社会資本整備審議会の意見と結果の矛盾

事業認定の告示に関する理由等が公開されました。

 

この中に、

この事業認定に係る社会資本整備審議会公共用地分科会の議事要旨があります。

 

まず、審議の結果は、

土地収用法第20条の規定により

事業の認定をすべきであるとする九州地方整備局長の判断を相当と認める。」

でした。

 

しかし、同会議における各委員の主な意見は次のようなものでした。

・ 自治体が過去に見積もった水需要が実態と乖離し、

 財政処理に困っている例も見られる。

 利水起業者が、将来にわたって事業費を負担することが可能なのか、

 途中で撤退することがないのか。

・ 渇水と洪水に対する対策として理解しているが、工場用水もあるため、

 人口が全体として減少する中では、最終的に企業のためだけという形

 にみられてしまうのではないか。

・ 用地の取得状況について、

 ダム事業にしては、未買収の率が高いような気がする。

・ 山林の保水力を鑑みれば、山林を開発する施策を行う一方で、

 ダムを造るという関係は、今後の洪水・利水対策などの議論で、

 もう少し深く議論する必要があるのではないか。

 

こんなに批判的な意見が出ているのに・・・なぜ結果は「認定」なのですか???

 

石木ダム事業認定 告示!

速報です。

今朝、石木ダムの事業認定告示されました。

認定庁である九州地方整備局のHPにも、まもなく公開されるとのことです。

 

ついに、石木ダム事業が公益性の高いものであると、認定されたわけです。

認定された以上は、最悪の場合、地権者の土地は強制収容もやむなしというわけです。

認定されたお一人お一人に、直接伺いたいものです。

どこが?どういうふうに公益性が高いと思われるのでしょうか?と。

 

佐世保は、もう水に困ってはいないんですよ!

川棚川の治水対策は、堤防補強が何よりも効果的だと専門家は指摘しているんですよ!

必要性のなくなったダム建設を、なぜ止められないんですか?

 

九州地方整備局の皆さんも、結局は組織の駒にすぎなかったのですね。

少しだけ期待していましたが…

 

この国には公共事業という美名の暴君が君臨しているようです。

 

でも、私たちは諦めません。

最後まで闘って、石木川をまもります!

 

署名活動へご協力いただいている皆さま、

2種類の用紙のうちの1枚は、これで中止です。

でも、「石木ダム計画の中止を求めます」という県宛の方は続行します。

さらに多くの皆さんの賛同が得られるよう、頑張りたいですね

 

 

水道白書の予測は大外れ

今年8月、他県同様、長崎県内も記録的猛暑でしたね〜

佐世保市は38.0度観測史上最高気温を記録しました。

暑ければ、何度もシャワーを浴びたり洗濯をしたり・・給水量もさぞかし多かったことでしょう。

と思って、8月分の給水量の実績値をみると…

8月の総給水量        2,342,260m3
8月の一日平均給水量       75,557m3
8月の一日最大給水量       79,930m3

でした。

なんと、80,000m3いかないんですよ。

皆さん、これが現実です。

 

平成6年の大渇水の後、佐世保市はその記録をまとめた水道白書を翌年発行しました。

その最後のページにはこう書かれています。

平成25年度の予測需要量は133,000m3であり、

現在の安定水源82,500m3との間に50,000m3以上の不足が

生じることになります。

 

だから石木ダムが必要だと言っているのですが、

その平成25年になった今、実際は予測が大きく外れて、80,000m3に満たないのです。

安定水源が82,500m3あるのなら、足りてるじゃないですか。

おつりがくるじゃないですか。

 

でも、今は安定水源は77,000m3しかないって言ってますよね。

5,500m3の水源はどこへいったの?

消滅したの?

と思うでしょ。

いいえ、昔と変わらず、その場所にあるんですよ。

そこから、昔と変わらず取水してるんですよ。

ただね、名称を不安定水源にしただけ。

要するに、帳簿上亡き者にしちゃったんですね。

足りないというために。

 

おかしな話ですよね。

石木ダムの必要性はなくなったのに、石木ダムを造りたい。

だからいろいろ数字合わせをして、必要論をでっち上げているだけ。

 

そんなふうに思うのはおかしいでしょうか?

皆さんはどう思われますか?