日弁連のニュースに石木ダム!

日弁連公害・環境委員会のニュースに、石木ダムについての記事を執筆しました。

とのメールをもらって、早速その記事にアクセスしました。

こちらです。

http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/committee/list/data/enviroment/news_57.pdf

このニュースの正式名称は「日弁連公害対策・環境保全委員会ニュース」というようです。

その57号の5ページに、その記事はありました。

ご本人の許可を頂きましたので全文掲載させて頂きます。

 

 

長崎県に対し石木ダム事業の中止を求めていきます

              東京弁護士会 西島 和

 2013年12月19日、日弁連は「長崎県が計画中の石木
(いしき)ダム事業は、治水・利水の必要性に乏しく、
環境影響について適切な配慮がなされていない上、住民
との覚書による合意に反するもので、そのまま事業を継
続することは容認できないものであるから、中止すべき
である」とする「石木ダム事業の中止を求める意見書」
を公表し、長崎県へ提出しました。
1 ダム検証有識者会議による異例の要請
 「計画ができてから延々時間を要して、進んでいない。
平成28年完成というが、実現性はあるのか」「地権者
(土地所有者など)の協力の見通しはどうなのか」。ダ
ム事業検証にかかわる国の有識者会議における審議の際、
鈴木雅一委員はこのように述べ、石木ダムは事業継続の
要件をみたさないのではないかと指摘しました。有識者
会議は、事業継続は妥当としたものの、「事業に関して
様々な意見があることに鑑み、地域の方々の理解が得ら
れるよう努力することを希望する」との異例の要請を付
しました。当委員会はこれに着目し、「地域の方々の理
解」が得られる見通しはあるのか、現地を視察すること
にしました。
2 予定地・川原(こうばる)視察とヒアリング
 2013年2月、当委員会の委員と長崎県弁護士会の環境
委員が、ダム予定地の川原(こうばる)地区を視察しま
した。川原の風景は、石木川の流れる山あいに棚田が折
り重なって続く、のどかで美しい風景です。川原公民館
に、地権者13世帯の人たちが集まってくれました。地権
者らは口々に、先祖から受け継いできた農地、ふるさと
への愛着と、長崎県や利水事業者である佐世保市に対す
る不信を語られ、「これ以上いじめないでほしい」「早く
ダム(建設に脅かされる生活)から解放してほしい」と
訴えられました。その中で、県と地元住民が「地元の同
意なくダム建設をすすめない」という「覚書」を交わし
ていたことがわかりました。地権者らの不信感は、県が
この覚書を守らないということも影響しているようでし
た。
 同年7月には、ダムによって水害防止の恩恵を受ける
とされる川棚川下流住民の聞き取りをしましたが、聞き
取りをした範囲では、「ダムがなければ水害が防止でき
ない」と考える住民はいませんでした。また、長崎県・
佐世保市水道局にもヒアリングを行いましたが、ダムが
必要であることの十分な根拠は示されませんでした。
3 意見書の内容
 意見書では、ダムの目的とされている①佐世保市の水
道用水の確保(利水)、②川棚川の氾濫による水害の防
止(治水)、について、予測される人口減少や、節水
型機器の普及等で生活様式が変化したことにより、利水
の必要性は乏しくなっていること等、川棚川流域の水
害防止という目的を達成する方法として石木ダム建設は
適切でないこと等を指摘し、さらに、ダム建設による環
境影響への適切な配慮がなされていないことを指摘しま
した。
 また、長崎県は、1972年、予定地の地質調査をするた
めに「県が調査の結果、建設の必要が生じたときは、改
めて地元3部落と協議の上、書面による同意を受けた
後、着手するものとする」という内容の覚書を地元住民
とかわしています。意見書では、長崎県が「同意」を得
ないままダム建設へ向けた手続を進めることは契約違反
にあたり、地権者らに有形無形の苦痛を与えるもので、
行政への信頼性を損なうこと等を指摘しました。
4 意見書実現へ向けて
 長崎県は、地元13世帯の家や土地をとりあげる「収
用」に必要な「事業認定」を2013年9月に得ています。
今年3月にはダムの付け替え道路建設のための入札を実
施しました。ダム建設が強行されようとしています。
 2014年4月21日の朝には、中村法道(なかむら・ほう
どう)長崎県知事が突然、川原地区の地権者13世帯を戸
別訪問しました。予告なしの訪問に地権者らは「ダムは
絶対に造らせない」「死んでも立ち退かない」などと反
発し、地元の報道機関は「県は地権者との交渉を続ける
一方、着々と関連工事の準備を進めていて、両者の溝は
いっそう深まっています」(KTNテレビ長崎)などと県
の行為を批判的に報じました。中村知事は、報道機関の
取材に「(地権者の)ご理解を得たい」と話しましたが、
ダムが必要だとする根拠を示さず、契約に違反して権力
的な「収用」の手続を進める相手から「ご理解を」とい
われて理解できる人がいるでしょうか。
 長崎県が必要性の乏しいダムを中止し、川原の人たち
が平穏な生活を取り戻され、川原の豊かな自然環境がま
もられるよう、意見書の実現を求めていきます。

 

ここに書かれているように、日弁連の調査団の先生方がお見えになったのは昨年の2月のことでした。https://ishikigawa.jp/blog/cat16/653/

でも、その後どうなったのか、な〜んにもわからなかったので、

私たちもす〜っかり忘れていたら、12月19日、突如、長崎県と佐世保市に意見書提出!

とのニュースが舞い込んできて、みーんな驚くやら喜ぶやら・・

 

ちょうどこのころは、石木ダム対策弁護団が結成されたばかりでしたし、

弁護士の先生方って、やっぱり頼りになるな〜、正義の味方だな〜って感じで感動!

 

あれからまたまた月日が経って、約半年。

その意見書も忘れかかっていたところへニュースのお知らせでした〜

 

天災は忘れた頃にやってくる・・

日弁連も忘れた頃にやってくる・・

ただし、こちらは元気を連れてやってくる・・