ところで、

本日2018年10月17日水曜日の長崎新聞にこうばる支援米発送作業のことが掲載されていました!

長崎新聞さん、ありがとうございます。

こうばる支援米、お電話でも受け付けています。

ただ、ちょっと発送の時期が不透明になってきています。

今度、11/3(土・祝)に第二陣の発送作業を行いますが、すでに現時点で54件の予約が入っていて、お米の収穫もまだ終わっていないので手に入る新米が間に合わない〜!という状況になっています。

なので、今からご注文いただいた方は発送時期が11月の末ごろになりそうです。

すぐに発送できず、本当に申し訳ないです。



こうばる支援米について

こうばる支援米2018のお知らせhttp://u0u0.net/M87m

ネットショップのこうばるショップでは、5キロ玄米と白米だけ取り扱っています。

http://koubarushop.buyshop.jp/



こうばる支援米をどうぞよろしくお願いします。

ダム問題のエール交換?

今日は、東西の記者が図らずもダム問題でエールの交換を行った!

東京の記者が書いた石木ダムルポと、長崎の記者が書いた八ッ場ダムルポが、同じ日に掲載されたのです。もちろん全くの偶然。
どちらの記者も今日それを知ってビックリしていました。

東京新聞の片山記者が書いた記事はこちらです。2ページにまたがる力作です。



毎日工事現場に座り込む現地の女性たちの横顔とその思いから始まり、県の河川課と佐世保市水道局の職員に聞いたダムの必要性、それを否定する専門家のコメントが続き、最後はまた、現地の男性たちの固い決意で締められていました。


そして、デスクメモには、こう書かれていました。

私たちは一体どれだけの数の村を沈めてしまったのか。反省なき国で、石木ダム予定地の住民はもう半世紀も闘っている。「止まらない公共工事」で済まされる話ではない。

この言葉に頷く読者がどのくらいいたでしょう。たくさんいたと信じたい。


一方、今日の長崎新聞には、なんと関東の八ッ場ダムのことが、同じく2ページにわたって(こちらは1面と16面ですが)大きく取り上げられていました。

まず1面の記事です。



八ッ場ダム周辺の風景描写から始まって、代替え地に移転し暮らしている人々のそれぞれの思いを、気遣いながら紹介しています。




特にSさんの言葉は重い。

お金で買えないものをお金に換えさせられた。すきま風が吹き、ほこりだらけだったあの家を取り戻せるなら、喜んで全て返すのに

その思いを中央大法学部の中澤教授は「人は空間に記憶を刻み込んでいる」「場所こそ記憶のよりどころ」と分析し、「コミュニティが簡単にカネで買えると考えるのは戦後日本の致命的な悪所だ」と指摘しています。

この記事を長崎地裁の武田瑞佳裁判長は、どのような思いで読んだでしょう?
それとも、今関わっている裁判のことで忙しくて「読んでもいない」かな?

12月からお世話になる福岡高裁の裁判長には、ぜひ読んでほしいところですが、福岡にお住まいなら長崎新聞を読む機会はありませんねー
残念! (~_~;)

事業認定取消訴訟、106人が控訴

7月23日、事業認定取消訴訟の控訴手続きがようやく完了しました。

控訴人は106名です。



一審の判決で原告の資格さえないと切って捨てられた住民等地権者のご家族の皆さんも、もちろん、今回も原告として名前を連ねています。

よその町から川原にお嫁に来て、夫やその家族を愛し愛され、子を産み育て、誰よりも川原に根を張り、川原を守ろうと闘ってきた肝っ玉母さんたち。

その子どもたちも成人し、結婚し、親となり、ここで子育てをしたいと住み続けている逞しい若者たち。

みんな門前払いされた結果、ますます闘志に火が付いた感じです。

同じ日のコラム「記者の目」です。



六倉記者はこう結んでいます。

司法判断に情を持ち出すのは適切ではないかもしれない。だが、判決がほとんど考慮せず、切り捨てた部分にこそ、反対地権者らが大切にし、守りたいものがあるのも確かだ。

西日本豪雨と石木ダム

7月18日、「石木ダム建設促進川棚町民の会」が県庁を訪れ、



石木ダムの早期完成を求める要望書を知事に手渡したそうです。

反対派の市民団体が訪ねる時は何故かいつも不在なのですが、推進派の団体が行くときは在庁していて、必ず直接受け取るんですよねー

なぜ今要望したかと言うと、死者200人を超える甚大な被害をもたらした今夏の西日本豪雨などを目の当たりにすると川棚川もいつ氾濫するかわからないからということのようで・・・

中村知事も同じ発想のようで、一刻も早くダムを完成させたいと応じたと言う。

お二人は、こんな記事は読まれていないのでしょうか?





ダムからの放流により一気に増水し、逃げる時間もなく亡くなった人たちがいるのをご存知ない?ってことはないでしょうが・・・

治水にはダムはかえってマイナスとまで書かれていますが・・

一方、こんな投稿記事もありました。



ダム建設よりも、河道整備や森林や水田の保全が大事だと言う投稿者の意見に大賛成です。

ダムは計画された貯水容量しか溜められないし、想定外の大雨には無力です。想定外の大雨が降っても、大地の保水力を高めたり、安全な地域にあふれるようにしたりして被害を最小限度にもっていく、そんな治水こそがこれから取るべき対策です。

異常気象が異常でなくなってきた現実を受け止め、自然をねじ伏せようなどという傲慢な発想は改めたいものです。

ストップ!石木ダム 長崎アクションの記録

石木川まもり隊報道部より15日の「ストップ石木ダム長崎アクション」の動画を公開します。



 

マスコミの記事もネットにアップされていたものを転載しておきます。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180616-00001144-nbcv-l42

ストップ「石木ダム」 長崎市で集会とパレード

6/16(土) 12:35配信

NBC長崎放送


県と佐世保市が東彼川棚町に計画している石木ダム事業で、建設に反対する市民団体による集会やパレードが15日、長崎市内で行われました。

長崎市中心部の鉄橋で開かれた集会には約200人が参加。集会では「ダム建設の目的である“佐世保の水”は不足しておらず、川棚川の洪水対策には河川改修の方が効果が高い」「県は必要のないダム事業を強引に推し進めようとしている」などと県の姿勢を批判する意見が相次ぎました。

石木ダムをめぐっては、その必要性を問う裁判『事業認定取り消し訴訟』の判決が長崎地裁で7月9日に言い渡されることになっています。集会のあと参加者は『STOP石木ダム』などと書かれた横断幕やプラカードを持ってアーケード街を行進し、道行く市民に理解と支援を呼びかけました。

市民団体では16日(土)18時30分から長崎市立図書館・新興善メモリアルホールで、石木ダムに関する勉強会『いしきを学ぶ会』を開催することにしており、「多くの市民・県民に、数百億円の税金が投入される『石木ダム問題』に対し関心を持ってもらいたい」と話しています。


長崎市で石木ダム建設反対の決起集会


東彼杵郡川棚町での石木ダムの建設に反対する地権者や支援者などが15日、長崎市で決起集会を行いました。

長崎市中心部の鉄橋で行われた決起集会には石木ダムの建設に反対する地権者や支援者などおよそ200人が参加しました。石木ダムは佐世保市の水不足対策と川棚川の洪水の防止を目的に県や佐世保市が川棚町で関連する道路工事を進めています。

地権者 炭谷 猛さん「長崎県は我々地域住民の言うことを聞かず、治水・利水においても理不尽な強硬な態度をとり続けている」

参加者たちは「石木ダム事業は自然環境だけでなく住民の生活や人生も奪う」と声をあげました。集会の後、参加者は浜町のアーケードを歩き、買い物客などにダム建設反対を訴えました。(KTNテレビ長崎 2018年6月16日)

 

石木ダム ストップ 長崎で反対集会 地権者ら計画中止訴え /長崎

(毎日新聞長崎版2018年6月16日)https://mainichi.jp/articles/20180616/ddl/k42/040/243000c

県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム事業に反対する集会が15日、長崎市の鉄橋であり、地権者や支援者ら約100人がダム計画の中止を訴えた。

集会では地権者を代表し、炭谷猛さん(67)が「県は地域住民の言うことを聞かずに強硬な態度をとり続けている。抗議の声を中村法道知事に届けて見直しを求めたい」とあいさつ。「STOP石木ダム」と書かれた横断幕を掲げて浜町アーケード内を練り歩いた。

16日は午後6時半から、長崎市の市立図書館で市民団体主催の勉強会を開催。事業認定取り消しを求めた裁判の説明や、石木ダム関連の映画も上映する。問い合わせは実行委員会(095・884・1007)。【浅野孝仁】

 

 

 

知事「近いうちに」

夕方のローカルTVニュースで言ってました。

知事の定例記者会見で、石木ダム地権者との話し合いについて問われた中村知事は、

「お待たせしていますが、近いうちにお会いします」と明言しました!

と。いよいよ確実ですね。

地権者の皆さんが願っていたことが、ようやく実現できるんですね。

思えばあの日、



2014年7月11日、地権者、支援者、弁護団の前で、知事はこれからも話し合いは続けますと言ったのに、ずーっとその約束が実行されずに、3年7ヶ月もの時間が過ぎ去ってしまいました。

でも、まだ間に合います。

ぜひ地権者の皆さんの声にしっかり耳を傾け、胸襟を開いて、前向きな話し合いをして頂けますよう、心から願っています。(._.)