国土交通省九州地方整備局は15日、本明川ダムの検証結果(ダム案「有利」)について、
諫早市民に説明し、意見を聞きました。
5人の市民の意見は賛否が割れたようですが、驚いたのは、その時間です。
1人の発表時間をなんと、約5分に制限していた!そうです。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/369665
このニュースを見て、唖然としました。
5分で何が語れるでしょう?
なぜ反対なのか、なぜ賛成なのか、その理由がたった5分で言い尽くせますか?
九地整の方々は、たった5分の陳述を聴いて、その胸の内を理解できますか?
エリートであるお役人は、一を聞いて十を知る能力の持ち主だと自信をお持ちなのでしょうか?
何のための「説明会&意見を聴く会」だったのでしょう。
ただ形だけ。
アリバイ作りをしただけ。
本当に住民にわかってもらおう、理解してもらおう、なんてこれっぽっちも思っていない…
ってことがよくわかりました。
形だけを整えればそれでいい。
市民の思いなんてどうでもいい。
造ると決めたら造るんだ。
そうだったんですね、やっぱり…
八ツ場ダムについてこんな記事がありました(http://blogos.com/article/64312/)が、
納得です。
本来必要のないところに堤高131メートル、幅336メートルのコンクリートの壁がそびえ立ち、自然や遺跡など文化遺産も豊かな吾妻渓谷がダム湖の底に沈む時、総額で5000億円超の税金が浪費され、とてつもない生態系の破壊が起きる。しかし、それがわかっていても、八ッ場ダムの工事は今また再開されようとしている
しかし、それにしてもなぜ日本の公共事業は、その正当性や妥当性を失った後も、止まらないのだろうか。
国策だの国家意思だのと言われるが、それは一体誰が決めているものなのか。
ダムのような大規模公共事業の計画を立てるのは霞ヶ関の中央官僚だ。
彼らは霞ヶ関の役所の中で鉛筆を舐めながら、日本全体の水需要などを計算して、彼らなりに良かれと思った事業を提案する。そして国が持つあらゆる手段を使って、それを実現しようとする。
それを実現することが彼らの仕事であり、そしてまたそれが日本の国益に適っていると彼らは考える。
そして、国は政治学者ホッブスが怪物リバイアサンに喩えるほど強大な権力を持つ。
それが駆使されれば、どんなに地元の反対があろうが、どんなに馬鹿げた事業であろうが、最後は押し切られることは必至だ。そしてそれは誰にとっても不幸なことでもある。
(青字編集は私です)
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