「今こそ考えよう石木ダム」集会、満席に!

いよいよ今日は「今こそ考えよう石木ダムと強制収用〜未来を決めるのは私たち」佐世保集会の日。

お天気は上々だけど、500席の会場に見合うほどの人が集まってくれるかな…という不安は、

これ以上増えたらどうしよう…場外のモニターで見てもらわなければ…という不安に変わり、

『ダムネーション』上映会は立ち見の出る盛況に! 

10分間の休憩後、第二部(石木ダム問題を考える講演会)の始まり。

映画を見たら、帰ってしまう人が多いのではないかとの不安も杞憂に終わり、

二部もほぼ満席でした。

はじめは、「ここがヘンです佐世保の利水と川棚の治水」と題して、八木弁護士の講演。

今日も歯切れの良いわかりやすいお話で、参加者は資料を見たり、頷いたり。

続いて、石木ダム対策弁護団長・馬奈木昭雄弁護士による講演、

「石木ダムを考えることは私たちの暮らしを考えること」

つまり、石木ダムという無駄な公共事業がなかったら、私たちの暮らしに必要な、

アレもできるしコレもできる…

限られた財源をいかに有効に使うか。ダムの優先順位は低い。

税金の使い道をよく議論すべき。

そして、決めるのは私たち市民・県民の意思だと強調。

 

続いて、こうばる地権者からのメッセージ。

石木ダムに固執する長崎県を呪縛から解き放つには、世論の力しかない。

特に佐世保市民の皆さまが、「強制収用してまで石木ダムはいらない」と声を上げていただくことが、

長崎県の暴走を止めることになると訴えました。

会場はシーンとなって聞き入り、終わると同時に大きな拍手。

 

最後は、集会宣言です。

 

                    集会宣言

 

昨年9月5日、長崎県はついに石木ダム建設のための土地の収用裁決申請に踏み切った。

しかし、建設予定地に住む13世帯約60人の意思は微動だにしない。

石木川の恵みを誰よりも知っているからだ。

虚空像山が育んだ清流は、里山に豊かな収穫をもたらす。

川魚やホタルなど多くの生き物を育む。

夏は子どもたちが泳いだりもぐったり貴重な遊び場となっている。

お金には代えられないこころ豊かな生活がここにある。

幾世代に亘って培った豊かな絆がある。

この豊かさを守り次の世代に手渡したいと考える人々が今もここで暮らしている。

ひとたびダムの底に沈めたらこの豊かさは戻らない。

 

県は石木ダムの治水効果を謳い、佐世保市はその利水効果を謳うが、

今日私たちは石木ダム対策弁護団の説明を聴いて、

石木ダムが必要のないものだということをはっきり理解した。

県や佐世保市が配布する広報を見て、石木ダムの必要性を信じていた人もいるだろうが、

その必要性の根拠がいかに曖昧なものであるか気づくことができたに違いない。

その無駄な事業のために県民の貴重な税金が惜しげもなく投入されてきた。

その上佐世保市民は水道料金という形でさらなる負担を強いられている。

石木ダム計画をこれ以上進めることは、自然と地域を破壊し、県や佐世保市の財政をより圧迫するだけ。

知事や佐世保市長は次の世代を担う子どもたちにさらなるツケを回すつもりなのか? 

残すべきは、借金ではなく豊かな自然。

守るべきは、利権ではなく人々の暮らし。 

求めるべきは、ダム建設ではなく県民の声。

私たちの声を届けよう。民意を県に届けよう。未来を決めるのは私たちだから。

「今こそ見直そう石木ダム計画!必ず止めよう強制収用!」

私たちは今ここに宣言する。

                            2015年1月18日    

        「今こそ考えよう石木ダムと強制収用」佐世保集会 参加者一同

 

読み上げるのは、地元の若者。

二人の子どものお父さん。

子どもたちに、こうばるの豊かな自然を残したい!との思いが伝わってきます。

壇上で読み上げるお父さんを見て、駆け寄ろうとする子どもたちをしっかり抱き寄せるお母さん。

 

集会終了後、私たちはアーケード街をパレードしました。

幟、ゼッケン、横断幕を掲げながら、

でも、シュプレヒコールはせず、市民に静かに語りかけながらの行進でした。

参加者は169人!

なんと、集会参加者の3人に1人はパレードにも参加してくださったようです。

 

予想以上の大成功に、地権者の皆さんはもちろん、

弁護団も、パタゴニアさんも、実行委員会のメンバーと共に喜びを分かち合ってくださいました。

 

この成功の要因の一つは、メディアのおかげだと私は思っています。

新聞各紙が告知記事を書いてくださったので、それを見ての問い合わせが7件もありました。

かつてなかったことです。

それだけ県民の関心も高まってきているということでしょう。

 

この流れを止めないよう、そして、集会の成果を次に繋げるよう、

これから何ができるか、何をどう伝えるか、考えていきたいと思います。