学習会「工事差止仮処分申立」って何?

学習会のお知らせです  

11月7日の当ブログで既にお伝えしましたが、
https://ishikigawa.jp/blog/cat02/1068/

石木ダム対策弁護団は、今月末提訴予定の「事業認定取消訴訟」とは別に、

工事差止仮処分申立て」を長崎地裁佐世保支部へ提訴する予定です。

この仮処分申立ては、地権者でなくても、誰もが申立人になることができます。

「石木ダムは不要!」「無駄な事業だ」「無駄な工事に私たちの血税を使ってほしくない…」

などと思っている市民・県民・国民の誰もが参加することができます。

そして、その申立人の数が多ければ多いほど、申立の意義を裁判官に示すことができます。

ですから、私たちは一人でも多くの皆さんにご協力を呼びかけたいと思っています。

しかし、申立人になるには裁判費用の負担をお願いしなければなりません。

内容や手続きについてしっかり納得した上で参加して頂きたい。

私たちもいい加減な説明はできません。

そう考え、学習会を開くことにしました。

 

この日、弁護団長の馬奈木先生が超ご多忙ななか駆けつけ、じっくり説明してくださいます。

水俣訴訟、じん肺訴訟、有明訴訟など公害・環境・人権問題に深く関わってこられた超ベテラン弁護士。

その馬奈木先生が石木ダム建設をストップさせるために、再び厚い壁に挑もうとするのは何故か?

その展望は?

是非ご一緒に耳を傾けてみませんか?

そして訴訟について、わからないことは何でも聞いてください。

素朴な疑問、大歓迎です。

この機会をお見逃しなく!

 

会場の「佐世保市労働福祉センター」( 長崎県佐世保市稲荷町2-28 TEL:0956-32-8929)は、

こちらです。→ http://www.city.sasebo.lg.jp/benrimap/shisetsu/kanko/241.html

 

お待ちしています。    

 

 

現地を訪ねて初めて身近に・・

ぜひ見たい!と思っていた演劇「濁る水」が、急用で見られなかった。

とても残念に思っていたら、10日の長崎新聞に記者の方が感想を書かれていました。

劇中のせりふが心に残り、数日後現地を訪ねたという。

田園風景の中に、ダム反対の赤い文字の看板を見て、演劇の世界と現実が重なったそうだ。

そして、石木ダム問題をもっと知りたい・・・と。

 

演劇の力って大きいですね。

記者の心に残ったせりふは、きっと多くの観客の心にも残ったことでしょう。

同じ景色を見て、同じ空気を吸ってみないと、このダム問題はわからないのよ

 

まだこの景色を見ていないあなた、

あなたがもし長崎県民なら、ぜひ一度、こうばるを訪ねてくださいね〜 

 

18日の収用委員会は報道関係者以外は傍聴お断り

11月18日には、長崎県収用委員会が開催され、2件の土地の収用について審理される予定ですが、

それに関して同委員会の事務局からこのようなお知らせが長崎県のサイトにアップされました。
(赤字は私の編集によるもの)

11月9日付
http://www.pref.nagasaki.jp/object/kenkaranooshirase/oshirase/217104.html

長崎県収用委員会の審理の傍聴に関する規則第3条の規定に基づき、長崎県収用委員会は、次の事件に関する審理について、審理の傍聴人を報道関係者のみに制限しますのでお知らせします。

27長収第1号乃至第7号
二級河川川棚川水系石木ダム建設工事並びにこれに伴う県道、町道及び農業用道路付替工事に係る土地収用事件

 

えっ!報道関係者だけしか傍聴できない?収用委員会は公開が原則のはずなのに・・・

と思っていたら、翌日、このような発表がありました。

11月10日付 報道機関向けのお知らせ
http://www.pref.nagasaki.jp/press-contents/217103/

なお、今回の審理については、公正かつ円滑な審理指揮を確保するため、傍聴人は報道関係者のみに限らせて頂くほか、下記2のとおり対応させて頂くことにしております。
取材に際しましては、下記3の事項にご留意下さるようお願いします。

と書かれており、下記3とはこのようなものでした。

3.留意事項

(1)審理の傍聴は報道関係者のみに制限させて頂いています。

(2)報道関係者には記者席を用意しておりますが、会場の関係上、数が限られますので、各社最小限の人数でお願いします。

(3)審理会場には報道関係者用の受付を準備しております。係員に腕章又は社員証を提示の上、受付名簿に記名(記名に代えて名刺の提出でも可)頂き、審理会場内にお進み下さい。

(4)審理会場内の撮影は、27長収第5号事件の審理開始前2分間に限り冒頭撮影を認めています。審理指揮者の指示に従って、撮影を開始し、又は終了して下さい。(27長収第6号事件は審理開始前の冒頭撮影はありません。)

  なお、冒頭撮影に際しては、出席者のプライバシーについて十分ご配慮して下さい。

(5)上記(4)の冒頭撮影を除くほか、審理等の会場では、録音、録画、撮影及び放送は禁止されています。

(6)収用委員会は合議制の行政委員会でありますので、収用委員個人への取材はご遠慮願います

つまり、収用委員をガードしつつ、報道人はしっかりチェックし、録音録画も禁止された、極めて非公開に近いやり方です。

なぜそのように神経質になるのかというと、「公正かつ円滑な審理指揮を確保するため」だそうです。

「公正な審理」は誰もが望むところです。私たちも同じです。

しかし、今の委員会メンバーではそれは望めません。

この記事は記憶に新しいところですが、

「事務局と一丸となってスクラム組んでやっていく」と言った新委員が更迭されたという話は聞きません。

このような非中立な、起業者に偏った委員による審理など認めるわけにはいきません。

委員を選任し直して、本当に公正中立なメンバーのもとで会議を開くべきです。

また、ブルドーザーか機動隊を導入してでも強制収用しろと言った前委員のもとで決められた収用裁決は無効であり、

前回の審理も、新メンバーのもとでやり直してほしいと私たちは思っています。

 

そのような当然の要望も聞き入れてもらえない今の長崎県政に、正義や民主主義はあるのでしょうか?

このまま事務局が描いた通りの委員会が開かれれば、「非公正かつ起業者の意に添った審理」に終わることでしょう。

 

そうすれば、強制収用すべき土地は増えて行き、行き着く先は行政代執行しかないのに・・

それを県は本気でやろうというのでしょうか? 

 

熊本にて石木ダム問題勉強会!

11月7日、熊本市で石木ダム問題学習会が開催されました!
 
ほーちゃんと私が、講師!(穴があったら入りたい)として招かれ、
弁護団の板井先生と共にお話をさせていただきました。
 
 
 
1.ダム建設予定地・川原はどんなところか:(川原地区住民)
 
 
2.石木ダムの目的・問題、ダム問題の経緯、運動の現状:(石木川まもり隊)
 
  
3.強制収用問題と闘争の勝利に向けて:(石木ダム対策弁護団)
  
 
4.質疑応答
 
5.現地支援のお願い(川原地区住民) 
 
 
 
学習会終了後は、熊本の皆さんとの交流会で盛り上がりました。
 
 
川辺川ダムを止め、荒瀬ダムの撤去を実現し、今また立野ダムの中止を求めて闘っている県民の会の皆さん。
 
探求心としつこさと明るさが勝利の秘訣のように感じました。
 
学ばなければならないのは私たちの方!
 
 
今後ともよろしくお願いします 
 
 

なぜいま事業認定取消訴訟なのか

5日の長崎新聞です。

反対地権者らが、今月末、事業認定取消訴訟をおこすと書かれています。

なぜかというと、

私たちは、国に対し、

石木ダムについて事業認定したのはおかしい、もう一度よく検討してみてください。

と、具体的に問題点を指摘して審査請求し、

認定庁の九州地方整備局がそれに対して返答し、それに対して反論し・・・

というように少しキャッチボールができましたが、その後は何の返事も返ってきません。

つまり、事業認定は正しかったという結論は出ていないのです。2年以上も。

正しかったという結論が出せないというのが実情だと思います。

 

それなのに、県は、工事を始め、強制収用まで始めてしまいました。

これはもう裁判に訴えるしかない!という切実な思いによる決断です。

とはいえ、この手の行政訴訟というのは、判決が出るまでにかなり時間もかかり、

その間、工事や手続きはどんどん進められてしまうのが現実です。

また、行政訴訟というのは行政側に有利な判決が出るようになっていて、

勝利するのは、針の穴にラクダを通すようなものだと見る向きが大勢を占めています。

それでも、それを承知で司法を頼らざるを得ない地権者の気持ちをお察しください。

 

そして、そんな地権者の皆さんを応援したいと思われる方は、

工事差止仮処分申立」にご参加ください。

事業認定取消訴訟の原告になれるのは地元地権者や共有地権者のみという制約がありますが、

しかし、この訴訟とは別に、工事差止仮処分の申立を起こす準備もしていて、

こちらは、誰もが申立人になれます。

近々、詳しいご案内をいたしますので、その際はどうぞよろしくお願いします。

 

 

 

追い詰められているのはどっち?

確認しに来ました。通してください。お願いします。

古川所長とダム事務所職員は何を確認に来たのでしょう?

横断幕で遮られ、背伸びして道の向こうを見ています。

 

明渡し期限は過ぎました。

基本的には更地にしてもらわなければなりません。

まだ収穫物が残っていたら速やかに収穫してください。

これから新たに何かを植え付けるようなことはやめてもらいたい。

お願いします。

 

地権者の皆さんからは何の言葉も返ってこず、

所長たちは早々に引き上げていきました。

 

NBC記者さんの取材に答えて、

手続の流れの中で今の状況があるのだから、

我々としては、更地にして明け渡してほしいと何回もお願いに来るしかない、と語る所長。

(仕事とはいえ、イヤな役目ですね〜)

 

地権者を追いつめているのは県だけど、

県こそが追い詰められている感じ・・・。

自分たちが敷いた線路の先には堅固な壁が立ちはだかっているのが、やっと見えてきて、

進めば進むほどその壁が大きく迫って来る。

そんな不安な眼差しを連想させます。

ブレーキを踏めばいいのに、踏む勇気がない。

そんな勇気の無い者が運転している列車の乗務員も可哀想。

 

一方、座り込みの現場では、こんなメッセージが・・・

ダムより花を・・・・いいなあ〜誰が考えたんだろう?

言葉もいいし、行為がまたいい。

 

花を愛でる心の余裕、中村知事にはきっとないだろう。

 

明渡しにには応じない!

今年8月に強制収用された3世帯の田んぼが、10月30日、明渡し期限を迎えました。

しかし、誰も明渡しには応じていません。

「これからも米を作り続ける」と、口をそろえます。

 

地権者の1人、川原さんの言葉に胸が痛みます。

「権力っていうのはこんなにも一方的なのかね」

「死んでしまえと言われているのと一緒」

無農薬で丹精込めたお米は豊作で、収穫の喜びも一入だったことでしょう。

だからこそ、納得のいく説明もしてもらえず出て行けと言われることが、どんなに悔しいか・・

でも、川原さんは悔しがるだけではない。悲しむだけではない。

 

明け渡すどころか、つい最近、高菜を植えました。

「県への抵抗」の意思表示です。

そして、年内には来年の田植えに備えて稲わらのすき込み作業もおこなう予定。

本当にあっぱれ!ですね。

ぶれない。逃げない。怖気づかない。

 

事業認定を錦の御旗に、土地収用法という最強の武器を手に、県がどんなに攻めてきても、

「こうばる」という城は落とせない。

追い詰めれば追い詰めるほど団結するのです。

 

沖縄県民のように。

 

虚空蔵山トレッキング最高!

10月25日(日)はCFリターン第3弾、虚空蔵山トレッキング!

午前10時半頃、約20人ほどが木場登山口に集合。

体をほぐし、ガイドの堤さん(アウトドアショップ「フリーダム」スタッフ)から注意事項など簡単な説明を聞いて、

いざ、しゅっぱ〜つ!

しばらくは鬱蒼とした杉林を進みます。

初めからかなり急こう配。登山経験のない私は早くも息切れ。

周りは楽しくおしゃべりしていますが、私は「うん、うん」「ふーん」などの相槌が精一杯。

 

家族連れコースと冒険コースの分かれ道。

私たちはもちろん冒険コースです。

でも、途中で拾った木の枝を杖代わりに歩いたら、とってもラク! その後は順調に歩けました。

とはいえ冒険コースですから、アップダウンが激しく、鎖やロープを頼りによじ登る場所もあり、

そんなときは大事な杖が邪魔になるのですが、フリーダムの女性スタッフが持って下さって助かりました。

また、山頂に近づき風が強くなった時、帽子を飛ばされてしまい、あ〜あ。

ところが、パタゴニアスタッフが急斜面で手を伸ばし、拾って下さいました。感謝!

皆さんのサポートで、やっと、憧れの虚空蔵山頂に到着!

すでに到着していた川原の4人の皆さんとも合流。記念写真を撮りました。

そしてようやくお弁当タイム〜

石がゴロゴロの山頂でお尻は痛かったけど、楽しく美味しくいただきました。

お、こちらの石は座り心地良さそう。ははーん、ガイドの堤さんの案内かな?

後で右手を挙げて笑っている人が堤さん。

逆光になっていなくても真っ黒なお顔。海山何でもござれのアウトドア案内人。

優しく頼もしい方です。今回はたいへんお世話になりました。

 

こちらも同じく頼もしい方。パタゴニア福岡スタッフのたまちゃん。

海外の6000m級の山々も登っている一流登山家です。

彼女の後ろは実は断崖。何もない空間。後ろにあるのは遠く離れた向こうに見える景色なのです。

石の上に立っただけで見ている人たちから「きゃー、怖い!止めてー、早く下りてー」と声があがったのに、

それに気をよくしてか?たまちゃんは調子に乗って片足立ち。

私までゾーっとしましたよ。

 

たまちゃんの後ろに広がっていた景色は、川棚町の山と町と大村湾。

右下部分に川原地区がちょっぴり見えています。

 

左手に少しだけ石木川が見えますが、あまりにも小さな川なので、水面がほとんど見えません。

合流した川棚川は上方にしっかり見えますね。

 

眼下の森はほとんど杉林ですが、たま〜に雑木林も。そこだけ色づいていて、まるで花が咲いたよう!

帰りは家族連れコースで下山しました。

 

そして、川原公民館で休憩。蜜柑を食べながら雑談タイム。

川原住民で東彼山岳会会長の石丸勇さんから虚空蔵山の歴史や魅力を語って頂き、

「石木川まもり隊」からは、虚空蔵山が育んだ石木川の清流を残したい思いを伝えました。

 

佐世保市から参加した年配の女性が、

「私たちは水に困ってはいません。これからもこの石木川をどうぞ守っていってください」と言われ、

とても嬉しかったです。

 

川棚駅から電車に乗って帰宅。

洗濯物を取り入れるためベランダに出たら、遠く小さく、虚空蔵山が見えました。

数時間前、あの遥か彼方の山のてっぺんにいたのが嘘のよう。

あそこからここは見えなかったのに、ここからあそこが見えるのが何だか不思議・・・。

 

今回のトレッキングには山登りのベテランが多く参加していましたが、皆さん一様に、

虚空蔵山は面白い山。登っていて飽きないし、楽しいと。

 

まだ登っていないあなた!

是非チャレンジしてみませんか?

そしてそのついでに、石木川も見て下さいね〜

 

公共事業チェック議員の会、石木ダムサイトを視察

10月23日、「公共事業チェック議員の会」の議員2人が石木ダムの視察にやってきました。

同会は1994年、「公共事業チェック機構を実現する議員の会」として発足。

与野党から幅広く国会議員が集まり、チェック機構の立法化に向けた研究を行っていたが、

その後、個別の公共事業に対するチェックへと活動の軸足を移していき、名称を現在のものに改める。

以後は構成員も野党議員ばかりになっていった。

同会で活躍した議員としては中村敦夫、鳩山由紀夫、保坂展人などが有名。

2011年佐世保で開催した「石木ダムは要らない!全国集会」には、同会から会長と事務局長が出席。

 

今回は事務局長の初鹿議員(維新の党)と真島議員(共産党)の2人。

まず初めに石木ダム建設事務所で起業者側の説明を受け、その際、新聞によると、佐世保の水需要の予測の過大さを指摘し、やり直すべきとおっしゃったようです。

 

午後からは現地視察。まず初めに高台にある代替墓地からダムサイトを見下ろしながら河川課の浦瀬企画監が説明。

その後も水没予定地を回りながら、地図と現場との確認説明がおこなわれました。

 

2時半頃からは、地権者を代表して岩下さんが現場を案内。

小さな小さな石木川そのものを見て頂こうと川岸までやってきて説明していたら、

初鹿議員が何かを見つけ指さしています。

真島議員が、え?どこどこ?お!すごいなー!と。

離れていた私には何がすごいのか聞こえませんでしたが、たくさんの魚が泳いでいたのでしょうか?

珍しい魚がいたのでしょうか?それとも・・・?

いずれにしても川底が見える澄んだ流れだからこそ発見できたということですね。

私の目の前には、大きなサワガニがゆるゆると泳いでいきましたが・・・

 

その後、川原公民館に場所を移し、地権者の方や支援者の方の話をじっくり聞いていただきました。

地権者の方からは、石木川は一度も氾濫したことがない。

川棚川の洪水対策としても効果は少なくコストがかかりすぎる。

ほんの少しの予算でできる堤防補強などを実施する方がよほど効率的。

こんな無駄なダムのために強制収用が始まっている。私たちを助けてほしい!

 

佐世保の支援者からは、

9月以降日照りが続いているが、昨日の佐世保のダムの貯水率は97%だった。水は足りている。

生活用水が極端に少ないのは井戸水などを活用しているから。

どうしても代替案が必要なら、佐々川の活用こそベスト。

佐々川に張り付いている水利権は遊休水利権ばかりだし、取水設備も導水管も既にあるので新たなコストはかからない。

県が水利権を認めるだけでできること。それをしないのは、石木ダムを造りたいから。

 

両議員は、

皆さん大変よく勉強されている。参考になった。

今日お聞きしたことを国にも伝えたい、補助金を出すにはしっかりした需要予測などが必要である。

また、強制的に事業を進めることはあってはならないとも。

 

お二人や同会の今後の活動に期待したいなぁ〜

 

稲刈り体験者からのお手紙

先日(10/11)の稲刈り体験に参加された方から、川原の炭谷さんへこんなお手紙が届きました。

 2枚目です。

 

 

ほんとうに嬉しいお手紙でした。

KMさんのお気持ちが伝わってきて、炭谷さんだけでなく私たちもとても嬉しくなりました!

川原の皆さんにもきっと伝わっていると思います。

勇気凛凛です!