「今こそ考えよう石木ダム」佐世保大集会のお知らせ

来年のことを言うと鬼が笑う、なんていいますが・・

明日から師走、今年も残すところ後1ヶ月。

もうそろそろお知らせしてもいいでしょう?

ジャーン!

このチラシに書かれているように、来年1月18日(日)午後1時半から、

アルカスSASEBOで、「今こそ考えよう石木ダム」大集会を開催します!

詳しいことは、また近づいたらお伝えしますね。

 

今はとにかくカレンダーに印をしっかり入れておいてくださいね。

石木ダムに関心のある人もない人も、さあさ、まずは映画をご覧あれ!

寄ってらっしゃい、見てらっしゃい、素晴らしい映画『ダムネーション』を上映しますよ。

何が素晴らしいかって?

それは観てのお楽しみですが・・・

この映画のテーマはダム撤去です。

 

アメリカ全土に造られた75,000基ものダム。

その多くは川を変貌させ、魚を絶滅させ、凄まじい環境破壊を起こしてきました。

もうダムは要らない、撤去に立ち上がったダムバスターたち。

50年前はクレイジーと言われた彼らは、今やその信念とユーモアで多くの支持を得ています。

 

 

映画『ダムネーション』のプロデューサーで生物学者のマット・シュテッカーさんはインタビューを受け、こう語っています。

(livedoor NEWS 2014年11月29日) http://news.livedoor.com/article/detail/9522044/ 

 

──まず最初に、なぜ『ダムネーション』をつくろうと思ったのかを教えてください。

人々に、川への関心をもっともってもらいたかったんだ。破壊的なダムの力、そしてそれがなくなったときにどれだけ速く生態系が回復して、自然と社会に恩恵が与えられるのかを観てほしかったそれから撮影当時、アメリカでは3つの大きなダムが取り壊されようとしていた。だからイヴォン・シュイナード(パタゴニア創設者)とぼくは、そのアメリカの歴史的瞬間を捉え、川が蘇る姿を記録しようと思って映画を撮ることを決めたんだ。

──あなたが自然の大切さに気付いたきっかけはなんだったのでしょうか?

大切さに気付いた「瞬間」というのはなかったと思う。ぼくは小さいころから兄弟と川で遊んだり、釣りをしたりしていたからね。自然というのはただ単に楽しい場所で、ぼくはそこで育ち、自然からたくさんのことを学んでいるんだ。自然は常にぼくという人間の一部であったと思うよ。

──映画を観て、ダムの問題は、いま原発に対して問われている問題と共通する部分があると感じました。

ぼくもそう思う。ダムに限らず、原子力発電や火力発電は時代遅れのテクノロジーで、そういうものがたくさん建てられた時代には、いまのような太陽光や風力といったエネルギーはまだなかったんだ。ぼくたちは危険で時代遅れなテクノロジーにお金を使うのをやめて、よりクリーンな他の方法に目を向けるべきだね。

 

──映画に登場する人々は、「クレイジー」と呼ばれたことを「常識」に変えました。そのような変化を起こすには、何が必要なのでしょうか?

変化を起こすことができるという、情熱と自信をもつこと。アメリカのダムを取り壊すプロジェクトも、最初は情熱をもった1人か2人の普通の人から始まったんだ。日本ではまだ多くの人が「ダムをなくすなんてクレイジーだ」と思っているけれど、20年前のアメリカもそうだった。でもひとつダムが壊されると、川が蘇り、魚が戻り、人々がそこで楽しむ姿を見ることができる。そういう成果はドミノ倒しのように広がっていくんだ。

──映画で描かれる活動家は、豊かなユーモアをもっていますよね。ユーモアは、どんな力をもつのでしょうか?

こういう問題に積極的に関わろうとしない人が多いのは、ユーモアが足りてないからだと思う。問題を訴えるためにみんなが道路に集まって抗議を起こす必要はないけれど、ユーモアやアートを組み合わせることで、人々の興味を惹き、巻き込むことができると思うんだ。例えば映画に登場する活動家は、ダムに大きなヒビを描くことでそのバカバカしさを示している。そのヒビを見た人は、「すごい」と思って興味をもったり、「なんであそこにダムがあるんだ?」と不思議に思ったりするよね。ユーモアには、人々に疑問をもたせる力があるんだ。

──映画も、人々に問題を提示するアートのひとつですよね。

映画のいいところは、誰かに「ダムは悪いものだ」と言われるのとは違って、観た人それぞれが心の中で考え、判断できることだと思う。ほとんどの人はこれまでダムについて聞いたことがないと思うけど、この映画を通して、「エネルギーや水を得るためのより良い方法がある」という結論にたどり着けるんじゃないかな。

──最後に、ぼくたちが自然と共存していくために必要な考えを教えてください。

ダムを守ろうとしている人たちは、0か100かの議論をしているんだ。ダムを取るか、魚を取るかってね。でもこの映画を撮ってわかったことは、ぼくたちはそのどちらをも取れるということなんだ。

人間はきっと携帯電話を手放すことはないだろうし、電気を使わなくなる必要もない。でもこの20年で太陽光や風力といったエネルギーが増えたことや、これからの20年で起こるテクノロジーの進化を考えれば、ぼくたちは豊かな生活を、より自然にやさしい方法で実現していくことができると思う。

 

いかがですか?がぜん興味がわいてきた?

マットさんも言ってるように、映画を観た人それぞれが考え判断すればいいのです。

私たちはより多くの人にダム問題に関心を持ってもらい、考えてもらいたい、ただそれだけです。

 

「ツール会議」を振り返って

この美しい景色を一望するのは、山梨県北斗市の清里にある清泉寮。

そこで4日間におよぶ「草の根活動家のためのツール会議」に参加してきました。

パタゴニア主催、2年に1回開催されており、今回で4回目だそうです。

今回は、映画『ダムネーション』の上映会もあり、ダム関係者がかなり参加していました。

(通常の割合は知りませんが・・)

日本中の人が知っている八ッ場ダム、日本初のダム撤去で注目されている荒瀬ダムをはじめ、

設楽ダム、川上ダム、二風谷ダムなどなど・・・

そんな中、最も小さな石木ダムについて、多くの方が関心を示してくださったのは、

やはり、そこに人が住んでいるということ。

ダム建設予定地に何十年も住み続け反対し続け、自然を守り続けているということ。

それも数人ではなく、13世帯60人も住んでいるというかつてなかった事実に誰もが心を動かされたのだと思います。

様々な分野の人と出会い、様々な助言をいただきました。

それを今後にどう活かせるか…今は目の前の課題をこなすことで精一杯の状況ですが、

少し落ち着いたら、じっくり考え、とりくんでいきたいと思っています。

それが私たちに出来る「ツール会議」への唯一の恩返しですから。

 

それにしても「ツール会議」って、何?と思うでしょ?

私も初めは全く???でした。

ツールなので何か道具を使いこなすこと、例えばソーシャルネットワークの活用術とか・・

その程度の予測はしていましたが、もっと奥が深かった〜

 

ねー!

ムズカシイでしょう〜

なんとなくわかるけど、説明しろと言われたらできませーん。

特にこの言葉には、はじめ戸惑い、後で納得。

深く心に沁みました。

私たちは石木川流域の多様な生態系を守りたい、そのためにダム建設を阻止したい、と思いながら、

私たちの活動は多様性があるとは言えなかった、

違う考えの人たちや無関心な人たちとも繋がり合う努力が足りなかったな〜と実感。。

 

初めからそこを踏まえて地域のいろんな人たち(漁業者や農業者、自然観察会メンバー、

女性の会、アウトドア関係者など)と繋がり広がっていった熊本の事例は、素晴らしいお手本。

 

その熊本で大活躍、いえいえ、日本中のダム反対・ダム撤去の仲間から最も尊敬されているつるさんの基調講演もありました。

つるさんのお話はとってもわかりやすいのです。

写真中心だから、ほら!一目瞭然でしょ?

本流球磨川と支流川辺川の合流地点の水の違い。

上流にダムのある球磨川は濁っているけど、ダムのない川辺川はこんなに透明なブルー。

 

荒瀬ダムの撤去が決まりゲートを全開してしばらくすると、青のりがこんなに伸びたそうで・・

もちろん、撤去が始まった今はたくさんの魚介類が種類も数も増え、豊かな川と海が戻りつつあって・・

その現実を目の当たりにしている地域住民はみんな荒瀬ダム撤去という公共事業を大歓迎しているそうです。

つるさんは言います。

「荒瀬ダム撤去が他の公共事業と違う点は住民に喜ばれていること。

 工事業者も県の職員も住民も一緒になって工事の成功を祈り進めている」と。

 

でも、それって、ちょっとヘン。

公共事業って本来そんなものでなくてはならないのでは?

公共の事業ですもの、公益に資する事業、多くの住民のためにやるはずだけどなー。

 

石木ダムをはじめ、多くの公共事業は誰のためにやろうとしているのでしょう