苫田ダムから学ぶこと

貴重な記事を見つけました。ダムの是非について考えるときに思い出したい記事です。自身への備忘録として、また、多くの人に読んで頂きたい記事として、ここに貼り付けます。

平成の記憶・岡山

苫田ダム 多くの犠牲の上に建つ
反対運動40年、立ち退き504世帯 /岡山

水道の未来

3月16日(土)午後、アルカスSASEBOにはたくさんの佐世保市民が集まり、水ジャーナリスト橋本淳司さんの講演に耳を傾けました。

講演のタイトルは「佐世保の水事情と水道民営化を考える」で、やや硬いタイトル。にもかかわらず、約130人もの方々が参加されたことは、私たち実行委員(佐世保市民有志)にとって予想以上の結果でした。

中には、嘉田由紀子さん(水行政に詳しい元滋賀県知事)の話が聴きたくてやってきたのに、突然の体調不良(インフルエンザの疑い)によるキャンセルでがっかり!という方もおられましたが、そんな方でさえ、「橋本さんの話は予想以上に素晴らしかった。来て良かった!」と喜んで帰っていかれました。

まぁ!そんなに良い講演だったの?聴けなくて残念!とお思いの皆さん、ご安心ください。近々、実行委員の1人がYouTubeにアップする予定ですので、アップされたら、石木川まもり隊ブログでも公開します!ぜひ、お楽しみに!

こちらの新聞記事が、その内容を的確に伝えていますが、

橋本さんの講演のテーマは、まさに人口減少!

人口減少→水道料金収入の減少→施設の維持管理費の不足→施設の老朽化→自治体にとってはお荷物。

そんな中で出てきた水道の民営化案。

政府はコンセッション方式なるものを推奨していますが、それにはデメリットも多いんですよね。

これまでの業務委託の場合、私たちの水道料金は市水道局に支払ってきましたので、それは100%水道事業のために使われましたが、コンセッションの場合、契約した民間企業に支払うので、その料金収入から役員報酬や株主への配当金、法人税などが支払われます。その分、当然、水道事業の質やサービスの低下が予想されるし、経営状態も民間は不透明になるので心配です。

そのようなことから、民営化した海外のケースでは、水道料金の高騰や水質の悪化を招き、再公営化がどんどん進んでいます。

そこで、橋本さんは、水道を持続させるには、ダウンサイジングこそ大事だと力説。

人口減少社会において水道事業を持続させるには、発想の転換が必要。

新たな施設を造って投資する時代の考え方から脱却し、今あるものを補修し更新して持続させる。大規模化ではなく、縮小化、ダウンサイジングこそ大事。

水道から水点へ。遠くから導水するのではなく、地元の地下水、伏流水、雨水を活用。山間地域など。

そのような話を、第2部のトークセッション(橋本淳司×辻井隆行パタゴニア日本支社長)では、さらに広げたり、深めたり。

中でも、会場の関心を集めたのは、水道料金の話。

前述のような老朽化対策やダウンサイジングをせずに、旧態依然のままの運営を続けていると、2040年には水道料金をこんなにも上げざるを得なくなるという予測の表が紹介されました。

これは橋本さんが作られた資料ではありません。「新日本有限責任監査法人 水の安全保障戦略機構事務局」の作成によるものです。新日本有限責任監査法人とは、国内4大大手監査法人の1つです。

そこがまとめた資料「人口減少時代の水道料金  全国推計 推計結果」(2018年3月29日)https://www.shinnihon.or.jp/about-us/news-releases/2018/pdf/2018-03-29-02.pdfの中の1ページを取り出したものが上の写真です。

この推計によると、2040年の時点では、長崎市よりも佐世保市の方が水道料金は高くなっています。(20㎥あたり)

2015年=佐世保市4,119円、長崎市4,433

2040年=佐世保市5,827円、長崎市5,770

何故でしょう?それは老朽化対策にどれだけ取り組んでいるか、将来のツケを減らす努力をどのくらいしているかの差と言えるでしょう?

ところで、この表を見て皆がギョッとしたのは、川棚町のデータでした。
値上げ率248%!?全国トップ9位の値上げという予測。
う~ん、この要因は何でしょうねー
人口減少だけではなさそうです。

最後に会場からの質問を受け付けると沢山の手が上がりました。

Q:雨水や再生水の利用が大事だと思う。それを広めるにはどうしたらいいか?

A:雨水を溜めることは水源確保だけでなく、下水の負荷を軽くしオーバーフローを防ぐ。また、ヒートアイランド現象対策にもなり、温暖化への対応としても有効。個人と行政の間に水道サポーターのようなものを作ったらどうか?水道局と市民がもっと近づいて意見交換できるような仕組みが必要。岩手県矢巾町のような。

Q:周りには石木ダムが必要と言う人もいるが、人口減少社会への危機感が足りないと思う。私は不便を感じていない。足りないと思うなら工夫して暮せば良い。ナンバーワンではなくオンリーワンの佐世保を目指すような社会にするには、どうしたらいいのか?

A:水についての教育も大事。こどもたちに情報を発信し、考えさせる。先生が教えるのではなく、子どもに考えさせる。子どもは未来を切り開く力を持っている。

その他にも、漏水率についてや、地域格差をなくすには、水道事業はなぜ独立採算制を取るのか等々の質問が出されました。

最後に、辻井さんが「昭和」という言葉を投げかけ、それがキーワードとなって、橋本さんは素晴らしいメッセージで締めてくださいました。

辻井:最近、高校生が「昭和時代」と言ってるのを耳にした。僕らが明治時代と言うように、若者にとっては過去の時代なんですね。この春には新しい年号が生まれる。1ヶ所に大きなものを造って遠くに届けるという昭和の発想は、もう古い。切り替えなければならないですよね。

橋本:過去を振り返るタイミングは年号が2つ変わった時のようです。江戸時代を振り返れたのは大正時代。明治時代を振り返ったのは昭和のとき。私たちもまもなく昭和の呪縛を俯瞰して見られる時代に突入しようとしています。

橋本:これから我々は気候変動に悩まされるだろう。それは水となって表れる。水が無くなったり、大雨が降ったり。そのとき人間の力には限界がある。生きものや、森や土に守ってもらうしかない。新しい時代を機に、これからは水の循環に目を向けてみませんか?川の流れを追いかけたり、さかのぼったり。水版ブラタモリをやって、自然を大切にしてもらいたいと思います。

という提案に、笑いや拍手が巻き起こり、皆さん、笑顔で会場を後にしていかれました。

難しい話を分かりやすく語って頂いただけでなく、佐世保水道に関する私たちの悩み(漏水や石木ダム)に風穴を開けて頂いたような気がします。

佐世保市民の皆さん、佐世保市水道の未来のために、私たちにできることは何か?発想を切り替え、新たな視点で、一緒に考えていきませんか~

    (^^)/

 

証人尋問可否判断は新裁判長へ

なんと裁判の連チャンです。

3月11日の福岡高裁に続き、12日は長崎地裁佐世保支部で口頭弁論。こちらは10回目です。

この日も沢山の傍聴希望者が集まってくれました。一番広い401法廷でも傍聴席は50なので、毎回抽選です。

長崎新聞の記事にあるように、またもや、証人尋問の可否は先送りになりました。

その理由は裁判官の交代によるそうです。

渡邊裁判長が移動になるので、新裁判長のもとで証人尋問をするかどうか決めたい、そのための進行協議を4月22日11時~、次回口頭弁論は6月4日14時~と決まりました。

う~ん、私たち素人にはわかりませんねー。証人を呼ぶか呼ばないかで、どれだけの時間を費やせばいいのでしょう?

原告側が立証計画として証人尋問について申請したのは昨年9月16日の第7回口頭弁論期日でした。あれからちょうど半年です。半年かけてもまだ決まらない。早くて4月22日?6月4日?それでもまだ決まらないかも…。

私たちの弁護団は福岡県内の方が多く、北九州市からも毎回、新幹線や特急みどりを乗り継いで来られているのです。傍聴に参加する人たちも、みな忙しい人ばかり。中には仕事を休んで駆けつけている人たちもいます。

佐世保市が、それほど水道局長の尋問に反対する理由は何なのか?

意見書が提出されました。こちらです。佐世保市意見書(H31.3.6)

ここに書かれてあることは、要するに、

①石木ダムが不要ということを立証するためなら、これまで原告側が請求した資料データは全て提出しているのだから、その書証に基づいて立証すればいいでしょ?

②慣行水利権を保有水源に含めないのが妥当かどうかは法的な問題なので、尋問に基づいて判断することではないでしょ?

よって谷本局長の証人尋問は不要です。

ということのようです。この意見書を受け止めて裁判所も不要と判断するのでしょうか?

高橋弁護士は、この日の進行協議にやや落胆の表情で、次のようにコメント。

この意見書を認めて尋問の必要がないと裁判所が判断するなら、私には驚きでしかないし、簡単には受け入れられない。

なぜなら、この裁判は民事の工事差止訴訟である。今現在、この工事を止めるべきかどうかが問われている裁判である。この工事を続行すべきか止めるべきかは、この工事の必要性を判断せねばならず、その判断において、いま石木ダムが必要かどうかの判断が不可欠となる。

だから、私たちは、佐世保市にとって石木ダムが不可欠と考えている水道局長に尋問したいのだ。勝ち負け以前に、谷本さんの陳述は必要なのだ。

谷本さんは、私たちの質問に対し、堂々と答えてほしい。

この思いは、まさに私たち佐世保市民の思いです。その工事費の多くを佐世保市民が負担しています。石木ダムの必要性がしっかり納得できれば気持ちよく負担できますが、それを曖昧にされたままで、お金だけ徴収されても不満が募るばかりです。

原告側弁護士の質問は、私たちの疑問です。その疑問に、法廷の場で堂々と答えて頂き、解説して頂けますよう、強く願っています。

私たち市民が当局に公開の場での説明会を求めると、いまは裁判中なので…と断られます。裁判の場でも質問に答えないとなると、水道局長は逃げていると誤解されますよ。石木ダムの必要性が説明できないのかな?説明できないということは、必要性がないからなのかな?と。

それは違う!と言いたいですよね。であれば、佐世保市の弁護団に直訴して、ぜひ証言台に座って、必要性をしっかり訴えてください。それを私たち市民は、賛成反対にかかわらず、心から願っています。

 

 

石木ダム建設絶対反対同盟 第40回団結大会

石木ダム建設絶対反対同盟が結成されて40周年の節目となる今年の団結大会。川原公民館は多くの参加者でギューギューです。

住民代表の挨拶。

この1年を振り返って、いつものように石丸さんが報告。

今回は、過去40回の決議文のコピーも配布され、歴史の重みを実感させられました。

その後いつものように来賓挨拶。弁護団の高橋先生に始まって、県内の各団体(石木ダムに反対する川棚町民の会、石木ダムの清流とホタルを守る市民の会、いしきを学ぶ会、石木川まもり隊)、川棚町議等の挨拶が続き…今年はこの方も!

映画監督で、絵本作家で、カメラマンの大西暢雄さん。

こうばるの人々、風景、闘いを追い続けて数十年。3.11以後は全国の被災地を飛び回り、多忙を極めながらも、時間を見つけては、ひょっこり現れます。大西さんの温もりと優しさは、お顔だけでなく作品にも滲み出ていますね~

こちらは金子サトシ監督。

今度あらたなドキュメンタリー作品を制作されます。「悠久よりの愛~ダム建設を阻止した人びと」(仮題)

その中に、この石木ダム問題も取り上げられるのです。ぜひ良い作品を生み出してほしいですね。完成が待たれます。

がんばろうー!の後は、

いつものように、美味しいご馳走(こうばるのお母さんたちの手作り「団結料理」です!)に舌鼓。笑顔と会話、ハーモニカの演奏など、会場は熱気ムンムンでした~

 

NHK NEWS WEB

長崎 NEWS WEB

石木ダム建設反対 40回目大会

川棚町に建設が進められている石木ダムの予定地の地権者らが建設に反対する40回目の大会を開き、ダムの白紙撤回を目指すことを改めて確認しました。

長崎県と佐世保市が川棚町に建設を進める石木ダムをめぐっては、13世帯の地権者でつくる「石木ダム建設絶対反対同盟」が毎年、この時期に大会を開いています。

ことしで40回目となった10日の大会は、川棚町の川原公民館で開かれ、地権者や支援者などおよそ80人が集まりました。

この中で、地権者の炭谷猛さんは「ダム建設に絶対反対を貫こうと決起し、私たちが40年間やってきたことは間違っていなかった。若い人たちと一緒になって継続していくことが大事です」と話しました。

このあと、別の地権者がダム建設に伴う道路工事に対する抗議の座り込みが、延べ590日にのぼっていることやダムの事業認定の取り消しを求めた裁判の状況などについて説明しました。

また、支援団体からは、学習会の開催や地権者の暮らしを追ったドキュメンタリー映画の上映などによって石木ダム建設の必要性を考えてもらう機会が増えたことが報告されました。

最後は、参加者全員でダムの建設計画の白紙撤回まで団結していくことを確認していました。

佐世保市へ公開質問状

11月13日、佐世保市内の4団体は、佐世保市長と佐世保市水道局長あてに公開質問状を提出しました。

内容は、今年6月以降「広報させぼ」で毎月掲載されている「シリーズ佐世保の水事情と石木ダム」についての質問です。

連載記事には石木ダムの必要性について起業者の立場からあれこれ書かれていますが、その情報があまりにも一方的(ダム不要論に繋がるような不都合な情報は一切伝えない)で、論理のすり替えや矛盾などが散見され、このままでは市民に誤解を与えてしまいます。

そこで、ふだんから石木ダムについて勉強している仲間を中心に、市民の疑問点を集め、具体的な質問状としてまとめ、提出することになりました。
広報させぼシリーズ 「佐世保の水事情と石木ダム」への質問状20181113

そして、回答はぜひ公開の場で説明してほしい、と強く求めました。

これについては、「佐世保の水と石木ダムを考える市民の会」からも説明会開催要請書が提出されました。

説明会開催要請書20181113

2つの文書を受け取った秘書課長は、担当部局に渡し、対応を検討し、期日までに回答すると答えてくれました。

はたして水道局は市民の願い通り説明会を開いてくれるでしょうか?今まで通り裁判中を理由に断るのではないかという見方も多いようですが、その理由は今回は当たらないと思います。

当局は広報を使って一般市民に説明をしたのです。その説明を読んだ市民が疑問を感じ質問しているのです。発信者として答える義務がありますよね。

国は公共事業に対する説明責任について「情報の共有化とコミュニケーションの推進」を掲げています。(http://www.mlit.go.jp/tec/kanri/account/acount/dai3.htm)

 国民から見て、「知りたい情報が提供されていない」という印象が、公共事業への不信感につながっている。「行政は国民に対するサービスの提供である」ことを踏まえ、公共事業に関する情報についても、量と質を向上させ、積極的にオープンにし、国民と共有していく姿勢への改革を図る。
 さらに、情報を一方向的に提供するのではなく、双方向のやりとりのなかで国民の意見を反映し、コミュニケーションを推進することによって、信頼関係が構築されるという意識を徹底していく。

2週間後の回答を心待ちしています。

(‘◇’)ゞ

長崎新聞、毎日新聞、西日本新聞、NBC、NCCなども報道しました。

こうばる支援米、新聞に載りました

こんにちは。

こうばるショップ管理人で石木ダム水没予定地住民の石丸穂澄です。

10/14日曜日にこうばる支援米の第一陣発送作業を行いました。

続々と、お客様から「届きました!」のメッセージが届いています!

ありがとうございます!

ところで、

本日2018年10月17日水曜日の長崎新聞にこうばる支援米発送作業のことが掲載されていました!

長崎新聞さん、ありがとうございます。

こうばる支援米、お電話でも受け付けています。

ただ、ちょっと発送の時期が不透明になってきています。

今度、11/3(土・祝)に第二陣の発送作業を行いますが、すでに現時点で54件の予約が入っていて、お米の収穫もまだ終わっていないので手に入る新米が間に合わない〜!という状況になっています。

なので、今からご注文いただいた方は発送時期が11月の末ごろになりそうです。

すぐに発送できず、本当に申し訳ないです。

こうばる支援米について

こうばる支援米2018のお知らせhttp://u0u0.net/M87m

ネットショップのこうばるショップでは、5キロ玄米と白米だけ取り扱っています。

http://koubarushop.buyshop.jp/

こうばる支援米をどうぞよろしくお願いします。

ダム問題のエール交換?

今日は、東西の記者が図らずもダム問題でエールの交換を行った!

東京の記者が書いた石木ダムルポと、長崎の記者が書いた八ッ場ダムルポが、同じ日に掲載されたのです。もちろん全くの偶然。
どちらの記者も今日それを知ってビックリしていました。

東京新聞の片山記者が書いた記事はこちらです。2ページにまたがる力作です。

毎日工事現場に座り込む現地の女性たちの横顔とその思いから始まり、県の河川課と佐世保市水道局の職員に聞いたダムの必要性、それを否定する専門家のコメントが続き、最後はまた、現地の男性たちの固い決意で締められていました。


そして、デスクメモには、こう書かれていました。

私たちは一体どれだけの数の村を沈めてしまったのか。反省なき国で、石木ダム予定地の住民はもう半世紀も闘っている。「止まらない公共工事」で済まされる話ではない。

この言葉に頷く読者がどのくらいいたでしょう。たくさんいたと信じたい。

一方、今日の長崎新聞には、なんと関東の八ッ場ダムのことが、同じく2ページにわたって(こちらは1面と16面ですが)大きく取り上げられていました。

まず1面の記事です。

八ッ場ダム周辺の風景描写から始まって、代替え地に移転し暮らしている人々のそれぞれの思いを、気遣いながら紹介しています。


特にSさんの言葉は重い。

お金で買えないものをお金に換えさせられた。すきま風が吹き、ほこりだらけだったあの家を取り戻せるなら、喜んで全て返すのに

その思いを中央大法学部の中澤教授は「人は空間に記憶を刻み込んでいる」「場所こそ記憶のよりどころ」と分析し、「コミュニティが簡単にカネで買えると考えるのは戦後日本の致命的な悪所だ」と指摘しています。

この記事を長崎地裁の武田瑞佳裁判長は、どのような思いで読んだでしょう?
それとも、今関わっている裁判のことで忙しくて「読んでもいない」かな?

12月からお世話になる福岡高裁の裁判長には、ぜひ読んでほしいところですが、福岡にお住まいなら長崎新聞を読む機会はありませんねー
残念! (~_~;)

事業認定取消訴訟、106人が控訴

7月23日、事業認定取消訴訟の控訴手続きがようやく完了しました。

控訴人は106名です。

一審の判決で原告の資格さえないと切って捨てられた住民等地権者のご家族の皆さんも、もちろん、今回も原告として名前を連ねています。

よその町から川原にお嫁に来て、夫やその家族を愛し愛され、子を産み育て、誰よりも川原に根を張り、川原を守ろうと闘ってきた肝っ玉母さんたち。

その子どもたちも成人し、結婚し、親となり、ここで子育てをしたいと住み続けている逞しい若者たち。

みんな門前払いされた結果、ますます闘志に火が付いた感じです。

同じ日のコラム「記者の目」です。

六倉記者はこう結んでいます。

司法判断に情を持ち出すのは適切ではないかもしれない。だが、判決がほとんど考慮せず、切り捨てた部分にこそ、反対地権者らが大切にし、守りたいものがあるのも確かだ。

西日本豪雨と石木ダム

7月18日、「石木ダム建設促進川棚町民の会」が県庁を訪れ、

石木ダムの早期完成を求める要望書を知事に手渡したそうです。

反対派の市民団体が訪ねる時は何故かいつも不在なのですが、推進派の団体が行くときは在庁していて、必ず直接受け取るんですよねー

なぜ今要望したかと言うと、死者200人を超える甚大な被害をもたらした今夏の西日本豪雨などを目の当たりにすると川棚川もいつ氾濫するかわからないからということのようで・・・

中村知事も同じ発想のようで、一刻も早くダムを完成させたいと応じたと言う。

お二人は、こんな記事は読まれていないのでしょうか?

ダムからの放流により一気に増水し、逃げる時間もなく亡くなった人たちがいるのをご存知ない?ってことはないでしょうが・・・

治水にはダムはかえってマイナスとまで書かれていますが・・

一方、こんな投稿記事もありました。

ダム建設よりも、河道整備や森林や水田の保全が大事だと言う投稿者の意見に大賛成です。

ダムは計画された貯水容量しか溜められないし、想定外の大雨には無力です。想定外の大雨が降っても、大地の保水力を高めたり、安全な地域にあふれるようにしたりして被害を最小限度にもっていく、そんな治水こそがこれから取るべき対策です。

異常気象が異常でなくなってきた現実を受け止め、自然をねじ伏せようなどという傲慢な発想は改めたいものです。