こうばるを 第二の沖縄・辺野古にするな!

12月12日付長崎新聞に掲載された投書です。

全く同感で、一人でも多くの長崎県民に読んでほしいですが、

一番読んでほしいのは、知事と佐世保市長です。

筆者は、元県の職員で組合の役員。長崎県の体質や手法は、熟知している人。

その人が言うには、

公共事業を引きずり続けるのは「行政の業」らしい。

 

「業=ごう」とは?

「自業自得」と言うように、本来は結果を伴う「行為」という意味で、善業も悪業もありますが、

「業が深い」(罪深い)「業を煮やす」(腹を立てる)など、あまりいい意味では使われていませんね。

 

行政は一度決めた事業は必要性が無くなっても中止しない、とはよく言われます。

納税者である私たちにとっては大迷惑で、大きな損失を受けます。

しかも、そこで暮らしている住民にとっては死活問題。

こうばるは今や辺野古と同じ状況となりつつあります。

 

日本の誤った国防政策のために犠牲を強いられようとしている辺野古の海、

その海を守るために闘い続ける沖縄県民。

佐世保市の水道事業のために犠牲を強いられようとしている石木川流域、

その自然と暮らしを守るために闘い続ける川原住民。

「行政の業」と片付けられる問題ではありません。

 

筆者も述べているように、この業を断ち切るのは、首長の英断しかありません。

知事や佐世保市長が勇気を出せば止まるのです。

半世紀にわたるダム計画、住民を苦しめ続けた公共事業を白紙撤回すれば、

両首長は政治家として高く評価され、後世に名を遺すことでしょう。

県の方針の矢面に立って働く職員の皆さんも、どれだけホッとされることでしょう。

 

中村さん、朝長さん、この元職員の投稿記事をどうか噛みしめてください! 

 

N-dove、こうばるへ

N-dove(エヌダブ)の若者7人がこうばるへやってきました!

こうばるの若者(?壮年ですが)MY君の説明に真剣に耳を傾けています。

 

N-doveとは、安保関連法の廃止を求め行動している長崎の若者グループです。

政治を政治家任せにせず、一人一人が、学び、行動し、体感していくことで、

この国の未来を主体的に描いていきたいと思っている人たちです。

N-doveのNは、もちろん長崎NAGASAKIのNです。

dはdemocracyのd、Oはopinionのo、Vはvoiceのv、eはeffortのeだそうです。

素晴らしいネーミングですね。

 

でも、なぜN-doveがこうばるへ?

それは、

僕たちは安保法制に関して反対しているけど、沖縄も原発も皆同じ。

国民が望んでいないことが推し進められ、民主主義や憲法が侵害されている。

身近なところでは石木ダムの問題があると気づいた。

必要のないダム建設のために人の土地が強制的に奪われることが憲法上で許されることなのか、

長崎のN-doveとして足元の問題にも取り組もう、もっとよく知りたいと思い、やってきました。

そして、自分たちにできることを考えていきたい。

とのことです。

 

座り込み現場から出発し、ダム小屋、やぐら、石木川遊泳場などこうばるの名所?を案内し、

最後は公民館でじっくり説明や意見交換。

強制測量の時の写真を、みんな真剣に見入り、

今の沖縄と同じことが起きていたんだね…と。

大人と同じように鉢巻を占めて、機動隊に対峙する子どもたちの写真に釘付け。

子どもながらに、真剣な嶮しい表情や怯えたような眼差し。

「これが僕です。僕の子どもたちには同じ思いはさせたくありません」とY君がぽつり。

 

私たち支援者も同じです。

こうばるの子どもたちを見ていると、この子たちのためにも頑張りたいという気持ちになります。

私たち大人は、この子らの時代がより良いものであるように、今を生きたいと思います。

何を残し、何を手渡すべきなのか、そのためにどうやって守り抜くのか・・・

 

ストーブで温まった部屋の隅で、N-dove メンバーのお子さんがスヤスヤと眠っていました。

この子が大人になったとき、どうか徴兵制などしかれていませんように。

原発ゼロの、安全なエネルギー社会が実現されていますように。

そして、豊かな森ときれいな川が残されていますように。。。  

 

住民の命を守る治水とは…

昨日、宮本博司さんの講演会に行ってきました!

国土交通省の元キャリアで、今は家業の樽作りに勤しみつつも、その合間を縫って、真の治水を考える人々に乞われて、講演活動もなさっています。

今回は、長崎自治研定期総会の記念講演会だったのですが、一般市民も参加OKとのことで聴きに行きました。

宮本さんの話がナマで聴ける!ということで、録音だけでなく、写真も何枚も撮ったのですが、うっかりミスで、パソコンへの取り込みが終わらないうちに消去してしまいました!(>_<)

というわけで、上の写真は、石木川まもり隊の記録係IさんがYouTubeにアップしてくれた動画の中の1コマを切り取ったものです。

こんな優しい眼差しで、柔らかな京言葉で、しかし、国や県など行政のやり方のおかしいことはおかしいと、きっぱりと論じる歯切れの良さに1時間半があっという間に感じられました。

是非お聴きください!

約1時間半の講演なので、3回に分けてアップしています。

 

印象的な言葉を少しお伝えすると・・・

30代のころは全国のダム計画の策定をなさっていたという宮本さん、

● 霞が関のテーブルの上で、ダムの事業仕分けをするうちに、「自分はダムについてはすべてわかっている」という錯覚に陥っていた。

● その後、岡山県の苫田ダムに配属され、住民や地域の痛みを初めて知った。隣近所でいがみ合い、家族の中でも不信感、人間関係はドロドロになった。

● ダムがこれだけコミュニティーを破壊する様を目の当たりにして、「私はダムについて全く知らなかった」と思い知った。

● 次に転勤になった長良川河口堰ではあらゆる人々と公開の場で話し合ったが、ダメだった。何故か?それは結論ありきだったから。事業主体が結論を変えないと決めていたから。

● 今もあらゆる委員会は「うん」という人たちで作られている。委員会の意見も実は事務局が書いている。それではダメ。淀川水系流域委員会では委員を公開選定した。事務局も国から独立させた。お墨付き委員会にさせなかった。

● 様々な立場の委員が共に現場を見て情報を共有し、課題を共有する。その結果、委員自身の意見が変わっていった。「ダムのどこが悪いねん」と言っていた学者が「できるだけ造らないほうがいい」と言うようになった。

 

● どんなに偉い学者でも河川官僚でも、川を知り尽くすことは出来ない。だから河川事業は謙虚におずおずと、やり直しがきく範囲でやるしかない。

● 淀川水系流域委員会の委員長になった時、国交省の役人に「これだけは守って」と言ったこと=隠さない・ごまかさない・逃げない・ウソをつかない

● ダムの効果は想定の範囲内においてのみ効果があるが、自然現象はいつ、どこで、どのような規模でおこるかわからない。

● 異常気象?自然現象は常に異常。通常の自然現象などない。異常なことが起きるのが自然現象。

● 治水事業の目的は、住民の命を守ること。

● 洪水により命を失うのは、浸水によってではなく、堤防決壊によって。応急的堤防強化が必要。

 

● 越水しても破堤しないような対策=堤防強化をすればいい。何故しないのか?それはダムを造るため?

● 堤防の越水対策に最優先で取りくまないのは、行政の不作為であり、国の怠慢。

● どんな洪水が来ても防ごうと考えるのは人間の傲慢。「防ぐ」ではなく「凌ぐ」が大事。桂川のほとりに建つ桂離宮は洪水による氾濫を想定して造られている。床は高床式で、屋敷の周りには濁流の土砂やゴミをフィルターにかける笹の生垣を施している。だから400年間もってきた。

● 洪水のエネルギーをできるだけ分散するのが治水のあり方だと昔から言われてきたが、明治以降の近代治水事業では、降った雨を川に集めて閉じ込め下流に流すようになった。

● 住民の命は守るには、できるだけ洪水エネルギーを集中させないことが大事。山を整備して山の保水力を高め、水田に水を溜め、霞提や遊水地など水の逃げ場を造るなど穏やかに分散させることが大事。

● 膨大なコスト、自然破壊、住民の犠牲、それ無しにはできないダムが、本当に最優先の施策なのか?それを問うべき。

● 事業主体が、隠したりごまかしたり逃げたり嘘をついたりしたら、どんなに良い事業であっても中止すべき。それを勧告する評価機関が必要。しかし、現在そのようなものはない。それをするのは世論しかない。裁判所にもそれは期待できない。世論のうねり。それが大事。

 

そう。いつも言われるのです。

世論。大事なのは世論。政治家や行政を動かせるのは世論。

わかっちゃいるけど簡単なことではありません・・・ 

簡単なことではないけれど、諦めません・・・ 

 

禍根残す最悪の展開

12月2日長崎新聞の「論説」は石木ダム事業を正面から見据え、県の対応に再び警告を発しました。

このままいけば、石木ダム事業は、

本県の公共事業の歴史に取り返しのつかない禍根を残す最悪の展開」だと。

 

なぜ最悪なのか。それは、

①認可から40年も経っているのに未だ完成しない(いや、本体工事にもとりかかっていない)

②かといって中止にもならない。時間とお金だけが消費され続けている。

③住民との対話は事実上拒否したまま、

④ついに強制収用を始めてしまった。

 

つまり、積極的に住民と対話し理解を得る努力は放棄して、権力で住民の土地を奪い取る

その手法が最悪であり、その結果おきると予想される事態も最悪です。

そして、県政に取り返しのつかない禍根を残すことになるでしょう。

イサカン問題でそれは十分に勉強したはずはずなのに…何故か全く学習ができていません。

 

7月10日の論説でも同論説委員は、

県民にこれほど理解されない不幸な県事業をほかに知らない」と言い、

「県は強硬手段をとる構えをやめるべきだ。手法の誤りは将来に禍根を残す」と警告しました。

 

別の記者は、

こうした強権的な手法を用いることは、いくら理論武装したところで『下策』と言えよう

強制しないと造れないのは失政を認めているようなものだ」と県の対応を評しました。

 

このような正論を吐くのは一部のメディアだけだと、県は高をくくっているのでしょうか?

ここまでは書けなくても、ほとんどの記者さんの思いは同じように感じます。

歴史と現状を客観的に公正に見る目を持ったジャーナリストなら!

 

井の中の蛙、裸の王様になっているのは知事であり長崎県政です。

早くそのことに気づいてほしい。

まだ、今なら、取り返しはつきます!

 

 

石木ダムの事業認定取消を求め110人が提訴

石木ダム事業認定の取り消しを求め、110人の地権者がついに立ち上がりました。

うち、地元に住んでいる地権者は48名で、残り62名は共有地権者の皆さんです。

15:30に提訴。

その後、記者会見と説明会が開かれ、弁護団がこの裁判の意味を、地権者が今の心境を語りました。

弁護団は、この裁判は「事業で失われるものは何かを問うものだ」と、その意義を強調しました。

弁護団長の馬奈木昭雄代表弁護士は、

 この事業で奪われるものは、単に土地や家といった財産だけではない。
 先祖代々守ってきた自然・文化・人の営みそのものが奪われる。
 人が人として生きる権利、人間の存在そのものが奪われようとしている。

 人の生活を奪うにはそれなりの理由が要る。「みんなのために」なるものでないと。
 公共事業とは本来そういうもの。だけどこのダムにはそれがない。
 「みんなのために」となる「みんな」がいない。

 県はダムの必要性は説明しないで、金の話をして追い出そうとしている。
 それは不動産屋の仕事。知事は不動産屋なのか?

と訴えました。

その奪われようとしているものをより具体的に鍋島弁護士が説明し、

利水の問題点を八木弁護士が、治水については緒方弁護士が説明しました

そして再び馬奈木弁護士が

 しかし、どんなに正しいことを訴えても、それで裁判に勝つわけではない。
 正しいことを言えば裁判所が認めてくれると思うのは幻想。
 仮に裁判に勝っても、知事や市長がすんなり負けを認めるかはわからない。
 これまでは県民市民の声を聞かないできたが、それはおかしい。
 主体は私たちだ。
 県民市民の声が通る社会にしたい。
 そのための裁判だ。

と伝えました。

そして地元地権者として、

石丸さん:最後の手段であるべき強制収用を県はいとも簡単にやってのけた。
     憲法上、許されないことだ。
     私たちは長いものに巻かれたくない。
     正しいことを示していきたい。

岩本さん:利水についても治水についても、県の言ってきたことはおかしい。
     我々が調べたことを訴え、人事を尽くして天命を待つ。
     その結果がどうであろうと、
     それでも県が行政代執行をやるというなら、我々は地獄の底まで付き合う。

岩下さん:この訴訟の結果が出るまで、県は付替え道路などの工事を中断すべきだ。
     この裁判には時間がかかると思われるが、
     その期間が長ければ長いほど、ダムが要らないことが証明されるはず。
     我々はこれからも阻止行動を続ける。温かいご支援をお願いしたい。

と訴え、会場は大きな拍手に包まれました。

その後、記者団からの質疑があり、最後はガンバロー!のシュプレヒコール。

地権者の皆さんは一様に笑顔。

勝利への自信に溢れていました。

これほど強い弁護団が味方についているのだもの。

そして、昨日の伊勢谷友介さん、いとうせいこうさん、小林武史さんたちの訪問も、

大きな希望と力を与えてくれたに違いありません。 

 

※訴状はこちらです。

熱気ムンムン未来ミーティング!

皆さん、昨日の「ほたるとマルシェ」行かれましたか?

なんじゃ、それ?

この時期にホタル?と思いますよね。

そんな方は、今日の西日本新聞をどうぞ〜

そうなんです。

佐世保には縁もゆかりもない有名人のお三方が、なぜか佐世保の未来について真剣に考え、

熱く語ってくださった不思議なイベントだったのですが・・・

実は常日頃から感じている共通の思い(自分たちの未来は自分たちでつくっていかなきゃあね!)があって、もっと環境のこと、未来のこと、真剣に考えようよ!と話し合ってる時に、なぜか?この石木ダム問題に出会われたんですね〜

で、実際に石木川を見て思ったこと感じたことを佐世保市民や川棚町民と共に語り合ってみたい!

と企画されたイベントです。

 

そんな深〜い思いはおそらく想像もせずに、早くから集まってくださった皆さん!

寒い中、この行列!

「ほたると未来ミーティング」のチケットを求めて、販売開始3時間以上前から並んでくださっています。

地域づくりや環境問題に関心があってやって来られたのか・・

それとも、やはり本音は、伊勢谷友介!いとうせいこう!小林武史!に会いたい!かな?

伊勢谷さんを見たくて長崎からやって来たという人も数人いましたよ〜

 

皆さん、チケットを買った後は、会場そばで同時開催された「おかしかmonマルシェ」を楽しみながら、3時開会までの時間をゆっくり過ごしてくださいました。

手前にあるブースはマルシェの出店者。

並んでいる自転車は「男の店」の商品です。

 

こちらは「南国食堂 地球屋」放牧豚のきのこカレー。

いい匂い、寒いから温まりそう・・・ってことでお客さんも次々に。

 

こちらは素敵な手作り雑貨が並んでいます。

 

こちらは、フェアトレードのチョコがたくさん!

写真がみんなブルーで暗いのは、頭上をブルーシートで覆っているから。

前日の天気予報では雨の可能性もあったので、実行委員やボランティアの皆さんが夜遅くまでかかって青い屋根を準備してくださいました。

感謝!!

 

他にもカフェや天然酵母のパンの店、お弁当屋さん、無農薬野菜の店、自然農野菜の店、スイーツの店、アクセサリーショップやファンシーグッズの店、工房にヒーリングの店まで・・

ほんとにいろんなお店があって楽しい空間でした。

 

もちろん「こうばる小店」も出店しましたよ。

こちらは閉店間際の写真で暗くなった時間帯ですが、

いとうせいこうさんも売り子になって、メインの商品「こうばる米」をアピールして下さっているところです。

 

こうばる小店とは別に川原の風景や人々の暮らしを撮った写真をたくさん展示したブースも設置。

こちらにも、たくさんのお客さんが足を止め見入ってくださいました。

 

昼食は「こうばるブース」のお向いのレストラン「れおリオンドール」で、

本日の特別ランチ「こうばるプレート」をいただきました。

こうばるのお米と野菜を使ったランチ。

野菜の味がしっかり活かされた絶品の一皿でした。

シェフのれおさんも、「すべての野菜が元気で味が濃い。人参には芯が全然無くて全て使えた。丁寧に育てているんだろうね。それとも、水がいいからかな?」とおっしゃっていました。

 

その川原からは3家族の皆さんがイベントに参加。

他人事ではなく、みんなで石木ダムのことを考えるきっかけになってほしい。

と、おっしゃってました。

 

本当にそうですね。

昨日のイベントは、きっと、そのための大きな第一歩です! 

 

こちらの記事もご覧ください。

 

「工事差止仮処分申立」は自分のためにやる!

蓋を開けてびっくり!

「工事差止仮処分申立」裁判学習会という難しそうな学習会に、約100名もの方がご参加下さいました。

50名も集まれば…と思っていた私たちは、予想以上の関心の高さに正直驚きました。

 

まずはじめに地権者や支援者など3人の方からお話いただきました。

支援者のMYさんは付替え道路阻止行動の様子や県の動向を紹介し、

地権者のIHさんはダムサイトの地質に問題があることなどを指摘し、

「私たちは自分の財産を守りたいという人間の権利としての闘いをやっている」と訴え、

市議の山下さんは、3日前に開かれた収用委員会の様子と、石木ダムがもたらす水道料金値上げについて語りました。

 

そして、いよいよ馬奈木弁護士の登場です。

奪われるものは土地建物ではない。奪われる本質は人間の尊厳である。

資本主義の根幹をなすものは所有権であり、それは何者も侵害してはならない。

国家権力といえども個人の所有地に土足で踏み込んではいけない。

収用が許されるのは、本当にそれがみんなのためになる場合である。

石木ダムはそうではない。

みんなのためにならない事業に莫大な予算が投入されている。

まさに税金がドブに捨てられている。

そのために限られた予算が削られ、必要なところに回ってこない。

だから民事で闘う。

 

誰が裁判を起こすことができるのか?

被害を受けていると思う人は誰でもできる。

自分が必要だと思っていることに自分が出した税金が使われず、

必要のない石木ダムに使われていれば、立派な被害者である。

だから被害者として声を上げることができる。

声を上げることによって、自分の生活を守ることができる。

 

つまりこの仮処分の申立人になることは、地権者を守るためではない。

人助けではない。

自分のためにやるのだ。

私の生活は私で守る。

(その言葉を肝に命じました)

 

終了後提出されたアンケート用紙は42枚、

多くの方が裁判についてよくわかった、馬奈木弁護士の話はわかりやすかったと感想を述べ、

申立人になると答えた人は32人、これから検討するは8人、

既に申立人になっている1人、無記入1人でした。

また、その場で2人の方が委任状と負担金を支払っていかれました。

 

参加者の中には市民団体に所属している方も多く、今後それぞれの団体で集めてくださると思います。

このブログをご覧いただいている方々で、そのような団体には所属していないので個人的に参加したい

とお考えの方は是非メールでご連絡ください。

ishiki-hotaru@buz.bbiq.jp このメールアドレスをコピーして、宛先に貼付し、

申立人になる意志を明記してお送りください。

こちらから、弁護団に送る委任状や負担金の振込先などを添付して返信いたします。

 

よりよい暮らしのために、自分のために、多くの仲間と共に闘えることを願っています。

  

地権者に傍聴認めず・・今日の新聞

今朝の朝日新聞です。

昨日の収用委員会の内容と、地権者らはなぜ審理に参加しなかったのか、その思い、

そして収用委員会の戸田会長のコメントなどを伝えています。

「地権者の皆さんがふるさとを守りたい気持ちは理解できるのでつらい」

その言葉は正直なところ嬉しいです。

「ブルドーザーを突っ込んで」「機動隊を入れて」などと発言する委員ばかりではないし、

トップに立つ会長さんはそういう人ではなかったということがわかったから。

でも、「審理は進めないといけない」と言う。

結局は何も変わらないのか… という思いもあります。

 

また、今日の長崎新聞には、より詳しい情報が掲載されていました。

前半で、まず工事の状況について書かれています。

反対派の徹底抗戦により、付替え道路工事が進まず今年度末までの完成は難しい…と。

で、県が考えている「次の一手」は、迂回道路の着工である。

これが完成すれば、「現場入口が増え、付替え道路工事の工期短縮も見込める」と。

 

しかし・・・
     
とも。

反対派との衝突は避けたい? 

だから強引な手法で工事を推し進めることはしない?

と言えば聞こえはいいけど、結局持久戦に持ち込んだだけではないのだろうか?

反対派は異常に粘り強い、想定外のしぶとさだ。

だが、しかし、これがいつまでも続くわけではない。

長引けばきっとそのうちねを上げる。その時を待とう。

鳴くまで待とうホトトギス、ってやつさ。

長引けば長引くほど、予算は膨らむが、お金は全て税金や公共料金。

我々役人が払うわけじゃなし、我々の懐が寒くなる心配はない。

それより、公共事業が長引けば関係企業に長く仕事を与えられ、感謝の贈り物とか…

ゥオッホッホ・・・お主も悪よのう

というセリフが聞こえてきそうな気がするのは考え過ぎ?ならいいけれど。。

 

後半では、昨日の収用委員会について、朝日新聞とほぼ同様の内容が書かれていましたが、

最後に書かれていたことにご注目。

   

収用委員会の審理については、土地収用法62条にこのように定められています。

第六十二条  収用委員会の審理は、公開しなければならない。但し、収用委員会は、審理の公正が害される虞があるときその他公益上必要があると認めるときは、公開しないことができる。

 

そこで、この但し書きの部分を取り入れて、長崎県収用委員会規則をわざわざ改正し、

今月6日に戸田会長名で公布されました。(長崎県公報11月6日)
http://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2015/11/1446767818.pdf

長崎県収用委員会の審理の傍聴に関する規則の一部を改正する規則をここに公布する。
            平成27年11月6日 長崎県収用委員会   会長 戸田 久嗣
長崎県収用委員会規則第1号
長崎県収用委員会の審理の傍聴に関する規則の一部を改正する規則
長崎県収用委員会の審理の傍聴に関する規則(平成26年長崎県収用委員会規則第2号)
の一部を次のように改正する。
 第6条を第7条とし、第5条を第6条とし、第4条を第5条とし、第3条中見出しを削り、
 同条を第4条とし、第2条の次に次の1条を加える。
 (傍聴人の制限) 第 3条 収用委員会は、審理の公正が害される虞があると認められる
 ときは、収用委員会の決定により傍聴人を 報道関係者のみに制限することができる。
 2  前項の規定により傍聴人を報道関係者のみに制限するときは、収用委員会は、長崎
 県のウェブサイトにその旨掲載し、周知を図るものとする。
 

このように、あの手この手を駆使しなければ、実現できない土地の収用。

それ自体が間違っている、少なくとも「下策」だと評し、

強制しないと造れないダム建設は「失政」だと斬ったT記者に、あらためて深く共感します。

 

この言葉を戸田会長にも届けたい・・・

 

公開が原則の収用委員会にバリケード?

今日は先月に続き3回目の収用委員会の日です。

が、事務局の県は、会場をこれまでの川棚町から長崎市に移しました。

そして審理についても傍聴を認めない非公開とする(マスコミには公開)とのことで、

地権者をはじめ私たち支援者も抗議にやってきました。

委員会は13:30からです。

私たちは11:30から、3ヶ所の出入り口前で抗議の意思表示をしていましたが、

いつまでたっても職員も委員も現れないので、会場前に行ってみると・・・

入口には鍵がかかっていて、張り紙が。

傍聴人を報道関係者のみに制限しています。その他の方は傍聴することができません」と。

そして、中を覗いてみると・・・

えー!正面の入口は塞ぎ、テーブルでバリケード?

左手の受付部分もテーブルとイスとホワイトボードなどを全部紐で縛って固定して、

人が1人ずつ入れる程度の隙間を作っています。

こんな準備をするために、県職員は私たちよりも先に来ていたんですね〜

1時になり、今日の審理の対象となっている土地所有者やマスコミの入場の受付が開始されると、

みんな一斉に中に入り、抗議しました。

・委員はあくまでも公正中立であるべき。

・起業者寄りの委員による審理は許されない。

・非公正な収用委員会は認められない。

・新たに真っ当な委員を選び直して、それから審理をするべき。今日は中止せよ。

と口々に訴えましたが、担当職員はそれには答えず、

「〇〇さん、いらっしゃいますかー」と、対象地権者の名前を呼んだり、マスコミの入室を促したり、

「関係者以外は退室してください」と繰り返し、ますます地権者の怒りを買うばかり。

中には「収用委員会は中立公正です」と開き直る職員もいました。

「本当に中立だと思うんですか?心からそう思うんですか?」と問うと、黙ってしまいましたが。

 

また、そんなやりとりを傍で聞いている職員の中には、

   

ずっと下を向いている人もいました。

県民のために尽くしたいと公務員になったのに、県民から激しい抗議を受け、

辛い思いをなさっていたのかな・・と、勝手に想像してしまいました。

 

結局、13:30、地権者が欠席のまま予定通り収用委員会は開かれました。

(いつのまに委員は入室できたのでしょう?この会場には秘密の通路でもあるのか?それとも委員も朝から既に入っていたとか…?)

 

夕方のTVニュースによると、

県側は、強制収用の申請に至った経緯を説明し、委員からは土地の現状以外に質問もなかったとのこと。

そして、来年もう1度今回の土地についての委員会を開き、地権者の意見を聞くことになったようです。

 

委員たちが退室した後も、会長と話したい、会長の見解を聞きたいと私たちは待ち続け、

会長が出てくると、地権者のSさんが詰め寄り、マスコミも一斉に二人を取り囲みました。

公正中立な審理をする責任と権限が委員長にはあるはず」とSさん。

「私にはそんなに権限はないが、審理は中立にやっている。地権者の方の話も聞きたいと思っている」

 と、戸田会長。そして、

個人的には、このまま進めていいのかなという思いもある」と、辛そうな表情で語っていました。

 

その言葉に嘘は無い(でも、立場上進めるしかないと苦悩している?)ように私は感じたのですが、

「委員長はうまいなあ。ああやってあの場をおさめて、地権者を納得させるんだから」

と言う人もいて・・・その本音は会長と神のみぞ知る?

 

でも、このように権力にものを言わせた理不尽なやり方をトップが強行すれば、

下で働く職員や、選ばれた委員の、心ある皆さんは、本当に辛いものがあるでしょうね〜

 

いかん、いかん。

最近はどうも相手への同情心が湧いてきて困るなぁ。