東彼杵郡川棚町に計画されている石木ダムをめぐり、中村知事は、きょう建設に反対する地権者に、合同面談を申し入れました。 ただし、これはダム事業への協力を求めるものだとしています。
中村知事は、石木ダム建設予定地である川原地区で、建設に反対する13世帯の地権者との合同の話し合いの場を来月1日に設けたいと、弁護士を通じて申し入れたと発表しました。 面談の内容について、県は「ダム事業への協力のお願いと話し合いの機会」としています。 この面談は地権者側が求めていた説明会とは別としていて、後日開かれる予定の説明会には、知事は出席せず、前回と同様、土木部長が出席するということです。 これに対し地権者側は、「公開質問状の回答の説明なら受けるが、ダム建設への協力を求める話し合いには、応じられない」としています。 地権者側の弁護士は面談に応じるか検討するとしています。
県はなぜ、このような態度を取り続けるのでしょうか?
ダム建設をお願いしたい気持ちはわかります。
しかし、その前に、まず相手の話を聞き、それに答え、その後お願いするのが、
お願いする者としての筋道ではないでしょうか?
一方的にお願いを押し付けるのは「お願い」ではなく、お願いという名の「強制」でしかありません。
権力者としての上から目線ではなく、お願いする者として立場をわきまえた行動をしてほしいものです。
また、地権者はお願いされる者として、上から目線で言っているのでは決してありません。
地権者は対等な話し合いを求めているのです。
住民と行政、双方が対等な立場で川棚川の治水対策を議論しよう、ダムが必要なのか考えよう、
と言っているのです。
確かに形の上では以前それらしき意見交換もやりましたが、あくまでも手続きを踏んだだけ。
理解が得られるような話し合いにはなっていませんでした。
法的な手続きさえ踏めば、後はどうにでもなると考えていたのでしょうが、
それは住民の思いを無視するやり方です。
立場の違う者同士が理解し合うためには、やはり話し合うことしかないのです。
その一番大事なことを、これ以上避けるのは、もうやめてほしい。
一日も早く、本当の「話し合い」のテーブルにつくべきです。