里山シンポジウム

4月26日、こんなシンポジウムを聴きにいきました。

 

私には少々難しげだし、会場は遠いし(福岡大学)、若干迷いましたが、

ちょうど読んでたこの本が面白くて、

この中にでてくる和田芳治さんのお話が聴けるというので、決めました。

和田さんだけでなく、九州各地から、里山の価値を実感し、活かし伝えたいと活動中の3名も登壇し、それぞれの実践報告と課題などが語られました。

 

こちらが、和田さん。里山を愛してやまないユニークな方です。

1時間弱の講演中、3つも歌が飛び出しました!

素晴らしい声と声量だけでなく、その歌詞もすべて自作の里山賛歌ばかり。

詳細はこちら。
http://blog.goo.ne.jp/michie39/e/01e18188f4a402705fc07dd60fed2bb1

 

和田さんは、どんどん過疎化していくふる里に、生まれてからずっと住み続け、

初めは都会への劣等感、アンチ東京だったけど、後に里山こそ宝の山と気づき、

逆手塾(過疎化を逆手にとる会)の会長となり、里山の良さをどんどん発信。

 

里山ではお金がなくても暮らしていける、

きれいな水があり、山には木の実や山菜があり、イノシシなどの肉も走り回っているし、

燃料は森の木が無尽蔵にある。

和田さんが開発したエコストーブ(廃品のペール缶使用)を使えば、木の枝4〜5本でご飯が炊ける。

山の木は、切ってもまた生えてくるので、まさに再生可能エネルギー。

 

それだけではない。

マネー資本主義の行きつく先は、お金が全て、健康も命も犠牲にする合利主義。

企業の歯車となって、個性も殺して、非人間的な生き方が求められる。

その対極にあるのが里山での暮らしだと、和田さんは胸を張る。

 

そう言えば、川原の人たちも同じようなことを言ってたっけと、

座談会での話を思い出しました。

 

そうそう、その座談会の話の詰まったブックレット「小さなダムの大きな闘い」を、

このシンポジウムの会場で販売させていただきました。

8冊売れました!

 

シンポジウム実行委員の皆様のご厚意には、たいへん感謝しています。 

 

 

知事の地権者訪問を伝える新聞各紙

昨日の知事訪問について、今朝の新聞各紙が一斉に報じています。

地元長崎新聞は社会面に大きく報道。

地元紙ならでは!地権者の言葉をしっかり紹介しています。

・抜き打ち訪問で私たちをばかにした行為

・見せかけの話し合いの実績づくりをしている。本当に話し合いたいのなら私たちが県庁に出向く

・ダム小屋にいたおばあちゃんたちの言葉
 「死んでも立ち退かない。私たちを殺してまでダムを造らんばとか」

 

 

 

 

 

 

これらの記事に共通していたことは・・・

★ほとんどの地権者とは会えなかった、もう来ないでくれなどと言われた

★そのことを知事たちは「まだ理解を得られていない」と受け止めながらも

 「これからも努力しなければならない」(知事)とか

 「訪問の効果は何らかの形はでてくるのかな」(市長)など

  (地権者の気持ちがまるでわかっていない!わかろうとしない!)

★アポ無しの突然訪問について

 「事前に連絡すると面会できない可能性があるから」(知事)と説明

★地権者は

 「私たちの説明要請には応じず、前触れもなく訪問するのは筋違い」と怒り、

★それに対し

 「事業に賛成し土地を提供した人もいる。ダム検証の議論に戻すことは難しい」(知事)

 「ステップを一つ越えているので、何とか用地の話をさせていただきたい」(市長)

 

これじゃあ、いつまでたっても話し合いは実現しませんね〜

「ダムの必要性がわからないから土地を売らない」と言ってる地権者に

その必要性については一切説明せずに、

「とにかく土地を売って下さい。出て行って下さい」とお願いしても

「理解」が得られるわけがない!

 

ところで、一緒に行った川棚町長さんのコメントが一切出てこないのはナゼだろう…

 

知事と佐世保市長 地権者を不意打ち訪問

今日夕方のニュースです。

 

今日21日午前、中村知事は佐世保市の朝長市長らと石木ダムの建設予定地に出向き、

反対する地権者13世帯を戸別訪問したそうです。

全くの不意打ちです。

 

内容は、付け替え道路の工事の準備に取りかかる予定であること、

民家の代替地など立ち退き後の生活再建についてだったそうですが、

目的は、付け替え道路工事再開の告知なのでしょう。

無断で始めたと言われないよう、ちゃんと事前通告しましたよとのアリバイ作り。

住民の気持ちなどお構いなしのやり方。

記者会見の言葉とやってることがあまりにも噛み合っていません! 

 

2014年4月21日のNIBニュース

中村知事 石木ダム反対地権者と面会
川棚町に計画されている石木ダムの建設事業を巡り、中村知事は21日、地権者の数人と面会したことを明らかにしました。

中村知事は21日午前、佐世保市の朝長市長らと石木ダムの建設予定地に出向き、反対する地権者13世帯を戸別に訪問したことを明らかにしました。このなかで数世帯の地権者と面会し、付け替え道路の工事の準備に取りかかる予定であること、民家の代替地など立ち退き後の生活再建について申し入れを行ったということです。知事が建設予定地現地に出向いて地権者と面会するのは2010年以来で、土地の強制収用が可能となった国の事業認定以降、初めてです。付け替え道路工事は3年前から中断されていますが、県は先月、工事の契約を業者と結んでいます。面会した地権者からは「今後、話し合いには一切応じない」とする声もあったということです。建設に反対する地権者の一人、岩下和雄さんは「知事に対し公開質問状を出して面会を求めているので、その席で会うべきだ」として今回の戸別訪問に怒りをあらわにしています。

 

石木ダム 知事が反対住民訪問

石木ダム 知事が反対住民訪問

長崎県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムをめぐり、長崎県の中村知事は21日、4年ぶりに現地を訪問し、建設に反対する地権者に事業への理解を求めたことを明らかにしました。
川棚町で建設が計画されている石木ダムをめぐっては、長崎県などの申請を受けて、国が去年9月、法律に基づく土地の強制収用が可能となる「事業認定」を行っており、建設に反対する地権者は反発を強めています。
長崎県の中村知事は、21日午前、4年ぶりに予定地を訪れ、反対派の地権者13世帯のうち、数世帯と会ったことを報道陣に明らかにしました。
この中で中村知事は、訪問の目的について、「ダム事業にご理解を頂くとともに、生活再建の問題などについてお話の機会を頂けないかという思いで訪問した」と説明しましたが、地権者の反応については、「『話し合いには一切応じない』という方もおり、まだまだ理解を得るには至っていない」と述べ、引き続き理解を得る努力を続ける考えを示しました。
しかし、その一方で、ダム建設に反対する地権者が必要性の根拠を示すよう求めていることについて問われると、「事業認定について一定の方向も示されており、そこまで議論を戻すことは難しい」などと述べて応じない考えを示し、反対する地権者との間で折り合いがつかないままとなっています。

04月21日 18時46分

 

2014年4月21日のニュース

石木ダム反対地権者を中村知事が訪問
石木ダム反対地権者を中村知事が訪問

 東彼杵郡川棚町の石木ダム計画をめぐり、中村知事はおよそ4年ぶりに建設予定地を訪問です。計画に反対する地権者の家を個別に訪問し、面会を求めましたがほとんどの地権者は面会を拒否し、両者の溝の深さが改めて浮き彫りとなりました。

 中村知事「ダムの事業についてぜひご理解をいただき、個別の話し合いに応じていただけないかというような話をしたが、まだまだ理解をいただくにはいたっていない状況」

 中村知事は、きょう午前、佐世保市の朝長市長らと東彼・川棚町のダム建設予定地を訪問。ダム建設に反対する13世帯の地権者の家などをまわり、ダムの建設工事や用地買収への協力を求めました。中村知事の予定地訪問はおよそ4年ぶりですが、突然の訪問ということもあり、数人の地権者と挨拶を交わすことしかできませんでした。

 地権者 松本好央さん「私たちとしては(具体的な)何の説明も受けていない」「私たちを無視して用地買収など先走られても困る。生活している私たちを忘れてほしくない」

 地権者の反発に対し、中村知事や佐世保市の朝長市長は、ダム計画は国の事業認定を受けていて白紙撤回は難しいとして、用地買収への理解を求めています。

 佐世保市 朝長則男市長「用地買収の話をさせてほしい。(事業内容は)ステップとして終わっている」

 中村知事「苦渋の決断のもと賛成して土地を提供してくれた人もいるので、話を戻してしまうのは難しいと思う」

 県は地権者との交渉を続ける一方、着々と関連工事の準備を進めていて、両者の溝はいっそう深まっています。

 

 

ダム中止で地域元気に!

滋賀県の多賀町に総事業費398億円をかけて建設予定だった芹谷ダム。

ダムに依らない治水を目指す嘉田由紀子氏が知事に就任後、慎重な検証検討の結果、

2009年1月建設中止を決定。

と同時に、水没予定地区の地域振興に力を入れてきました。

昨年3月までに家屋改修や合併浄化槽の整備などを終えて、

来年度にはバイパス道路工事も完了の予定。

昨日視察に訪れた嘉田知事は、その後の地域の様子を自分の目で確認するとともに、

住民の声にもしっかり耳を傾けていたようです。

今日の新聞各紙が報じています。

 

中止で「地域に元気」 知事、芹谷ダム水没予定地視察
(中日新聞滋賀版2014年4月21日)http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20140421/CK2014042102000045.html

 
嘉田知事が視察 多賀町・彦根市 ダム中止の元予定地で振興事業 
(産経新聞滋賀版2014.4.21 02:03)
 
 
 
嘉田知事は
「地域に元気が戻りつつあり、地域振興策で過疎に一定の歯止めはかけられた。
今後の課題は獣害対策で、前向きにやっていきたい」
と述べ、
「水谷地区むらづくり懇話会」の谷口俊夫会長(64)は
 
「ようやく夜が明けた感じだが、整備は遅れた。過疎対策の支援はこれらかも必要だ」
と県のさらなる支援を求めていたということです。
 
 
 
ほんとに素晴らしいな〜と思います。
 
知事が決断すれば、無駄なダムは止められる!
 
一日も早くその決断をすれば、一日も早く水没予定地は救われる!
 
一日も早くその決断をすれば、一日も早く税金の無駄遣いが止められる!
 
水没予定地の必要な地域整備にお金を使い、地域生活は快適になり、人口流失も防げる!
 
水没予定地だけでなく、無駄遣いが減った分、必要なところへ税金がより有意義に使われる!
 
 
 
これらのことが、知事の決断で実現できるのに…
 
それをやる知事とやらない知事の違いは、どこからくるんだろう?
 
やれる知事とやれない知事の差は、いったいなんだろう?
                             

 

アースデイこうばる2014

今日はアースデイ。

これまでは佐世保市内で開催されていましたが、

今年は初めて川原(こうばる)で!

佐世保の若者たちが企画して、一生懸命準備してきたのに…あいにくの雨!

 

で、山歩きなどのイベントは中止して、12:00〜川原公民館で開催することに。

ライブと、出店(アクセサリー、フェアトレード製品、要れたてコーヒー、野菜など)と、

体験コーナー(豆腐作り、草木染、竹笊作りなど)で熱気ムンムン。

石木川まもり隊では、出来立てホヤホヤのTシャツやブックレット、

ダムのツボ、絵葉書、缶バッジ、そして川原の山菜煮物などを販売しました。

山菜は完売!

Tシャツは34枚も売れました〜

 

さてさて、ライブのトップバッターは、佐賀のななこさん!

いつも素敵な島唄です。

続くは、佐世保の「オトヒトツ」

なんと、池ちゃんが岡林信康の「私たちの望むものは」を歌ったときにはびっくり!

今の若者がこんな歌を知ってるなんて…

佐世保ジェンベクラブAFOの皆さん。

力強く楽しそうなアフリカン太鼓と歌とダンス。

 

ちっちゃな子どもたちも踊りだし・・

最後は川棚音頭で大盛り上がり!

川原のお母さんたちも楽しそう〜

今日のメインゲスト、宮崎の歌姫「Hou」ちゃん。

その歌声も、歌と歌の間のトークも、自然体でのびやかで、

心地よいひと時でした。

 

私はずーとお店番をしていたので、体験コーナーや散歩にも行けず残念でしたが、

(途中から雨も止んで日が射してきたので、短時間の散策を実施)

久しぶりにライブをたーっぷり聞かせてもらいました!

 

川原でのアースデイ「てくてくこうばる春の山あそび」を企画準備して下さった皆様、

ホントに本当にありがとう!

お疲れ様でした〜

 

 

 

兵庫県も導入 田んぼダム

一年以上前ですが、新潟県が「田んぼダム」に取り組んでいるという記事を紹介しました。

https://ishikigawa.jp/blog/cat11/542/

 

「田んぼダム」とは、大雨が降った時、田んぼに雨を溜めて、周囲への洪水被害を防ぐor軽減するシステムのこと。

自然破壊をもたらす巨大なコンクリートのダムとは異なる自然に優しいダムですが、

農家にとってはどうなのか、稲作にとってはどうなのか、研究・実践が進められています。

 

昨日、水源連のMLに、兵庫県も田んぼダムの導入を始めたという記事が紹介されましたので、転載します。

「田んぼダム」で豪雨被害減 県、本格導入

(読売新聞兵庫版 2014年04月16日) http://www.yomiuri.co.jp/local/hyogo/news/20140415-OYTNT50404.html

大雨による洪水被害を減らそうと、県は今年度から、水田の保水機能を活用した「田んぼダム」事業を本格導入する。事業に取り組む集落約20か所を募集し、排水量を調整する木板を無償で配布する。

従来、治水事業は「雨水を河川に集めて早く流すこと」を基本にしていたが、局地的豪雨の浸水被害が拡大したため、県は2012年4月に総合治水条例を施行。雨水を地下に浸透させる工夫や、浸水時の被害軽減策にも乗り出した。

その一環として、水田の雨水をためる機能に着目。容量いっぱいまで水を蓄えることで雨水の河川への流入を遅らせ、下流部の洪水被害を減らすことができるようにする。

昨年度、赤穂市と佐用町で行った実証実験では、大雨時の排水路の水位が以前より約20センチ低下する効果を確認。県内の全ての水田で高さ10センチの雨水をためた場合、約4300万トンを貯留できるという。

今回の募集対象は、集落や水利組合単位で合意形成が図られており、稲刈り後のアンケートに協力できることが条件。排水量を調整するために、田んぼの落水口に設置する木板(必要枚数分と予備5枚)と、啓発用ののぼりを無償配布。田植え後から10月末まで設置してもらう。

県の土地改良センターなどで受け付ける。締め切りは今月30日。

問い合わせは県農地整備課農村計画班(代表078・341・7711)へ。

 

昨年度の実証実験で、効果が確認できたという。

こういう事例を他県も学んで研究し、各地で取り組みが広がればいいな〜

 

佐世保市水道局と2回目の話し合い 

4月11日、佐世保市水道局の説明を聴くための第2回の集まり。

石木ダム反対のゼッケンを付けた地権者の皆さんもマイクロバスで駆けつけました。

 

しかし、実のところ、私たちは半分あきらめていました。

説明を聴くために来たけれど、水道局はもう説明はしないだろうと。

前回3月14日のときは、少しだけ答えてくれたけれど、

今回の回答書には、「個別の数値や資料について、ひとつひとつをご説明することについて承諾したものではありません」と書かれていたからです。

佐世保市もやはり県と同じ対応をするのか…と、がっかりすると同時に、

私たちは抗議文を手渡すことにしました。

抗議文を読み上げる平山弁護士と文書に目を通しながら聴き入る水道局職員

 

かかる貴市の対応は、貴市の主張する石木ダム建設の必要性・公益性について、

地権者をはじめ佐世保市民の理解を得る必要はないと述べているに等しいものと、

言わざるを得ません。

このような貴市の態度は、口先だけで理解を求めると言っているにすぎず、

本心では、地権者の理解を求めるつもりなどなく、強制的に土地を収用すればよい

との考えが透けて見えるものであると言わざるを得ません。

ところが、その後、2回目の公開質問状に沿って担当弁護士が質問していくと、

水道局の担当職員は正直に答え始めました。

数字や資料こそ用意されてはいませんでしたが、

質問されたことには、言葉を選びつつ、きちんと答えようとしていました。

 

それは、水道局の皆さんは、説明は十分ではないけれど、

こちらの話を聴こうとする意思はお持ちなのだからだと思いました。

私たちが何を聴きたいと思っているのか、

そして私たち、特に地権者にはそれを訊く権利があるということを

理解して下さったのだろうと思いました。

 

その答えの中で印象的だったのは・・・

 

1.SSKの修繕船ドックの1日水使用量4,412m3について

  その積算根拠となる資料はSSKから何も提出されていないことがわかりました。

  過去9年間の修繕船隻数を聞きとってメモしたり、

  2ヶ月に1回のメーター調査で修繕船使用水量を予測したり、その程度。

  「1隻当たりどのくらい使うのかはもらってないし、ssk自身も分かっていないと思う」

  との言葉に呆れつつも、正直だな〜と妙に感心してしまいました。

 

2.SSKから提出された唯一の資料は、その数値4,412m3/日をSSKも認めたという文書。

  こちらの要求に応じてコピーが提出されましたが…

  その日付は4月8日。再評価を終え、国に提出した後の時点での確認です。

  貴社の水需要の予測値はこのくらいでいいですかね?と尋ねるなら再評価の前にすべき。

  再評価委員会や国に提出後に確認して、SSKから違うと言われたら、

  どうするつもりだったんでしょうね〜

 

3.「私たちは市民の代表である市議会で十分説明している」と言った局長に、

  弁護士さんが「議会で答えたら、市民に直接答えなくてもいいということか?」

  「ダム建設には市民の負担も大きい。市民の疑問に直接答える必要があるのではないのか?」

  と問われ、「おっしゃる通りです」と言って、私たち市民の話を聴いてくれました。

 

  その中の1つ。水道白書の話。

  平成7年に出された水道白書。そこにはこう書かれていました。

  平成25年度の1日最大給水量予測=133,000トン

  安定水源量=82,500トン

  その差5万トン以上。だから石木ダムが必要。 

  ところが、平成25年度の1日最大給水量実績値=79,930トン

予測値と実績値の差=5万トン以上。

  実績では安定水源量で賄えている=足りているのでは?

 

時間が無くて、お答えは得られませんでしたが、

きちんと耳を傾けていただきました。

それが大事なことだと思います。お互いに耳を傾け合う。

そこを抜きにして、理解し合えるはずはないのだから。

それが初めの一歩です。

 

 

 

 

東京新聞「こちら特報部」に、再び石木ダムの記事

これは東京新聞「こちら特報部」。

今や全国的に最も信頼されている新聞ともいえる東京新聞。

その新聞の中で、1973年から続いている名物コーナー「こちら特報部」。

長文で読み応えのある特集記事です。

 

そのコーナーの4月6日付の記事はダム問題でした。

山形県に計画されている最上小国川ダム。

このダムに反対し、清流とアユを守ろうと頑張ってきた漁協の組合長さんが、

県の強引な手法、圧力によって自殺にまで追い詰められてしまったことを伝えています。

「土建国家復活の犠牲?」というタイトルまで付けられています。

 

そして、このような強引な公共工事はここだけではないとして、

その例にあげられたのが「石木ダム」でした。

 

左のページの「反対派の声聞いて」のところに、こう書かれています。

 

 補助ダム計画の強な推進策が、住民を強い不安にさらすケースは他にもある。

例えば、長崎県と佐世保市が計画する石木ダム。国は昨年9月、土地収用法に基づき事業認定した。水没予定地の住民らは半世紀以上も反対運動を繰り広げてきた。県と市は、反対派住民の土地を強制収用する「お墨付き」を得た形だ。

 285億円もの巨費を投じる目的は、川棚川の氾濫防止や市の水道水の確保だ。反対派住民は「治水の効果はない」「水の需要の予測が過大だ」と反論してきたが、中村法道知事は「振り出しに戻るような議論は難しい」と一蹴する。

 水没予定地の住民の一人で石木ダム建設絶対反対同盟の岩下和雄・連絡委員は「13世帯約60人の住民と支援者のおかげで戦う気持ちはかろうじて保てているが、県の理不尽な対応への怒りが頭を離れずいつもストレスを感じている」と明かす。

 自民党政権は「国土強靱化」のかけ声の下に、公共事業に頼った景気対策を打っている。「ダム建設の推進も、土建業界と癒着しながら票を稼ぐ自民党のやり口だ」(熊本教授)

 14年度政府予算では、治水関連の公共事業は7,548億円と前年度比27% 増。このうち、国直轄、水資源機構、自治体への補助事業を合わせたダム建設費は前年度比1%増の1,085億円に上る。

 自民党流の土建国家復活は、第二、第三の沼沢さんを生みだしやすくすることにならないか。熊本教授は「沼沢さんのような犠牲者を増やしてはならない。行政は反対派の叫びにしっかりと耳を傾けるべきだ」と訴える。

 

熊本教授の訴えは私たちの思いそのものです。

第二、第三の犠牲者を出さないよう、行政は反対派の叫びに耳を傾けてほしい!

強く願ってます。

 

第2回 佐世保市水道局の説明を聴く会

覚えていますか?先月の14日。

私たち(石木ダム対策弁護団+地権者+石木ダム反対派市民)は、

石木ダム計画を推進する佐世保市に対し公開質問状を提出し、

市の利水計画について具体的な説明を求め聴きに行きました。

その時の市水道局の対応は、県に比べるとはるかに誠実なものでしたが、

しかし、中身は、やはりほとんどについて無回答という結果でした。

そこで私たちは再度質問状を提出し、

その回答が3月31日付で送られてきました。

 

そこにあるように、

やはり今回も「全体像についてご説明させていただく考えであり、個別の数値や資料について、ひとつひとつをご説明することについて承諾したものではありません」とのことです。

「個別の数値については、すでに開示された資料に記載しておりますので」と言うばかりで、どの資料の何頁に書いてあるなどの説明はしないということ。

 

しかし、なんなんでしょうね〜

これで回答とか説明とか言えるのでしょうか?

なぜこれほどまでに資料や数値の提示を拒否するのか…

考えられる答えは一つしかありません。

自分たちが算出した数字に自信が無いから、突っ込まれたら困る。

資料について具体的に分析していくと、石木ダムの必要性が揺らいでしまう。

それがわかっているから絶対に具体的な議論はできない。

ということ?

 

だとしたら闘わずして負けを認めたようなもの。

そう思われてもいいのでしょうか?

 

しかし、今回の質問には、市が常々強調している大渇水について質問しています。

平成6年の大渇水!

あの酷い被害を2度と起こしてはいけない、そのための対策が必要。

ここは市民の誰もが願っていることです。

このことについてだけでも是非しっかりとした説明をして頂きたいものです。

 

第2回説明会は以下の通りです。

日時:4月11日(金)15:00〜17:00

場所:佐世保市水道局3階会議室

 

どなたでも参加できますよ〜